聖なるかな』(せいなるかな)は2007年8月3日にザウスより発売された18禁転生神話SRPGゲームと、そのシリーズ。前作『永遠のアセリア』に続く「永遠神剣物語第二章」とされる。

2008年7月25日に、ヒロインたちのその後を描いた『聖なるかなスペシャルファンディスク』が発売された。

概要 編集

『永遠のアセリア』の続編として位置づけられているSRPGである。主要登場人物は前作と異なっているものの、世界観は共通、前作の人物も登場する。

シミュレーションとADVからなるパート構成などのシステムは継承されているが、前作では1つの世界で話が進んでいくのに対し、今作では複数の世界を渡り歩いていくストーリー展開になっている。主人公とその仲間たちだけではなく、学園ごと異世界に飛ばされているので学園群集劇のような趣があるが、主人公・攻略キャラの側を中心に描写されており、他の生徒たちへの影響などの描写はかなり少ない。

冒頭で描かれる前世の光景では登場人物が異世界語を話すため、プレイヤーには状況が正しく把握できない。この演出は前作に倣ったものだが、本作品では文章も架空の「なるかな文字」で表記されるため発音すらわかりにくくなっている。2周目のプレイでは前世でも音声や文章が日本語になる。3周目以降は、ゲーム開始時に日本語と異世界語の好きなほうを選ぶことができる。

情報画面のプロフィールやスキルの紹介などによって膨大な量の設定が明かされているが、ストーリーで明示されるのはその一部である。また、前作に比べて性描写がだいぶソフトな上に回数が抑えられている。シミュレーションパートは前作を純粋に進化させ、不満点を概ね解消したものとなっている。ただし、SRPGの性格上、一度体験した戦闘を再プレイ時にスキップすることができず、プレイ時間がノベルタイプのゲームに比べ、非常に長くなっている。また、ラストバトルの音楽では、前作のメインテーマをアレンジした「永遠のアセリア〜聖なるアレンジ〜」が使用されている。

企画段階では源平の戦いを題材にしており、主人公が平安時代にタイムスリップして平氏側に味方するという内容だった。提案者である吉田ユースケ自身が「なんかありきたり」と判断したため廃案になったが、一部のキャラクターデザインにはこの企画案が反映されている。味方キャラクターのスバルは源義経、敵のエデガは源頼朝、ベルバルザードは武蔵坊弁慶が原型になっている[1]

なお、マップでは3Dを使用しているのでDirectX9.0cに対応するグラフィックシステムが必須である。

ストーリー 編集

主人公、世刻望は自分の中に潜む何かにおびえてはいたが、嫉妬深いが世話焼きな幼馴染や自分のことを弟のように可愛がる生徒会長、友人たちのおかげで平穏無事に学校生活を満喫していた。しかし、その裏側では様々な陰謀が進行していた。望の力を利用しようとする「光をもたらすもの」と親友である暁絶の策謀、それは学園祭の準備で盛り上がっている物部学園内で頂点に達し、望と希美の力の発現によって学園と学園の中にいた人々ごと異世界に飛ばされてしまう。こうして、望は元々の世界に帰るために神剣「黎明」を振るい戦うのであったが、揺れ動く世界の中で望の心に様々な想いが芽生えるのであった。

