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総務部総務課山口六平太

総務部総務課山口六平太』(そうむぶそうむかやまぐちろっぺいた)は、林律雄の原作、高井研一郎の作画による漫画。小学館の雑誌『ビッグコミック』に連載された。

総務部総務課山口六平太
ジャンル 青年漫画、サラリーマン漫画
漫画
原作・原案など 林律雄(原作)
作画 高井研一郎
出版社 小学館
掲載誌 ビッグコミック
レーベル ビッグコミックス
発表号 1986年12号 - 2016年22号
巻数 全81巻[1]
話数 731話
漫画:総務部総務課有馬係長
原作・原案など 林律雄(原作)
作画 高井研一郎
出版社 小学館
掲載誌 ビッグコミック増刊号
発表号 ? - 2016年10月17日号
話数 127話
その他 『山口六平太』単行本に併録
(第7巻以降、うち第28・29巻を除く)
漫画:総務部総務課今西課長
原作・原案など 林律雄(原作)
作画 高井研一郎
出版社 小学館
掲載誌 ビッグコミック増刊号
発表号 2006年3月17日号 - (1回のみ)
話数 1話
その他 『山口六平太』単行本第54巻に併録
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

いつしかサラリーマンの応援歌という副題がつけられるようになった。

目次

概要編集

『ビッグコミック』にて1986年12号から連載を開始し、2016年22号まで休載なしに連載を続けた。架空の自動車会社・大日自動車の総務部総務課を舞台に“スーパー総務マン”山口六平太の日常を描き続ける作品で、単行本の発行部数は1100万部を超える(2005年に出た単行本第50巻は、記念として表紙の題字が金色であった)。

番外編(スピンオフ作品)として『ビッグコミック増刊号』で連載の『総務部総務課有馬係長』(そうむぶそうむかありまかかりちょう)、2006年までに一度だけ『総務部総務課今西課長』(そうむぶそうむかいまにしかちょう)がある(内容は有馬や今西課長が主役で六平太は出てこないことが多い、『六平太』と同じ日常のお話)。

作画者の急死とその後編集

2016年11月14日に作画の高井研一郎が死去したことに伴い、11月10日発売の『ビッグコミック』2016年22号に掲載された第731話「ヒゲ談義」を最後として連載を打ち切ることが即日公表され[2]、次号(23号、11月25日発売)では高井の追悼文が掲載された[3]。24号では追悼特集が組まれ、原作者の林律雄や、高井とともに赤塚不二夫のアシスタント仲間であった北見けんいち古谷三敏の他、さいとう・たかをちばてつや森田拳次小山ゆうら漫画家たちや映画監督山田洋次から追悼文が寄せられた。また同号から2017年2号まで、高井・林の自選傑作集に収録された作品から3話が再掲載された。絶筆となった第731話(「六平太よ永遠に」と改題)および追悼文(雑誌掲載分以外に追加あり)を収録した最終巻の単行本第81巻は2017年1月30日に発売された。

その後、『ビッグコミック』2018年4号で「創刊50周年特別企画」の一つとして、林律雄の原作、田中圭一の作画(高井の絵柄そっくりに作画している)、高井プロダクションの協力による1話限定の特別編「春の到来」が掲載された。

物語編集

架空の自動車会社・大日自動車株式会社の総務部総務課に持ち込まれる様々な問題を、29歳・独身の山口六平太とその同僚たちが解決する物語である。連載の最後まで、一話完結が基本形であったが、複数話にわたるエピソードもある(単行本第28巻は、六平太が仙台支社へと転勤となり、そこの独身寮「青葉寮」で起こる出来事のみで構成されている)。

総務は会社の女房役のため、持ち込まれるトラブルも千差万別。ライバル社員同士のいがみあい、衝突、福利厚生問題、時には社長夫妻の喧嘩の仲裁もする。

連載も10年を超えたあたりからスローフード問題、成果主義導入問題などを取り上げ、サラリーマン社会において問題提起しているのも斬新と言える。

なお、作品に年代の経過や新たな登場人物、登場人物の作中の結婚とその後の子供の誕生や成長などはあるが、登場人物の年齢はそれらのエピソードが描かれて年齢が語られない限りは、ほぼ進まない。

