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東京都道50号標識
船堀橋

船堀橋(ふなぼりばし)は、荒川(荒川放水路)および中川(放水路)、旧中川にかかる 東京都道・千葉県道50号東京市川線(新大橋通り)のである。

目次

概要編集

正式名称は「新船堀橋」。旧船堀橋が現存しないため「船堀橋」と呼ばれる。荒川の河口から3.5 km[1][2]の地点に架かる橋で、東岸は江戸川区船堀一丁目と東小松川四丁目を分かち、西岸は中州状になっている江戸川区小松川一丁目を通過し、江東区大島九丁目に至る。下流側で都営地下鉄新宿線荒川橋梁と平行し、江戸川区側で首都高速中央環状線の下をくぐり、同高速船堀橋出入口を構造体に含む。

橋の総延長は1487.4メートル[3][4]あり、東京都建設局が管理する橋の中では最長の橋で[3]、荒川に架かる橋では上江橋に次いで長い橋である。 橋の総延長の内、荒川渡河区間は524.05メートルで、中川との間に5.5メートルの橋台を挟み、中川渡河区間は169.75メートルである[5]。橋格は一等橋(TL-20)である[6]。上下線の間に幅0.5メートルの中央分離帯がある。橋面は1.5から2.0パーセントの横断勾配が付けられている。右岸側の旧中川を渡る船堀小橋[7]を含む右岸取付橋は半径500メートルの曲線や小松川地区に降りる長さ239.622メートルのランプを有する長さ559.97メートル[8][注釈 1]の単純合成鋼鈑桁橋および単純箱桁橋(一部)の曲線橋である。 また、災害時に防災拠点等に緊急輸送を行なうための、東京都の特定緊急輸送道路に指定されている[9]

1996年(平成8年)7月4日荒川の河口付近に荒川河口橋が開通したことにより、船堀橋の荒川河口橋開通3ヶ月後の1日当たりの交通量が44,900台から40,800台になり、混雑が緩和された[10]

 
船堀橋と日の出

諸元編集

  • 構造形式 - 鋼カンチレバ-箱桁(主径間)[注釈 2]・鋼単純活荷重合成箱桁(側径間)[6]
  • 橋長 - 524.05 m(荒川渡河部)[5]
  • 総幅員 - 18.7 m[5]
  • 有効幅員 - 17.5 m(車道7.25 m × 2、歩道1.5 m × 2、4車線)
  • 支間長 - 110.0 m[11]
  • 完成 - 1971年昭和46年)[11]

橋の建設編集

新船堀橋は1969年(昭和44年)12月15日工事に着手され、1971年昭和46年)3月完工し[6]、同年7月17日に開通している[4]。 また、旧中川を渡る単純合成箱桁橋の右岸取付橋は1949年(昭和44年)7月6日着工され、1970年(昭和45年)12月に完工している[7][12] 橋の施工は低水路に架かる主径間を日本鋼管(現、JFEスチール)が行ない、側径間は松尾橋梁(現、IHIインフラシステム[11]が行なった。また、右岸取付橋の方は陸上区間を桜田機械工業(サクラダ)が行ない、旧中川に架かる区間(船堀小橋)を三菱重工業(現、エム・エムブリッジ)が行なった[7]。架設工法はステージング(ベント)工法や手延工法が用いられた。

1990年(平成2年)に橋の一部を幅員27.4メートルにする拡幅工事が行なわれている[4]

旧船堀橋編集

現在の船堀橋が完成する以前は、400 mほど下流の[13]陣屋橋通り(船堀商店街)の延長線上であった江戸川区船堀町(現江戸川区船堀二丁目)から江戸川区小松川町(現江戸川区小松川一丁目)を経由して[14]、江東区大島まで木橋が架けられ、1909年(明治42年)12月に開通された木橋の中川大橋[15]に接続していた。これが「旧船堀橋」である。1923年大正12年)4月21日開通[16]のRC(鉄筋コンクリート)橋脚を持つ木桁橋で、1924年(大正13年)10月通水を開始した荒川放水路[17]の掘削に合わせて作られ、荒川放水路に架かる橋長518 m、幅員3.6 mの船堀大橋と、同年3月12日開通した中川(放水路)に架かる[13][注釈 3]橋長141 m、幅員3.6 mの船堀小橋[18][注釈 3]からなっていた。 この旧船堀橋は東京都内では最長の木橋で、荒川放水路に最後まで残る木橋でもあった[19]

旧船堀橋は1950年(昭和25年)12月に橋長517.5メートル[注釈 4]、幅員3メートルの木橋形式で架け替えが行なわれ[4]、 船堀小橋の方も同年に橋長140.8メートル[20]、幅員3メートルの木桁橋形式で架け替えが行なわれた[21][注釈 3]。橋面は砂利が敷かれていた[20]。 この旧船堀橋は1966年(昭和41年)10月2日にだるま船が橋に衝突して橋脚が「く」の字に折れ曲がり、橋の中央部14メートルにかけて落橋する事故を起こしていた[22][4]

