野辺山SLランド(のべやまエスエルランド)は、長野県南佐久郡南牧村野辺山181-1にかつて存在した遊園地である。

野辺山SLランド
野辺山SLランド(2009年5月)
施設情報
所在地 384-1305
長野県南牧村野辺山181-1
公式サイト http://www.ytg.janis.or.jp/~slland/
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概要 編集

1986年8月に開園。八ヶ岳東麓の野辺山高原JRグループの最高標高地点(1,375m)の近くに作られた0.1ha[1]の小規模な遊園地であり、園内には軽便鉄道規格の遊戯鉄道が設けられ、蒸気機関車(SL)およびディーゼル機関車(DL)が運行されていた。また、そのほかの乗り物や、メインハウス、みやげ売り場などがあった。

小海線よりさらに標高の高い位置を走行していた。また日本一標高の高い場所を走行の動態保存中の蒸気機関車でもあった。

2018年8月31日をもって閉園した。

利用情報 編集

  • 営業時間:9:00 - 17:00
  • 休園日:火曜日(ただし、祭日および7月20日 - 8月31日は無休)
  • 営業期間:2012年(平成24年)は、4月25日 - 11月11日
  • 入園料:無料(ただし、乗り物は有料)
  • 駐車料:無料(普通車40台収容可)
  • その他:ペット連れで入園可能(ただし、ペットの乗り物利用は不可)

施設 編集

SL&DL 編集

台湾糖業公司(台糖)で使用されたSL、および木曽森林鉄道のDLの動態保存運転を行っていた。軌間762mmの一周350mの周回線上を走行していた。機関車に牽引される客車は2両であり、前がオープンタイプ、後が窓付きタイプとなっている。軌道上には踏切もある。

運行時間は10:10 - 16:10発の30分間隔。土休日とゴールデンウィーク夏休みはSL、平日はDLの運転となっていた。

SL 362号
1948年(昭和23年)にベルギーのアングロフランコベルジ社で製造された蒸気機関車。製造時から「チュービッツ」の愛称が付けられていた。野辺山SLランドでは廃車後に放置されていたものを1986年(昭和61年)に購入し、開園当初は後述のディーゼル機関車が無火の同機と客車を牽引していたが、1988年(昭和63年)に動態復元されゴールデンウィークから運行を開始している。当初は現役時代の姿のまま復元する予定だったが規制の関係上、既存のボイラーを修復して使用することは困難であったため、機関車後方に別の蒸気ボイラーとディーゼル発電機を搭載する改造を行い、ディーゼル発電機で発電した電力でボイラーを駆動して蒸気を発生させ、機関車を駆動する。
閉園後、鉄道模型メーカーの関水金属が譲受し、埼玉県鶴ヶ島市2024年に開園予定の「KATO Railway Park」にて「OLIVER号」(オリバー号)として動態保存される予定[2]
DL 1号(木曽118号)
1952年(昭和27年)に酒井工作所で製造されたA型ディーゼル機関車。野辺山SLランドでの運行に当たり、赤色に白帯の塗装に変更された。
閉園後、岐阜県下呂市小坂森林鉄道研究会に譲渡され、下呂市内で保存されている。
DL 2号(木曽60号)
1936年(昭和11年)に酒井工作所で製造されたA型ディーゼル機関車。
DL 3号(143号)
1964年(昭和39年)に酒井工作所で製造されたA型ディーゼル機関車。他のDL2両とは異なり関東特殊製鋼から1999年(平成11年)に引き取り。
閉園後、関水金属が譲受し、上述の「KATO Railway Park」にて「BILLY号」(ビリーごう)として動態保存される予定[2]
井笠7号
閉園後、古河機械金属古河足尾歴史館(栃木県日光市)が譲受保存。

乗り物 編集

スイスレーティッシュ鉄道
スイスレーティッシュ鉄道を模した乗り物に乗車体験できた。Gem4/4形機関車「ベルニナ号」の1/20スケール機関車を運転し、380mの距離を走行することができた。乗客自身がマスコンを操作して運転することができた。
ゴーカート
バッテリーカー
レインボートレイン
SL風の乗り物。ブラスト音の効果音あり。
ゴジラメリー
ゴジラキャラクターのメリーゴーランド。
バギーチャレンジ
現在休止中。

メインハウス 編集

手作りオルゴールの体験工房があり、授乳室、ゲーム機などもあった。また、身体障害者向けに車いす専用駐車場、スロープ、トイレなどが完備されていた。

みやげ売り場は客車型の建屋となっており、オルゴールキット、SLグッズなどを販売していた。

交通アクセス 編集

脚注 編集

  1. ^ 野辺山SLランド|その他情報 - さわやか信州旅.net(信州・長野県観光協会)
  2. ^ a b “元西武の“おとぎ電車”復活! 各地のナローSLも集結「KATOのレールパーク」全貌あきらかに”. 乗りものニュース (株式会社メディア・ヴァーグ). (2023年7月20日). https://trafficnews.jp/post/127050 2023年7月22日閲覧。 

参考文献 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集

座標: 北緯35度57分12.4秒 東経138度27分41.3秒 / 北緯35.953444度 東経138.461472度 / 35.953444; 138.461472