登場人物編集

総務課編集

全員のフルネームは単行本第22巻の中での金田総務部長の手帳や連載500回の口上で判明。

山口 六平太(やまぐち ろっぺいた)
大日自動車総務部総務課勤務。29歳。国立長州大学卒業。
住居は蔵の中を改装した所に住んでいて、出入口にカエルの置物がある。
別名「スーパー総務マン」。常に笑みを浮かべ飄々とした風貌とそばかす顔から「ジャガイモ」、または名前から「六さん」・「六ちゃん」と呼ばれることもある。彼にかかって解決しなかったトラブルはほぼ皆無だが、それをひけらかすことも偉ぶることもしない。
山口県山口市出身。6番目の子故に六平太と名づけられた。兄弟として3人の兄(一平、大二郎、小五郎)と2人の姉(三喜、四詩子)がいる。父親は長州女子大の学長まで務めた教育者。社長秘書の吉沢小夜子と知らぬ間に恋仲で現在婚約中(第34巻「決断のとき」にて婚約のやりとりが描かれている)。
火が付いたタバコをくわえたまま舌で掴んで口の中に入れて人を煙にまくという「タバコくるっ」という特技を持つ(意外にも高校生の頃からタバコを吸っており、ある日担任の教師に見つかり慌ててタバコを口の中に隠したのが始まりのようである)。
雪が積もった日等はゴム長靴で社内を闊歩する事も(有馬からは「ゴム長の良く似合うやつ」と言われている)。
第23巻で松山支社、第28巻では仙台支社に転勤となったが、そこでも持ち前の「スーパー総務」ぶりを発揮し、鬱屈していた支社の雰囲気を改革することに成功する(実は田川社長の思惑だった)。他では社内のネット導入の為に「IT推進室」に、リーダー補佐役として出向。唯一、お誕生日席での就業シーンだった。
入社面接の折、待ち時間において居眠りをしており人事課長をはじめ役員から眉を顰められたが、その面接での出来事を解決させたことから上層部の目に止まるようになる。その後、上記にある「タバコくるっ」という特技が田川社長の目に止まり、更には社内のトラブルを解決させていくことから目をかけられるようになり「アイツめ」と評価されお気に入り社員となる。六平太の自宅にも遊びに来るようになり、いずれは「六平太を社長に」という望みを抱かれている。大日自動車の大株主金森老からも目をかけられている。
一度、田川社長から昇進の打診があったが「平(社員)で学ぶことがまだ、たくさんある」と固辞している。
何度か引抜きの話があり、政治家の後継や他社から将来社長就任含みでの幹部候補生として招聘話があったがすべて断っている。理由は「大日自動車が好きだから。」
最近では仕事に当たりが出てきた村木の成長ぶりを喜んでいる。
今西 欣治(いまにし きんじ)
大日自動車総務部総務課長。勤続25年(「25年目の今西」より)。
いつも平凡な人と評され、学生時代のあだ名は「じみへん」(地味でちょっと変わっているキャラクターと、ジミ・ヘンドリクスをかけている)。「おっとり」した「お父さん」的存在。「あー困ったなぁ」「まいったなぁ」が口癖で、六平太に頼る事が多い。「ほどほど」「無難に」が信条。
総務課長であるが故、やっかいな仕事を持ち込まれることが多く、有馬からは「課長お得意のババ引き」と言われている。
すでに出世を諦め、植木屋として定年後に人生の第二幕を歩むことを夢見ている。
通勤時間1時間55分(有馬は、よく2時間と言うが、必ず今西自ら訂正する)の郊外に住み、家族は妻と一人息子の3人。実はイビキがすごくうるさい為、社員旅行では同室になりたがらない人が多い(大抵は六平太が一緒になる)。
番外編シリーズ『総務部総務課今西課長』で主役を務めたことがある。
村木結婚の際に仲人を務めた。
有馬 貴臣(ありま たかおみ)
大日自動車総務部総務課係長。四捨五入すれば40歳になる30代(番外編では1997年の時点で37歳との表現あり)。有名私立K大学卒業。自分のことを「小生」と呼ぶ。
自分のことを「総務課のエリート」と思っているが、他の課員(村木、真弓、京子)からは「疫病神」と思われている。とにかく自己中心的で自尊心の塊。常に他人を見下して偉そうな事を言うが、にはてんで弱く、上が絡んでいると自分のそれまでの意見を覆して、ゴマを擦ったり、すぐ安請け合いしたりする。その一方で仕事で手に負えなくなると放り投げたり、「小生は知らんけんシュタイン」といって丸投げするという無責任男で、面倒な事はすぐ六平太に押しつける。また、部下の村木・真弓・京子を西遊記に出てくる「ブタ・サル・カッパ」と評し、どこの会社にも1人は居そうな嫌味な人物。
各入社年代で「同期会」が組まれているが、有馬の同期会は解散されている。その理由は我儘を言う有馬が他の同期から嫌われており「同期会の席を同じくして、嫌な気分を味わいたくない為」で、表向きの理由は「発展的解消」。但し、ほかの同期たちは別口で集まって会を開いており、有馬はそれを知らない。
