藤井聡太

日本の将棋棋士

藤井 聡太(ふじい そうた、2002年〈平成14年〉7月19日[1] - )は、将棋棋士[1]杉本昌隆八段門下[1]。棋士番号は307[1]愛知県瀬戸市出身[1]名古屋大学教育学部附属高等学校中退[2]

 藤井聡太 王位・棋聖[注釈 1]
Sōta Fujii.jpg
2018年1月
名前 藤井聡太
生年月日 (2002-07-19) 2002年7月19日(18歳)[1]
プロ入り年月日 2016年10月1日(14歳)
棋士番号 307[1]
出身地 愛知県瀬戸市[1]
所属 関西
師匠 杉本昌隆八段[1]
在位中タイトル 王位・棋聖[注釈 1]
段位 八段
戦績
タイトル獲得合計 2期
一般棋戦優勝回数 5回
2021年2月11日現在

2016年に史上最年少(14歳2か月)で四段昇段(プロ入り)を果たすと[3][4]、そのまま無敗で公式戦最多連勝記録(29連勝)を樹立した[5][6][7][8]。その後、最年少一般棋戦優勝・タイトル獲得など多くの記録を更新している。

経歴編集

アマチュア時代編集

幼少時代編集

5歳であった2007年の夏、母方の祖父母から将棋の手ほどきを受けた[9]。藤井の祖母は、3人の娘のところに生まれた孫たちに囲碁と将棋のルールを順番に教えていた(祖母自身はルールを知る程度)[9]。藤井は瞬く間に将棋のルールを覚え、将棋を指せる祖父が相手をしたが、秋になると、祖父は藤井に歯が立たなくなった[9]

同年の12月、瀬戸市内の将棋教室に入会[9]。入会時に師範から渡された、500ページ近い厚さの所司和晴『駒落ち定跡』(日本将棋連盟、ISBN 4819702092)を、まだ読み書きができない藤井は符号を頼りに読み進め、1年後には完全に理解・記憶した[10]

研修会編集

2010年3月、小学校1年生で東海研修会に入会[11]

2011年8月、小学校年生で第10回全国小学生倉敷王将戦・低学年の部で優勝[12]。同年10月にJT将棋日本シリーズ東海大会の低学年の部で優勝[13]

2012年1月、第9回小学館学年誌杯争奪全国小学生将棋大会に出場し、準決勝で伊藤匠に敗れる。6月に研修会B1に昇級し、9月に小学校4年生で新進棋士奨励会(以下「奨励会」)に入会(6級)[3][注釈 2]

奨励会編集

小学6年生の時に、史上最年少で奨励会初段、奨励会二段に昇段[15]。中学1年生であった2015年10月18日に、史上最年少(13歳2か月)で奨励会三段に昇段し、複数のマスコミで報じられた[注釈 3][17][18]。ただし、その2週間前、同年10月3日に開幕した第58回奨励会三段リーグ戦(2015年度後期)[19]には間に合わず、半年近く足止めとなった[20]

中学2年生で迎えた第59回奨励会三段リーグ戦(2016年度前期)[21]で、2016年9月3日の最終局に勝ち、同年10月1日付・14歳2か月での四段昇段=プロ入りを決め[注釈 4]、最年少棋士記録を62年ぶりに更新した(加藤一二三が1954年8月1日に14歳7か月で四段昇段)[3][4]。中学生棋士は、加藤一二三谷川浩司羽生善治渡辺明に続いて5人目[3][4]、三段リーグを1期抜けしたのは、小倉久史屋敷伸之川上猛松尾歩三枚堂達也に続いて6人目であった[注釈 5][3]

プロ棋士としての棋歴編集

2016年度編集

2016年12月24日に行われた第30期竜王戦6組ランキング戦、加藤一二三との対局が、プロデビュー戦となった[22]。両棋士の年齢差は62歳6か月であり、記録に残っているプロ棋士の公式戦では最多年齢差の対局となった[22]。藤井が更新するまで最年少棋士記録を保持していた加藤を110手で破った藤井は、公式戦勝利の史上最年少記録を更新した(14歳5か月)[22]

2017年度編集

 
第30期竜王就位式 ランキング戦 6組の優勝盾を受け取る藤井聡太(2018年1月)。左は羽生善治。中央はアナウンサーの島田良夫

4月4日、王将戦1次予選で小林裕士に勝ち、プロデビューからの連勝記録を更新した(11連勝)[23][24]。その後も連勝は続き、6月26日に行われた竜王戦本戦1回戦で5組優勝の増田康宏に勝ち、神谷広志が30年近く保持していた28連勝の記録を抜き、デビューから無敗のまま歴代最多連勝記録を更新した(29連勝)[8]。しかし、7月2日に行われた竜王戦本戦2回戦での佐々木勇気との対局で、プロデビュー後初の負けを喫して連勝が止まった[25]。藤井の連勝中は各メディアが広く取り上げ、大きな注目を浴びた[26][27][28][29]

2017年3月から4月にかけてAbemaTV 将棋チャンネルで配信された非公式戦「藤井聡太四段 炎の七番勝負 - New Generation Story - 」では、増田康宏(2016年新人王)、永瀬拓矢(2016年棋聖戦挑戦者)、斎藤慎太郎(2016年度勝率1位)、中村太地(2012年棋聖戦・2013年王座戦挑戦者)、深浦康市(A級在位中)、佐藤康光(A級在位中・将棋連盟会長)、羽生善治(タイトル三冠保持中・A級在位中)の7人と対戦した[30]共同通信社観戦記者である津江章二は、この企画を知った時に、若手強豪からトップ棋士までが揃う藤井の対戦相手があまりに強すぎ、新人棋士を起用して何と無謀な企画を立てるものか、と驚愕し、藤井が2勝できれば上出来、藤井の全敗でも仕方ないと予想した[30]。しかし、藤井は永瀬に1敗したのみの6勝1敗でこの企画を終えた[31]

特に4月23日放送(収録日は2月18日[31])の羽生戦での勝利は、非公式戦にもかかわらず、主催社(AbemaTV)以外のマスコミで広く報道された[31][32][33][34]。藤井と同じく中学生棋士としてプロ入りした羽生は、AbemaTVの取材に対し、デビュー当時の自分と比べても藤井の将棋は完成度が高く、今後の成長に大いに期待できるとコメントした[35]