昭和30年代より旧船堀橋は2.0トン重量制限を課していて[22]、同時に午前は西行き(船堀から東大島方面)、午後は東行き(東大島から船堀方面)の一方通行であった[22]

なお、旧船堀橋撤去後も中川大橋は存続され、1975年(昭和50年)に再架橋されている[13]

周辺編集

隣の橋編集

(上流) - 新小松川大橋 - 荒川大橋 - 船堀橋 - 都営地下鉄新宿線荒川橋梁 - 葛西橋 - (下流)
(上流) - もみじ橋 - さくら橋 - 船堀橋 - 都営地下鉄新宿線旧中川橋梁(東大島駅) - 中川大橋 - (下流)

脚注編集

注釈編集

  1. ^ 右岸側旧中川を越えた先はさらにコンクリート橋に接続されているため実際はさらに長い。
  2. ^ ドイツ語で「ゲルバー箱桁」とも呼ばれる。
  3. ^ a b c 土木学会の歴史的橋梁DBでは旧中川に架かる橋を「船堀小橋」としているが、新たに開削された新中川に対し従来の流路を旧中川と解釈される場合もあることから、旧中川に架かる中川大橋との関係も考慮するとこの土木学会が言及している「船堀小橋」の旧中川とは現在の荒川に沿って流れる中川のことと思われる。
  4. ^ 『道路建設 第156巻』67頁では橋長518.0メートル幅員3.6メートルと記されている。

出典編集

  1. ^ 荒川下流河川維持管理計画【国土交通大臣管理区間編】 (PDF)”. 国土交通省関東地方整備局 荒川下流河川事務所. p. 73(巻末-7) (2012年3月). 2017年2月25日閲覧。
  2. ^ 企画展「荒川の橋」荒川・隅田川の橋(amoaノート第8号) (PDF)”. 荒川下流河川事務所(荒川知水資料館). 2005年11月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年2月25日閲覧。
  3. ^ a b 清砂大橋建設工事における近接施工 (PDF)”. 土木学会. p. 1. 2017年2月17日閲覧。
  4. ^ a b c d e 船堀橋1950-12 - 土木学会付属土木図書館、2017年2月17日閲覧。
  5. ^ a b c 『鐵骨橋梁年鑑 昭和46年度版(1971)』95頁。
  6. ^ a b c 『鐵骨橋梁年鑑 昭和46年度版(1971)』94頁。
  7. ^ a b c 『鐵骨橋梁年鑑 昭和46年度版(1971)』96頁。
  8. ^ 『鐵骨橋梁年鑑 昭和46年度版(1971)』97頁。
  9. ^ 特定緊急輸送道路図”. 東京都耐震ポータルサイト (2013年). 2017年3月5日閲覧。
  10. ^ 荒川河口橋 整備効果 - 国土交通省 関東地方整備局 首都国道事務所、2017年2月18日閲覧。
  11. ^ a b c 橋梁年鑑 船堀橋(その1) 詳細データ - 日本橋梁建設協会、2017年2月25日閲覧。
  12. ^ 橋梁年鑑 船堀橋(その2)右岸取付橋 詳細データ - 日本橋梁建設協会、2017年2月25日閲覧。
  13. ^ a b c 荒川 ・中川 ・旧中川 の橋 (PDF)”. 江戸川区 (2014年10月21日). 2017年2月18日閲覧。
  14. ^ C1(1944/10/16) 1944年10月16日撮影の旧船堀橋周辺 - 国土地理院(地図・空中写真閲覧サービス)、2017年2月17日閲覧。
  15. ^ 中川大橋1909-12 - 土木学会付属土木図書館、2017年2月18日閲覧。
  16. ^ 船堀橋1923-4-21 - 土木学会付属土木図書館、2017年2月17日閲覧。
  17. ^ 荒川放水物語”. 国土交通省 水管理・国土保全. 2017年3月12日閲覧。
  18. ^ 船堀小橋1923-3-12 - 土木学会付属土木図書館、2017年2月17日閲覧。
  19. ^ 荒川下流域にかかる橋梁群の歴史的変遷 (PDF)”. 土木学会. p. 1. 2017年2月17日閲覧。
  20. ^ a b (竹ケ原輔之夫 & 安田伊三郎 1960, p. 67)
  21. ^ 船堀小橋1950 - 土木学会付属土木図書館、2017年2月17日閲覧。
  22. ^ a b c “船堀橋ポッキリ 橋脚にだるま船激突 江戸川_海・川の遭難と事故”. 朝日新聞 東京 朝刊 (朝日新聞社): p. 15. (1966年10月3日) 

参考文献編集

  • 竹ケ原輔之夫、安田伊三郎「荒川新荒川長大橋梁整備計画について」『道路建設』第156巻、日本道路建設業協会、1960年12月、 67-70頁、 ISSN 0287-2595
  • 鐵骨橋梁年鑑 昭和46年度版(1971)”. 日本橋梁建設協会. pp. 94-97 (1971年11月1日). 2017年3月12日閲覧。

関連項目編集

外部リンク編集