虎の牙 (江戸川乱歩)
江戸川乱歩による日本の小説
『虎の牙』(とらのきば)は、光文社の雑誌「少年」に1950年1月号から同年12月号まで連載された江戸川乱歩の小説[1][2]。乱歩の少年探偵団シリーズ第6作である。ポプラ社からは『地底の魔術王』の題名で刊行されている。
あらすじ
編集ある野球チームに所属する天野勇一君の前に、奇妙な男が現れる。その男は、まるで、虎と人間の混ざったような奇妙な男であった。その男は、空中からバットやグローブ、トランプを出し、「自分は魔法博士だ」と言い、自分の家は近所で有名な妖怪屋敷であり、魔術ショーを行うと言い、自分の家にみんなを招待した。勇一君は、小林芳雄と共に魔法博士の家に行く。しかし、魔法博士が勇一君を連れ去ってしまう。
主要人物
編集- 天野勇一 - 野球少年。魔術ショーを行なう謎の博士の家に行く。
- 魔法博士 - 不思議な魔術を見せる怪人。本作のあと『魔法博士(魔法博士ふたたび)』 にも登場。ただし『黄金の虎(探偵少年)』『赤いカブトムシ』『まほうやしき』に登場する魔法博士は「雲井良太というお金持ちの変わりもの」であり、別人。
- 小林芳雄 - 明智の助手で「小林少年」や「小林君」と呼ばれる。「少年探偵団」の団長。
- 怪人二十面相 - 神出鬼没の怪盗で、変装が得意なため「二十面相」と呼ばれ、自らも称している。
- 明智小五郎 - 名探偵。二十面相の好敵手。