11月21日、中学生棋士の中での通算50勝の最年少記録を更新した(15歳4か月)[36][注釈 6]

2018年2月1日、第76期順位戦C級2組の9回戦で梶浦宏孝に勝ち、成績を単独1位の9勝0敗として、最終戦(10回戦)を待たずにC級2組1位を確定させ[38]、C級1組への昇級を決め、同日付で五段に昇段した[38][39]。さらに同年3月15日の10回戦で三枚堂達也に勝ち、10戦全勝での昇級を果たした[40]。C級2組を初参加で全勝したのは藤井が6人目であり[40]、中学生での五段昇段・C級1組昇級は、いずれも藤井が史上初[39][注釈 7]

第11回朝日杯将棋オープン戦では一次予選・二次予選を勝ち上がって本戦に出場し、2018年1月14日の準々決勝で佐藤天彦名人に勝利した[41][42][注釈 8]。2月17日午前の準決勝で羽生善治竜王、同日午後の決勝戦で広瀬章人八段(A級在位中)を破り、優勝した[41][43]。決勝での藤井の93手目4四桂について渡辺明は「18歳羽生竜王の▲52銀に匹敵する語り草になる手」と評した[44]。藤井は「五段昇段後全棋士参加棋戦優勝」の昇段規定により、同日付で六段に昇段した[45]。藤井は、一般棋戦優勝[43]・全棋士参加棋戦優勝[46]・六段昇段[43]の、3つの最年少記録を更新した(15歳6か月)[注釈 9]。藤井が五段であったのはわずか16日間であり[47]、昇段の速度に『将棋世界』の編集が追い付かないほどであった[48]。 2月26日、愛知県は、藤井の最年少棋士記録更新・最多連勝記録更新・最年少棋戦優勝記録更新などの業績に対し、愛知県特別表彰を行うことを発表した[49]。同年3月23日、愛知県瀬戸市は、藤井の最年少棋士記録更新・最多連勝記録更新・最年少棋戦優勝記録更新などの業績に対し、瀬戸市民栄誉賞を贈ることを発表した[50]。瀬戸市民栄誉賞は新設されたもので、藤井は受賞第一号となる[50]

4月2日に発表された第45回将棋大賞(2017年度)では、特別賞・新人賞・最多対局賞(73対局)・最多勝利賞(61勝)・勝率1位賞(.836)・連勝賞(29連勝)・名局賞特別賞(第11回朝日杯将棋オープン戦本戦決勝、対 広瀬章人)を受賞した[51][52]。将棋大賞選考委員会では羽生と藤井のどちらに最優秀棋士賞を授与するかで意見が分かれた[53]が、羽生が9票、藤井が4票となり、最優秀棋士賞は羽生が受賞し、特別賞(最優秀棋士賞と同等[54])を藤井が受賞した[55]。連盟で確認できた1967年(昭和42年)度以降に[56]記録4部門を独占したのは内藤國雄(1969年度)、羽生(1988・89・92・2000年度)に次いで3人目[57]

2018年度編集

5月18日、第31期竜王戦5組ランキング戦準決勝で船江恒平を破り、4組への昇級を決めると共に、「竜王ランキング戦連続昇級」の昇段規定により、同日付で七段に昇段し、七段昇段の最年少記録を更新した(15歳9か月)[58][59][注釈 10]。1年間に3回昇段したのは、現行制度では藤井が唯一の事例[61]

7月31日、第77期順位戦C級1組の対局により、通算100局の最年少記録を更新した(16歳0か月)[62][注釈 11]。藤井のこの時点での勝敗数(85勝15敗)と勝率(0.850)は、中原誠十六世名人と並ぶ歴代1位タイ記録[62]

第1回AbemaTVトーナメント(非公式戦)の決勝3番勝負(9月9日にAbemaTV 将棋チャンネルで配信)で佐々木勇気を2勝1敗で下し、優勝した[63]

10月17日、第49期新人王戦決勝三番勝負第2局で出口若武三段[注釈 12]に勝ち、三番勝負を2勝0敗で優勝した[66][67][68][69][70][注釈 13][注釈 14]

12月12日、第27期銀河戦阿部健治郎に勝ち、永世称号獲得者・中学生棋士の中での通算100勝の最年少記録を、最速・最高勝率で更新した(16歳4か月)[72][73][注釈 15][注釈 16][注釈 17]

第12回朝日杯将棋オープン戦では、前年度優勝のため本戦シードで出場し[74]、2019年2月16日午前の準決勝で行方尚史、同日午後の決勝戦で渡辺明棋王を破って優勝し、2連覇を達成[75][76]。一般棋戦連覇の最年少記録を更新した(16歳6か月)[77][注釈 18]

第77期順位戦C級1組では、2019年2月5日の対局で近藤誠也に敗れ[78]、3月5日の最終戦を8勝1敗で迎えた[79]。このとき、藤井は8勝1敗の4名の中で順位が最も下であるため、昇級に関しては不利な立場 (藤井が勝利し、他の3名のうち2名が敗れると昇級)にあった[79]。藤井は都成竜馬に勝利して最終成績を9勝1敗としたが、他の3名(近藤誠也・杉本昌隆船江恒平)も全員勝利して9勝1敗の成績で並んだため、藤井は順位の差で昇級を逃した[79]。藤井は師匠の杉本と同時にB級2組への昇級を果たす可能性があり、実現すれば32年ぶりの「師匠と弟子の順位戦同組への同時昇級」となるため注目を集めたが、杉本のみの昇級に終わった[80]

藤井の2018年の獲得賞金・対局料ランキングは12位(2031万円[81])であり、2019年度の第40回将棋日本シリーズ・JTプロ公式戦への出場権を初めて獲得した[82][注釈 19]

4月1日に発表された第46回将棋大賞(2018年度)では、勝率1位賞・升田幸三賞を受賞した[84][85][86]。勝率1位賞(.849)は、歴代1位の中原誠(.855、1967年度)・同2位の中村太地(.851、2011年度)に次ぐ歴代3位の記録[87]。2年連続での勝率8割超は中原と藤井の2名のみ[88]。升田幸三賞は、2018年6月5日の第31期竜王戦5組ランキング戦(対・石田直裕)の終盤に指して「AIを超えた『神の一手』」と評された「△7七同飛成」に対するもの[89]