上記のような理由から、他の部署からも嫌われているらしく、他の課に転属が決まりかけた際、転属先からの猛反対を受け転属が取りやめになった事があるが、本人はその理由を知らない。
しかし、風邪をひいた村木を見舞ったり、家族想いだったりと、いいところもある。
嫌味と無責任とお調子という周囲にはた迷惑な性格ながら、自分のドジで四苦八苦したり、間抜けな面や人の好い面もかなり多い。
悪運だけは強く、会社の保養施設の抽選などではほぼ当選している。
時々、相手をドキッとさせたり、怒らせたりするとんでもないことを言っては「やだなぁ、本気にしちゃって」「いつもの軽い冗談だよ、冗談」が口癖。
物語が始まる前は経理課にいて「どんぶり勘定の有馬」として有名だった。ある日取引先である下請け企業への融資額を一桁間違えて記載して契約してしまうミスを起こすが、それがとんでもない特許契約(融資額の何倍もする価値)であることが分かり、結果として係長に昇進し総務課配属となった。
家族は妻・光子と双子の息子2人(太郎と次郎)の4人。光子とは社内恋愛で(宮本桃子と同僚だった)、社員旅行へ行った際、光子が帽子を川へ落としてしまい、困っていた所に、有馬が躊躇せずに川へ入り、帽子を拾った事がきっかけとなっている。太郎と次郎は有馬をそのまま小さくしたような容姿で、初めて見た六平太はびっくりしていた。
父親は有馬神社の神主。両親と妹・伊佐子は実家を継がせようと企んでおり、たびたび騒動を起こす。
番外編シリーズ『総務部総務課有馬係長』では主役を務めている。
村木 賢吉(むらき けんきち)
大日自動車総務部総務課勤務。
初期の頃は、名前が「豊(ゆたか)」、「村木憲吉」と表記された事も。
丸顔で太っている為、有馬から「ブタ」「猪八戒」呼ばわりされ、有馬のストレス解消のために特に意味が無くとも丸めた新聞紙(初期の頃は定規やチョップ)で「スカポンターン」や、「スカタン」などと頭を叩かれて、時にはハリセンで叩かれているが、なんだかんだいいながらも有馬と一緒に行動していることが多い。
?す」「?すか?」といった喋り方をする(もともと山形の方言でもあるが、有馬から「村木の喋り方とかけて、村木の頭の中と解く」「ココロは?」「スカスカ!」と言われたことも)。
とにかく大酒飲みでよく酒乱になる。今までの飲んだ量を金額に換算するとポルシェが買えるらしい。
昔はジュリア・ロバーツブルック・シールズ牧瀬里穂西田ひかる鈴木蘭々との結婚を夢見(と、言うより妄想)、有馬からは「一生結婚に縁がない」と馬鹿にされまくっていたが、今西の紹介でシングルマザーの美女・中村奈美と出会い、そのまま結婚してしまった為、周囲を驚愕させた。その後、長男・賢太をもうけ、奈美の連れ子・美由紀と家族4人で生活。実家は、山形県福袋市にあり、有馬に必ず豚袋市といわれる。その上、精肉店を経営しているため、有馬に「ピッタシカンカン」と言われたことがある。
六平太の影響も強く受け、また結婚した気持ちのゆとりからか、六平太がかつて手がけたダイニチの社員手帳のフレーズを村木が改良するなど、仕事にも光るものが出始めてきている。
小山 真弓(こやま まゆみ)
大日自動車総務部総務課勤務。25歳(第34巻「中堅の憂鬱」より)。
有馬から「カッパ」、「沙悟浄」呼ばわりされている。同僚の京子と一緒に反有馬連合を組んでいる。京子と共に有馬にからかわれては、なにかとやりあうのが日常茶飯事。
三井 京子(みつい きょうこ)
大日自動車総務部総務課勤務。25歳(第34巻「中堅の憂鬱」より)。
有馬から「サル」、「孫悟空」呼ばわりされている。同僚の真弓と一緒に反有馬連合を組んでいる。有馬に怒る真弓を抑える事もあるが、共に有馬とやりあう事が多い。
宮本 桃子(みやもと ももこ)
大日自動車経理部経理課より総務部総務課へ転属となった「スーパーOL」(第4巻「総務課波高し」より)。年齢は30代後半。
有能だが怒らせると怖く、課内では有馬の抑え役となっている。別名「恐怖の桃ちゃん」で、社内の相手が誰であろうと物怖じすることがなく、正論を語ることが多い。有馬からの通称は「宮本女史」だが、(本人のいない前で)「姥桜」呼ばわりされることも。
どんなに仕事が立て込んでいようともほぼ定時の17時キッカリには片付けて帰り、カルチャースクールに通う。いつの日か文学賞を取り印税生活をするのが夢。読書好きだけあって知識も豊富で、常に物事の本質を見ようとし、人を見る目も確かである。六平太の良き理解者でもある。
仕事中は髪を縛っているが、プライベートでは髪をほどくことが多く、金森老人も目を留めるほど印象が変わる。
ある日突然ネイチャーフォトグラファー・源田光と結婚。誰にも何も言わずにそっと婚姻届を出した為、総務課がショックで機能不全に陥ったことがある(第33巻「極秘結婚」より)。
第465話で有馬の妻・光子と同期であった事が明らかになる。

