羽場 久美子(はば くみこ、羽場 久浘子1952年8月18日 - )は、日本の政治学者国際政治学者青山学院大学大学院国際政治経済学研究科教授。

羽場 久美子、または羽場 久浘子
(はば くみこ)
人物情報
生誕 1952年8月18日
兵庫県 神戸市
学問
研究分野 国際関係論、国際政治学
博士課程
指導教員
百瀬宏、江口朴郎
学位 博士(国際関係学)
公式サイト
http://side.parallel.jp/kumihaba/
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経歴編集

兵庫県神戸市生まれ。三重県四日市高校卒業、津田塾大学卒業、国際関係学博士。日本学術会議第1部会員(政治学委員会、地域研究委員会、国際委員会)。世界国際関係学会(International Studies Association)の副会長を務め、現在世界国際関係学会(ISA[1])アジア太平洋地域副会長。世界国際関係史学会(CHIR:Committee of History of International Relations)日本代表理事。

日本政治学会理事、日本国際政治学会理事、日本EU学会理事、日本スラブ東欧学会理事、ロシア・東欧学会理事・事務局長、などを歴任。女性科学研究者の環境改善のに関する懇談会[2](JAICOWS)会長。アジア共同体評議会副議長[3]、国際アジア共同体学会副理事長。欧州研究をその国で代表する人にEUから与えられる、ジャン・モネ・チェア(欧州連合)[4]公益財団法人日本国際フォーラム参与・有識者政策委員[5]。氷上信廣校長時代に麻布学園PTA常任理事を務めた[6]

江口朴郎百瀬宏斉藤孝宮島喬らに師事。国際関係論、国際関係史、冷戦史研究、第一次世界大戦第二次世界大戦、東西対立と東欧史研究、民族問題研究を行う。

国際的には、E.Hカーホブズボームウォーラーステインヘーゲルカントショーペンハウエルサルトルソレルなど哲学者、レイプハルト多極共存型民主主義.マイケル・マンの民主主義の暗部などに影響を受けた。

イギリス・ロンドン大学、アメリカ・ハーバード大学での研究の中で、EU(欧州連合)の拡大と深化、ヨーロッパとアジアの地域統合の比較研究、冷戦史研究、民族問題研究、近代世界システムの終焉と新世界秩序などに関心を持ち研究を進めている。移民・難民マイノリティ研究、およびトラフィッキング研究など、グローバル時代の格差社会的弱者研究にも焦点を当て、国際政治を旧来の権力とエリート研究とは異なる地平から分析しようとしている。

ゼミの卒業生に、世界銀行の亀澤卓俊、バーミンガム大学で博士の学位を取った国連研究の安井裕司、東欧近世史研究の中澤達哉などがいる。そのほかNHK読売新聞朝日新聞毎日新聞などメディア、JICAJETROなどの国際協力機関、外務省など省庁など多方面で多くの卒業生が活躍している

海外からの留学生や研究生、学位取得者も、国際交流基金文部科学省学術振興会、さらに各国アカデミーを通じて、アメリカイギリスインド中国タイルーマニアスロヴァキアブルガリアハンガリーモンゴルなど、多くの国から優秀な人材を受け入れている。

職歴など編集

  • 1981年:津田塾大学大学院 国際関係学研究科博士課程修了。国際関係学博士
  • 1985年:法政大学社会学部講師
  • 1987年:法政大学社会学部助教授
  • 1994年:法政大学社会学部教授
  • 1994 - 1995年: ハンガリー科学アカデミー歴史学研究所客員研究員
  • 1995 - 1996年:ロンドン大学スラブ・東欧研究学院客員研究員
  • 2004年:ソルボンヌ大学国際関係史研究所客員研究員
  • 2005年:欧州委員会よりジャン・モネ・チェアを授与
  • 2005年:法政大学大学院ヨーロッパ研究所[7]所長
  • 2007年:青山学院大学大学院国際政治経済学研究科教授
  • 2008年:フィレンツェ欧州大学研究所(EUI)客員研究員
  • 2011-17年:日本学術会議22期-23期 第1部会員 国際交流員、政治学委員会副委員長19期-21期連携会員。24-25期連携会員)
  • 2011-12年:ハーバード大学国際問題研究所および欧州研究所客員研究員
  • 2012-14年:ソルボンヌ大学客員研究員
  • 2015年:JAICOWS(女性科学研究者の環境改善を考える懇談会】[8]会長
  • 2016-17年:世界国際関係学会(ISA)副会長、WCISA、EMNISA, 理事。EUSA Asia Pacific 第17回東京大会大会実行委員長
  • 2017年、2019年、2020年:京都大学 客員教授、プロジェクト教授
  • 2018年-:世界国際関係学会(ISA)アジア太平洋地域副会長、日本学術会議アジア地域統合委員会委員長