2019年度編集

4月24日、第32期竜王戦4組ランキング戦準決勝で高見泰地に勝利して3組への昇級が確定し、初参加(第30期)からの3期連続昇級を達成した[90]。続く5月31日の4組ランキング戦決勝で菅井竜也に勝ち、4組優勝[91]。竜王戦ランキング戦における3期連続優勝を果たしたのは、木村一基永瀬拓矢に続く3人目である[91]

第2回AbemaTVトーナメント(非公式戦)の決勝3番勝負(7月21日にAbemaTV 将棋チャンネルで配信)で糸谷哲郎を2勝1敗で下し、2連覇を達成した[92][93]

第69期王将戦では初の挑戦者決定リーグ入りを果たし[94]、11月19日の最終局一斉対局を4勝1敗で迎え[95]、同じく4勝1敗の広瀬章人と、勝者がタイトル挑戦となる直接対決をした[95]。一時は藤井勝勢となったが、秒読みの中自玉の詰みを見落し頓死して敗れ、タイトル初挑戦を逸した[96][97]

第78期順位戦C級1組では、開幕から8連勝して迎えた2020年2月4日の9回戦で高野秀行に勝利して成績を9勝0敗とし、最終局を待たずに上位2名の昇級枠に入ることが確定し、B級2組への昇級を決めた[98]

藤井の2019年の獲得賞金・対局料ランキングは9位(2108万円)であった[81]

3月24日に行われた第61期王位戦挑戦者決定リーグ白組で稲葉陽に勝ち、史上初の3年連続勝率8割以上を達成した[99][注釈 20]。同時に年度最多勝を確定させ[99]、3年連続の勝率1位も確定させた[100]

4月1日に発表された第47回将棋大賞(2019年度)では、最多勝利賞・勝率1位賞・名局賞特別賞を受賞した[101][102][103]。名局賞特別賞は、第69期王将戦挑戦者決定リーグ・対広瀬戦に対するもの[103]

2020年度編集

4月3日、第33期竜王戦3組ランキング戦準決勝で千田翔太を破り、2組昇級を確定させた[104]。続く6月20日の3組ランキング戦決勝で師匠の杉本昌隆に勝ち、3組優勝[105]。史上初の竜王戦ランキング戦で4期連続優勝を達成した[105]

新型コロナウイルスの影響により対局が延期となっていた第91期棋聖戦では[106]、6月4日の挑戦者決定戦で永瀬拓矢に勝利[107]。6月8日に第1局が行われたため、タイトル挑戦最年少記録を更新した(17歳10か月20日)[107][108][注釈 21]渡辺明との五番勝負では、7月16日に行われた第4局で勝利したことにより、3勝1敗でシリーズを制しタイトル獲得最年少記録を更新した(17歳11か月)[110][111][注釈 22]

第61期王位戦では、6月23日の挑戦者決定戦で永瀬に勝ち、二度目のタイトル挑戦を決めた[113]木村一基との七番勝負では、8月19日 - 20日の第4局に勝利し4連勝で王位を獲得[114]。これにより史上最年少(18歳1か月)でのタイトル二冠保持と八段への昇段(昇段規定:タイトル2期獲得)を果たした[114][注釈 23][注釈 24]

1チーム3名による団体戦となった第3回AbemaTVトーナメントでは、永瀬・増田康宏と共にチーム永瀬に所属[115]。8月22日に行われたチーム渡辺との決勝トーナメント決勝では、チーム永瀬が5連勝し優勝[116]。藤井個人としては第1回・第2回も優勝しており、3連覇を達成した[116]

11月20日、王将戦挑戦者決定リーグの最終戦に勝利し、史上最年少(18歳4カ月1日)で通算200勝(240戦目)を達成した[117]。四段到達から200勝までの期間は4年1カ月19日であった[117]。しかし前期の対広瀬戦の負けが響き、広瀬と同成績ながらも順位差でリーグ陥落した。

12月12日放送の第28期銀河戦決勝にて糸谷哲郎八段を破り、3回目の出場で初優勝。同棋戦で最年少記録を更新した[118][119]

12月21日、翌2021年3月から不二家サントリー食品インターナショナルの2社と広告契約を結ぶことが発表された[120][121]

第79期順位戦B級2組では、開幕から8連勝して迎えた2021年2月9日の10回戦で窪田義行に勝利して成績を9勝0敗とし、最終局を待たずに上位3名の昇級枠に入ることが確定し、B級1組への昇級を決めた[122]

第14回朝日杯将棋オープン戦では、2021年2月11日午前の準決勝で渡辺明名人、同日午後の決勝で三浦弘行九段を破り、同棋戦で2年ぶり3度目の優勝を果たした[123]

2021年1月末、将棋に専念したいという気持ちから、在学していた名古屋大学教育学部附属高等学校を自主退学[2]

3月10日に行われた順位戦B級2組11回戦で中村太地に勝利し、史上2人目の2期連続順位戦全勝[注釈 25]と、史上初の4回目・4年連続の年度勝率8割以上を確定させた[124]

2021年3月23日、第34期竜王戦2組ランキング戦準決勝で松尾歩に勝利し、1組への昇級及び決勝トーナメント進出が決定した[125]。竜王戦ランキング戦を最短の5期で1組までストレート昇級したのは史上5例目となった[126][注釈 26]

藤井の2020年の獲得賞金・対局料ランキングは4位(4554万円)であった[127]

2021年4月1日、東京都内で開かれた第48回将棋大賞(2020年度)の選考委員会において自身初の最優秀棋士賞のほか、最多勝利賞(44勝)、勝率一位賞(.846)、升田幸三賞特別賞(棋聖戦第2局の△3一銀により)、名局賞(棋聖戦第1局)、名局賞特別賞(竜王戦2組ランキング戦準決勝の▲4一銀により)を受賞した[128]。なお、年度末までに17連勝まで継続していたが、この場合は翌年度の対象となるため、連勝賞は14連勝の澤田真吾が受賞している。

2021年度編集

2021年4月16日、第34期竜王戦2組ランキング戦決勝で八代弥に勝利し、史上初の5期連続ランキング戦優勝を果たした[129]

