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膣外射精

性交における男性の射精形態のひとつ



膣外射精(ちつがいしゃせい)は、性行為において男性女性器以外の場所で射精する行為。

1930年のポルノ映画『マッサージ』(『ブルーフィルム 青の時代 1905-30』に収録)における膣外射精のシーン(6:07〜6:18)

概要編集

男性が女性と性交中に精液内に出さないようにするため、射精直前に陰茎を膣から引き抜き、膣以外の場所で射精する行為のことを言う。膣内射精について「中出し」という俗語があるのに対して、膣外射精は「外出し」と呼ばれる。

避妊法として編集

膣外射精は、簡便な避妊法の一つとして古くから行われており、『旧約聖書』の「創世記」にもこの行為が記述されているが(オナニーオナンを参照)、下記のように避妊法としては十分ではない

性交時、射精する前に膣より陰茎を引き抜いて膣外射精することで、ある程度妊娠を避けることができるが、実際には膣外射精する前の挿入時にも精子が出てしまう場合がある。

これは、精液でなくても陰茎から出るカウパー腺液の中にも精子が存在するため、そして男性側が射精が開始していないと認識していても、実際には射精が始まってしまう(射精する直前だと感じていても、精液の発射が開始している)場合が多いからである。また、射精のタイミングがずれて膣内に射精してしまうこともある。

エモリー大学の調査によれば、膣外射精のパールインデックス(PI)は4-19で、もっとも普及しているコンドームのPI3-14に比べ若干劣る。そのため避妊法としては不十分だと主張する人も多い。

このため膣外射精法は、妊娠を必ず避けたいカップルには推奨される避妊法ではないが、妊娠したとしても容認できる、そして性病感染の可能性が気にならない夫婦においては、コンドームより簡便な避妊法として行われる。

ポルノグラフィでの演出手法編集

1978年のアメリカ合衆国のポルノ映画『デビー・ダズ・ダラス』(1987年よりパブリックドメイン)には、性交の最後に男優が膣外射精してパートナーの女優の身体へ精液を浴びせかけるシーンが数度登場する(15:30〜15:41、18:00〜18:15、36:15〜36:23、47:00〜47:24、1:22:21〜1:22:40など)。

成人男性向けのアダルトビデオポルノ映画成年コミックアダルトゲームなどのポルノグラフィ作品においては、精液まで隠す必要がないことから、性交が実際に行われたことを証明するため[1]、視聴者やプレイヤーの興奮を高める目的で、エロティシズムの演出手法として、男性が膣外射精により性交相手の女性の身体各部位へ精液を浴びせかける描写が頻繁に行われる。アダルトゲームにおいては、プレイヤーが性交のフィニッシュ場面で膣内射精と膣外射精のいずれかを選択できる場合がある。

膣外射精は射精する部位により、顔射口内射精肛内射精胸射腹射服射などと呼び分けられる。

一方、上記の成人男性向けの状況とは対照的に、成人女性向けのレディースコミックやハイティーン向け少女漫画では、コンドームを使った女性の体に配慮した性行為が描かれる傾向がある。

顔射・口内射精編集

尻射・肛内射精編集

 
尻射の一例。

尻射(しりしゃ)やケツ射ゲイ用語では中出し種付けなどというスラング隠語)がある。

後背位、または後背立位背面騎乗位で性交し、射精直前に男性が陰茎を膣や肛門から引き抜き、そのまま相手の尻に向けて射精する行為である。アダルトビデオなど性風俗メディアにおいては、いわゆる尻フェティシストや後背位愛好者に好まれる射精行為である。男性同士で性行為を行う場合には、比較的ポピュラーな方法として知られている。また、同時にHIVなどの性病に罹患しやすいということも認知されている。男性にとっては性交時の体勢をほとんど変えることなく射精できるため、楽な行為であるとされる。

胸射編集

胸射(きょうしゃ)は、男性が女性のに射精することで、顔射から派生して生まれたスラングである。射精直前に陰茎を膣から引き抜き、そのまま相手の胸の谷間から顔に向けて射精する行為を指す。顔射の胸バージョンである。アダルトビデオでは、顔射のように性行為のフィニッシュとして行われる場合もあり、必ずしも胸による刺激(パイズリ)は不可欠ではない。アダルトビデオや成人向け雑誌での射精場面でよく見られる。乳房に対して精液をかけることから胸フェティシズムとの関連が考えられるが、胸フェティシズムのプレイではないとされる。例えばおっぱい好きな男性向けの成年コミックでは、滅多に見かけられない。胸射は膣挿入からの連続プレイであり、胸に精液をかけることが本義とされる。 

なお、パイズリされながら、巨乳に挟まれたまま射精する場合は、挟射と言うが、胸射と挟射は別物である。挟射はパイズリからの連続行為であり、胸に精液をかけることよりも、胸に挟まれながら射精することが主題となっている。胸射は胸フェティシズムのプレイではないが、挟射は胸フェティシズムのプレイに分類される。

腹射編集

 
腹射の一例。

腹射(ふくしゃ)は、男性が相手の下腹部に射精すること。ハラ射ともいう。いずれも通用する範囲は狭いスラング。主に正常位で性交し、射精直前に男性が陰茎を膣や肛門から引き抜き、そのまま相手の腹に向けて射精する行為である。男性にとっては性交時の体勢をほとんど変えることなく射精できるため、楽な行為とされる。

服射編集

服射(ふくしゃ)は言葉のとおり、男性が相手が着用中の衣服、もしくは衣服単体に射精することである。方法は性交、自慰の後対象の衣服に射精する。

相手が着用している衣服に射精するということは、すなわち衣服を汚す行為なので、当然ながら相手の同意が必要とされる。また、衣服単体に射精する場合においても、所有権が自分自身にある場合を除いて相手の同意が必要である。なお、射精後はほとんどの場合、速やかに洗濯しなければシミや臭いが半永久的に残る事となる。

主に女性用の衣服が対象となるが、一般的な衣服(私服)からランジェリー(下着類)、女子高生女子中学生制服セーラー服ブルマスクール水着など)、看護婦スチュワーデスOLの制服、アニメコスプレ衣装など対象は多岐にわたる。制服フェティシズムなども含めこのような性的趣向を持つ者も多く、AVアダルトサイトイメクラなどの風俗店でも、これに特化したものがある。

関連項目編集

出典編集

  1. ^ 松沢呉一監修、ロナルド・ワイツァー原著 / 編集、岸田美貴翻訳 『セックス・フォー・セール 売春・ポルノ・法規制・支援団体のフィールドワーク』ポット出版、2004年、44ページ