達人戦立川立飛杯

日本の将棋の公式戦

達人戦立川立飛杯(たつじんせん たちかわたちひはい)は、日本将棋連盟が主催、立飛ホールディングスが特別協賛し、トヨタS&D西東京の協賛で行われる将棋公式棋戦である。2023年創設[1]

達人戦
棋戦の分類 一般棋戦(年長限定公式戦)
正式名称 達人戦立川立飛たちひ
開催概要
開催時期 6月-11月
初回開催 2023年度(第1回)
持ち時間 予選:1時間 秒読み1分
本戦:30分間 秒読み30秒
(いずれもチェスクロック計測)
番勝負 一番勝負
優勝賞金 非公開
主催 日本将棋連盟
協賛 立飛ホールディングス (特別協賛)
トヨタS&D西東京 (協賛)
公式サイト 達人戦:日本将棋連盟
記録
現達人 羽生善治(第1回)
備考
  • 優勝者の称号は「達人」。
  • 「50歳以上の現役棋士」に
    出場者を限定。
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かつて、同じ名称の非公式戦「富士通杯達人戦」(1993年創設、2014年を最後に休止)が行なわれていたが、本棋戦とは出場条件が異なる。

公式戦としての「達人戦」の棋戦参加条件は50歳以上の現役棋士であること[1]としている。出場条件が下限年齢のみである将棋の公式棋戦は史上初である[1]

本戦トーナメントは8人で行われ[1]、立川市での公開対局として2日間実施する[1]

優勝者には称号「達人」が与えられる[1]。優勝賞金は非公開[1]

棋戦名の「達人戦立川立飛杯」は、公開対局の開催地(立川市)に由来する[注釈 1]

方式 編集

出場資格
基準日(4月1日)時点で50歳以上の現役棋士[1]
持ち時間・消費時間計測

消費時間計測はチェスクロック計測で行なう[1]。持ち時間は以下のとおり[1]

  • 予選トーナメント:1時間(秒読み 1分)
  • 本戦トーナメント:30分間(秒読み 30秒)
0
第1回の方式[1]

(2023年5月19日 公表)

  • 2023年4月1日時点で50歳以上の現役棋士54人が対象(東京32人、関西18人、シード4人)[注釈 2]
  • 本戦シード者を永世称号呼称者・資格者(谷川浩司十七世名人、羽生善治九段、佐藤康光九段、森内俊之九段)4名とする。
  • 予選は2023年6月から、4ブロック(東京:2、大阪:1、混合ブロック:1)に分けて行なう。
  • シード4人と予選通過4人との計8人により本戦トーナメントを行なう。
  • 本戦は公開対局とし、2023年11月24-25日の2日間に「立川ステージガーデン」(立川市)で行なう。
第2回以降
シード形式は未定

大会中の主な出来事 編集

第1回 編集

予選決勝前に帰宅し不戦敗
福崎文吾九段が午前の予選準決勝に勝ったものの、午後に行われる予選決勝(対阿部隆九段戦)を失念して帰宅してしまい、不戦敗となった[2]
自分自身を表彰
優勝は羽生善治であったが自身が現職の日本将棋連盟会長であるため、表彰式では、会長として総評を述べ、一旦降壇した後、すぐに優勝者として再度登壇し、自らを表彰・授与と受け取りをする一人二役をする事となった[3][4]

歴代決勝結果 編集

段位、称号は対局当時のもの。

対局日 優勝 準優勝 参加人数
1 2023年11月25日 羽生善治九段 丸山忠久九段 54名

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 冠名および特別協賛社の社名である「立飛(たちひ)」は、前身の会社名「行機」の略称に由来しており、棋戦名の中に「立川」が2つ含まれている。立飛ホールディングスがある立飛駅の周辺エリアには、名前に「立川立飛」を冠する施設も見受けられる。
  2. ^ 体調不良につき休場中の中座真七段(同時点で53歳)は不参加。

出典 編集

  1. ^ a b c d e f g h i j k
  2. ^ 福崎文吾九段、達人戦で「1局だけと思い」帰宅して不戦敗に…相手の阿部九段に「申し訳ない」」『読売新聞』、2023年10月12日。2023年11月11日閲覧。
  3. ^ 日本将棋連盟・羽生善治会長が1人2役の異例の表彰式 達人戦優勝で自ら賞状授与/将棋
  4. ^ 「面はゆい」羽生善治会長から羽生善治九段へ 達人戦 表彰式

関連項目 編集

外部リンク 編集