5月6日に行われた王座戦挑戦者決定トーナメント1回戦で深浦康市に敗れ、前年度からの連勝は19で止まった[130]

棋風編集

居飛車[131]。得意戦法は角換わりで、角の使い方が独特である[132]。長考派だが、少ない持ち時間でも正確な終盤力に定評がある[133][134]

渡辺弥生は、藤井の将棋については終盤力が注目されているが、と前置きした上で、「これまでの将棋を見ると、手厚く指して中盤で優位を築き、最後は相手の攻めをきっちり一手余して勝つパターンが多い。」また「藤井は、双方攻めたり受けたりの接戦を、わかりやすい一手勝ちの局面に持っていくのが実にうまい。」と評した[135]

羽生善治は、2017年1月4日、藤井の29連勝が話題になる前、谷川浩司とのトークショーで「元々名をはせたのは詰将棋だが、順調に成長している。最短コースで寄せ切る(詰ませる)のは谷川先生の“光速の寄せ”に似ている。」と評した[136]。また、藤井の29連勝が注目を浴びていた2017年6月15日にも、羽生は、藤井の将棋は「光速の寄せ」を思わせるとコメントした[137]

増田康宏は、藤井の序盤力について、「研究してるからではなく、その場で考えてうまく指しているので、それはなかなかマネできないですね。」と語った[138]

2019年2月16日の第12回朝日杯将棋オープン戦決勝で藤井と初対局し[139]、敗れた渡辺明は、「読みが深く、序盤の理解も優れており、(現時点では)弱点を見つけることができない」という趣旨を、対局直後に自らのブログで述べた[140]。さらに「藤井の棋風は谷川に似た終盤型であり、序盤型の棋士が増えている現状を考えると、藤井のような終盤型の棋士は貴重になっていくかもしれない」という趣旨を、インタビューで述べた[141]。渡辺はその後第91期棋聖戦五番勝負で藤井と対局し、第1局の藤井について「谷川先生のような勝ち方」とした上で、第2局について「中盤で(中略)地味な手で決定的な優位を築く(中略)羽生さんのような勝ち方」と評し「どんな展開でも勝ち切れる」と述べた[142]

詰将棋編集

解答編集

藤井は詰将棋でも早くから頭角を現している。多数のプロ棋士や奨励会員を含む参加者が、若いプロ棋士でも見た瞬間に解くのが嫌になるような難問に挑む[143]詰将棋解答選手権チャンピオン戦には2011年の第8回大会(大阪会場)[注釈 27]に8歳で初参加し、23人中13位の成績を残した[144]。5回目の出場となった2015年の第12回大会(小学校6年生、12歳)では、全問正解で史上最年少優勝を記録した[11]

森下卓深浦康市、津江章二(共同通信社観戦記者)は、この報に接した時の衝撃を次のように語っている[143]

6年生で詰将棋選手権優勝は……とても現実とは思えないですね。(森下)
僕はその話を聞いた時、心臓が止まるかと思いましたから。(津江)
それぐらいのことですよね。(深浦) — [143]

その後、2019年の第16回大会まで5連覇を続けている[145]。5連覇は歴代1位[145]。優勝回数5回は宮田敦史の6回に次ぐ歴代2位[145]。2017年7月16日、全日本詰将棋連盟は歴代1位タイ記録(当時)となる3連覇を果たした藤井と宮田敦史の両名に門脇芳雄賞[注釈 28]を贈った[146]

創作編集

藤井は詰将棋作家としても評価されている[11]。2012年に、将棋世界詰将棋サロンに投稿して2回目の入選作となった作品が谷川賞を受賞した[147][148]大崎善生作家、『将棋世界』元・編集長)は「わずか9歳での受賞というのにも驚く。奇跡としかいいようがない。」と語った[148]

2013年には『詰将棋パラダイス』での初入選作(2013年8月号短大)が看寿賞の候補作となった[148][注釈 29]。詰将棋作家として著名な浦野真彦は、当時小学6年生の藤井を「信頼している詰将棋作家の作品はできる限り解くようにしている。藤井聡太くんもその一人。彼は作家としても一流。」と評した[149]

奨励会員時代に谷川浩司(当時は日本将棋連盟会長、詰将棋作家として著名)から、藤井の師匠の杉本を通じて「詰将棋創作は控えた方が良い」と助言があり、杉本の判断で2014年頃から詰将棋創作を封印して奨励会に集中したという(藤井が奨励会二段であった、2015年4月の報道による)[11]。詰将棋作家として著名な伊藤果は、詰将棋作家としての藤井を高く評価しているが、「タイトルを獲るくらいまで、詰将棋創作は控えた方が良い」という旨を、藤井の師匠の杉本に話したと述べている[150]。2017年、藤井は「対局で多忙なので、詰将棋の創作は控えている」という旨を、観戦記者の保坂勝吾に述べた[151]

人物編集

趣味は、テンパズル(メイクテン)、各地の積雪量のチェック[152]。読書家であり、新聞を良く読む[152]。また中学時代の同級生曰く、鉄道ファン[153]

2018年12月1日、ニコニコ生放送の将棋中継に出演し、AMD社のRyzen7CPUとして搭載したパソコンを研究に用いていること、AMD社が開発中のZen2アーキテクチャのCPUに興味があることを述べた[154]。同年12月3日、AMD社のCEOであるリサ・スー英語版Twitterで「日本の著名な棋士である藤井聡太さんがRyzenファンであることを、日本にいる弊社スタッフから聞き、とても嬉しく思っています。2019年にはZen2を上市してFujii-San(原文通り)の期待に応えたいです」という趣旨を述べた[155]。2020年8月21日、第61期王位戦での王位獲得翌日の記者会見において「落ち着いたらパソコンを1台、組みたいなと思います」と語った[156][157]。2020年9月10日付の中日新聞に掲載されたインタビューで現在使用しているCPUがRyzen Threadripper 3990Xであることが明らかになった[158]

学校での好きな科目は数学地理体育[11][159]陸上競技系が得意だが、球技は苦手とする[11]

