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複素平面における z およびその共役 z の幾何学的表示(アルガン図)。複素共役は z を実軸に関して折り返した点として得られる。

数学において、複素数複素共役複素共軛(ふくそきょうやく、: complex conjugate)は、複素数に対し、その虚部の符号をいれかえたものである。つまり、i を虚数単位として、複素数 za, b を実数として

と表したとき、

z の複素共役である。複素共役を表すのには上線がよく使われる。上付きのアスタリスク (z*) なども使われるが、行列での随伴行列などとの混乱を避けるためにあまり使われない。

目次

性質編集

任意の複素数 z, w に関して以下の性質が成り立つ。

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  •  が実数 ⇔  
  •  が純虚数 ⇔  
  •  対合
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特に、複素数 z が実数係数の多項式 f(x) の根となるならば z の共役複素数 zf(x) の根となることがわかる(1746年:ダランベール)。すなわち、f(x) が実数係数多項式ならば

 

が成り立つ。

より一般的に、実軸(またはその開集合)上の実数値をとる実解析的関数について、その解析接続は複素共役な複素数に対して複素共役な値を与える。たとえば複素解析において

 
 (ただし実軸のある領域上で実数値をとる分枝の、複素共役について対称的な領域への拡張について)

という性質がなりたつ。

また、定義よりあきらかにzとその複素共役のみでzの実部と虚部、または極形式であらわされた複素数の絶対値と偏角をあらわすことができる。

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参考文献編集

  • 黒須康之介『複素数』培風館〈新数学シリーズ 16〉、1959年。ISBN 978-4-563-00316-6
  • 高木貞治「第1章 複素数」『代数学講義』共立出版、1965年11月25日、改訂新版。ISBN 978-4-320-01000-0
  • 高木貞治『復刻版 近世数学史談・数学雑談』共立出版、1996年12月10日。ISBN 978-4-320-01551-7
  • 高橋正明『複素数』科学新興新社〈モノグラフ 9〉、2000年10月21日、改訂版。ISBN 978-4-89428-166-0
  • 西山清二『教科書だけでは足りない大学入試攻略複素数平面』河合出版〈河合塾シリーズ〉、2018年3月。ISBN 978-4-7772-1496-9

関連項目編集

外部リンク編集