テレビ・新聞など編集

  • NHK日曜討論、2016年、2017年10月、2019年1月(2019年の国際政治経済展望
  • NHK視点・論点 冷戦終焉25年、NHKラジオ
  • NHKBS 2016年6月24日BREXIT(イギリスのEU離脱解説)、20年フランス大統領選挙、第1回4月25日、第2回5月16日移頭 解説
  • NHK英雄たちの選択、藤堂高虎、家康暗殺計画 2017年3月、2019年7月 中央集権と地方分権
  • NHK総合 EUの東方拡大、当日5時間キュメント 2004年5月
  • テレビ朝日ワイドスクランブル(Brexit, 移民・難民、マクロン、貧困と格差など)、ABEMA, TBS サンデーモーニング、フジテレビ、みんなのニュースなど多数。

著書・論文編集

単著編集

編著編集

  • 『21世紀、大転換期の国際社会 いま何が起こっているのか』(法律文化社、2019年)ISBN 978-4-589-03983--5
  • 東アジア共同体シリーズ全3巻2『アジアの地域協力 危機をどう乗り切るか』(明石書店、2018年)ISBN 978-4-7503-4628-1
  • 東アジア共同体シリーズ全3巻3『アジアの地域共同ー未来のために』(明石書店、2018年)ISBN 978-4-7503-4629-8
  • 東アジア共同体シリーズ全3巻1『アジアの地域統合を考えるー戦争を避けるために』(明石書店、2017年)ISBN 978-4-7503-4468-3
  • 『ハンガリーを知るための60章 ドナウの宝石』(明石書店、2018年)ISBN 978-4-7503-4614-4
  • The Unwinding of the Globalist Dram, EU, Russia and China, Steven Rosefielde, Masaaki Kuboniwa, Satoshi Mizobata, Kumiko Haba (Editors), World Scientific, New Jersey, London, Singapole, 2017.-ISBN 978-981-3222-06-9
  • 『EU(欧州連合)を知るための63章』(明石書店、2013年)ISBN 978-4-7503-3900-9
  • The Euro Crisis and European Political Economy, ---France, Germany and Central Europe---, Ed. by Robert Boyer, Ivan T. Berend, and Kumiko Haba, Aoyama Gakuin University, Tokyo, 2013.
  • Great Power Politics and the Future of Asian Regionalism, at Harvard University, Ed. by Kumiko Haba, Aoyama Gakuin University Tokyo, 2013.
  • 『国際政治から考える東アジア共同体山本吉宣・羽場久美子・押村高編著(ミネルヴァ書房、2012年)ISBN 978-4-623-06316-1
  • Asian Economic Development and the Collaborative Relations among EU, Asia and Japan, Ed. by Kumiko Haba, Szerdahelyi Istvan, Brij Tankha & Wang Min, 2012.
  • Regional Integration and Institutionalization comparing Asia and Europe, Ed by G.John Ikenberry, Yoshinobu Yamamoto & Kumiko Haba, Research Institute, Aoyama Gakuin University, Shoukadoh, 2012. ISBN 978-4-87974-665-8
  • 『ロシアと拡大EU』羽場久美子・溝端佐登史編、世界政治叢書(ミネルヴァ書房、2011年)ISBN 978-4623059881
  • The Regional Integration in Asia and Europe, Theoretical and Institutional Comparative Studies and Analysis, Ed. by G.John Ikenberry, Yoshinobu Yamamoto & Kumiko Haba, Aoyama Gakuin University, 2011.
  • The End of the Cold War and the Regional Integration in Europe and Asia,Ed. by Robert Frank, Kumiko Haba & Hiroshi Momose,Aoyama Gakuin University, 2010.
  • 『ヨーロッパの東方拡大』羽場久美子・小森田秋夫・田中素香編(岩波書店、2006年)
  • 『新しいヨーロッパ――拡大EUの諸相』(羽場久美子編)(日本国際政治学会、2005年)
  • 『21世紀国際社会への招待』羽場 久浘子・増田正人編(有斐閣、2006年)ISBN 4-641-08687-7
  • 『ハンガリーを知る47章 ドナウの宝石』羽場 久浘子編(明石書店、2002年)
  • 『ヨーロッパ統合のゆくえ』宮島喬・羽場 久浘子編(人文書院、2001年)
  • 『ロシア革命と東欧』羽場 久浘子編(彩流社、1990年)