好きな食べ物として、ラーメン味噌煮込みうどんなどの麺類[160][161][162]、母親の作る辛口カレーを[163]、嫌いな食べ物としてキノコを挙げる[163]。名古屋市北区大曽根のラーメン店「陣屋」には師匠の杉本昌隆に中学1年の頃に連れて来られたことをきっかけに毎月のように通っているとされる[164][165]

音楽では、兄の影響で聴き始めたスピッツを好み[161][166]、スピッツのアルバム『名前をつけてやる』収録の『魔女旅に出る』を、スピッツ屈指の名曲と評する[166]

プロ入りする前は羽生善治や谷川浩司に憧れていたが[167][168]、プロになってからは「憧れから抜け出さないといけない」という信念から、「憧れの棋士はいない」としている[169]

負けず嫌いな性格で、幼い頃は負けるたびに号泣して周囲の目を惹いた[170]

大伯父の清水甲作は、信和建設株式会社(本社・愛知県瀬戸市)元代表取締役社長[171][172]

エピソード編集

谷川との指導対局
小学2年の頃、2010年の将棋の日イベントで憧憬を抱いていた谷川浩司に、二枚落ちで指導対局を受けた[170]。谷川の入玉模様となり、谷川の勝勢となったため、谷川は引き分けを提案した[170]。すると藤井は猛烈に泣き始めて将棋盤から離れなくなってしまい、ちょうど居合わせた棋士の杉本昌隆(後に藤井の師匠となる)が取り成しても効果がなく、母親が飛んできてようやく収まった[170]
8年後の2018年、既にプロ七段になっていた藤井は、この時の心境について「子ども心にまだ勝てるチャンスがあると思っていたのか、泣きだしてしまった。悔しいという気持ちをうまくコントロールできなかった。」と語っている[173]
プロになってからは谷川と2019年9月1日の王将戦2次予選決勝で初めて対局し、57手で勝利した[174]
対局マナー問題
2018年6月29日、インターネットテレビで中継されていた[175]、第31期竜王戦増田康宏との対局(決勝トーナメント2回戦[176])で、藤井の終盤での指し手が、反則負けとなる「待った」のように見えるとインターネット上で指摘された[177]。なお、対局相手の増田からの指摘はなく、そのまま対局が進行して増田が勝利した[177]。また、対局当日である6月29日付の本局についての報道には[176]、反則を疑われる指し手があったという言及はない。
7月2日、日本将棋連盟は、(1)連盟の常務理事などが対局の映像を確認して「藤井の指し手は『待った』にあたらない。対局マナーの問題」と判定したこと、(2)師匠の杉本昌隆が対局マナーについて藤井に注意すること[注釈 30]、の2点を発表した[177]
聖火ランナー
地元の愛知県瀬戸市で、東京五輪の聖火リレーランナーを務める予定だったが、2020年11月に辞退の意向を市に伝えていたことがわかった。『ランナー任命時には無冠だったものの、現在タイトルを二つ所持しており、防衛戦も控えているため今まで以上に将棋に専念する必要が出てきた』ためだとのこと。[178]
 
キュボロ
 
モンテッソーリの木製教具
幼児教育
藤井が3歳の頃に良く遊んだというスイスのキュボロ[179][180]、藤井が将棋を覚えるのに使った「NEWスタディ将棋」(くもん出版[180]、藤井が幼稚園で受けたイタリアで発祥の「モンテッソーリ教育」が[181]、2017年度の藤井の活躍により脚光を浴びた。
高校進学
藤井は名古屋大学教育学部附属中学校2年で棋士となったが[3]義務教育最後の年度である2017年度の活躍により藤井の日程は過密となった[182]。藤井は高校に進学するか否かを悩み、社会も藤井の決断に注目した[183]。2017年10月25日、藤井が名古屋大学教育学部附属高等学校への内部進学を決断したことが日本将棋連盟から発表された[184]。卒業間近となった2021年1月末をもって高校を中退。本人は「タイトルを獲得できた事で将棋に専念したい気持ちが強くなりました。秋に意思を固め、数回学校と話し合いをした上、1月末日付で退学届けを提出いたしました。一層精進していく所存ですので、今後ともよろしくお願い申し上げます」とコメントした[2]
バレンタインデー
2018年のバレンタインデーに先立ち、日本将棋連盟関西本部は、当日に対局する藤井へのチョコレートの手渡しを謝絶し、事前に関西将棋会館まで送付するよう公式Twitterを通じてファンに要請し[185][186]、藤井宛に大量のチョコが届いた[187]。「棋士宛のチョコは連盟に送付すればよい」と周知されたことで、他の棋士にもファンからチョコが届く結果となり、渡辺明段ボール箱1つ分のチョコを連盟経由で受け取った[188]
永瀬拓矢との関係
永瀬拓矢は、デビュー間もない時期から、藤井が唯一VS研究会を行っている相手である。頻度は月に一、二度で、藤井が東京に出向くこともあれば、永瀬が愛知まで出向き師匠の杉本の実家で指すこともあるとのこと[189]。永瀬は藤井の才に驕らず謙虚な姿勢に感銘を抱いている一方で[190]、藤井の方もまた「練習量は絶対に裏切らない」という永瀬の信念に深く共感しており、タイトルを争う間柄ながら互いに認め合う仲である[191]

昇段履歴編集

  • 2012年9月 - 6級(奨励会に入会)[3]
  • 2015年10月18日 - 三段[17][18][注釈 31]
  • 2016年10月1日 - 四段(プロ入り)[3][4]
  • 2018年2月1日 - 五段(順位戦C級1組昇級)[38][39]
  • 2018年2月17日 - 六段(五段昇段後全棋士参加棋戦優勝 - 第11回朝日杯将棋オープン戦)[43][45][46]
  • 2018年5月18日 - 七段(竜王ランキング戦連続昇級)[58][59]
  • 2020年8月20日 - 八段(タイトル2期獲得)[114]

主な成績編集

タイトル・永世称号編集

 は2021年5月現在の在位。登場・連覇の 太字 は歴代最多記録。

他の棋士との比較は、タイトル獲得記録将棋のタイトル在位者一覧を参照。

タイトル 獲得年度 登場 獲得期数 連覇 永世称号(備考)
竜王 0
名人 0
王位 20(第61期) 1 1期
王座 0
棋王 0
叡王 0
王将 0
棋聖 20(第91期) 1 1期
登場回数合計2回、 獲得合計2期

