道志村
道志村(どうしむら)は、山梨県南東部の郡内地方に位置する村である。山梨県の村としては最東端に位置する。
どうしむら 道志村 | |
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![]() 道志の森キャンプ場 | |
国 |
![]() |
地方 | 中部地方、甲信越地方 |
都道府県 | 山梨県 |
郡 | 南都留郡 |
市町村コード | 19422-1 |
法人番号 |
6000020194221 ![]() |
面積 |
79.68km2 |
総人口 |
1,568人 [編集] (推計人口、2021年3月1日) |
人口密度 | 19.7人/km2 |
隣接自治体 |
上野原市、都留市、南都留郡山中湖村 神奈川県:相模原市、足柄上郡山北町 |
村の木 | 杉 |
村の花 | ヤマユリ |
道志村役場 | |
村長 | 長田富也 |
所在地 |
〒402-0209 山梨県南都留郡道志村6181番地1 北緯35度31分41.1秒東経139度2分0.7秒 ![]() |
外部リンク | 道志村ホームページ |
ウィキプロジェクト |
地理編集
北東から西南に延びる山間に立地し、村の中央を道志川が北東に向けて流れる。道志川側沿いに国道413号が通っているが、北は道志山塊、南は丹沢山塊と1000mを超える山が連ねているため、上野原市、山北町とを直接結ぶ道路は殆どない[注釈 1]。村全体は木の葉の形をしており、葉脈部分が道志みちに当たる。古くから道志七里と呼ばれた山間抜け道沿いの集落であった。
地形編集
山地編集
- 主な山
- 主な峠
河川編集
- 主な川
地域編集
- 月夜野(つきよの)
- 大渡(おわた)
- 野原(のはら)
- 久保(くぼ)
- 笹久根(ささくね)
- 大室指(おおむろざす)
- 小椿(こつばき)
- 椿(つばき)
- 小善地(こぜんじ)
- 大栗(おおぐり)
- 馬場(ばんば)
- 竹之本(たけのもと)
- 東和出村(ひがしわでむら)
- 西和出村(にしわでむら)
- 池之原(いけのはら)
- 谷相(やそう)
- 川原畑(かわらはた)
- 大指(おおざす)
- 釜之前(かまのまえ)
- 東神地(ひがしかんじ)
- 中神地(なかかんじ)
- 下中山(しもなかやま)
- 上中山(かみなかやま)
- 下善之木(しもぜんのき)
- 上善之木(かみぜんのき)
- 川村(かわむら)
- 板橋(いたばし)
- 下白井平(しもしろいたいら)
- 上白井平(かみしろいたいら)
- 長又(ながまた)
人口編集
道志村と全国の年齢別人口分布(2005年) | 道志村の年齢・男女別人口分布(2005年) |
■紫色 ― 道志村
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 |
道志村(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
隣接している自治体・行政区編集
歴史編集
古代から近世までは甲斐国東部の都留郡に属していた。江戸時代には組支配の名主制度があり、道志村の1村であるが32の小字が6組に編成されて、組が事実上の村として機能していた。村内に組ごとの名主が存在していた[1]。木材をはじめとする多くの林産物を生産し、津久井(神奈川県相模原市緑区)の荒川番所を経て移出されていた[2]。
沿革編集
- 明治
- 1878年(明治11年)7月22日の郡区町村編制法の施行により都留郡が南北に分割され、村域は南都留郡に属する。
- 1889年(明治22年)7月1日の町村制施行により近世以来の道志村が単独で自治体を形成し、現在に至る。
- 昭和
- 平成
政治編集
行政編集
村長編集
- 村長: 長田富也(2013年7月31日就任)
対外関係編集
姉妹都市・提携都市編集
国内編集
- 提携都市
- 横浜市との関係
1897年(明治30年)に横浜市水道局が道志川から水道原水の取水を始め(取水地は、神奈川県相模原市緑区青山)、青山取水堰から川井浄水場(神奈川県横浜市旭区)に至る横浜水道を完成させた。当時は「赤道を越えても腐らない水」といわれていた[8]。
その後の都市化に伴う森林破壊により、各地で水源となる森林の保全が問題となるが、横浜市は1916年(大正5年)に山梨県より当村内の県有林約 2,800haを取得し水源涵養林の保全に着手、以降現在まで横浜市と道志村は協働して水源林を保全している。
経済編集
主な産業は、林業・農業・観光業である。 道志みち(国道413号線)沿いには大小様々な形態のキャンプ場が30以上存在しており、関東圏はもとより日本でも有数のキャンプ場密集地である。
情報・通信編集
マスメディア編集
中継局編集
教育編集
中学校編集
- 村立
小学校編集
- 村立
交通編集
村内に鉄道路線は通っていない。最寄駅としては富士急行線富士山駅、谷村町駅、都留市駅。月夜野地区など村東部へは中央本線藤野駅(中央本線の駅としては村には一番近いが、村内から同駅への路線バスはない)、横浜線・相模線・京王相模原線橋本駅(月夜野バス停より神奈川中央交通西のバスで三ヶ木(みかげ)行き乗車。終点で乗り継ぎ)。
道路編集
高速道路編集
高速道路など有料道路の最寄ICは、前述の二つの一般道を経由し、中央自動車道相模湖IC(村東部の最寄り)、中央自動車道富士吉田線都留IC、東富士五湖道路山中湖ICがある。
国道編集
- 国道413号(道志みち、津久井街道)
県道編集
道の駅編集
路線バス編集
- 長又 - 唐沢 - 道志小学校 - 月夜野
- 富士山駅 - 旭日丘 - 長又 - 唐沢 - 道志小学校
