膣脱(ちつだつ、vaginal prolapse)とは、膣壁が外陰部より脱出する状態。人間の例もみられるが以下では家畜の例を取り上げる。

症状 編集

全ての家畜に認められるが、特にウシヒツジでの発生が多い[1]。ウシではヘレフォード種で多い。原因として妊娠末期に胎盤より産生される大量のエストロゲン骨盤靭帯、骨盤周囲組織、陰門括約筋を弛緩させることが挙げられる[2]が、単一の原因により発生するものではないと考えられている。ウシやヒツジでは妊娠後期の発生が多いが、イヌでは発情期にみられる。

治療 編集

軽症では自然治癒し、予後は良いが、再発することが多いので陰門縫合を行う[2]

脚注 編集

  1. ^ 社団法人畜産技術協会:シープジャパン”. jlta.lin.gr.jp. 2024年1月6日閲覧。
  2. ^ a b 紀文, 中村 (2022年1月25日). “膣脱”. なかむら家畜診療所. 2024年1月6日閲覧。

関連項目 編集

参考文献 編集

  • 獣医学大辞典編集委員会編集 『明解獣医学辞典』 チクサン出版 1991年 ISBN 4885006104
  • 山内亮監修 『最新家畜臨床繁殖学』 朝倉書店 1998年 ISBN 4254460201

外部リンク 編集