(2020年度王位獲得まで)

一般棋戦優勝編集

非公式戦優勝編集

在籍クラス編集

竜王戦と順位戦のクラスは、将棋棋士の在籍クラスを参照。

将棋大賞編集

※ 最優秀棋士賞、それと同等の賞は太字。

  • 第45回(2017年度) : 特別賞・新人賞・最多対局賞(73局)・最多勝利賞(61勝)・勝率1位賞(.836)・連勝賞(29連勝)・名局賞特別賞[51][54][55][57]
  • 第46回(2018年度) : 勝率1位賞(.849)・升田幸三賞[84][85][86][89][196]
  • 第47回(2019年度) : 最多勝利賞(53勝)・勝率1位賞(.815)・名局賞特別賞[101][102][103]
  • 第48回(2020年度) : 最優秀棋士賞・最多勝利賞(44勝)・勝率1位賞(.846)・名局賞・名局賞特別賞・升田幸三賞特別賞

記録編集

最年少記録編集

その他記録編集

  • 最多連勝 - 29連勝[5][6][7]
  • 勝率8割以上 - 4年連続(史上初)[99][128]
  • 竜王戦ランキング戦優勝 - 5期連続(史上初)[105]
  • 竜王戦ランキング戦決勝進出 - 5期連続
  • 王位戦の予選から全勝(14連勝)で王位奪取(史上初)[197]
日付 棋戦
対局相手[注釈 32]

(公式戦対戦数)
藤井の
手番・手数・勝敗
備考
四段昇段 2016年10月01日 - - -



初勝利
2016年12月24日 第30期竜王戦 6組1回戦 加藤一二三 九段 △後手 110手 勝ち
2連勝
2017年01月26日 第43期棋王戦 予選2回戦 豊川孝弘 七段 ▲先手 085手 勝ち
3連勝
2017年02月09日 第30期竜王戦 6組2回戦 浦野真彦 八段 △後手 048手 勝ち
4連勝
2017年02月23日 第67回NHK杯 予選1回戦 浦野真彦 八段(2度目) ▲先手 087手 勝ち
5連勝
2017年02月23日 第67回NHK杯 予選2回戦 北浜健介 八段 ▲先手 127手 勝ち
6連勝
2017年02月23日 第67回NHK杯 予選決勝 竹内雄悟 四段 ▲先手 111手 勝ち
7連勝
2017年03月01日 第67期王将戦 1次予選1回戦 有森浩三 七段 △後手 072手 勝ち
8連勝
2017年03月10日 第48期新人王戦 2回戦 大橋貴洸 四段 △後手 144手 勝ち
9連勝
2017年03月16日 第30期竜王戦 6組3回戦 所司和晴 七段 ▲先手 107手 勝ち
10連勝
2017年03月23日 第43期棋王戦 予選3回戦 大橋貴洸 四段(2度目) ▲先手 127手 勝ち
11連勝
2017年04月04日 第67期王将戦 1次予選2回戦 小林裕士 七段 △後手 104手 勝ち プロデビューからの連勝記録を更新[注釈 33]
12連勝
2017年04月13日 第30期竜王戦 6組4回戦 星野良生 四段 ▲先手 127手 勝ち
13連勝
2017年04月17日 第67回NHK杯 1回戦 千田翔太 六段 △後手 090手 勝ち 2017年5月14日放送(NHK Eテレ)。
14連勝
2017年04月26日 第43期棋王戦 予選4回戦 平藤眞吾 七段 △後手 140手 勝ち
15連勝
2017年05月01日 第30期竜王戦 6組準決勝 金井恒太 六段 △後手 090手 勝ち
16連勝
2017年05月04日 第48期新人王戦 3回戦 横山大樹 アマ[注釈 34] △後手 100手 勝ち
17連勝
2017年05月12日 第67期王将戦 1次予選3回戦 西川和宏 六段 △後手 084手 勝ち
18連勝
2017年05月18日 第7期加古川青流戦 2回戦 竹内雄悟 四段(2度目) △後手 120手 勝ち
19連勝
2017年05月25日 第30期竜王戦 6組決勝 近藤誠也 五段 △後手 102手 勝ち
-
2017年06月02日 第43期棋王戦 予選決勝(千日手局) 澤田真吾 六段 △後手 061手 千日手
20連勝
2017年06月02日 第43期棋王戦 予選決勝(指直し局) ▲先手 155手 勝ち 千日手[注釈 35]による指し直し局。
21連勝
2017年06月07日 第2回上州YAMADAチャレンジ杯 1回戦 都成竜馬 四段 ▲先手 093手 勝ち
22連勝
2017年06月07日 第2回上州YAMADAチャレンジ杯 2回戦 阪口悟 五段 ▲先手 139手 勝ち
23連勝
2017年06月07日 第2回上州YAMADAチャレンジ杯 3回戦 宮本広志 五段 ▲先手 141手 勝ち 連勝記録3位[注釈 36]
24連勝
2017年06月10日 第3期叡王戦 予選1回戦 梶浦宏孝 四段 △後手 108手 勝ち
25連勝
2017年06月10日 第3期叡王戦 予選2回戦 都成竜馬 四段(2度目) △後手 108手 勝ち 連勝記録2位[注釈 37]
26連勝
2017年06月15日 第76期順位戦 C級2組1回戦 瀬川晶司 五段 △後手 108手 勝ち
27連勝
2017年06月17日 第11回朝日杯将棋 オープン戦 1次予選 藤岡隼太 アマ[注釈 38] △後手 106手 勝ち
28連勝
2017年06月21日 第67期王将戦 1次予選4回戦 澤田真吾 六段(2度目) ▲先手 099手 勝ち 連勝記録1位に並ぶ[注釈 39]
29連勝
2017年06月26日 第30期竜王戦 決勝トーナメント1回戦 増田康宏 四段 ▲先手 091手 勝ち 連勝記録を更新。
2017年07月02日 第30期竜王戦 決勝トーナメント2回戦 佐々木勇気 五段 △後手 101手 負け 連勝記録かつプロデビュー以来の連勝記録が29で止まる。

