脇田菜々子

日本将棋連盟所属の女流棋士

脇田 菜々子(わきた ななこ、1997年3月7日 - )は、日本将棋連盟所属の女流棋士[1]女流棋士番号は66[1]愛知県一宮市出身[1]中田章道七段門下[1]愛知県立一宮南高等学校[2]名城大学人間学部人間学科卒業[1][3]

 脇田菜々子 女流初段
令和元年11月、人間将棋姫路市にて
名前 脇田菜々子
生年月日 (1997-03-07) 1997年3月7日(28歳)
プロ入り年月日 2018年11月1日(21歳)
女流棋士番号 66
出身地 愛知県一宮市
所属 関西【2022年7月まで】
→関東【2022年8月以降】
師匠 中田章道七段
段位 女流初段
女流棋士DB 脇田菜々子
2020年4月1日現在
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棋歴

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女流棋士になるまで

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小学校1年生のときに幼馴染に教わって将棋を覚えた[1][4]

2009年4月、中学1年生のときに東海研修会に入会(F2クラス)[5][6]

2013年、高校1年生のときに第21回高校将棋新人大会女子の部優勝[2][4][注釈 1]

2013年12月には東海研修会でC2クラスに昇級し[7]高校生女流棋士を目指していたが昇級にわずか1勝届かず[要出典]

2015年に名城大学へ進学した。同年、研修会を退会。

大学2年生のとき(2016年度)、第37回学生女流名人戦で優勝すると、翌2017年の第38回大会でも優勝し2連覇[1][8][9][10]

2018年2月、再び東海研修会に入会(C2クラス)[11]。同年8月にB2クラスに昇級し[5]、翌9月に対局数要件を満たしたことで、この年の4月に改訂された「女流棋士規定」[12]により、女流棋士2級となる権利を得た[1]

女流棋士資格申請を行い、名城大学4年生であった[9]2018年11月1日付で連盟関西本部所属の女流棋士2級となった[1]

女流棋士になってから

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2019年2月6日、第46期女流名人戦予選準決勝で山口絵美菜に勝ち、「女流名人戦予選決勝進出」の昇級条件を満たして女流1級に昇級した[13]

2019年度は公式戦17勝9敗の成績を挙げ、年度指し分け以上(8勝以上)の昇段規定により2020年4月1日付で女流初段に昇段した[14]

2022年8月1日付けで所属を関東に移すことを自身のブログで報告した[15]

棋風

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居飛車党[1]

人物

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女流棋士を意識し始めたのは2009年だが、本格的に目指し始めたのは学生女流名人戦優勝後の2017年。この背景に「加藤桃子への憧れ」を挙げている[4][10]

大学時代は心理学を専攻[5]。また将棋部にも所属していた[5]。学生女流名人戦2連覇は将棋部時代に達成したものである[10]

脇田と同じ一宮市の出身である中澤沙耶は、通った大学や将棋教室も同じであり[9]、親しくしている[16]

趣味はカラオケやショッピング、雑貨屋巡り[17]

愛称は「わきにゃん」[18]

昇段・昇級履歴

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女流棋士になるまで
  • 2009年04月00日: 東海研修会 入会(F2クラス)[6]
  • 2013年12月00日: 東海研修会 C2クラス昇級 [7]
  • 2015年00月00日: 東海研修会 退会(2015年5月C2クラス)[19]
  • 2018年02月04日: 東海研修会 再入会(C2クラス)[20]
  • 2018年02月18日: 東海研修会 C1クラス昇級 [20]
  • 2018年08月19日: 東海研修会 B2クラス昇級 [21][22]
  • 2018年09月24日: 研修会B2昇級後に、研修会での48対局を終え、女流棋士2級となる権利を取得[23][注釈 2][注釈 3]
女流棋士(女流2級以降)

昇段規定は、将棋の段級 を参照。

主な成績

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在籍クラス

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女流順位戦の在籍クラスの年別一覧
開始
年度
(出典)女流順位戦
白玲 A級 B級 C級 D級 0


2021 1 順位決定トーナメント戦53位


2022 2 D12x 1-7


2023 3 D24* 4-4


2024 4 D18* 4-4


2025 5 D17*


女流順位戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。
順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 )

年度別成績

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女流公式棋戦成績
年度 対局数 勝数 負数 勝率 (出典) 女流通算成績
2018年度 9 5 4 0.5555 [32] 対局数 勝数 負数 勝率 (出典)
2019年度 26 17 9 0.6538 [31] 35 22 13
2020年度 21 8 13 0.3809 [33] 56 30 26
(小計)
2018-2020
56 30 26 女流通算成績
年度 対局数 勝数 負数 勝率 (出典) 対局数 勝数 負数 勝率 (出典)
2021年度 23 10 13 0.4347 [34] 79 40 39
2022年度 26 13 13 0.5000 [35] 105 53 52
2023年度 21 7 14 0.3333 [36] 126 60 66 0.4761 [37]
2024年度 24 13 11 0.5416 [38] 150 73 77 0.4866 [39]
(小計)
2021-2024
94 43 51
通算 150 73 77 0.4866 [39]
2024年度まで

脚注

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注釈

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  1. ^ このときの準優勝は同郷の中澤沙耶であった。人物の項も参照。
  2. ^ 研修会において、女流棋士を目指す研修生がC1クラスからB2クラスへ昇級した時点で女流2級の資格を得られるが、その条件として「(研修会)入会時からの通算対局数が48局以上であること」が必要。また「対局数を満たしていない場合は、昇級・合格後も対局数を満たすまで在籍し、対局数に達した時点で会員の資格を得る」「対局数を満たすまでの在籍期間内にC1へ降級した場合は、会員の資格は取り消される」との条件も規定されている[24]
  3. ^ 脇田は2018年2月の研修会入会以後、2018年2月に8対局[20]、3月に8対局[25]、4-5月対局なし[26][27]、6月に8対局[28]、7月に7対局[29]、8月に9対局[21]、9月に8対局[30]をそれぞれ行い、2018年2月-9月の期間で48対局実施。

