野原未蘭

日本のアマチュア将棋棋士

野原 未蘭(のはら みらん、2003年8月4日 - )は、日本将棋連盟所属の女流棋士女流棋士番号は70。富山県富山市出身。森内俊之門下[1]

 野原 未蘭 女流2級
名前 野原 未蘭
生年月日 (2003-08-04) 2003年8月4日(17歳)
プロ入り年月日 2020年9月1日(17歳)
棋士番号 70
出身地 富山県富山市
師匠 森内俊之
段位 女流2級
戦績
2020年9月1日現在
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棋歴編集

女流棋士になるまで編集

5歳で父親に教わった事をきっかけに将棋を始め、9歳から金沢市の道場「晩成塾」で元奨励会三段・鈴木英春の指導を受ける[1][2]

2014年、小5のときに第7回小学生駒姫名人戦で優勝[3]

2015年、第8回小学生駒姫名人戦でも優勝し連覇[3]

2016年、第8回中学生女子名人戦で優勝[4][5][6]。決勝の相手は2歳年上で、2年後の2018年11月に女流棋士入りを果たした礒谷真帆だった[7]。同年度の第9回女子アマ王位戦でも優勝し、中1にして女性アマチュアのトップに立つ[8][9]

2017年、第49回女流アマ名人戦で初優勝を果たす[10][11]。第10回女子アマ王位戦でも優勝を果たし連覇[12][13]。中2にして女性アマチュア2冠となる。

2018年には、第43回中学生将棋名人戦で優勝[14]。男子も参加する同大会での女子の優勝は史上初の快挙である[15]。その後の第39回全国中学生選抜将棋選手権大会の女子の部でも優勝した[16]。そして、第50回女流アマ名人戦でも優勝し連覇を達成した[17][18][19]

2019年、アマチュア予選を勝ち抜いて出場した第9回女流王座戦一次予選で礒谷真帆と千葉涼子に連勝し二次予選進出を果たした[20][21]。第51回女流アマ名人戦で優勝し、史上初の女流アマ名人戦3連覇を達成する[22][23][24]

2020年、これまで、在学中のプロ入りを考えないでいたが[25]、2月に東海研修会に入会(テストの結果B2入会)[26]。第28期倉敷藤花戦井道千尋伊奈川愛菓に連勝し、3回戦進出(ベスト16)を決める。

そして、2020年7月29日の第28期倉敷藤花戦3回戦で室田伊緒に快勝し、ベスト8進出を決めた[27]。それをもって、女流棋士になる資格を得た[28][29][30][注釈 1]

2020年8月14日には、倉敷藤花戦準々決勝で小高佐季子に勝ち、準決勝に進出した。本来ならそれで女流初段昇段の規定が満たされるが[31]、まだアマチュア扱いのためその規定が適用されず、「女流2級」としてプロ入りということになる[28][注釈 2]

女流棋士になってから編集

2020年9月1日付で日本将棋連盟東京本部所属の女流棋士2級(新女流棋士)となった[1]。前述の通り、元奨励会三段・鈴木英春に師事してきたが、プロ入りの際はプロである四段以上の棋士を師匠とする必要があるため[32]森内俊之が師匠を引き受けた[1][33]

2020年9月11日、第28期倉敷藤花戦準決勝で中井広恵と対局[34]。その対局がプロデビュー戦となり、勝てば女流初段に昇段する対局でもあったが、247手で敗れ、挑戦者決定戦進出と女流初段昇段はならなかった[35]

棋風編集

英春流を指す。鈴木英春が考案した独創的な戦法であり、直接指導を受けて身につけた[30][6]

人物編集

  • 趣味は音楽鑑賞と絵を描くこと[2]。映画鑑賞[1]
  • 2020年2月8日にテレビ朝日系で放送された「激レアさんを連れてきた。」において、「普通の女の子だったのに謎のおじいさんが生み出した秘伝の将棋の技を教わったら将棋界最強の女子中学生となってしまった女の子」としてテレビ出演した[36]

昇段・昇級履歴編集

  • 2020年2月 東海研修会入会(プロ入り確定後に退会)
  • 2020年9月1日 女流2級(倉敷藤花戦準々決勝進出)

脚注編集

注釈編集

  1. ^ これまで女流育成会、研修会を経由せずに女流棋士になったのは、LPSA所属の礒谷真帆が初めての例(2018年)で、野原は2例目になる。日本将棋連盟所属では野原が初めての例となる。
  2. ^ ちなみに、同じ形式でプロ入りした礒谷真帆は、プロ入りの決めた後の同様の対局(第12期マイナビ女子オープン準々決勝で勝って女流初段昇段の規定を満たした)がプロ入り後に行われたため、デビュー戦で女流初段昇段となった。

