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概要編集

甲府盆地東部、京戸川扇状地の扇央地に位置し、南北450メートルにわたって分布する。標高は450メートル前後1980年(昭和55年)から翌年にかけて中央自動車道の工事に関連して山梨県教育委員会による発掘調査が行われ、多数の縄文時代の竪穴式住居跡や1000点以上におよぶ土偶などが出土した。

遺跡は谷や尾根によって、塚越北A(主として縄文後期)・塚越北B(同縄文前期-後期)・釈迦堂(同奈良期)・三口神平(同縄文前期-中期)・野呂原(同縄文中期)の5つの地区に分けられ、それぞれから住居などの遺構や出土遺物が発見されている。それぞれの地区の状況を比較することで縄文時代の集落の移動の様子が分かる点でも重要である。

出土遺物編集

出土遺物において土偶は1,116個体を数え、同一遺跡群からの土偶の出土数としては青森県の三内丸山遺跡に次ぐ多さである。土偶は大半が縄文時代中期のもので、数量の多さに加え、いずれも一部意図的な破壊が認められるなど、出土状況の明らかな点で学術的に貴重なものである。

塚越北A地区の縄文早期の層からはハマグリ破片が出土している[1]。これは2008年時点で山梨県における最古の海産物資料と評価されているが、食用の生貝ではなく装飾品など貝製品として持ち込まれたとも考えられている[2]

土偶1,116個は1988年に一括して国の重要文化財に指定された。その他の出土品のうち、縄文時代の土器・土製品3,410点、石器・石製品915点などが2005年に重要文化財に追加指定されている。これら出土品は釈迦堂遺跡博物館に保存・展示されている。

脚注編集

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  1. ^ 『山梨県史 資料編2 原始・古代2考古(遺構・遺物)』、p.228
  2. ^ 『甲州食べもの紀行-山国の豊かな食文化-』(山梨県立博物館、2008年)、p.24

参考文献編集

  • 岡村道雄「釈迦堂遺跡」(『日本史大事典 5』(平凡社、1993年) ISBN 978-4-582-13105-5
  • 大塚達朗「釈迦堂遺跡」(『国史大辞典 15』(吉川弘文館、1996年) ISBN 978-4-642-00515-9
  • 「新指定の文化財」『月刊文化財』297号、第一法規、1988

関連項目編集