経済的解放の闘士

経済的解放の闘士(けいざいてきかいほうのとうし、英語:Economic Freedom Fighters、アフリカーンス語:Ekonomiese Vryheidsvegters、EFF)は、南アフリカ共和国の政党。2013年8月17日結党。

 南アフリカ共和国政党
経済的解放の闘士
Economic Freedom Fighters(EFF)
最高司令官 ジュリアス・マレマ
成立年月日 2013年8月17日
本部所在地 ハウテン州ヨハネスブルグ
国民議会議席数
44 / 400   (11%)
(2019年5月)
全国州評議会議席数
11 / 90   (12%)
(2019年5月[1]
政治的思想・立場 左翼 - 極左
マルクス・レーニン主義
左派ポピュリズム
反資本主義
反帝国主義
パン・アフリカ主義
反白人主義
反インド主義
シンボル
公式サイト EFF
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「経済的解放の闘士」の党員たちのデモ行進

概要編集

アフリカ民族会議(ANC)の青年同盟のリーダーであったジュリアス・マレマがANCを離脱してEFFを立ち上げた。マルクス・レーニン主義の党と自己定義し[2]反資本主義を掲げている。

また、黒人から「不当に」奪われた富だとして、白人住民の資産を接収して黒人に「返還」すべきだと主張している。

党首名を「最高司令官」としているが、この政党に軍事部門が存在しているわけではない。また、党員や幹部は皆赤いベレー帽を被っている。

ANCの腐敗や汚職に失望しているアパルトヘイト時代を知らない黒人の若者たちの間で急速に支持を集め[3] 、2014年5月に行われた総選挙では下院400議席中25議席(得票率6.35%)[4][5]を、2019年5月には更に増やして下院400議席中44議席(得票率10.79%)[6]を獲得した

この党に関する話題編集

最高司令官のジュリアス・マレマは、過去に白人(ボーア人)に対するヘイトスピーチをしたとして有罪判決を受けている[7]

また、この党には性差別の問題があると指摘されている[8]

ANCは、隣国ジンバブエムガベ政権の与党ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線ZANU-PF)が、ANCの不安定化を狙ってEFFを支持していると非難している[9]

EFF党首のマレマが2019年3月上旬に、ベテラン女性ジャーナリストのカリマ・ブラウン(Karima Brown)のプライベートな電話番号を自身のツイッター・アカウントで勝手に晒した。結果としてブラウンがEFF支持者とみられる人びとからレイプや殺人の脅しを含む多数の脅迫を受けるという事件があった。ブラウンは本件に関して警察に告発を行うとともに、選挙委員会に不服を申し立てた[10]

VBS銀行(2018年破産)のスキャンダルが発覚した際、EFF党首のジュリアス・マレマ(Julius Malema)や副党首のフロイド・シヴァンブ(Floyd Shivambu)の親族を通じて、資金の一部が不正にEFFに流れた疑惑がもたれた[11]

脚注編集

  1. ^ 11名の内訳は州議会から構成される常任議員9名、州政府の閣僚が兼務する特別議員2名。
  2. ^ DECLARATION OF THE ECONOMIC FREEDOM FIGHTERS NATIONAL ASSEMBLY ON WHAT IS TO BE DONE—26 – 27 JULY 2013.EFF公式サイト
  3. ^ NHK 海外ネットワーク 2014年5月4日放送分
  4. ^ “南ア与党が15議席減 総選挙の最終結果発表”. MSN産経ニュース. (2014年5月11日). http://sankei.jp.msn.com/world/news/140511/mds14051110330003-n1.htm 2014年5月15日閲覧。 
  5. ^ “南ア総選挙は与党ANCが圧勝、アパルトヘイト後5期連続”. AFPBB. (2014年5月12日). http://www.afpbb.com/articles/-/3014697 2014年5月15日閲覧。 
  6. ^ “南アフリカ共和国における総選挙について(外務報道官談話)” (プレスリリース), 外務省, (2019年5月13日), https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/page4_004962.html 2020年5月16日閲覧。 
  7. ^ “ANC's youth leader found guilty of hate speech for Shoot the Boer song”. ガーディアン. (2011年9月12日). http://www.theguardian.com/world/2011/sep/12/julius-malema-guilty-hate-speech?INTCMP=SRCH 
  8. ^ Elections “Analysis: The Economic Freedom Fighters”. Feminist SA. (2013年11月28日). http://feministssa.com/2013/11/28/elections-analysis-the-economic-freedom-fighters-2/ Elections 
  9. ^ Mantashe hits out at EFF for ‘distorting the Freedom Charter’BDlive 2013年7月29日
  10. ^ “It’s official: Brown to lay complaints with cops, IEC against EFF(公式:ブラウンはEFFに対する苦情を選挙委員会に申告するとともに、警察に告発する。)” (英語). The Citizen. (2019年6月3日). https://citizen.co.za/news/south-africa/news-update/2096712/its-official-brown-to-lay-complaints-with-cops-iec-against-eff/ 2020年5月16日閲覧。 
  11. ^ 牧野久美子「2019年総選挙を控えた南アフリカの政治情勢」『アフリカレポート』第57巻、アジア経済研究所、2019年、 47-51頁、 doi:10.24765/africareport.57.0_472020年5月19日閲覧。

関連項目編集

外部リンク編集