出典編集

  1. ^ a b c d e “野原未蘭さんが9月から女流棋士2級に” (プレスリリース), 日本将棋連盟, (2020年8月14日), オリジナルの2020年8月15日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20200815083918/https://www.shogi.or.jp/news/2020/08/92_1.html 2020年8月15日閲覧。 
  2. ^ a b 16歳野原未蘭アマが女流棋士資格…高校生でタイトル「私にもチャンスはあるのかな」」『スポーツ報知』、2020年7月30日。2020年7月30日閲覧。
  3. ^ a b 小学生駒姫名人戦”. 日本将棋連盟. 2020年7月30日閲覧。
  4. ^ “第10回小学生・第8回中学生女子将棋名人戦地区大会・全国大会 結果” (プレスリリース), LPSA, (2016年8月30日), http://joshi-shogi.com/8382/ 2020年7月30日閲覧。 
  5. ^ 異端「英春流」常識と定跡壊し野原未蘭さん史上初女子中学生名人導く - スポーツ報知 2018年8月20日配信 2020年8月5日閲覧
  6. ^ a b 異端戦法で躍進 富山の15歳 女子初、中学生将棋名人」『中日新聞』、2018年11月11日。2020年7月30日閲覧。
  7. ^ 第8回中学生女子将棋名人戦・全国大会 棋譜”. LPSA. 2017年1月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月30日閲覧。
  8. ^ “第9回女子アマ王位戦全国大会結果” (プレスリリース), LPSA, (2016年12月21日), http://joshi-shogi.com/8406/ 2020年7月30日閲覧。 
  9. ^ 2016年女子アマ王位戦 全国大会”. LPSA. 2017年10月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月30日閲覧。
  10. ^ “第49期女流アマ名人戦 開催報告” (プレスリリース), 日本将棋連盟, (2017年9月28日), https://www.shogi.or.jp/event/2017/09/49_4.html 2020年7月30日閲覧。 
  11. ^ 第49期女流アマ名人戦”. 日本将棋連盟. 2020年7月30日閲覧。
  12. ^ “第9回女子アマ王位戦全国大会結果” (プレスリリース), LPSA, (2016年12月21日), http://joshi-shogi.com/6977/ 2020年7月30日閲覧。 
  13. ^ 野原さん(岩瀬中2)連覇 将棋女子アマ王位戦全国大会」『北日本新聞』、2017年12月18日。2020年7月30日閲覧。
  14. ^ 第43回 中学生将棋名人戦”. 日本将棋連盟. 2020年7月30日閲覧。
  15. ^ “アマチュア将棋界で新記録 ~第43回中学生将棋名人戦~” (プレスリリース), 日本将棋連盟, (2018年7月17日), https://www.shogi.or.jp/event/2018/07/43_9.html 2020年7月30日閲覧。 
  16. ^ 第39回全国中学生選抜将棋選手権大会”. 日本将棋連盟. 2020年7月30日閲覧。
  17. ^ “第50期女流アマ名人戦 開催報告” (プレスリリース), 日本将棋連盟, (2018年10月9日), https://www.shogi.or.jp/event/2018/10/50_7.html 2020年7月30日閲覧。 
  18. ^ 第50期女流アマ名人戦”. 日本将棋連盟. 2020年7月30日閲覧。
  19. ^ 女流アマ名人戦 中学3年の野原未蘭さんが連覇」『スポーツ報知』、2018年10月9日。2020年7月30日閲覧。
  20. ^ 13時からの対局 終局(2)”. 日本将棋連盟 (2019年5月11日). 2020年7月30日閲覧。
  21. ^ 16時からの対局 終局(2)”. 日本将棋連盟 (2019年5月11日). 2020年7月30日閲覧。
  22. ^ “「第51期女流アマ名人戦」 開催報告” (プレスリリース), 日本将棋連盟, (2019年10月16日), https://www.shogi.or.jp/event/2019/10/51_10.html 2020年7月30日閲覧。 
  23. ^ 第51期女流アマ名人戦”. 日本将棋連盟. 2020年7月30日閲覧。
  24. ^ 野原さん、女流アマ名人3連覇 将棋」『朝日新聞』、2019年10月21日。2020年7月30日閲覧。
  25. ^ 元乃木坂のアマ初段・伊藤かりん、初陣1勝 女流アマ名人戦Aクラスで爪痕残した」『スポーツ報知』、2019年10月15日。2020年7月30日閲覧。
  26. ^ 東海研修会成績表 (PDF)”. 東海研修会 (2020年2月). 2020年7月30日閲覧。
  27. ^ 新土居仁昌「16歳の野原未蘭さん、現役最年少の将棋女流棋士に 倉敷藤花戦で8強進出」『毎日新聞』、2020年7月29日。2020年7月30日閲覧。
  28. ^ a b “女流棋士規定変更のお知らせ” (プレスリリース), 日本将棋連盟, (2018年4月2日), https://www.shogi.or.jp/news/2018/04/post_1672.html 2020年7月30日閲覧。 
  29. ^ 野原未蘭アマが将棋女流プロに 倉敷藤花戦ベスト8で資格獲得、富山在住の高2」『スポーツニッポン』、2020年7月30日。2020年7月30日閲覧。
  30. ^ a b 秘術「英春流」の使い手・野原未蘭アマが女流2級資格を獲得 倉敷藤花戦でベスト8に進出」『スポーツ報知』、2020年7月29日。2020年7月30日閲覧。
  31. ^ 昇段規定”. 日本将棋連盟. 2020年8月14日閲覧。
  32. ^ 糸谷八段、千田六段、室谷女流二段の共通点とは?将棋界の師弟関係の魅力に迫る”. 日本将棋連盟 (2017年1月5日). 2020年8月14日閲覧。
  33. ^ 将棋の新女流棋士に野原未蘭さん 師匠に十八世名人資格保持者・森内俊之九段」『スポーツ報知』、2020年8月14日。2020年8月14日閲覧。
  34. ^ “中井広恵女流六段VS野原未蘭女流2級 第28期大山名人杯倉敷藤花戦” (プレスリリース), 日本将棋連盟, (2020年9月11日), https://www.shogi.or.jp/match_news/2020/09/200911_t_01.html 2020年9月11日閲覧。 
  35. ^ “中井広恵女流六段VS野原未蘭女流2級 第28期大山名人杯倉敷藤花戦(結果)” (プレスリリース), 日本将棋連盟, (2020年9月11日), https://www.shogi.or.jp/match_news/2020/09/200911_t_result_01.html 2020年9月11日閲覧。 
  36. ^ オードリー若林、バラエティー出演前にゲストの離婚歴を調べる理由”. テレ朝POST. テレビ朝日 (2020年2月8日). 2020年7月30日閲覧。

関連項目編集

外部リンク編集