若田部昌澄

若田部 昌澄(わかたべ まさずみ、1965年 - )は、日本経済学者早稲田大学政治経済学部教授。専門は経済学史

若田部 昌澄
Masazumi WAKATABE
生誕 1965年(51–52歳)
日本の旗 日本神奈川県
研究機関 早稲田大学
研究分野 経済学史
母校 カナダの旗 トロント大学
早稲田大学
受賞 日経・経済図書文化賞(2004年)
石橋湛山賞(2010年)
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1930年代の世界恐慌や1970年代のインフレーション、1990年代からはじまる日本の大停滞といった、経済危機の時代を主に研究している[1]2000年前後の経済政策論争においては、岩田規久男野口旭らと共に、リフレーション政策支持の論陣を張る。著書『経済学者たちの闘い』では経済学史を紹介し、現代の経済政策論争の文脈に位置付けている。

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経歴編集

神奈川県出身。1983年神奈川県立藤沢西高等学校卒業。1987年早稲田大学政治経済学部経済学科卒業、同大学院経済学研究科、トロント大学経済学大学院博士課程満期退学。早稲田大学にて助手や助教授を経て、2005年から現職。ケンブリッジ大学ジョージ・メイソン大学コロンビア大学にて客員研究員も務めた。

主張編集

リフレ派の学者として量的緩和の強化を早くから唱えていた[2]インフレターゲットについて「日銀法を改正して、物価目標を入れ込むべきである」と述べている[3]

日本経済について「経済成長が必要ないという主張は、本当に考えられない話である。日本は十分に豊かになっているというけれども、実際には名目GDP(国内総生産)が停滞し、日本は貧しくなっており貧困層も増えている。名目経済成長率が上がらないと、日本は財政が破綻するような方向にいかざるを得ない[4]」「名目経済成長率が上がれば、多くの課題が解決しやすくなる[5]」と主張している。

日本の財政については「大事なのは債務残高そのものよりも債務残高とGDPの比率である。財政支出を切り詰め増税をすれば、政府のGDP比債務残高が減るかといえば、そうはならない。財政を縮小すると不況がやってくるが、それから景気はよくなるというのが財政再建派のロジックである。しかし、不況で経済が縮小してしまうと、縮小がさらに景気の悪化を招きかねないため、税収が減少していって財政再建はうまくいかない公算が大きい」と主張している[6]

原発について「経済活動のためにはエネルギーは必要であるが、経済成長と原発には具体的に何の因果関係もない」と述べている[4]

TPP推進派であり、反TPP派である中野剛志の主張を批判しているが、中野の議論もきちんと経済学に基づいたもので、立つ経済学が違うのだということを説明している[7]。経済学者の森永卓郎は「国内市場の保護のために最も強力な手段は為替である」という点に関しては、若田部と中野の立場は一緒であると述べている[7]

受賞歴編集

著書編集

単著編集

共編著編集

翻訳編集

論文編集

脚注編集

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  1. ^ 進歩しない人間だからこそ、歴史に意味がある ―― 「経済学史」とはなにか 経済学者・若田部昌澄氏インタビューSYNODOS -シノドス- 2013年9月2日
  2. ^ マネー著者行間を語る アベノミクス、解剖できなかった政治力学 若田部昌澄氏日本経済新聞 2014年2月19日
  3. ^ 日銀法改正でアベノミクス再起動 若田部昌澄・早大教授朝日新聞デジタル 2015年2月5日
  4. ^ a b 【特別対談】若田部昌澄vs高橋洋一(前篇) いま日本は増税を選択すべきか 経済成長こそが問題解決の近道 日本とギリシャは状況が全く違うダイヤモンド・オンライン 2011年10月14日
  5. ^ 【特別対談】高橋洋一vs若田部昌澄(後篇) いま増税路線を採用するのは 嵐が来るのに窓を開け放つようなものだダイヤモンド・オンライン 2011年10月21日
  6. ^ 早すぎた欧米の「出口戦略」 日本は政策の順番を間違えるな--早稲田大学政治経済学術院教授 若田部昌澄ダイヤモンド・オンライン 2011年8月19日
  7. ^ a b TPP推進派の気鋭の論客が経済をコンパクトに解説した本登場NEWSポストセンブン 2012年9月27日
  8. ^ 第31回受賞:若田部昌澄氏 石橋湛山記念財団
  9. ^ “現実の経済を見据え 過去と現在をつなぐ経済学史へ”. YOMIURI ONLINE. (2010年10月26日). http://www.yomiuri.co.jp/adv/wol/research/kyoso_101026.htm 2010年10月26日閲覧。 
  10. ^ 禁煙によるデメリットを直視せよ【前編】「タバコを吸わない」経済学者が語る飲食店の分煙とは, 日経レストランONLINE 2012年4月.
  11. ^ 編著者以外に安達誠司飯田泰之飯塚尚己岡田靖岡野裕介高橋洋一中村宗悦が寄稿している。

参考文献編集

外部リンク編集