- 都留市駅 - 谷村町駅入口 - 唐沢 - 道志小学校 - 月夜野
- 旭日丘 - 長又 - 唐沢 - 道志小学校(4月 - 11月の期間のみ毎日運行)
4つ目の期間限定運行の便を除き、各便とも平日のみ、1~3往復のみの運行(土休日運休、また休校日等運休があるため要事前確認)。このため、山梨県の自治体でありながら11月から4月までの間は休日に公共交通機関で山梨県側から道志村を訪れることはできない。
- 神奈川中央交通西
- 相模原市緑区三ヶ木より、県境の両国橋(国道413号)を渡り当村東端の月夜野で折り返す。実質的に現在神奈川中央交通グループ唯一の山梨県内路線となっている(ただし神奈中グループとしての月夜野停留所の所在地は相模原市緑区音久和である)。かつては前述の富士急バスとここで連絡しており、登山客などにも利用されていた。不採算に付き県補助制度を活用した上で、現在では旧津久井町の要請により主に通学の足として維持されている状況である。なお、富士急バスとは路線では接続しているものの、ダイヤ上では現在は連絡していない。2006年現在、毎日2往復のみが運行されている。ただし平日と土休日で運行時間帯は違い、土休日は登山客が利用しやすいダイヤになっている。
- 道志七里ふれあいバス(運行終了)
- 長又 - 道志の湯 - 月夜野
- 2006年6月1日より8月31日まで3箇月間「快適で安心して暮らせる里づくり」の基本方針に基づき、試験的に道志村により運行された路線である。運行されていた当時は、毎日4往復運行で乗車料金は無料であった。
観光編集
名所・旧跡編集
- 主な神社
観光スポット編集
- 道志の湯 公式HP
- 村営温泉施設。源泉はカルシウム・ナトリウム硫酸塩泉で、pH8.7、17.8℃のアルカリ性冷鉱泉である。休憩室・食堂・土産物店併設、一部時間帯は路線バスが当施設前(「道志の湯」バス停)まで乗り入れている。また、横浜市民(または在勤・在学)であることが証明出来れば村民と同じ料金で入浴できる(村外700円→村民及び横浜市民500円)。営業日等は公式ホームページ参照。
- 村の特産品・地元産農産物を集めた直売所などが併設されている。最寄りのバス停は「中山」。詳しくは公式ホームページを参照。
- 横浜市水道局水源涵養林
- 当村面積の約36%にあたる2,873haが横浜市水道局により保全されており、当村と横浜市が共同しボランティアを募っての植樹や森林の手入れといった催しを行っている。
- 体験農園
- ギャラリー水源の森・そば処水源の森
- 漫画家・富永一朗の原画などを常設展示する。そば処では当村産の川魚やクレソンの料理も提供するが営業日に注意。最寄りのバス停は「馬場東口」。
- みなもと体験館 道志・久保分校 公式HP
- 廃校になった道志小学校久保分校を利用した体験型施設。食やモノなどの「みなもと」を体験できるほか、環境学習にも力を注いでいる。イベントスケジュール等は公式ホームページ参照。
- 道志村観光協会 - 横浜市民優待サービス 公式HPより案内ページ
- 道志村はキャンプ場銀座と呼ばれるほど、多くのキャンプ場があることでアウトドア好きの間で有名であるが、このうち、道志村観光協会加盟のキャンプ場では平成25年4月27日より横浜市民優待サービスを開始した。利用料金・テントサイト料の割引およびキャンプ用道具の無料貸出など。優待サービス利用には事前申込みが必要。詳しくは道志村観光協会公式HP内「横浜市民優待サービス」を参照。
出身・関連著名人編集
- 水越けいこ - シンガーソングライター
道志村を舞台にした作品編集
- 舞台である納鳴村(ななきむら)は道志村がモデルである。道志村で行われている「Natural High!」でもアニメが放送された2016年に声優のトークショウやブース出店が行われている[10]。
- アニメ第3話でメンバーが道の駅どうしに立ち寄っている。
その他編集
道志村のNTT加入電話はほとんど大月MAの道志局収容(市外局番0554)であるが、当村東端の月夜野地区については道志局から遠く、隣接する相模原市緑区津久井町青根地区が近いため、相模原MAの津久井青根局収容(局番042-7)になっている。また、月夜野地区は前述のように青根局収容のため、相模原市及び遠く東京都町田市まで市内通話扱いとなる。
注釈編集
- ^ 上野原市については、国道413号から分岐する林道によって接続されている箇所がある。道志村久保から林道安寺沢線(安寺沢林道)または道志村野原から林道野原線(野原林道)を通り、巌道峠を経由することで、上野原市秋山安寺沢に至る。最終的に、山梨県道35号四日市場上野原線迄通じている。なお、林道野原線は上野原市との境界である巌道峠直前で林道安寺沢線と合流し、合流点から上野原市側には林道安寺沢線のみが通じている。
脚注編集
- ^ 『山梨県の地名』、p.125
- ^ 『山梨県の地名』、p.125
- ^ 『山梨県の地名』、p.125
- ^ 『山梨県の地名』、p.125
- ^ 『山梨県の地名』、p.125
- ^ 広報「どうし」平成24年11月号
- ^ 広報「どうし」の表紙には2013年6月号から同連合のロゴマークがほぼ毎号(毎月)掲載されていたが、2015年1月号を最後に掲載されなくなった。
- ^ 道志村と横浜市 道志村ホームページ
- ^ 広報どうし 2003年7月号 (PDF, 679KB) 2016年1月11日閲覧
- ^ “TVアニメ「迷家-マヨイガ-」道志村フェス「Natural High!」に緊急参戦”. PONYCANYON NEWS (2016年5月17日). 2016年5月17日閲覧。