胡喜媚(こきび)は、中国明代の神怪小説封神演義』に登場する女性で、女媧(じょか)によってつかわされた三妖妃のうちの一人である。雉鶏(ちけい、キジのこと)の妖怪。雉鶏精(ちけいせい)と称される。

胡喜媚(雉鶏精)

概要 編集

軒轅墳(けんえんふん)に住む九頭雉鶏精(きゅうとうちけいせい)[1]がその正体であり、妲己(だっき)のすぐ下の義妹格として登場する。妲己(千年狐狸精)、王貴人(玉石琵琶精)と共に女媧の命令を受けて商王朝の命数を縮めるためにはたらく。胡喜媚は人間に化けているときの名。

妲己が不在時に黄飛虎比干によって軒轅墳を焼き払われた。軒轅墳に住む妖狐たちを焼き殺されたことを激しく恨み、妲己との計略により比干の心臓を紂王に献上させた後、妲己の手引きで美女に化けて王宮に入り、紂王を惑わした。

第九十六回では妲己らと共に朝歌に迫る西岐軍に襲われた際、甲冑を身にまとい桃花馬に乗り、二振りの宝剣を振りまわして闘うが、最期は女媧の縛妖索(ばくようさく)によって捕縛され、楊戩に斬首された。

脚注 編集

  1. ^ 九つの頭を持つ雉の妖怪。

参考文献 編集