言葉にできない / 君におくる歌」(ことばにできない きみにおくるうた)は、1982年2月1日 (1982-02-01)に発売されたオフコース通算23枚目のシングル

「言葉にできない / 君におくる歌」
オフコースシングル
初出アルバム『over
A面 言葉にできない
B面 君におくる歌
リリース
規格 7"シングルレコード
ジャンル
時間
レーベル EXPRESS ⁄ TOSHIBA EMI
作詞・作曲
プロデュース オフコース
チャート最高順位
  • 週間37位(オリコン
  • 登場回数8回(オリコン)
オフコース シングル 年表
  • 言葉にできない / 君におくる歌
  • (1982年 (1982)
over 収録曲
SIDE A
  1. 心はなれて(インストゥルメンタル)
  2. 愛の中へ
  3. 君におくる歌
  4. ひととして
  5. メインストリートをつっ走れ
SIDE B
  1. 僕のいいたいこと
  2. 哀しいくらい
  3. 言葉にできない
  4. 心はなれて
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言葉にできない
小田和正楽曲
収録アルバムLOOKING BACK 2
リリース2001年5月16日 (2001-05-16)
規格CD
ジャンルJ-POP
時間5分17秒
レーベルLittle Tokyo ⁄ BMGファンハウス
作詞者小田和正
作曲者小田和正
プロデュース小田和正
その他収録アルバム
カバー
ゴールド認定
LOOKING BACK 2収録順
愛の中へ
(4)
言葉にできない
(5)
さよなら
(6)

解説

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「言葉にできない」、「君におくる歌」両曲ともアルバム『over[注釈 1]からのシングルカット曲で、アルバム収録曲と同内容。

「言葉にできない」は、「Off course Concert 1982 “over”」[注釈 2]の最終公演地日本武道館での10日間連続公演最終日の6月30日と1989年2月26日 (1989-02-26)東京ドームで行われた“The Night with Us”で、小田和正が涙で声を詰まらせ、歌えなくなったことがある。“over”ツアーの武道館公演では曲の後半部分で映画『ひまわり[注釈 3]の中の、一面に広がるひまわり畑のシーンがスクリーンに映された。このアイデアについて小田は「まさに言葉にできないほどの、圧倒的な花の映像が欲しかったので、映画の版権の一部を買い取って武道館一面、ひまわりで埋めたんだ」と、後のインタビューで答えていた。フェードアウト直前に解散を示唆する「We are over,thank you」のナレーションが収録され("Thank you"は2度ナレーションされている)、武道館公演ではひまわり畑のシーンに“We are”, “over”, “Thank you”の文字が重ねて投影された。

この曲の制作過程について、小田は『たしかなこと』でのインタビューの中で以下のように答えている[2]

「アルバム作ってて、“もう1曲核になる曲が欲しいな”って思って、で、みんなが帰った後、ひとり残ってね。確か、渋谷の『マック・スタジオ』だったと思うけど」

「何しろ“ラララ”でいこうというのはアイデアとしてあって。ただ、そこにたどり着くまでの過程があって。歌なんてもしかしたら、“歌詞がないほうが強いんじゃないか?”って思ったのかな。その前段階で、“歌詞、書くのイヤだな”って、そう思ってたのが、だんだん“歌詞がないほうが…”ってなったいったのかな。いや、ともかく“ラララ”って歌っているうちに、“このままのほうがシンプルで強い”って確信してったんだよ。ちょうどそれが当時の、バンドのテーマだったから」 「循環コードを弾きながら、“ラララ”って、歌いながらメロディをちょっとずつ直していったんだと思う。“ラララ”のあと、“言葉にできない”が先か“悲しくて”が先か、どっちか忘れたけど、このふたつが前後して浮かんだと思うんだよ。とにかく、そこのブロックが最初に出来たのは覚えている。“言葉にできない”って歌詞と“ラララ”っていうのはとても辻褄が合うじゃない?」 「そしたら、“悲しくて”だけじゃなく、“悔しくて”っていうのも“言葉にできない”や“ラララ”とも辻褄が合う。で、途中で、“否定的な、暗いまま終わるのはイヤだな”っていうことで“嬉しくて言葉にできない”という、“それで締めればいいんだ”みたいな。そう思いついたときに“ああ、そうか、これで解決。ハッピー、ハッピー!”って、この展開は素晴らしいな、とね」

「君におくる歌」は、後に鈴木がアルバムFORWARD[注釈 4]にてセルフ・カヴァーしている。この曲について鈴木自身、「オフコースへの別れを歌った曲」だと語っているが、対して小田は、「曲として成立していれば、それで構わないと思う」と、後に話している。