総務部長編集

総務課とは別室にいる。

金田 一太郎(かねだ いちたろう)
大日自動車総務部長。木更津部長の後を受けて、物語が始まってから2代目の総務部長である(第22巻より登場)。最初は六平太を敵視していたが、後に一目置くようになる。指導は厳しく、後述する営業部の緒方部長とともに「武闘派」と呼ばれて恐れられている。
一度だけ総務課メンバーに「金田一」と名前を間違えられた。

営業一課編集

片岡 孝夫(かたおか たかお)
大日自動車営業部営業一課係長。自身の縁故入社に引け目を感じていたために同期で一般入社だった六平太に劣等感を持ち、敵視していたが、ある事件がきっかけで友情が生まれ、今では大の親友となる。言葉遣いはメチャクチャで荒くれ者ではあるが、情に厚く人の恩を忘れない義理堅さを持っている。自称「ハードボイルド」。自動2輪の免許を持ち、外回りなどで忙しい時にはこれを使用している。社長秘書だった伊達宗子が痴漢に遭った時、犯人をボコボコにしたのが縁で交際がスタート。後に結婚し、一人娘・舞を得る。現在3人家族。第50巻にて係長に昇進。元来「ずっとヒラでいい」と公言していたことから出世欲がなく、当初は六平太に先駆けて昇進することを渋っていた片岡だが、その後、社長が六平太に相談を持ちかけたところをみて「社長に頼りにされるヤツが昇進しないわけがない」と悟り承諾する。
部下である久米の結婚式では若いながらも仲人を務めた。
久米 広明(くめ ひろあき)
片岡の部下。自分の入社式にベンツで乗りつけ、社長の車に「邪魔なんだからどけてくれ」と言って周りを唖然とさせた伝説を持つ。母親の発言力が強いことから、マザコン気味になっているところがあったが、片岡の下に入ったことで徐々に変化。両親に物怖じすることなく自分の意見を言えるようになった。第27巻にて取引先の受付嬢だった小宮悦子と結婚、仲人は先輩である片岡が務めた。片岡を選んだ理由は「人間として一生付き合っていきたい人」だかららしい。初登場時はかなりオカマのような顔をしていたが、その次の話からは大分抑えられた顔になっている。
緒方 賢太(おがた けんた)
片岡の上司。営業一課長から営業部次長へと昇進し現在は営業部長。過去に一度、他部署の部長への昇進を拒否した事がある。課長時代から片岡とぶつかり合うことも多いが、良いコンビとも見られている。片岡の結婚式の際の仲人も務めた。田川社長曰く「将来は大日自動車を支える大事な人材」。