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k 脇田菜々子さんが11月から女流棋士2級に」『日本将棋連盟』2018年10月30日。
  2. ^ a b 全国高等学校文化連盟将棋新人大会|将棋大会|日本将棋連盟”. www.shogi.or.jp. 2022年1月5日閲覧。
  3. ^ 脇田菜々子 (2019年3月20日). “ツィート”. Twitter. 2019年3月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月20日閲覧。
  4. ^ a b c 脇田菜々子女流初段プロフィール」『甲斐日向将棋教室』。2023年1月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  5. ^ a b c d INC, SANKEI DIGITAL (2018年11月13日). “大学生の脇田菜々子さんが女流プロ棋士に”. イザ!. 2022年1月5日閲覧。
  6. ^ a b 東海研修会成績表」『日本将棋連盟』。2009年5月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  7. ^ a b 東海研修会成績表」『日本将棋連盟』。2014年7月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  8. ^ 大学将棋」『日本将棋連盟』。オリジナルの2018年10月31日時点におけるアーカイブ。2018年10月31日閲覧。
  9. ^ a b c “一宮は「女流棋士のまち」 イベント企画、プロも誕生” (日本語). 朝日新聞. (2018年7月11日). オリジナルの2018年10月31日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20181031062023/https://www.asahi.com/articles/ASL6G5S6KL6GOIPE020.html 2018年10月31日閲覧。 
  10. ^ a b c 将棋部の脇田さんがプロに 中澤さんに次いで2人目”. 名城大学. 2022年1月5日閲覧。
  11. ^ 特集 | 21歳新人女流棋士は大学生! 心理学ゼミの卒論テーマは将棋…でなく“いいね!”の心理 | 東海テレビ”. tokai-tv.com. 2022年1月5日閲覧。
  12. ^ 女流棋士規定変更のお知らせ」『日本将棋連盟』2018年4月2日。
  13. ^ a b 脇田菜々子女流2級が女流1級に昇級」『日本将棋連盟』2019年2月15日。
  14. ^ a b 昇段・引退棋士のお知らせ」『日本将棋連盟』2020年4月1日。
  15. ^ ななこが行く。”. ameblo.jp. 2022年3月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月1日閲覧。
  16. ^ 関西将棋会館【公式】 (2019年3月6日). “【脇田女流1級Q&A②】”. Twitter. 2019年5月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月27日閲覧。
  17. ^ 脇田菜々子ツィート」『Twitter』2018年10月30日。オリジナルの2018年10月30日時点におけるアーカイブ。2018年10月30日閲覧。
  18. ^ 脇田菜々子ツィート」『Twitter』2018年8月28日。オリジナルの2018年11月1日時点におけるアーカイブ。2018年11月2日閲覧。
  19. ^ 東海研修会成績表」『日本将棋連盟』。2015年5月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  20. ^ a b c 東海研修会成績表 2018年2月 (PDF)」『日本将棋連盟東海普及連合会:東海研修会』。2025年4月28日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。
  21. ^ a b 東海研修会成績表 2018年8月 (PDF)」『日本将棋連盟東海普及連合会:東海研修会』。2025年4月28日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。
  22. ^ 脇田菜々子ツィート」『Twitter』2018年8月12日。オリジナルの2018年10月30日時点におけるアーカイブ。2018年10月30日閲覧。
  23. ^ 脇田菜々子ツィート」『Twitter』2018年9月24日。オリジナルの2018年10月30日時点におけるアーカイブ。2018年10月30日閲覧。
  24. ^ 研修会」『日本将棋連盟』。2019年1月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  25. ^ 東海研修会成績表 2018年3月 (PDF)」『日本将棋連盟東海普及連合会:東海研修会』。2025年4月28日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。
  26. ^ 東海研修会成績表 2018年4月 (PDF)」『日本将棋連盟東海普及連合会:東海研修会』。2025年4月28日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。
  27. ^ 東海研修会成績表 2018年5月 (PDF)」『日本将棋連盟東海普及連合会:東海研修会』。2025年4月28日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。
  28. ^ 東海研修会成績表 2018年6月 (PDF)」『日本将棋連盟東海普及連合会:東海研修会』。2025年4月28日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。
  29. ^ 東海研修会成績表 2018年7月 (PDF)」『日本将棋連盟東海普及連合会:東海研修会』。2025年4月28日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。
  30. ^ 東海研修会成績表 2018年9月 (PDF)」『日本将棋連盟東海普及連合会:東海研修会』。2025年4月28日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。
  31. ^ a b 2019年度女流棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  32. ^ 2018年度女流棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  33. ^ 2020年度女流棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  34. ^ 2021年度女流棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  35. ^ 2022年度女流棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  36. ^ 2023年度女流棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  37. ^ 女流棋士通算成績(2024年3月31日対局分まで) - 日本将棋連盟(2025年4月1日時点のアーカイブ)
  38. ^ 2024年度女流棋士成績・記録 - 日本将棋連盟
  39. ^ a b 女流棋士通算成績(2025年3月31日対局分まで) - 日本将棋連盟(2025年4月1日時点のアーカイブ)

関連項目

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外部リンク

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