菩薩戒
菩薩戒(ぼさつかい、梵: bodhisattva-śīla、梵: bodhisattva-saṃvara)は、仏教の菩薩が受けて保つべき戒[1]。菩薩を特色づける戒[2]。大乗戒や仏性戒ともいう[2][1]。
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概説編集
菩薩戒は、在家にも出家にもありうるものである[2]。僧伽の構成員を形成する七衆を特色づける戒が七衆戒と総称され律蔵の文献にて説かれるのに対し、菩薩の特徴となる戒が菩薩戒と総称され、一般的には経蔵の文献にて説かれる[2]。
菩薩戒の典型と考えられているのは瑜伽師地論の三聚浄戒であり、中国で成立した菩薩戒の代表に梵網戒がある[2]。
具体的に遵守すべき戒条は学処(がくしょ)と呼ばれる[2]。瑜伽師地論では四重四十三軽戒が、梵網経では十重四十八軽戒が学処として定められた[2]。
脚注編集
参考文献編集
- 中村元ほか(編) 『岩波 仏教辞典』 岩波書店、2002年10月、第二版。