営業三課編集

蒲田 敏夫(かまた としお)
「蒲田俊朗」表記も。
後述する荒瀬とともに、大日自動車営業部営業三課勤務の冗談コンビを組む。大家族の大黒柱的存在で、ゆえに転勤となる事を恐怖しており、定期人事の時期になると、(人事が内容を課外に漏らすことはないが、異動に伴う備品等の準備から、総務課には例外的に情報が伝わる)六平太に情報をリークしてもらおうと絡むが、実際に六平太が情報を漏らしたことはない。近年は「六ちゃんに絡むと異動にならない」というジンクスを担いでいるらしい。また、5人乗り乗用車では家族の移動に足りないことから、かつて大日がリッターカーしか造っていなかった頃は、自社のニューモデルが出るたびに本社エントランスホールの展示車を見てため息をついていた。しかし後に「サザン」をきっかけに大日の車種も拡充した為、こちらの憂いは晴れたようである。登場時は肩書きはなかったが、現在は係長となっている。第65巻にて本社サービスセンターへの異動と課長への昇進を果たす。
荒瀬(あらせ)
無精ヒゲとボサボサの髪がトレードマークの、営業三課の問題児。かつては不祥事で総務に呼び出されても体育会系的な傲慢な態度で、しかも片岡のように潔く責任を取るという気配もなく、有馬の機嫌を悪くさせていた。しかし大日の大株主である金森老人(後述)の運転するロールス・ロイスと接触事故を起こした際、六平太に助けられたことから多少神妙になる。それでも、部屋を散らかしすぎてアパートの大家から追い出されそうになったり、大日社屋の屋上で全裸で寝転がり抗議電話がかかってきたりと、度々問題を起こしては六平太の手を焼かせている。

秘書課編集

吉沢 小夜子(よしざわ さよこ)
大日自動車社長室秘書課勤務。大日自動車のマドンナと言われている。本人たちも何がキッカケかは覚えていないがいつの間にやら六平太と交際しており、現在婚約中。合気道の有段者でもある。父親は世界的に有名な画家らしい。
片岡 宗子(かたおか むねこ)
元大日自動車社長室秘書課勤務。片岡孝夫の妻。旧姓は伊達(だて)。父は仙台伊達病院の院長。大きな眼鏡をかけているため、有馬貴臣からは「トンボメガネ」と呼ばれたこともある。入社時はキツイ性格で、気を張っており、何かしらあると男性社員より前に出ようとする行為が目立った。入社時の社内見学で社長室の椅子に座り「女性社長も夢じゃない」と豪語したことがある。身体を鍛える為スポーツジムにも通っていた。しかし、六平太とのやりとりを通じて徐々に性格が円くなり、落ち着いた社会人になっていった。痴漢事件をきっかけに片岡と交際をはじめ、後に結婚。結婚後も仕事を続けるつもりであったが、妊娠をきっかけに退職。
五十嵐 麻美(いがらし まみ)
伊達宗子の結婚退職に伴い、資料室より異動。外国で育ち、英語フランス語が堪能だが、外国語での生活が長かったためか日本のに疎かったり、発音曖昧で、「シリョウシツ」が「シニョウシツ」に聞こえていた。ハイスクールのときにベビーシッターアルバイトもやっていた。動作がゆっくりで一見するととろそうに見えるため、有馬に、「トロ麻美」と呼ばれていた。第29巻で、理想のクルマを作るプロジェクトとして「大夢自動車工場」が立ち上がり、メンバーの一人として引き抜かれる。同じく宣伝部からプロジェクトメンバーとなった「ロシナンテ」開発リーダーの椎名とは恋仲である。

