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証言拒絶権

証言拒絶権(しょうげんきょぜつけん)とは、証人が一定の場合に証言を拒絶できる権利。証言拒否権ともいう。

目次

概要編集

証人は供述義務を負っており、正当な理由なく証言を拒むと過料等の制裁を受ける(民事訴訟法200条、 刑事訴訟法160条)。ただし、証言を拒むことができる場合が各法令に列挙されており、そこに規定された要件を満たせば証言を拒むことができる。要件は、各種の手続ごとに異なる。

民事訴訟編集

民事訴訟法では、証人尋問において、以下の場合に証言を拒むことができると規定されている。

さらに、司法書士行政書士公認会計士税理士等、法令上の守秘義務を有する場合に関しても証言拒絶権が認められると解されている。 新聞記者の取材源に関しては、「職業上の秘密」に該当するとして、証言拒絶権を認めた下級審の裁判例(札幌高決昭和54年8月31日)が存在する(北海道新聞島田記者事件)。

刑事訴訟編集

刑事訴訟法では、証人尋問において、以下の場合に証言を拒むことができると規定されている。

  • 自己や自己の一定範囲の親族等(配偶者・3親等内の血族・2親等内の姻族(これらの関係にあった者)、後見人・後見監督人・保佐人、被後見人・被保佐人)が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれがある証言(刑事訴訟法146条、147条)
  • 医師、歯科医師、助産師、看護師、弁護士、弁理士、公証人、宗教の職にある者又はこれらの職にあった者が業務上知り得た事実で他人の秘密に関するもの(刑事訴訟法149条)

新聞記者の取材源に関しては、現行刑事訴訟法に証言を拒むことができる場合として列挙されていないことから、証言拒否権は認められないと解されている(朝日新聞石井記者事件[1]、最大判昭和27年8月6日)。

証人喚問編集

議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律(議院証言法)では、証人喚問において、以下の場合に証言を拒むことができると規定されている。

  • 自己や自己の一定範囲の親族等(配偶者・3親等内の血族・2親等内の姻族(これらの関係にあった者)、後見人・後見監督人・保佐人、被後見人・被保佐人)が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれがあるとき(議院証言法4条1項)
  • 医師、歯科医師、薬剤師、助産師、看護師、弁護士、弁理士、公証人、宗教の職にある者又はこれらの職にあった者が業務上委託を受けたため知り得た事実で他人の秘密に関するもの(議院証言法4条2項)

関連項目編集