メインメニューを開く

銀河英雄伝説の登場人物・銀河帝国

銀河英雄伝説 > 銀河英雄伝説の登場人物 > 銀河英雄伝説の登場人物・銀河帝国

本項では田中芳樹のSF小説『銀河英雄伝説』の登場人物のうち、銀河帝国に所属する人物について解説する。

なお、特に断りがない場合、原作の記述・設定をメインとして説明している。出典や声優の記載ルールなど、凡例は銀河英雄伝説の登場人物#凡例を参照のこと。

ラインハルト・フォン・ローエングラム編集

帝国側の主人公。

友人編集

ジークフリード・キルヒアイス

親族編集

アンネローゼ・フォン・グリューネワルト
ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ(ヒルダ)
アレクサンデル・ジークフリード・フォン・ローエングラム (Alexander Siegfried von Lohengramm)
ラインハルトとヒルダの間に生まれた男子。新帝国暦3年5月14日生まれ。6月1日に誕生予定だった。だが5月14日に仮皇宮である柊館が地球教徒に襲撃され、騒然とした中でヒルダが産気づきテロが鎮圧された後に病院に搬送され午後10時50分に誕生した。身体的な欠陥はなし(医師の発言)。物語終了間際に誕生したため、特筆すべき言動は残していない。
名付け親はラインハルト。熟考の末、故人となったジークフリード・キルヒアイスのファースト・ネームをミドル・ネームに採用した。「アレク大公(プリンツ・アレク)」と呼ばれるようになる。
アニメでは、髪の色と瞳の色がラインハルトに近い。
セバスティアン・フォン・ミューゼル (Sebastian von Müsel)
声 - 矢田耕司 / 星野充昭(黄) / 北田理道(Die Neue These)
ラインハルトとアンネローゼの実父。帝国騎士(ライヒスリッター)。故人。
身分は帝国騎士だが、爵位を持たず貴族とは名ばかりの極貧。妻のクラリベルと死別してから事実上子どもたちの養育を放棄して酒に溺れる日々を続け、15歳になったアンネローゼが後宮に入ることが決まると大金と引き換えに嬉々として娘を手放した、とラインハルトからはみなされている。結局、下賜された支度金や年金も酒に変えて飲み続けた挙げ句に肝硬変を患い、帝国暦484年に亡くなる。遺体はアンネローゼが母親のために用意していた墓地に埋葬された。
物語開始以前を扱った外伝「黄金の翼」において詳細に書かれ、妻の死が門閥貴族が起こした自動車事故によるもので、謝罪はおろか事故自体がもみ消されたことから社会に絶望し酒に逃避した。アンネローゼが後宮に召し出され、ラインハルトに罵倒される時も、内心では「どうせ逆らえないのなら金をもらった方がマシさ」と自嘲しており、必ずしも本意ではなかったことが示唆されている。藤崎版では酒をあおりつつ涙ながらに「(アンネローゼを)守ってやれなくてすまん」とラインハルトに謝罪しており、本意でなかったことが強調されている。
地位が帝国騎士のままだったことについて、男爵位を自ら希望したが拒絶されたと、授与を固辞したという2つの噂が存在し、ラインハルトは前者を信じていた。
クラリベル・フォン・ミューゼル (Klaribel von Müsel)
声 - 安永沙都子(黄)
ラインハルトとアンネローゼの実母。2人が幼い時に死亡している。コミック版の「黄金の翼」では、雪の日に外出していたミューゼル一家に門閥貴族の運転する車が突っ込み、2人の目の前で轢かれるシーンが描かれている。映画版の「黄金の翼」では、雪の日に家族4人で買い物をしている最中、スリップ事故を起こした車から子供を助けるために身代わりになっている。