収録曲

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Side-A

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  1. 言葉にできない  – (6'21")
    作詩[注釈 5] · 作曲:小田和正、編曲:オフコース、ストリングス編曲:小田和正

Side-B

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  1. 君におくる歌  – (4'36")
    作詩[注釈 5]鈴木康博 · 大間仁世、作曲:鈴木康博、編曲:オフコース

クレジット

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カヴァー

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タイアップ

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1999年に明治生命保険(当時)のCMソングとして小田自身がセルフ・カヴァーし、アルバム『LOOKING BACK 2[注釈 6]に収録された。ソロ以降、ステージで幾度ととなく歌われ、コンサートの重要なレパートリーの一つとなっている。2014年1月度の日本レコード協会発表にてフル配信50万ダウンロードに認定された[注釈 7]

2003年にテレビ東京系アニメ『ソニックX』の挿入歌として、『言葉にできない』に収録されたヴァージョンが使用された[注釈 8]

2014年7月1日より、金沢シーサイドライン鳥浜駅(新杉田方面)、並木中央駅(金沢八景方面1番線)、八景島駅(新杉田方面)、金沢八景駅(1番線・2021年2月14日 (2021-02-14)〜)で接近・発車メロディとして使用されている[3]

2016年にテレビ東京系アニメ『プリパラ』の挿入歌として、『LOOKING BACK 2[注釈 6]に収録されたヴァージョンが使用された[注釈 9]

リリース日一覧

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地域 タイトル リリース日 レーベル 規格 カタログ番号 備考
日本 言葉にできない / 君におくる歌 1982年2月1日 (1982-02-01) EXPRESS ⁄ TOSHIBA EMI 7"シングルレコード ETP-17280 「言葉にできない」「君におくる歌」ともアルバムover』からのリカット。
2020年6月3日 (2020-06-03) USM JAPAN ⁄ UNIVERSAL MUSIC LLC
CD
UPCX-4244 デビュー・シングル『群衆の中で / 陽はまた昇る』からラスト・シングル『夏の別れ / 逢いたい』までを収録した全36枚組CD BOXコンプリート・シングル・コレクションCD BOX』(UPCY-9918)の中の1タイトル。発表当時のアナログ7インチ・シングルのアートワークを再現した12cm紙ジャケット仕様CD。

脚注

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注釈

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  1. ^ over』 1981年12月1日 (1981-12-01)発売 EXPRESS ⁄ TOSHIBA EMI LP:ETP-90150
  2. ^ 「Off course Concert 1982 “over”」 1982年1月22日 – 6月30日 (1982-01-22 – 1982-06-30) 全69公演
  3. ^ 1970年公開イタリア映画 監督:ヴィットリオ・デ・シーカ 主演:マルチェロ・マストロヤンニソフィア・ローレン
  4. ^ 鈴木康博FORWARD』 2004年12月8日 (2004-12-08)発売 EXPRESS ⁄ TOSHIBA EMI CD:TOCT-25563
  5. ^ a b 記載ママ
  6. ^ a b 小田和正LOOKING BACK 2』 2001年5月16日 (2001-05-16)発売 Little Tokyo ⁄ BMGファンハウス CD:FHCL-2018
  7. ^ 1980年代初出の作品によるフル配信50万DL達成は、本作と、久保田利伸Missing』、プリンセス・プリンセスM』、TM NETWORKGet Wild』、米米CLUB浪漫飛行』5例のみ。
  8. ^ アニメ『ソニックX』第26話(2003年9月28日 (2003-09-28)放送。テレビ放送、web配信、海外へのアニメ動画サイト(KissAnimeなどを含む)版のみ使用、ビデオ・DVD版、キッズステーション版ではBGMが「光る道」のインストバージョンに差し替えられている)
  9. ^ アニメ『プリパラ』第95話(2016年5月10日 (2016-05-10)放送。TV放送時のみ使用、セル&レンタルDVDではBGMが『2001年宇宙の旅』のテーマ曲に差し替えられている)

出典

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  1. ^ RIAJ 2016年4月度
  2. ^ 小貫信昭著 2005年3月18日初版 ソニー・マガジンズ
  3. ^ シーサイドライン全駅が発車メロディーに変わる (PDF) - 横浜シーサイドライン、2014年6月23日、2014年6月25日閲覧。詳細は、横浜シーサイドライン金沢シーサイドライン#発車メロディを参照。

外部リンク

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オフコース
その他