連雀(れんじゃく)

  1. レンジャク科日本で見られるのはキレンジャク(黄連雀)とヒレンジャク(緋連雀)。
  2. 物を背負うのに用いる背負子(しょいこ)。行商が多く用いた。
  3. 日本各地に見られる地名。行商に由来するとされる。

本項では2と3について記述する。鳥についてはレンジャク科を参照。

背負子 編集

物を背負うのに用いる背負子(しょいこ)の連雀は、肩に当たる部分を広く編んで作った縄や、それを木の枠に取り付けた物などである。連尺とも書く。

江戸時代行商の多くは、この連雀に荷物を担いで各地を往来していた。また、中世から江戸時代にかけての連雀で運搬する行商を連雀商人、あるいは連雀衆ともいう。

「連雀」とは本来、渡り鳥連雀を指していた。「連尺」を用いる行商が渡り鳥のように見えたことから、「連雀」が「連尺」の同義語として用いられるようになった。

江戸時代城下町には、行商が連尺に荷を繋げたまま荷物を下ろし、そこに店を出した地域があり、これが各地の「連尺」「連雀」「連尺町」の由来となっている。

日本各地の地名 編集

脚注 編集

  1. ^ a b 町名由来板:連雀町(れんじゃくちょう)・佐柄木町(さえきちょう)”. 千代田区ホームページ. 2020年2月15日閲覧。
  2. ^ a b c 中江克己 (2017年7月27日). “三鷹の「連雀」という地名は神田の行商人にルーツがあった 第2回 地名にひそむ由来の謎 「下連雀」「芋窪」「奈良橋」”. BEST T!MES. KKベストセラーズ. 2022年11月14日閲覧。
  3. ^ 『江戸・町づくし稿〈上巻〉』青蛙房、1975年11月25日、100頁。 NCID BN06087095 

関連項目 編集