谷口 敬(たにぐち けい、1955年(昭和30年)5月6日[1] - )は、日本漫画家山形県上山市出身[2]鶴岡工業高等専門学校電気工学科卒業[3][4]。デビュー時のペンネームは野島 みちのり。本名の木村 二三夫[5]名義、また、平田 のりお谷口 敬子 のペンネームを使用したこともある。

ペンネームの由来は、山形放送ラジオで若者向け番組のパーソナリティを務めていた谷口圭から[6]

経歴 編集

萩尾望都に影響を受けて漫画家を志す。1979年、エロ劇画誌漫画エロジェニカ』に掲載の『扉の少女』でデビュー。同誌を発行していた海潮社は程なく倒産してしまうが、豊島ゆーさくの推薦で檸檬社発行のエロ劇画誌『漫画大快楽』に招かれ[7]、初期の代表作となる『水の戯れ』を発表するなど、漫画家としての経歴を本格的にスタートさせる。

1980年代、ロリコンブームの中、2大ロリコン誌とされる『レモンピープル』(あまとりあ社)および『漫画ブリッコ』(白夜書房)で活躍したほか、類似する刊行物でも作品を執筆。内山亜紀吾妻ひでおらとともにロリコン漫画のムーブメントを創りあげた。

成人向け漫画誌での実績を積み重ねるとともに、全年齢向け美少女漫画誌『プチアップルパイ』(徳間書店)や、ニューウェーブ系漫画誌『季刊コミックアゲイン』(日本出版社)などでも作品を発表。一般向け青年漫画誌にも進出し、『週刊少年チャンピオン増刊 ヤングチャンピオン』(秋田書店)にて『メヌエット』が掲載された。また、その画力が高く評価され、漫画情報誌『COMIC BOX Jr.』(ふゅーじょんぷろだくと)でイラスト講座『美少女の描き方教えます』/『美少女イラスト講座』を連載した。

1980年代後半からは、桜桃書房発行の成人向けアンソロジーコミックなどで活躍。

デビューから2000年頃までは成人向け、青年向けの漫画を中心に活動していたが、観賞魚の飼育情報誌である『アクアライフ』(マリン企画)でのイラスト担当、『エンジョイアクアリウム』(笠倉出版社)での解説漫画『熱帯魚がやって来た!』連載や、ダイエット誌『FYTTE』(学習研究社)、BL誌『JUNE』(マガジン・マガジン)、大陸書房発行のホラー漫画誌での執筆など、多彩な仕事をこなしている。さらに、他作家のアシスタントとして歴史漫画に携わった後、自身でも描くようになる。

2000年代に入ってからは多数の歴史漫画を手がけ、『その時歴史が動いた』シリーズ(ホーム社)などで活躍。学習漫画分野での漫画家としても知られるようになった。

2017年、東京のカップ麺ギャラリーにて原画展を開催。当初は9月24日から10月29日までの予定であったが、好評につき11月11日まで延長され、多くのファンが訪れた。

主な作品 編集

単行本 編集

  • 水の戯れ(檸檬社、1982年)
  • フリップ・フロップ(久保書店、1983年 - 1985年、全3巻)
  • 無言歌・谷口敬の世界(けいせい出版、1983年)
    • メヌエット(けいせい出版、1988年) ※収録作品は『無言歌・谷口敬の世界』と同一
  • 水の戯れ(東京三世社、1985年)
  • アントニーとクレオパトラ 〈原作:シェークスピア〉(桜桃書房、1989年)
  • キュリー夫人の生涯(桜桃書房、1993年)
  • EMBLEM(ヒット出版社、1993年)
  • 巨乳の都(シュベール出版、1994年)
  • 義娘(桜桃書房、2001年) ※平田のりお名義
  • 水の戯れ(英知出版、2003年)

脚注 編集

出典 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集