西山 豊(にしやま ゆたか、1948年 -)は、日本数学者応用数学者。大阪経済大学名誉教授。ブーメランの研究と普及をライフワークのひとつにしている。滋賀県出身。

来歴編集

人物編集

  • 「生活の中の数理」が研究テーマで、卵はなぜ卵形をしているのか、扇風機はなぜ逆に回って見えるのか、階段のスイッチはどうして1階でも2階でも点滅できるのか等、身の回りの不思議を探求した記事を『数学セミナー』(日本評論社)等に発表している。また、NHKの「チコちゃんに叱られる!」にも出演し、「鉛筆はなぜ六角形なの?」(2018年11月30日)、「ニワトリのたまごはなぜこの形?」(2019年5月31日)、「指ハブが抜けない理由」(2020年9月11日)などを自身が研究した数式をもとに解説した。
  • 予測式電子体温計1987年当時)は欠陥商品であることを指摘し[1]計量法改正(1992年)で意見を述べている[2]
  • ヒトデの腕はなぜ5本か、花びらはなぜ5枚が多いのか、ヒトの指はなぜ5本かを探求した、自然界にひそむ「5」に関する研究がある[3]
  • 数学では、不動点の作図に関する「西山の定理」がある[4]
  • ヘキサフレクサゴン英語版(折り紙六角形)に関する研究があり[5]、19面折りの型紙と折り方を考案している[6]
  • ブーメランの研究は、ライフワークのひとつであり、紙製ブーメランの解説書を世界70言語に翻訳して普及活動に勤めている[7]。ロシア語の子供向け科学雑誌 Kvantik の2014年12月号に、紙ブーメランの記事が掲載される[8]
  • 公開特許として「戻ってくる紙製ブーメラン」がある[9]
  • 2005年のケンブリッジ留学は、DAMTP[10](応用数学と理論物理学の学部)で、研究室はスティーヴン・ホーキング博士と同じ研究棟にあった。室内で正確に戻る「紙製ブーメラン」をホーキング博士に手渡す。
  • 同、ケンブリッジ留学中に、オンライン雑誌プラス[11]に「不思議な数6174」を英訳して投稿したところ、それが掲載され[12]、世界中の読者が、その英語記事を母国語に翻訳して読んでいる。また、留学中にイギリスでSudoku(数独)がブームになっていることを知り、帰国後その様子を伝える[13]
  • 二千円紙幣が普及しない理由は、東西における奇数の文化と偶数の文化の違いにあるのではと考えている[14]
  • 面白い確率の話題(ペニーのゲーム)[15]や、単位分数の和を用いた興味あるパズル[16]をケンブリッジのPlus Magazineに紹介している。
  • 数学セミナー』の「エレガントな解答をもとむ」欄に出題している[17]。最近の出題に三角形三色問題がある。
  • 日本科学者会議のeマガジンに「ブーメランで世界平和を」[18]がある(2012年8月)。
  • 『理系への数学』に数学コラムを執筆している[19]
  • 『数学を楽しむ』(現代数学社)ISBN 476870381X の30の記事を英訳し、"The Mysterious Number 6174: One of 30 Mathematical Topics in Daily Life" ISBN 4768761747 というタイトルで出版した(2013年7月25日)。この本は世界大学ランキングトップ200のうち、オックスフォードなど139の大学図書館で蔵書登録されている(2018年3月6日現在)[20]
  • 組体操・人間ピラミッドの巨大化にともなう重大事故に警鐘をならすため、数学の立場からコメントしている[21](2015年9月)。また、組体操の事故件数を都道府県別に分析すると、地域によって極端な差があることを示している[22]。以上をまとめた論説「組体操・人間ピラミッドの巨大化を考える」がある(2016年3月)[23]
  • 笹子トンネル天井板落下事故について、天井板のトンネル全体にわたる連結構造が大惨事をまねいたとして、設計ミスを指摘している[24][25]。また、車両の天井板接触事故(2005年、2008年、2012年)が天井板崩落の引き金になったのではないかとしている[26][27]。笹子トンネルの内空計測を踏まえて、大月側L断面内の非常駐車帯(A-3)の設計と施工が、崩落に大きな関係があるのではとしている[28]
  • 組体操に関する論考「2016年広島移動ピラミッド死亡事故を検証する」『大阪経大論集』Vol.69, No.5, 1-32[29] が掲載される(2019年1月)。
  • BBC放送のスペイン語版で「不思議な数6174」が紹介されると[30]、多くの母国語に翻訳され[31]、Youtube動画配信[32]など、6174が世界中で話題となる(2019年8月25日)。

