網走送信所(あばしりそうしんじょ)は、網走市潮見・天都山・呼人にまたがる天都山と呼人の大観山にあるテレビ・ラジオの送信所。

各放送局の送信所 編集

 
左よりHTBアナログ&デジタル/STVデジタル/TVhデジタル、UHBアナログ&デジタル/AIR-G/HBCデジタル/FM ABASHIRI、STVアナログ(ラジオ含む)、NTT、NHK北見放送局アナログ&デジタル、HBCアナログ(ラジオ含む)(2019年4月)

NHK北見放送局と北海道をエリアとする民放各社の送信所がある。

  • 網走・北見・紋別地方(いわゆるオホーツク圏)の基幹送信所という位置づけになっている。

沿革 編集

  • 1942年昭和17年)1月 - 日本放送協会北見臨時放送所が開所(ラジオ第1放送、コールサインなし、1945年に中継放送所に改称)。
  • 1946年(昭和21年) - NHK北見中継放送所、放送局に昇格(コールサインJOKP)。
  • 1950年(昭和25年) - NHK北見放送局、ラジオ第2放送開始(コールサインJOKD)。
  • 1956年(昭和31年) - 北海道放送(HBC)網走ラジオ送信所が開局(HBCラジオ、コールサインJOQM)。
  • 1961年(昭和36年) - NHK北見放送局、総合テレビジョン放送開始(コールサインJOKP-TV)。
  • 1963年(昭和38年) - NHK北見放送局、教育テレビジョン放送開始(コールサインJOKD-TV)。
  • 1964年(昭和39年) - 札幌テレビ放送(STV) 網走テレビ送信所が開局(STVテレビ、コールサインJOVX-TV。但し、放送センターは北見市にある)。
  • 1965年(昭和40年) - NHK北見放送局、FM放送開始(コールサインJOKP-FM)。
  • 1965年(昭和40年) - HBC北見放送局、網走テレビ送信所が開局(HBCテレビ、コールサインJOQM-TV)。
  • 1969年(昭和44年) - 北海道テレビ放送(HTB)網走送信所開局。
  • 1972年(昭和47年) - 北海道文化放送(UHB)網走送信所開局。
  • 1976年(昭和51年) - STV北見放送局、網走ラジオ送信所開局(コールサインJOVX)。
  • 1992年平成04年)09月15日 - FM北海道(AIR-G')網走送信所が開局。
  • 1993年(平成05年)02月07日 - HBC網走テレビ送信所のケーブルが故障、網走管内全域でHBCテレビが1日近く視聴できなくなった。
  • 2007年(平成19年)10月01日 - NHK北見放送局とTVh以外の在札民放4局で地上デジタル放送スタート。各局とも送信所は天都山におかれ、STVとHTBはHTBの施設を共同でそのまま使用し、HBCとUHBもUHBの施設を共同でそのまま使用している。なお、NHK北見放送局は単独の施設である。
  • 2011年(平成23年)07月24日 - 全アナログテレビ送信施設が廃局。
  • 2011年(平成23年)11月11日 - アナログ・デジタルとも未開局だったテレビ北海道(TVh)がデジタル新局として、HTBとSTVが相乗りする施設を使って開局。
  • 2019年(平成31年)02月01日 - FM ABASHIRIが開局。[1]

送信設備 編集

地上デジタルテレビジョン放送 編集

 
NHK北見放送局
(アナログ&デジタル・FM)
 
HBC(デジタル)
UHB(アナログ&デジタル)
AIR-G'/FM ABASHIRI
 
STV(デジタル)
HTB(アナログ&デジタル)
TVh(デジタル)
ID 放送局名 呼出
符号
物理
チャンネル
空中線
電力
ERP 偏波面 放送対象
地域
放送区域
内世帯数
開局日
1 HBC
北海道放送
なし 22 1kW 8.3kW 水平偏波 北海道 約49,000世帯[2][3]
または
約49,100世帯[4]
2007年
10月1日
2 NHK
北見教育
(網走放送所)
JOKD-DTV 13 10kW 全国
3 NHK
北見総合
(網走放送所)
JOKP-DTV 18 オホーツク圏
5 STV
札幌
テレビ放送
なし 16 11.5kW 北海道
6 HTB
北海道
テレビ放送
20 11kW
7 TVh
テレビ北海道
14 2011年
11月11日
8 UHB
北海道
文化放送
24 8.5kW 2007年
10月1日

