純移動率 (じゅんいどうりつ、英語: Net migration rate) は特定の時期、場所における移入民移出民の差を表した人口統計学の用語である。通常純移動率は1000人あたりの移出入の数を割合として算出する (算出の際に分母となる人口は測定期間内の平均値を使用する)。純移動率が正の値の場合は移入民が移出民より多いことを表し、負の値の場合は移出民が多いことを表す。1年毎に測定する場合は「年間純移動率」となる。また、過去の純移動率を踏まえた上で将来の純移動率を見積もった値を「将来純移動率」と呼ぶ[1]

世界の純移動率、2008年。区分:
  増加
  減少
  安定
  データなし

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2000年1月1日に、ある国家Aの人口が1,000,000人であったと仮定する。翌年の2001年1月1日までに、200,000人がAへと移入し、100,000人が他国へと移出した。同じ一年間で100,000人の子供が生まれ、死亡者はいなかったと仮定する。したがって、2001年1月1日時点のAの人口は1,200,000人である。

2000年7月1日 (2000年1月1日から半年後) の人口は1年での増加数を半分にした1,100,000人であったと考察する。 100,000人が出国し200,000人が移入してきたため、移出入では100,000人の増加である。この時、移出入の人口に対する割合は以下のようになる。

 

しかしこの値は人口に対する割合であるため、1000人あたりの割合へと変換する必要がある。

 

この値が純移動率となる。

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ 人口推計 - 将来純移動率の仮定”. 厚生労働省公式サイト. 2013年1月15日閲覧。

外部リンク 編集