取締役編集

田川 耕筰(たがわ こうさく)
大日自動車代表取締役社長。創業社長・兵頭大三郎の意思を継ぎ「世界に誇れるクルマを作る」事を目標としている。別名「ブルドッグ」。第1話でトイレットペーパーを持って視界と両手が塞がっている六平太にエレベーターのボタンを押させられ(六平太は相手が社長と気づいてなかった)、腹いせにエレベーター内でタバコを吹かしていることを注意したが、六平太が口の中にタバコを閉じ込めてしまった事に驚愕する。それ以降妙にウマが合うらしく、家庭の問題、娘の問題なども六平太に相談している。最近は役員会にもオブザーバーとして六平太を出席させる為、他の役員から「なんでアイツがいるんだ?」と不思議がられている。大株主の金森老人と共に、六平太が大日自動車の社長になることを夢見ている。なお、同じ自動車会社であるトミタ・ニッタンの社長とは、ライバルではあるがよくお互いの会社を訪問したり、一緒にゴルフを行うなど友人関係でもある。
家族は妻・律子と娘・小百合。
また、兄・伝兵衛、母・イネがいる(兄の名は田川家の跡継ぎが代々受け継いでいる名である)。
高木(たかぎ)
大日自動車常務取締役(人事担当)。人事課長時代に六平太の採用試験を担当。面接待ちの最中に熟睡する六平太に衝撃を受ける。その後人事部長を経て、現在常務取締役。いつも笑顔を絶やさない温厚な方。高木の後任である金井は逆に厳しい人間で、「ホトケの高木、オニの金井」と言われている。しかし、高木が後継者にしただけあって根底の認識では共通するものがある様子。
森田(もりた)
大日自動車常務取締役(技術担当)。常に冷静で論理的な思考回路を持っており、技術陣からの信頼も厚い。フルネームは「森田義一」(社内の展覧会で絵を出品した際の名札より)。土いじり同好会の代表でもある。
北野(きたの)
大日自動車常務取締役(営業担当)。極端な暑がりでいつもセンスをパタパタさせながらフロアを歩いている。営業畑であるため、技術畑の森田常務とは意見が合わず会議等でしばしば言い合いになる。姪が二人神戸に居るが、下の方の北野さつきは六平太に惚れている。フルネームは「北野武志」(社内の展覧会で絵を出品した際の名札より)。
明石(あかし)
大日自動車常務取締役(宣伝担当)。出っ歯で関西弁という外見。縁故入社員。
横山(よこやま)
大日自動車相談役。元工場長[4]。創業社長・兵頭大三郎の薫陶を得た一人で田川と共に「いつの日か世界に誇れるクルマを作る」という夢を追っている。ある時、理想のクルマを作るプロジェクトが若手社員の間に生まれ、担当役員として彼らを監督。「大夢自動車工場」を興して第1作「ロシナンテ」を開発、その年の「カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞する。「大夢自動車工場」が会社に買い取られ、第5事業所となった後は再び相談役となっている。

