賢所(かしこどころ/けんしょ)とは、日本天皇が居住する宮中において、三種の神器のひとつである八咫鏡を祀る場所。現在の皇居においては宮中三殿の一つである。

概要編集

八咫鏡そのものを祀るというより、八咫鏡を天照大御神御霊代として祀るといった方が正しい。かつては内侍が管理したため内侍所(ないしどころ)とも称され、威所・尊所・恐所・畏所などともいった。現在は宮中三殿の中央が賢所とされる。なお、「かしこどころ」で神鏡そのものを、「けんしょ」で宮中三殿そのものを指すことがある。3つの部屋に分かれており、手前から外陣、内陣、内内陣と呼ばれる。外陣は皇族のみが入ることが許される部屋、内陣は天皇・皇后のみが入ることが許される部屋、内内陣は天照大神を祀っている部屋である。

歴史編集

起源としては、崇神天皇の御代に八咫鏡を皇居外の笠縫邑に移したが、皇居では神鏡の形代(かたしろ)が作られ祭祀が続けられた。

宮中の形代は、平安時代前期まで天皇の生活の場である内裏仁寿殿内で祀られていたが、宇多天皇の御代に天皇の生活の場は清涼殿に移ると同時に、神鏡は天皇の身辺から分離され温明殿内の南側の身舎に奉安され、ここが賢所と称されるようになった。

それ以後、温明殿と綾綺殿との間の西側の庭において毎年12月天皇臨席のもと御神楽が開かれた。

後に内裏が荒廃すると、賢所は春興殿に移された。

関連項目編集