主な対戦相手との勝敗編集

対戦相手 対局 タイトル戦
加藤一二三 001 001 000
菅井竜也 007 005 002
高見泰地 001 001 000
豊島将之 007 001 006
森内俊之 003 003 000
屋敷伸之 002 002 000
深浦康市 003 001 002
佐藤天彦 003 003 000
南芳一 001 001 000
羽生善治 005 004 001
広瀬章人 005 004 001
糸谷哲郎 004 004 000
斎藤慎太郎 005 003 002
久保利明 005 002 003
佐藤康光 001 001 000
三浦弘行 003 002 001
中村太地 002 002 000
谷川浩司 002 002 000
高橋道雄 002 002 000
郷田真隆 001 001 000
中村修 002 002 000
永瀬拓矢 004 003 001
渡辺明 006 005 001 獲得01 敗退00
木村一基 007 006 001 獲得01 敗退00
丸山忠久 001 000 001
塚田泰明 001 001 000

詰将棋の記録・表彰編集

その他表彰編集

出演編集

テレビ編集

インターネットテレビ編集

  • 藤井聡太四段 炎の七番勝負 〜New Generation Story〜(AbemaTV 将棋チャンネル、2017年3月12日 - 4月23日)[244][245]
  • 第零期獅子王戦(ニコニコ動画、2017年3月26日)[246]
  • 若手VSトップ棋士 魂の七番勝負 第三局(AbemaTV 将棋チャンネル、2017年10月14日)[247]

ゲーム編集

CM編集

演じた俳優編集

年表編集

  • タイトル戦の欄の氏名は対戦相手。うち、 は獲得(奪取または防衛)。 は永世位獲得。
    氏名の下は左から順に、o : 藤井の勝ち、x : 藤井の負け、j : 持将棋、s : 千日手による日程繰り延べ(例外的措置)
  • 将棋大賞は、 : 最優秀棋士賞、優 : 優秀棋士賞、特別 : 特別賞、
    率 : 勝率一位賞、勝 : 最多勝利賞、対 : 最多対局賞、連 : 連勝賞、
    殊勲 : 殊勲賞、敢闘 : 敢闘賞、新人 : 新人賞、名局 : 名局賞、
    名特 : 名局賞特別賞、升 : 升田幸三賞、升特 : 升田幸三賞特別賞
  • 賞金&対局料は、年度区切りではなく1月 - 12月の集計。単位は万円。 の年は全棋士中1位。
年度 名人
4-6月
棋聖
6-7月
王位
7-9月
叡王
7-9月
王座
9-10月
竜王
10-12月
王将
1-3月
棋王
2-3月
一般棋戦
優勝
将棋大賞 賞金&
対局料
備 考
2016 14歳2か月で四段昇段(プロ入り・最年少)
中学生棋士(史上5人目)
2017 朝杯 特別 新人 率
勝 対 連 名特
デビューから29連勝(歴代・デビューから共に史上最長)
C級1組昇級・五段昇段
全棋士参加棋戦初優勝(最年少)・六段昇段(最年少)
2018 新人
朝杯
率 升 2,031 七段昇段(最年少)
2019 勝 率 名特 2,108 B級2組昇級
2020 渡辺明
ooxo
木村一基
oooo
銀河
朝杯
勝 率 名局
名特 升特
4,554 竜王戦ランキング戦4期連続優勝(史上初)
初タイトル獲得(最年少)
タイトル二冠(最年少)・八段昇段(最年少)
B級1組昇級・順位戦2期連続全勝(史上2人目)
2021 渡辺明

竜王戦ランキング5戦期連続優勝(史上初)
年度 名人
4-6月
棋聖
6-7月
王位
7-9月
叡王
4-6月
王座
9-10月
竜王
10-12月
王将
1-3月
棋王
2-3月
一般棋戦
優勝
将棋大賞 賞金&
対局料
備 考

肩書き編集

昇段およびタイトルの獲得、失冠による肩書きの遍歴を記す。

日付 肩書き 保持タイトル 日数 備考
2016年10月1日 四段 389日 プロ入り
2018年2月1日 五段 16日 第76期順位戦C級1組昇級による昇段
2018年2月17日 六段 90日 第11回朝日杯将棋オープン戦優勝
2018年5月18日 七段 790日 竜王ランキング戦連続昇級による昇段
2020年7月16日 棋聖 棋聖 35日 第91期棋聖戦 棋聖位獲得
2020年8月20日 王位・棋聖[注釈 40] 王位・棋聖 266日 第61期王位戦 王位位獲得