その他編集

金森 彦衛門(かねもり ひこえもん)
大日自動車大株主。様々な企業への出資を行っており、かなりの大資産家。すでに80歳を過ぎているがいまだに色欲が抜けない精力の権化。とてもエネルギッシュで行動力だけは六平太をしのぐ。しかも大酒呑みで、田川社長から「化け物」と呼ばれた事がある。暇さえあれば六平太に「何か面白いことはないか」と電話をかけ、怒られている。六平太と知り合う以前は「ロールス・ロイス」をまるでスポーツカーのように乗り回していた(その為、接触事故でロールス・ロイスはボコボコだった)が、六平太と知り合った時の経緯からハンドルを手放し、以降は息子の浩介こうすけ)に運転させている。かつての夢だった大学合格を目指して勉強し不合格となるが、論文の独創性と人生経験が認められ、大学の講師を務めている。田川と共に六平太が大日自動車の社長となるのを夢見ている。自分が亡くなった時は六平太に愛車を形見として渡す約束をしている。妻は既に他界している。
ソーム
ある日大日自動車に住みついた野良猫。何度離しても必ず戻ってくる為、総務課のマスコット「Mr.ソーム」となる。猫を経費で飼うことに抵抗はあったが、人間関係の潤滑油になるということで特例的に認められた。ワープロを叩く特技があり、CMにも起用された。社内にはびこるネズミの大群と戦ったこともあった。避妊手術をしていない為、近所の猫との間に子どもを作り、子猫をどうするかで問題になった事も。
寿命の為、死去。死去前、ソームお気に入りの所・人物を「最期の挨拶」と言わんばかりの社内を巡回し、屋上のソームお気に入りの場所で永眠していた。ソームの供養の仕方について社内でもめたが、六平太の案により遺灰は屋上の庭園にまかれた。
兵頭カメ
創業社長・兵頭大三郎の未亡人。作中に出てくる唯一の創業家。大日自動車への影響力はかなりのもので、兵頭大三郎・通称「大将」の法要に欠かせない人物といわれていた。ただ、いつまでも創業家として関与するのはいかがなものかとして、その法要に欠席の意思を見せていたが、田川社長から説得を命ぜられた六平太がカメの下に訪れたのが初出。その時の挨拶が「いいお庭ですね」。その後、六平太を気に入りカメの住まいの離れにしている「蔵」[5]を貸している。
大日自動車の元祖「スーパー総務マン」。本人曰く、「ただ、旦那の手伝いをしていただけ」との事。しかしながら、創業間もなかったとはいえ、経理・総務・労務・営業事務など一手に引き受けていた様子が描かれている。
おバアさん
作者のお遊びとして、時々コマの端や窓の外、人ごみの中などにそれとなく描かれている人物。さまざまな姿で登場する(スーパーマンのようにマントをつけて空を飛んでいる事も)。

大日自動車の製品編集

共通の特徴として、フロントフェイスのヘッドライト間にグリルがあいておらず、代わりに左側(向かって右側)に真円状の穴がアクセントとして入っている、いわゆる“鉄仮面”デザインを採用していることが多い。1980年代後半に流行ったスタイルであったが、本作が連載を開始したのは再びグリルデザインに回帰していた時期であり、その垢抜けなさ(つまりダサい)がダイニチ車の特徴だと劇中世界では言われていた。しかし、「サザン」をきっかけにした車種拡充方針と、現実世界における衝突安全基準の強化で不利になり採用しづらくなったことから、2000年代に入ってからは鉄仮面デザインを廃し、同時に全体的にも保守的なデザインから脱却しつつある。しかし旧くからのダイニチユーザーからは「あのダサさが良かった」と言われているようである。

  • コアラ
    軽セダン/軽ボンネットバン1980年代後半から1990年代前半の軽乗用車のスタイル。田川社長の娘や六平太の父の愛車でもあり、物語の小道具としてたびたび登場する。
  • カンガルー
    小型乗用車、リッターカークーペを名乗っているが実際のスタイルは初代ホンダ・トゥデイ似のハッチバック。カブリオレモデルも存在し、有馬の愛車である。
  • サザン
    いわゆる「フル5ナンバーサイズ」となる小型乗用車で、それまでリッターカークラス以下を専門としていた大日自動車で、初の2000cc V6エンジン搭載のセダンとなった。それまでベンツ社用車としていた田川社長にとって念願の作品。発表時には金森老人も購入すると言っていたが、それは果たされていない。
  • パンサー
    大日初の本格クロスカントリー車。子会社の大日新自工の企画による製品。それ以前にも「ヘッジホッグ」という車種を出していたが、不人気だったと言う。
  • ワンボーイ
    ワンボックスカー。子会社の大日新自工の企画による製品。それ以前にも「マンモス」という車種を出していたが、不人気だったと言う。蒲田係長はようやく長年の懸案が晴れたようである。
  • キーウィ
    一度登場した後、まったく異なる設定で再登場した。
    初登場時はガルウィングドアの小型スポーツカーで、マツダ・AZ-1似。
    2度目の登場時には2BOXステーションワゴンエステートバンで、デザインは落ち着いたものになっている。皮肉にもこれがロシナンテ(後述)の社内ライバルとなった。
  • ロシナンテ
    大夢自動車工場の企画による製品。メルセデスベンツ・SLKのような第二次世界大戦前のオープントップ・スポーツカーを、コンパクトにしたスタイルにしている。
  • ウォンバット
    スズキ・ワゴンRダイハツ・ムーヴと同系統となる軽トールワゴン。平成不況で売り上げが伸び悩む中、ヒット作となり快調に飛ばしていたが…
  • スパロー
    軽トラック。社長賞を獲得したことも。
  • アンクル
    ワンボックスカー。
  • オフーロ
    第1巻にて、ポスターのみ登場。
    キーワードは「くうねるふとる」である。
    また、ポスターの絵柄は、セフィーロとよく似た乗用車が風呂に入っており、屋根にタオルが乗っているというもの。