システム 編集

アドベンチャーパート
主にキャラクター同士による会話で物語が進行する。選択肢はどれを選んだかによって物語に影響を及ぼす。
シミュレーションパート
部隊(ユニット)を率いて敵の拠点を攻め、占領していく。行動順はIPによって決まり、これが高いと次に行動順が回ってくる間隔が短くなる。このパートではユニットの運営以外に、キャラクターのレベルアップなども行える。ミッションによりクリア条件は異なり、一定の条件を満たすとクリアボーナスが得られる。戦闘で1つのユニットが全滅するとゲームオーバー。
バトルパート
最大3人1組となってパーティーを結成して敵パーティーと戦う。攻撃を担当する「アタッカー」、防御を受け持つ「ディフェンダー」、後方支援を行う「サポーター」と役割分担がされており、これらは戦闘中にそれぞれ交代することもできる。また、3人の役割を1人で行うオールラウンダーという役割もあり、全ての役割を1人で行うためにロール交代は不可能だが、代わりにスキルチェンジが可能になっている。ただし、対アタッカーや対サポーター攻撃も一人で受けることになるので、オールラウンダーには高い能力が必要とされる。ディフェンススキルを発動できないと攻撃がクリティカルとなって大ダメージを受けることになるため、ディフェンダーを巡る攻防が戦闘の鍵になる。
攻撃や防御、サポートはスキルによって行なう。スキルには回数制限があり、回数は拠点に留まることによって回復する。3つまでしか使えないのは前作同様であるが、前作では新しいスキルを手に入れると上書きされたスキルはそのまま消えていったが、本作では保管ができ、戦闘中以外なら交換ができるようになった。
ダメージにはマテアリル(物理)とフォース(理力)の2種類があり、対マテリアル値が高くても対フォース性能が低ければ大ダメージを受けるし、逆もまた真である。このため両方に対するスキルがあれば有利である。
聖なるかなの特徴としてはリメイニングゾーンが設けられたことである。これは特定のアクションに応じて発動されるスキルを一時的に置いておける場所で、うまく使えばサポーター二人分の働きができる。一例を挙げればアイクシルアローα(バニッシュスキルを無効化する)を設置することによって、他のサポータースキルを使用時に相手がバニッシュスキルを使ってきても無効化して無事に発動させるという戦法を敵部隊がしばしば使ってくる。
特性は以下の通り。
イメージは光、または雪。攻守共にバランスが取れたスキルが多いのが特徴。ディフェンススキルは特定の色属性の攻撃を無効化するプロテクション系のものや、ダメージと同時に回復するリディネス・リバース系のものがある。サポートスキルは基本的にバニッシュされない性質を持ち、能力上昇系を中心に、敵のロールチェンジを禁止したり、自身のマナを味方に分け与えるといった支援スキルを持つ。
イメージは水、氷。物理攻撃に特化しているがアタックスキルの使用回数が少なめであることと、防御力が低めであることが難点。サポートスキルは相手のサポートスキルを妨害するバニッシュ系が大半を占める。今作ではダメージのマテリアル・フォース分化に伴って前作より攻撃の要としての立場は低くなった。一方、赤に次いで優れる対フォース防御から、ディフェンダーとしての運用も視野に入れられるようになった。
イメージは炎。理力、抵抗力に特化しているのが特徴。HPが低いので基本的にディフェンダーには向いていないが、対フォース防御に優れ、被ダメージの一定割合を相手に反射するカウンター効果があるものや、対フォースに特化したディフェンススキルがあり、フォース攻撃には十分対応する能力を持つ。また、フォースによる対HP効果の高いアタックスキルを習得するため、前作とは違いアタッカーとしても十分運用ができる。サポートスキルは強力な攻撃魔法が中心だが、今作ではフォース効果の高いディフェンススキルで対応できるようになっている。
イメージは木、大地、風、雷。HPとマテリアル防御に非常に優れている反面フォース攻撃には無防備。本作ではアタッカーがフォースによる攻撃も絡めてくるため、前作より守りの要としての立場は低くなった。攻撃面もマテリアルに偏重しており、特定の属性ダメージを無効化するプロテクション系ディフェンススキルを貫通するアタックスキルを持つ。サポートは回復系、防御強化が中心だが、一部に全体攻撃可能なスキルを持つ。IPが低く、行動速度が遅いことが難点。
イメージは闇、月。
スキルは攻防ともにマテリアル・フォースのバランスがよい。また、サポーターやアタッカーを直接攻撃可能なスキルや、敵の現HPに対する一定割合が攻撃力となるスキルも多い。ディフェンススキルは高いカウンター効果を持つほか、防御した際に相手のマナを減らす特殊効果を持つものもある。サポートスキルは全体的にバニッシュされない性質を持ち、敵の能力を低下させるものや、敵サポーターを狙い撃ちにするインパクト系を中心に、リメイニングゾーンを利用し敵味方のアタックスキルやディフェンススキルに応じて発動するタイプも多い。またIPに優れ、行軍速度の早さも特徴の一つ。

登場人物 編集

世刻 望(せとき のぞむ)
主人公の少年。内に宿した破壊神ジルオルの魂の存在に葛藤する。守護神獣は妖精のような姿をした少女、天使・レーメ
斑鳩 沙月(いかるが さつき)
物部学園の生徒会長で、生徒たちから絶大な信頼を寄せられている。
永峰 希美(ながみね のぞみ)
望の幼なじみ。沙月とは彼をめぐるライバル関係。守護神獣の次元くじら・ものべーの背には物部学園がまるごと載っている。
カティマ=アイギアス
剣の世界の、亡国の王女。
ルプトナ
精霊の世界で、精霊の長老に育てられた少女。
ナーヤ=トトカ・ナナフィ
魔法の世界で若くして大統領を務める、猫耳を生やした「トトカ族」の少女。
悠久のユーフォリア
時間樹の外からやってきた幼い少女。そのときに記憶を失い、望たちに同行することになる。
暁 絶(あかつき ぜつ)
望の親友だったが、独自の目的のために彼と敵対する。守護神獣はレーメ同様に妖精のような姿をした堕天使・ナナシ
サレス=クウォークス
分枝世界の崩壊をもくろむ「光をもたらすもの」に対抗する組織「旅団」のリーダー。
タリア
旅団のメンバーの女性。生真面目で潔癖。
ソルラスカ
旅団のメンバーの青年。がさつだが情に篤い。
ヤツィータ
旅団のナンバー2。自由奔放な女性。
スバル=セラフカ
未来の世界の青年。故郷の富裕層と貧困層の対立を解消しようとしていた。
ナルカナ
永遠神剣第一位『叢雲』の化身。本作品のキーパーソンだが、性格はわがままでいいかげん。

