金子正次

日本の脚本家、俳優 (1949-1983)

金子 正次(かねこ しょうじ、1949年12月19日 - 1983年11月6日)は、日本の脚本家俳優。本名、金子松夫。脚本家としてのペンネームは鈴木明夫。愛媛県温泉郡中島町津和地島(現松山市)出身。

かねこ しょうじ
金子 正次
本名 金子松夫
生年月日 (1949-12-19) 1949年12月19日
没年月日 (1983-11-06) 1983年11月6日(33歳没)
出生地 日本の旗 日本愛媛県中島町(現松山市
ジャンル 俳優、脚本家
活動期間 1974年 -1983年
 
受賞
日本アカデミー賞
ブルーリボン賞
その他の賞
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経歴 編集

実家のある津和地島は、四国本土より山口県屋代島(周防大島)や広島県倉橋島に近い小島[1]で、実家は漁業ミカンの栽培を営む[1]。松山市内に下宿して松山聖陵高等学校自動車科に通う[1]、かなりのツッパリで東映ヤクザ映画の熱心なファン[1][2]で、ヤクザに憧れていた[1]

高校を2年で中退して1972年に上京する。新宿歌舞伎町ディスコの呼び込みなどをしてヤクザとも付き合ったが「俺はヤクザにもなれなかった」と語る[1]

その後に原宿学校(現・東京映像芸術学院)演技科に籍を置く[1]1974年劇作家脚本家内田栄一に出会い、劇団「東京ザットマン」(後の「ザットマン7」)に入団[1]して20本近くの舞台で主演した。アングラ演劇の人気に翳りが見えた1980年頃から映画へ転身を考えて[2]1983年に完全な自主制作で初主演映画『竜二』を完成させると、暴力シーンを伴わないヤクザ映画として高く評価されて湯布院映画祭へ出品後、10月29日の東京を皮切りに全国で公開され大ヒットしたが、映画公開期間中の11月6日に胃癌腹膜炎で、松田優作らに看取られながら33歳で死去した。6年後の同日に松田優作も癌で死去する。

2002年に、『竜二』を素材にした、細野辰興監督の映画『竜二Forever』が製作され、主人公の金子正次役を高橋克典が演じた。

主な作品 編集

出演 編集

脚本 編集

脚注 編集

  1. ^ a b c d e f g h 岩田一平「『竜二』自作自演に散った金子正次(33歳)のガン死 話題のホームドラマ調ヤクザ映画」『週刊朝日』、朝日新聞社、1983年11月25日号、184–185頁。 
  2. ^ a b 関根忠郎『関根忠郎の映画惹句術』徳間書店、2012年、315-318頁。ISBN 978-4-19-863465-0 

外部リンク 編集