自衛隊音楽まつり

日本武道館で毎年行われる自衛隊音楽部隊の演奏会

自衛隊音楽まつり(じえいたいおんがくまつり、Japan Self-Defense Forces Marching Festival)は防衛省が毎年11月に日本武道館で行う自衛隊音楽部隊演奏会である。

自衛隊音楽まつり
JSDF Marching Festival
平成25(2013)年度公演
平成25(2013)年度公演
イベントの種類 音楽系イベント
開催時期 毎年11月
初回開催 1963年
会場 日本武道館
主催 防衛省
最寄駅 東京メトロ東西線半蔵門線都営地下鉄新宿線 九段下駅
公式サイト
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沿革 編集

明治神宮外苑での観閲式終了後に行っていた「音楽ショー」が発展した催しで、1963年(昭和38年)10月27日に独立した自衛隊記念行事として東京都体育館で開催されたのが第1回と見なされている[1]。以後、東京オリンピックが行われた1964年と、昭和天皇の病状が悪化し祝典行事等の自粛が要請された1988年、および、新型コロナウィルス感染症の拡大防止が求められた2020年[2]2021年[3]を除いて、毎年実施されている。1973年からは日本武道館が使用されるようになった。ただし、2019年(令和元年)は武道館改修のため国立代々木競技場第一体育館で開催された[4]

当初は世論やマスコミの批判を懸念して日章旗掲揚や君が代演奏などは行われていなかったが、防衛庁官房長であった佐々淳行の指示により儀仗隊による国旗入退場や会場での国歌斉唱が行われるようになった[5]

概要 編集

自衛隊記念日の関連行事として、毎年11月の連続した2~3日間に日本武道館で行われる。防衛省に招待された観覧者および事前に抽選された一般観覧者に対して、1日に1~2回の公演が行われる。これらに加えて、招待者のみを対象とした公演も行われる。各回の公演内容は同じで、1回あたりの所要時間は約2時間である。

演奏内容はポップス、クラシック、ジャズ、映画音楽やテレビドラマのテーマ音楽、アニメの主題歌や挿入曲ゲーム音楽、民謡など多様な曲目で構成される。旧軍の軍歌行進曲自衛隊歌の演奏は、海上自衛隊による軍艦行進曲の演奏が毎年プログラムに入るのを含めても全体の一部にすぎない。

毎年、収録映像を編集したDVDが業者から後日市販される。

主催者は防衛大臣であるが、陸上幕僚長が実施責任者となり、海上自衛隊及び航空自衛隊の協力の下に実施する[6]

出演者 編集

例年の主な出演者と演技内容は次のとおりである。

スタッフ 編集

会場内外の案内・警備や機材の配置などの運用は、システム通信団を主とする自衛官が行っている。また、演出や構成、舞台進行などには民間企業が参加している[7]

観覧方法 編集

一般観覧は事前の応募に対する抽選で観覧者が決められるが、1985年頃には既に入手困難となっておりプラチナチケットとも呼ばれている[1]

会場 編集

入場時には手荷物検査がある。会場の内外では自衛隊に関連した土産物や過去の公演のDVDなどが業者により販売される。

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 東北方面フラッグ隊、航空自衛隊カラーガードなど。以前は海上自衛隊下総航空基地の下総マリンブルーが出演していたが2009年で活動を中止し、現在は海上自衛隊による演技は東京音楽隊演技隊による艦隊旗のみである。
  2. ^ もともと防衛大学校の行事での人気の演物であったが、自衛隊音楽祭での実施は佐々の発案とされる[5]
  3. ^ 陸上自衛隊北海自衛太鼓留萌千望太鼓旭川北鎮太鼓名寄朔北太鼓滝川しぶき太鼓八戸陣太鼓船岡さくら太鼓朝霞振武太鼓武山自衛太鼓松本アルプス太鼓滝ヶ原雲海太鼓北富士天王太鼓豊川三河陣太鼓滋賀十戦太鼓福知山酒呑太鼓信太菊水太鼓姫路白鷲太鼓善通寺十五聯太鼓山口維新太鼓小倉ひびき太鼓、(熊本八特太鼓、後に)熊本西特連太鼓薩摩川内焔児太鼓第15旅団エイサー隊、航空自衛隊入間修武太鼓芦屋祇園太鼓、海上自衛隊八戸華炎太鼓など
  4. ^ 近年の例では、2002年と2007年は韓国空軍、2003年は韓国陸軍、2004年と2014年はオーストラリア陸軍、2006年と2016年はインド陸軍、2010年と2018年はシンガポール軍、2013年はタイ陸軍、2014年はフィリピン海兵隊、2015年は韓国海軍、2018年は初めて欧州からフランス海軍の軍楽隊が招かれている。

出典 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集