大日自動車社歌編集

作中には「社会の人たり誇りに生きん 大日 大日」のフレーズが書かれているだけである。

テレビドラマ編集

総務部総務課山口六平太
ジャンル テレビドラマ
原作 林律雄(原作)
高井研一郎(作画)
脚本 仲倉重郎
演出 諏訪部章夫
佐藤満寿哉
出演者 堤大二郎
高田純次
早崎文司
久本雅美
秋田久美子
林家こぶ平
金子信雄
渋谷天笑
各話の長さ 20分
制作 NHK
放送
放送国・地域   日本
放送期間 1988年7月25日 - 8月12日
放送時間 月 - 金曜 22:20 - 22:40
放送枠 銀河テレビ小説
回数 15

テレビドラマ『総務部総務課山口六平太』は、1988年7月25日から8月12日まで全15回、NHK総合テレビにて「銀河テレビ小説」枠で放送された。

続編の制作が期待されたが、主演の堤大二郎テレビ朝日で放送予定だったドラマ『軽井沢シンドローム』の撮影中の事故により、長期活動停止を余儀なくされた(共演の林家こぶ平もこの事故で負傷した)ことから頓挫し、結局第1シリーズのみの放送となった。

真弓と京子の姓がそれぞれ「小山」「三井」となったのは、このドラマで採用されてからである。また、有馬の息子の名前が双子の「太郎」「次郎」ではなく「正」「勇」となっており、有馬の妻・光子は桃子と同期入社という設定になっている。宮本は有馬と同年齢で高卒のため先に入社した先輩という設定である。さらに、漫画では江戸っ子である片岡がドラマでは終始関西弁で喋っており、原作との違いが大きく出ている。

このテレビドラマのキャストで、北野常務が「加藤常務」と記載されているが、これは演じた俳優の名前であり、劇中ではあくまで北野常務で全くの誤記である。

キャスト(テレビドラマ)編集

スタッフ(テレビドラマ)編集

  • 原作 - 林律雄(原作)・高井研一郎(作画)『総務部総務課山口六平太』(小学館『ビッグコミック』連載)
  • 脚本 - 仲倉重郎
  • 制作 - 小山正樹
  • 演出 - 諏訪部章夫、佐藤満寿哉
  • 制作・著作 - NHK

アニメーション編集

2007年法務省により、裁判員制度に関する広報アニメが作られた。六平太の上司である有馬が裁判員候補として選ばれ、殺人未遂事件の裁判を経て、裁判員を終えるというストーリー。アニメDVDは10万本製作され、地検の説明会や同省のホームページでも閲覧可能である。

スタッフ編集

キャスト編集

脚注編集

  1. ^ ビッグコミックスでは各巻が「第○集」と呼称される。本作では特に、各巻のサブタイトルと併せて「第○ ○○」と記されている。本項では便宜上「巻」で統一する。
  2. ^ “漫画家の高井研一郎さん死去 「山口六平太」は連載終了”. 朝日新聞. (2016年11月14日). http://www.asahi.com/articles/ASJCG5DBDJCGUCVL01P.html 2016年11月15日閲覧。 
  3. ^ “高井研一郎さん:「山口六平太」30年間“皆勤”をたたえる ビッグコミック編集部が追悼文”. まんたんウェブ. (2016年11月25日). http://mantan-web.jp/2016/11/25/20161124dog00m200048000c.html 2016年11月26日閲覧。 
  4. ^ 連載開始時は現役の取締役工場長。後、相談役に。
  5. ^ 人住めるように上下水道・光熱などの内装工事済み

外部リンク編集