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ 藤井聡太日本将棋連盟のタイトル表記方法に基づく。
  2. ^ 多くの棋士は小学生将棋名人戦で活躍した履歴を持つが、藤井は違う[14]。小学校4年生の夏に奨励会に入り、アマチュアの大会に出場できなくなったため[14]
  3. ^ それまでの最年少三段は、佐々木勇気が2008年に記録した13歳8か月[16][17]
  4. ^ 藤井の第59回奨励会三段リーグ戦における最終成績は、13勝5敗・1位[3]
  5. ^ 全員が初参加の第1回三段リーグで四段昇段した、中川大輔先崎学を除く。
  6. ^ 中学生棋士の中での通算50勝のそれまでの最年少記録は、羽生善治が1987年4月に記録した16歳6か月であった[37]
  7. ^ 加藤一二三の保持する最年少五段昇段記録(15歳3か月)の更新はならなかった[39]
  8. ^ 最年少で名人に勝利した記録を更新した(15歳5か月)[42]
  9. ^ それまでの記録は以下の通り。(1)一般棋戦最年少優勝記録は、加藤一二三が1955年(昭和30年)に六、五、四段戦優勝で記録した15歳10か月[43]。(2)全棋士参加棋戦最年少優勝記録は、羽生善治が1987年(昭和62年)に天王戦優勝で記録した17歳2か月[46][47]。(3)最年少六段記録は、加藤一二三が1956年(昭和31年)に記録した16歳3か月[43]
  10. ^ 七段昇段のそれまでの最年少記録は、加藤一二三が1957年4月に記録した[60]17歳3か月であった[59]
  11. ^ 通算100局のそれまでの最年少記録は、羽生善治が記録した17歳0か月であった[62]
  12. ^ 出口若武は三段で2018年度の第49期新人王戦で準優勝し[64]、同年度後期の第64回奨励会三段リーグ戦で1位となって2019年4月1日付で四段[65]
  13. ^ 藤井は新人王の最年少記録を更新した(16歳2か月)[70]。新人王のそれまでの最年少記録は、森内俊之が1987年に記録した17歳0か月であった[70]
  14. ^ 藤井は2018年5月に七段に昇段しているため、新人王戦に出場できるのは、第49期が最後であった[71]
  15. ^ 永世称号獲得者・中学生棋士の中での通算100勝のそれまでの最年少記録は、羽生善治が1988年4月に記録した17歳6か月であった[73]
  16. ^ 藤井はプロデビューから2年2か月で通算100勝を達成した。永世称号獲得者・中学生棋士の中での通算100勝のそれまでの最速記録は、羽生善治が1988年4月に記録した2年3か月であった[73]
  17. ^ 藤井は100勝18敗で通算100勝を達成した。永世称号獲得者・中学生棋士の中での通算100勝のそれまでの歴代最高勝率は、中原誠が1968年7月に記録した100勝21敗であった[73]
  18. ^ 一般棋戦連覇のそれまでの最年少記録は、羽生善治が1987年度 - 88年度に天王戦で記録した18歳2か月であった[77]
  19. ^ 将棋日本シリーズ・JTプロ公式戦への出場棋士は計12名で、(1)前年優勝者 (2)2月22日時点のタイトルホルダー (3)前年度賞金ランキング上位者 の順に選出される[83]
  20. ^ 複数回と2年連続での達成も藤井、羽生善治、中原誠の3名のみである[99]
  21. ^ a b それまでのタイトル挑戦の最年少記録は、1989年に屋敷伸之棋聖戦で記録した17歳10か月24日[109]
  22. ^ a b それまでのタイトル獲得の最年少記録は、1989年に屋敷伸之棋聖戦で記録した18歳6か月[112]
  23. ^ a b それまでのタイトル二冠保持の最年少記録は、1992年に羽生善治が記録した21歳11か月[114]
  24. ^ a b 八段昇段のそれまでの最年少記録は、加藤一二三が1958年4月に記録した18歳3か月[114]
  25. ^ 藤井以外では、渡辺明が第77期B級1組で12勝0敗、第78期A級で9勝0敗の2期連続全勝を達成している。
  26. ^ 過去の4例は1-5期の佐藤康光、8-12期の鈴木大介、15-19期の橋本崇載、21-25期の佐藤天彦
  27. ^ 東日本大震災の影響を考慮し、2011年の詰将棋解答選手権チャンピオン戦は、東京と大阪で個別に開催された。
  28. ^ 全日本詰将棋連盟が制定し、詰将棋の普及・発展に貢献された者に贈られる。
  29. ^ 看寿賞は、『詰将棋パラダイス』誌上で候補作と発表されるだけで、大変な名誉である[148]文壇における芥川賞直木賞と同様。
  30. ^ 正しくは注意すると聞いているであり、連盟が注意することを指示したわけではなく、マナー問題に対し連盟は何もしていない。
  31. ^ 産経新聞[17]朝日新聞[18]が、いずれも藤井の三段昇段を2015年10月18日付と報じており、かつ、日本将棋連盟公式サイトの2016年3月29日付の記事において「藤井聡太 奨励会三段」と表記されている[192]ことによる。日本将棋連盟の藤井のプロフィールの「2016年4月 - 三段」[193]は三段リーグの参加時期を示している。
  32. ^ 段位は対局当時。
  33. ^ それまでのプロデビューからの連勝記録は、松本佳介近藤正和の10連勝[23]
  34. ^ 横山大樹アマは、第53回(2016年)赤旗名人として出場。第46回(2017年)支部名人、第40期(2017年)朝日アマチュア将棋名人。
  35. ^ 千日手局は指し直しとなり、一局として数えない。
  36. ^ それまでの3位タイ記録(22連勝)保持者は羽生善治塚田泰明山崎隆之の3名[5]
  37. ^ それまでの2位記録(24連勝)保持者は丸山忠久[5]
  38. ^ 藤岡隼太アマは、第73回(2017年)学生名人。
  39. ^ それまでの1位記録(28連勝)保持者は神谷広志[5]
  40. ^ 藤井聡太日本将棋連盟のタイトル表記方法に基づく。

出典編集

  1. ^ a b c d e f g h i 藤井聡太”. 棋士データベース. 日本将棋連盟. 2020年4月12日閲覧。
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  3. ^ a b c d e f g h i j 新四段誕生のお知らせ *藤井聡太(史上最年少四段)・大橋貴洸”. 日本将棋連盟 (2016年9月3日). 2017年3月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年1月14日閲覧。
  4. ^ a b c d 将棋 14歳のプロ棋士誕生 最年少記録62年ぶり更新”. 毎日新聞 (2016年9月3日). 2018年1月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月27日閲覧。
  5. ^ a b c d e 藤井聡太四段の公式戦29連勝ってどれくらいすごい?過去の連勝記録を振り返る(ライター:宮本橘)”. 日本将棋連盟 (2017年9月21日). 2017年12月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年12月25日閲覧。
  6. ^ a b 佐々木五段勝利で藤井四段記録更新ならず”. 日本将棋連盟 (2017年7月2日). 2017年12月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年12月25日閲覧。
  7. ^ a b 藤井聡太四段の公式戦成績 / 39勝6敗 まとめ”. 日刊スポーツ (2017年9月8日). 2017年12月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年12月25日閲覧。
  8. ^ a b 藤井聡太四段29連勝、歴代単独トップ”. 日本将棋連盟 (2017年6月26日). 2018年8月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月25日閲覧。
  9. ^ a b c d 大崎善生「神を追い詰めた少年-藤井聡太の夢-第1章 将棋との邂逅」、『将棋世界』(2017年8月号)、日本将棋連盟 pp. 40-49
  10. ^ 大崎善生「神を追い詰めた少年-藤井聡太の夢-第2章 才能の芽生え」、『将棋世界』(2017年9月号)、日本将棋連盟 pp. 126-135
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参考文献編集

  • 津江章二 『藤井聡太 名人をこす少年』 日本文芸社、2017年。 

外部リンク編集