地上アナログテレビジョン放送 編集

チャンネル番号は札幌本社送信所と同一であった。

チャンネル 放送局名 呼出符号 空中線電力 ERP 偏波面 放送対象地域 放送区域
内世帯数
開局日
1- HBC
北海道放送
網走局
JOQM-TV 映像1kW/
音声250W
映像6.2kW/
音声1.55kW
水平偏波 北海道 - 1965年
9月15日
3- NHK
北見総合
JOKP-TV 映像7.8kW/
音声1.9kW
オホーツク圏 1961年
4月5日
5- STV
札幌テレビ放送
網走局
JOVX-TV 映像10.5kW/
音声2.6kW
北海道 1964年
6月15日
12+ NHK
北見教育
JOKD-TV 映像8.3kW/
音声2.1kW
全国 1963年
12月1日
27- UHB
北海道文化放送
なし 映像10kW/
音声2.5kW
映像85kW/
音声21kW
北海道 1972年
9月30日
35- HTB
北海道テレビ放送
映像98kW/
音声24kW
1969年
11月26日
31
(割当のみ)
TVh
テレビ北海道
開局せず
※1ch、3ch、5ch、27ch、35chはオフセット-10kHz局
※12chはオフセット+10kHz局
  • 2011年7月24日をもって、すべて廃止された。

FMラジオ放送 編集

周波数
(MHz)
放送局名 呼出符号 空中線電力 ERP 放送対象地域 放送区域
内世帯数
開局日
78.7 FM ABASHIRI[6] JOZZ1BD-FM 20W 23W 網走市 約2万世帯 2019年
2月1日
83.1 AIR-G'[7] なし 250W 1.05kW 北海道 - 1992年
9月15日
86.0 NHK
北見FM[8]
JOKP-FM 1.6kW オホーツク圏 1965年
3月27日
(実用化試験)
VICS[9] JOVS-FCM13-7 -
未割当 NORTHWAVE 未開局
  • FM ABASHIRIの送信所はかつてオホーツク流氷館屋上に設置されていたが、2022年10月2日にUHB・HBC・AIR-G'送信所内に移転した[10][11]
  • NORTHWAVEは中継局を設置していない。

HBCラジオ・STVラジオの送信所 編集

周波数
(kHz)
放送局名 呼出符号 空中線電力 放送対象地域 放送区域
内世帯数
開局日
909 STVラジオ
網走局
JOVX 5kW 北海道 - 1976年
11月11日
1449 HBCラジオ
網走局
JOQM 1956年
10月30日

NHK北見ラジオ放送所 編集

  • NHK北見放送局のAMラジオ送信所は網走市呼人の大観山にある。便宜上、以下にその概要を示す。
周波数
(kHz)
放送局名 コールサイン
及び呼出名称
空中線電力 放送対象地域 放送区域
内世帯数
開局日
702 NHK
北見第2
JOKD 10kW 全国 不明 1950年
3月25日
1188 NHK
北見第1
JOKP オホーツク圏 1942年
1月1日

脚注・出典 編集

  1. ^ 網走市をエリアとしたコミュニティ放送局の開局(北海道総合通信局 2019年報道資料)
  2. ^ 地上デジタルテレビジョン放送局(中継局)に免許(北海道総合通信局 平成19年報道資料)
  3. ^ 株式会社テレビ北海道の地上デジタルテレビ中継局に予備免許(北海道総合通信局 平成23年報道資料)
  4. ^ 北海道内地上デジタル放送局の開局状況
  5. ^ TVh網走・北見両局に本免許交付(総務省北海道総合通信局)
  6. ^ 無線局免許状等情報(総務省)
  7. ^ 無線局免許状等情報(総務省)
  8. ^ 無線局免許状等情報(総務省)
  9. ^ 無線局免許状等情報(総務省)
  10. ^ FMあばしり聴取エリア拡大 市、アンテナ移設へ 10月下旬完了目指す:北海道新聞 どうしん電子版(2022年6月3日閲覧)
  11. ^ @lia_abashiri (2022年10月2日). "FMあばしりのアンテナ移設工事が行われました。". X(旧Twitter)より2022年10月4日閲覧

関連項目 編集