共著編集

  • 『「現代史と現代認識に関する調査」報告書』(大月書店、2018年)ISBN 978-4-272-97055-1
  • 『歴史を読みかえるージェンダーから見た日本史』(大月書店、2015年)ISBN 978-4-272-50182-3
  • 『歴史を読み替えるージェンダー史から見た世界史』(大月書店、2014年)ISBN 978-4-272-50181-6
  • 『ハプスブルク史研究入門』(昭和堂、2013年)ISBN 978-4-8122-1315-5
  • 『検証 尖閣問題』(岩波書店、2012年)ISBN 978-4-00-025875-3
  • 『移民・マイノリティと変容する世界』宮島喬・吉村真子編(法政大学出版局、2012年)ISBN 978-4-588-60257-3
  • 『世界政治を読み解く』押村高・中山俊宏編(ミネルヴァ書房、2011年)
  • 『東アジア共同体と日本の戦略』国際アジア共同体学会編、進藤榮一・中川十郎(桜美林大学北東アジア総合研究所、2011年)
  • 『歴史教育とジェンダー』長野ひろ子、姫岡とし子編(青弓社、2011年)
  • 『日本政治学年報、ジェンダーと政治過程』日本政治学会編(木鐸社、2010年)
  • 『フロンティアのヨーロッパ』山内進編(国際書院、2008年)ISBN 978-4-87791-177-5
  • 50 Years Rome Treaty and EU-Asia Relations, Ed. by Chong-ko Peter Tzou, Tamkang University, Taiwan, July 2008.
  • Melting Boundaries, Institutional Transformation in the Wider Europe, Kiichiro Yagi and Satoshi Mizobata eds., Kyoto University Press, 2008.
  • Intercultural Dialogue and Citizenship, Translating Values into Actions, A Common Project for Europeans and Their Partners, Ed. by Leonce Bekemans, Maria Karasinska-Fendler, Marco Mascia, Antonio Papisca, Constantine A. Stephanou, Peter G. Xuereb, Marsilio, Venice, 2006.
  • 『衝突と和解のヨーロッパーユーロ・グローバリズムの挑戦』山内進大芝亮編(ミネルヴァ書房、2006年)
  • 『ヨーロッパの軌跡とベクトル』田中俊郎庄司克宏編(慶応大学出版会、2006年)
  • Globalization, Regionalization and the History of International Relations, Eds. By Joan Beaumont, Alfredo Canavero, Commission of History of International Relations, Edizioni Unicopli, Deakin University, Milano, Victoria, Austria, 2005
  • 『21世紀の安全保障と日本』菅英輝・石田正治編(ミネルヴァ書房、2005年)
  • 『国際関係の中の拡大EU』森井裕一編(信山社、2005年)
  • Russia and NATO: New Areas for Partnership, The papers of the International Conference, February 6-7, 2004. St. Petersburg State University Press, 2004.
  • 『歴史としてのヨーロッパ・アイデンティティ』谷川稔編(山川出版社、2003年)
  • 『EUの中の国民国家:デモクラシーの変容』日本比較政治学会編(早稲田大学出版部、2003年)
  • EU Enlargement towards Central Europe and the Role of Japanese Economy, ed. by Kumiko Haba, Palankai, Tibor, and Janos Hoos, Aula, Budapest, Hungary, 2002.
  • 『占領改革の国際比較:日本・アジア・ヨーロッパ』中村政則油井大三郎豊下楢彦編(三省堂、1994年)
  • 『講座国際政治』第3巻『現代世界の分離と統合』木戸蓊編(東京大学出版会、1989年)

翻訳編集

  • ジョゼフ・ロスチャイルド著、羽場 久浘子・水谷驍訳『現代東欧史 多様性への回帰』(共同通信社、1999年)
  • アントニー・ポロンスキ著、羽場 久浘子監訳『小独裁者たち―東欧における民主主義体制の崩壊―』(法政大学出版局、1993年)
  • ジョゼフ・ロスチャイルド著、大津留厚監訳『大戦間期の東欧』(刀水書房、1996年)
  • 『世界のマイノリティ事典』(東欧の項監訳)(明石書店、1995年)
  • ルカーチ・テーケイ他著、羽場 久浘子、家田修、南塚信吾他訳『ルカーチとハンガリー』(未来社、1989年)
  • シュガー=レデラー編、東欧史研究会訳、『東欧のナショナリズム』(刀水書房、1981年)

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ ISA: The International Studies Association”. www.isanet.org. 2020年2月19日閲覧。
  2. ^ Newsletter – JAICOWS” (日本語). 2020年2月19日閲覧。
  3. ^ 役職員等名簿”. 東アジア共同体評議会. 2014年6月7日閲覧。
  4. ^ ジャン・モネ・チェア”. 駐日欧州連合代表部. 2014年6月7日閲覧。
  5. ^ 有識者政策委員”. 日本国際フォーラム参与. 2014年2月25日閲覧。
  6. ^ 麻布学園PTAホームページ”. www.azabu-jh.ed.jp. 2020年2月11日閲覧。
  7. ^ 法政大学大学院付属 ヨーロッパ研究所について”. side.parallel.jp. 2020年2月11日閲覧。
  8. ^ JAICOWS – 女性科学研究者の環境改善に関する懇談会 Japan Association for the Improvement of Conditions of Women Scientists” (日本語). 2020年2月11日閲覧。

外部リンク編集