習合

異なる神話や宗教、風習などを混合および融合した状態、あるいはそうする行為

習合(しゅうごう)、あるいは「宗教的なシンクレティズム」(英:religious syncretism)、とはさまざまな宗教の神々や教義などが合体したり融合すること。

概説編集

古くからある信仰と新しく来た信仰が接触し、それらを混ぜることで起きる。キリスト教仏教など世界宗教は現地に受け入れられる過程で各地で宗教的シンクレティズムを生む。

習合の具体例編集

おおまかに古いほうから順に挙げる。

  • 純粋に「キリスト教の行事」と18世紀や19世紀に考えられていたクリスマス冬至の前後の12月25日グレゴリオ暦)に行われるが、なぜ12月25日なのかというと、(キリスト経が受け入れられる前の時代に)古代ローマ帝国で人々にもともと広く信仰されていたミトラ教があり[1]、そのミトラ教では12月25日冬至祭というものがあって[1]、392年にテオドシウス帝がキリスト教を「ローマ帝国の国教」と定めたわけだが、「12月25日にはお祝いをするのが当たり前」と思い込んでいるローマ人たちにキリスト教を受け入れてもらうために、その日12月25日を「キリスト教のお祭りの日」ということにしていったようだ、と近年の研究では判っている。(イエスの誕生日は、実際にはまったく不明で、聖書にはイエスの誕生日(月、日)を具体的に特定する記述は一切無い。イエスの生まれたころのどの文書にもイエスの具体的な誕生日は書かれていない。つまり「キリストの誕生日だから」というのは根拠の無い俗説にすぎない、ということは最近では神父らや牧師らも知っている。)つまり12月25日にお祝いをしているのは、実は、ミトラ教とキリスト教を、かなりいい加減にごちゃまぜにしたようなお祝いを、4世紀ころから現在に至るまでしていて、もともとはそういう経緯始まったことを千年以上するうちに人々はすっかり忘れてしまっていた、というわけである。
  • 中国で道教儒教仏教三教が習合・混淆したものを「zh:三教合流」や「三教合一」という。山西省の有名な吊り神殿には、孔子老子釈迦牟尼の像が収められている「三宗教会館」の本堂がある。中国の民間信仰の一派である「三位一体の宗教」は、3つの宗教の統一を提唱している。


種類編集

様々な形の習合がある。たとえば次のような形がありうる。

  • 要素に分解しておいて、要素をごちゃまぜにして再構成するもの。
  • 複数の信仰対象を同じ重さで扱って、名前を併記するもの。(中国の三教合流のようなもの)
  • 片方を主として、もう片方を従とするもの。

西方教会東方教会に別れ、さらにカトリックプロテスタントに分裂するなど、多くの、非常に多くの教派に分裂したキリスト教では、17世紀ころからカトリックプロテスタント正教会などを統一しようとする動きが生じ、それを「シンクレティズム」と呼んだ。

脚注編集

  1. ^ a b 加藤秀俊 『習俗の社会学』1991年


関連項目編集