著書編集

所属学会編集

その他編集

脚注編集

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  1. ^ 「電子体温計の落し穴」『大阪経大論集』 1987年9月, No.179, 75-84. 『くらしのアルゴリズム 』に所収
  2. ^ 西山豊『電子体温計の研究―微熱や低体温で悩むあなたに』法律文化社、1993年 ISBN 4-589-01716-4
  3. ^ 「5弁の謎」『大阪経大論集』 1998年5月, Vol.49, No.1, 41-99. 『自然界にひそむ「5」の謎』に所収
  4. ^ 不動点のエレガントな作図法 (PDF)
  5. ^ 「ヘキサフレクサゴン (hexaflexagon) の一般解」『大阪経大論集』2003年11月, Vol. 54, No. 4, 153-173
  6. ^ ヘキサフレクサゴンの19面折り(展開図と推移図)
  7. ^ ブーメラン・国際化プロジェクト2007
  8. ^ Kvantik, Dec 2014, pp.23-24
  9. ^ 「戻ってくる紙製ブーメラン」(特開平8-112382)
  10. ^ Department of Applied Mathematics and Theoretical Phisics (DAMTP)
  11. ^ Plus Magazine
  12. ^ Mysterious Number 6174, Mar 2006
  13. ^ 西山豊「Sudokuがイギリスで大ブレイク」数学セミナー』(日本評論社), Vol.45, No.5, 40-44, 2006年5月
  14. ^ 西山豊「二千円札が流通しない理由」『数学セミナー』2008年5月号, Vol.47, No.5, 35-39
  15. ^ Winning odds, July 2010
  16. ^ Having fun with unit fractions, Feb 2012
  17. ^ 「エレガントな解答をもとむ」『数学セミナー』(日本評論社)(西山出題分)
  18. ^ JSA e マガジンNo.4
  19. ^ 「数学コラム」『理系への数学』(現代数学社)
  20. ^ World University Rankings Top 200 registered "Mysterious Number 6174."
  21. ^ 人間ピラミッドの負荷計算
  22. ^ 都道府県別 組体操の事故分析 2015年12月
  23. ^ 『数学文化』第25号、2016年3月、12-35頁 ISBN 978-4-535-60255-7
  24. ^ 西山豊、「天井板の連結構造が大惨事をまねいた―笹子トンネル事故再考―」(2016年9月3日)
  25. ^ 西山豊、「笹子トンネル事故を考える―科学者の社会的責任から」『日本の科学者』2013年7月, Vol.48, No.7, 34-40
  26. ^ 西山豊、「車両の接触事故が引き金か」(2016年11月11日)
  27. ^ 西山豊、「リフレッシュ計画延期の謎」(2016年11月18日)
  28. ^ 西山豊、「天井板崩落は予知できた―笹子トンネル現地計測を終えて」(2017年6月19日)
  29. ^ 大阪経済大学機関リポジトリ 2016年広島移動ピラミッド死亡事故を検証する (情報社会学部特集号)”. www.i-repository.net. 2019年4月8日閲覧。
  30. ^ Ventura, Dalia (2019年8月25日). “El misterioso número 6174 que ha intrigado a matemáticos durante 70 años” (スペイン語). BBC News Mundo. https://www.bbc.com/mundo/noticias-49426284 2020年5月2日閲覧。 
  31. ^ “数学黑洞的魅力:6174到底凭什么让你痴迷” (中国語). BBC News 中文. (2019年12月14日). https://www.bbc.com/zhongwen/simp/science-50601155 2020年5月2日閲覧。 
  32. ^ (日本語) क्या है Magical Number 6174 जिसने पूरी दुनिया को कर दिया हैरान | Indian Scientist ने की थी खोज, https://www.youtube.com/watch?v=aZaAiqrUXpE 2020年5月2日閲覧。 

外部リンク編集