分枝世界 編集

元々の世界
望たちが暮らしていた世界。「物部学園」は日本東京都にある。日本が存在する点から、我々の世界と非常に似通った世界であることがわかる。
剣の世界
一般にイメージするところの剣と魔法の世界。文化や風俗はヨーロッパの中世と酷似しているが動物のサイズが少々大きい傾向にある。
精霊の世界
広大な森に覆われた世界。太い精霊回路を持つため多くの精霊が存在し、精霊信仰も盛ん。精霊回路の影響で常識では考えられないほど巨大な樹が育ち、人々はこの大樹の上に町を作りそこで生活をしている。また、複数の小さな世界が一つの世界のようにまとまっているため、世界間での行き来が活発でもある。
魔法の世界
魔法というよりは、科学技術が進みすぎて魔法と区別がつかなくなったような世界。空中に浮かぶ「支えの塔」と複数の浮島から構成され、各浮島間はワープポイントによって移動する。猫耳と猫尻尾の生えたトトカ一族が支配していて差別思想が蔓延している。
未来の世界
現代の技術が大幅に進んだような世界。富裕層が住む「シティ」と貧困層が住む「スラム」に分かれ、争いが絶えない。状況を変えようと、ショウとスバル率いるレジスタンスが奮闘している。実はこの世界は既に滅びを迎えており、破壊神の神名のひとつ『浄戒』の力で辛うじて維持している。シティのセントラルはショウとスバルに『浄戒』の力の一部を分け与え、時間を操作して同じ時間を繰り返しつつ異分子を排除させ、その間に滅びを回避する手段を模索していた。世界の維持のため、住人は全て機械の体になっている。
枯れた世界
元は平和な世界であったが、「理想幹神」から滅びを宣言され、マナが枯渇してしまう。絶望の淵に立たされた人々は『暁天』の使い手である絶を残し、神剣に自らの命を捧げ、「理想幹神」に復讐するための力となる。
写しの世界
前作『永遠のアセリア』の主人公である高嶺悠人の生誕分枝世界で、前作では「ハイ・ペリア(現代世界)」と呼ばれていた。物部学園のみんなが「元々の世界」と勘違いしてしまうほど類似点が多い平行世界的な世界。第一位の永遠神剣『叢雲』が管理されている。
争いの世界
スペシャルファンディスクに登場するソルラスカの世界。「チンギス・ハンが生きていた頃のモンゴル」の一言で説明できてしまう、草原と遊牧民の世界で、定住化が始まった事を契機に戦国時代のような状況になっている。

用語 編集

時間樹
複数のパラレルワールド(分枝世界)を抱えている巨大な樹。分枝世界が増えすぎた影響で、枯死の危機に瀕している。
転生体
前世が神であった人のことを指す。その魂にオリハルコンネーム(聖なる神名)と呼ばれる神としての魂の名前を持ち、覚醒することで人から神へと近づいていく。
永遠神剣
神からの転生体が所持する武器の名称。神剣と呼称されてはいるが、実際には、槍や弓矢等の別の形状を持つものも多く、さらには本やランタンなど一般的には武器とは言い難い形状のものまである。一部の例外を除き神剣には第十位から第一位までの階位が存在し、数字が小さくなるほど強力な威力を秘めているが、数字が小さくなるほどその存在は少なくなっていく。
本作中には、本編の内容上の説明等のみで登場したが第一位の上に『天位:永劫』『地位:刹那』『鞘:調律』と呼ばれる3本の神剣が存在し、「叢雲」は「刹那」の眷属である。ゆえに、「叢雲」の力の一部である望の「黎明」と絶の「暁天」及び、ナルカナによって生み出されたルプトナの「揺籃」と倉橋時深の神剣「時逆」「時詠」「時果」は、地位系統に属する永遠神剣である。
守護神獣
永遠神剣を所持する転生体を守護する永遠神剣の象徴たる存在。永遠神剣に宿った意思が具現化したもの。主に絶対の忠誠を誓っており、主が転生しても付き従い護り続ける。キャラクター固有のサポートスキル発動時に登場する。各神獣には色々と設定があるものの、アドベンチャーパートには望たち主要メンバー以外の神剣使いの神獣はあまり登場しない。なお、レーメによれば神獣の姿は神剣使いの深層意識によって決定されるらしい。
エターナル
第三位以上の上位永遠神剣に認められた者たちの総称。生命体としての寿命が無くなり、殺されない限り死ぬことは無い。一度世界から出てしまうと、その世界で接してきた人々の記憶から消えてしまう。普段は、時間樹外を活動範囲にしている。

聖なるかな -The Spirit of Eternity Sword 2- 編集

聖なるかな -The Spirit of Eternity Sword 2- (Win)
聖なるかな -オリハルコンの名の下に- (PSP)
ジャンル 転生神話SRPG
対応機種 Windows 2000/XP
PlayStation Portable
発売元 ザウス (Win)
サイバーフロント (PSP)
発売日 2007年8月3日 (Win)
2012年4月19日 (PSP)
レイティング 18禁 (Win)
CEROC(15才以上対象) (PSP)
キャラクター名設定 不可
エンディング数 6
セーブファイル数 50
メディア DVD-ROM (Win)
UMD (PSP)
画面サイズ 800×600
BGMフォーマット PCM
キャラクターボイス 主人公を除きフルボイス
CGモード あり
音楽モード あり
回想モード あり
メッセージスキップ あり
オートモード あり
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2007年8月3日にザウスより発売された。初回限定版には、Windows版『永遠のアセリア -この大地の果てで-』とオリジナルサウンドトラックが同梱。美少女ゲームアワード2007グラフィック賞受賞。

2012年4月19日には、サイバーフロントよりPlayStation Portable (PSP) 版『聖なるかな -オリハルコンの名の下に-』が発売された。シナリオ改訂や新規オープニングムービー収録に加え、PSP版『永遠のアセリア -この大地の果てで-』のデータと連動することでスペシャルミッションが出現する。さらに、追加ミッションが3回にわたって配信された。ダウンロード版ソフトにはこの追加ミッションが最初から含まれている。

スタッフ 編集

主題歌 編集

  • エンディング1「聖なるかな」
  • エンディング2「オリハルコンの名の下に」
    • 作詞:吉田ユースケ
    • 作曲:matur suksema
    • 歌:川村ゆみ
  • 挿入歌「永遠のアセリア〜聖なるアレンジ〜」
    • 歌:川村ゆみ

聖なるかなスペシャルファンディスク 編集

聖なるかなスペシャルファンディスク
ジャンル ファンディスク
対応機種 Windows 2000 Pro./Xp/Vista
発売元 ザウス
発売日 2008年7月25日
レイティング 18禁
キャラクター名設定 不可
エンディング数 3
セーブファイル数 50
メディア DVD-ROM
画面サイズ 800×600
BGMフォーマット PCM
キャラクターボイス 主人公を除きフルボイス
CGモード あり
音楽モード あり
回想モード あり
メッセージスキップ あり
オートモード あり
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2008年7月25日にザウスより発売されたファンディスク。

『聖なるかな』の後日談を、三章構成のアドベンチャー形式で描いた『assort』と、永遠神剣に関するクイズに挑戦する『永遠神剣QUIZ』の二部構成になっている。

ストーリー(ファンディスク) 編集

ナナシの章
タリアの章
旅団の一員として任務に奔走していたタリアとソルラスカの二人。一仕事を終えて、一刻も早く報告を終えようと本拠のある魔法の世界に戻ろうとしていたタリアであったが、ソルラスカの妹であるハキュレタの願いということもあって、ソルラスカの世界に立ち寄ることになった。ハキュレタやソルラスカが率いる部族の歓待を受ける二人であったが、そこへ希美とナナシの二人がやってくる。
ソルラスカが主役といっても過言ではない物語で、友情に厚い漢としての一面が描かれている。また、黒い牙や漂う泡など、各キャラクターの神獣たちが登場しており、ナナシとレーメとものべー以外はあまり登場することのなかった本編での補完がなされている。
聖レーメの章

スタッフ(ファンディスク) 編集

主題歌(ファンディスク) 編集

聖なるかな外伝・精霊天翔 〜壊れゆく世界の少女たち〜 編集

『聖なるかな -The Spirit of Eternity Sword 2-』に出てきたサブキャラであるクリスト族の5人の元々の世界の話である。

最終的には滅ぶことが決定している世界の話なので、基本的にハッピーエンドにはならない。

キャラクターについては永遠神剣シリーズの登場人物#クリスト族を参照。

聖なるかな外伝・精霊天翔 〜Crystal Friends〜 編集

『聖なるかな外伝・精霊天翔 〜壊れゆく世界の少女たち〜』のファンディスクである。

エピローグにて『聖なるかな』本編の主要キャラクターであるレーメと沙月が登場している。

小説 編集

ハーヴェスト出版は前作でもノベライズしているが、今回はHシーンなしのなごみ文庫レーベルで発売。

関連項目 編集

外部リンク 編集

脚注 編集

  1. ^ PSP版『聖なるかな -オリハルコンの名の下に-』初回限定版同梱冊子「a specially bound book」p.31