ローエングラム陣営編集

ローエングラム陣営軍人(主要提督)編集

ローエングラム陣営軍人(主要提督以外)編集

艦隊司令官/幕僚編集

ブルーノ・フォン・クナップシュタイン (Bruno von Knapfstein[1][2][3])
声 - 檜山修之
少将(最終は大将)。旗艦はウールヴールン(石黒監督版OVA)。幕僚に参謀長ヴィーゼンヒュッター少将、副官レーゼル大尉。
グリルパルツァーと共に帝国の将来を嘱望されている若手軍人。真面目な性格の人物で清教徒のようであると評される。グリルパルツァーほどではないが、栄達を望み、功績を上げる機会が減っていることを憂慮している。
レンネンカンプの下で戦術家として鍛え上げられ「第1次ラグナロック作戦」は少将として参加する。レンネンカンプの同盟駐在高等弁務官就任に伴い、大将に昇進して彼の艦隊の半分の指揮官となる。
ロイエンタールの新領土総督就任後にグリルパルツァーと共に彼の指揮下に入る。ロイエンタールの反乱時は最初は協力を拒否し軟禁されるが、グリルパルツァーに裏切りの計画で唆され表向きロイエンタール軍として第2次ランテマリオ会戦に臨む。だが自軍をロイエンタール軍の弱点とみなされたため、裏切りを実行する間もなく、ミッターマイヤーの命を受けたホルツバウアーの猛攻を受け戦線は崩壊、自身も旗艦の爆発に巻き込まれ戦死する。その後、裏切りの計画を部下達はまったく知らなかったため、グリルパルツァーの裏切りを最も果敢に迎え撃って抵抗したのがクナップシュタイン艦隊だったという皮肉な結末が続く。戦後処理においても、ロイエンタールに最後まで従って戦死した者は階級が剥奪されず、クナップシュタインもその通りになった。
アルフレット・グリルパルツァー (Alfred Grillparzer)
声 - 嶋崎伸夫(2期) / 咲野俊介(3期)
大将(登場時は少将)。旗艦はウールヴールンの姉妹艦エイストラ(石黒監督版OVA)。石黒監督版OVAにおける幕僚に参謀長シュライヤー少将、副官ローレンツ大尉。
クナップシュタインと共に帝国の将来を嘱望されている若手軍人。探検家提督としても知られており、軍人以外にも、地理学者として将来を期待されている。野心が強く栄達を望むが故に思慮の浅い行動を取ることが多い。特に戦乱の世が終わりかけ、功績を上げる機会が減っていることを憂慮している。
登場以前はレンネンカンプの幕僚(石黒監督版OVAでは参謀長として第9次イゼルローン攻防戦時に登場する)で、司令官の高等弁務官就任に伴い彼の指揮下を外れるが、同盟領が完全に併呑されると、ハイネセンに着任し、旧同盟領統治の暫定的なトップとなる(この頃には大将となっている)。ロイエンタールが新領土総督就任するとクナップシュタインと共に彼の指揮下に入る。ウルヴァシー事件が発生すると事件の調査と治安回復のために現地に派遣されるがロイエンタールに有利な情報(地球教の関わり)を隠して彼の叛乱を既定化させ、逆賊となった彼を討つことで功績を上げようと企む。そして同僚のクナップシュタインを説得して引き込み、彼と共に第2次ランテマリオ会戦で機を見ての裏切りを画策する。会戦終盤でロイエンタールに裏切りの砲火を浴びせるも、結局は返り討ちにされるという醜態を見せ戦線離脱、さらにロイエンタールの親友であるミッターマイヤーを避けて(比較的穏やかな)ワーレンに降伏する。以上の醜態に加えて、メックリンガーのウルヴァシー事件再調査により、彼の調査事実隠匿がロイエンタールの叛乱の遠因となったことが明らかになり、メックリンガーから「晩節を汚した」と厳しく糾弾され、最期は軍籍・階級を剥奪された上で自裁を命じられる。
カール・エドワルド・バイエルライン (Karl Eduard Beyerlein[4][5][6])
声 - 大山尚雄(1期) / 林延年(2期以降)
ミッターマイヤーの幕僚。旗艦はヘオロット、後にニュルンベルク(ともに石黒監督版OVA)。後世の歴史家は「ミッターマイヤーの後継者。有能で誠実で清廉な軍人」と記録する(力量としては回廊の戦いの時点でアッテンボローと互角と評されていた)が、マル・アデッタ星域会戦では同僚であるグリルパルツァーの実力に感嘆し、回廊の戦いではヤンに弄ばれ、第2次ランテマリオ会戦ではロイエンタールに青二才呼ばわりされた上、彼の策に乗って副司令官のレマー中将を失っている(OVA版では、死亡を告げられた際にバイエルラインが衝撃を受けた様子を表している)ことなど、ヤン、ロイエンタールら主役級将帥と比較して経験不足の感が否めない(大将級の将官の中でもトップではない)ことが描かれている。幕僚には前述のレマーのほか参謀長にケラー中将がおり、麾下の提督としてグーデ、ヨッフム、ホッターの名前がOVA版に登場しているが、副官については名前が登場していない。一部の資料では官姓名をアダム大尉としているものがある。
フォルカー・アクセル・フォン・ビューロー (Volker Axel von Büro[7][8][9])
声 - 村山明 / 西嶋陽一(Die Neue These)
ミッターマイヤーの幕僚で、元はキルヒアイスの幕僚で当時同じ幕僚だったベルゲングリューンとは親友。ミッターマイヤーの幕僚の中では年長の方であり、血気盛んなバイエルラインを抑えたり、ミッターマイヤーと各提督との間を仲介したり、といった調整役に廻ることが少なくない。その人格・見識はミッターマイヤーも一目置き、その進言を重く用いる傾向がある。また、戦場で目立った活躍はないものの、ヤン・ウェンリー暗殺時に暗殺犯を捕捉・撃沈しているなど独自に艦隊を率い、的確に指揮している様子がうかがえる。物語終盤ラインハルトや帝国幹部がハイネセンを去った後バーラト共和政府の樹立までの間ハイネセンの治安を担当し、ルビンスキーの火祭りの後の混乱した治安を回復させた。ロイエンタール叛乱時はベルゲングリューンがロイエンタール側に付いたということで彼とは敵同士となってしまう。互いに生き残るものの、戦いの終結後、敬愛する上司を二度までも不本意な形で失ったベルゲングリューンは、ビューローの必死の説得にもかかわらず自殺してしまう。
ハンス・エドアルド・ベルゲングリューン (Hans Eduard Bergengrün[10][11][12])
声 - 田中亮一 / 樋渡宏嗣(Die Neue These)
ロイエンタールの幕僚で、元はキルヒアイスの幕僚。同じく幕僚だったビューローとは親友。アニメでは頬から顎にかけて赤茶色のヒゲを蓄えている。忠誠心旺盛(国や主君ではなく、上官に対する)だが感情に流される傾向があり、キルヒアイスの死に心をいためる一方、その原因を作って平然としているように見えるオーベルシュタインに反感と不満を抱き続けている。軍事査閲監としてロイエンタールの主席幕僚となってからはその野心的な言動をたしなめ、謀反の疑いでロイエンタールが拘禁された時も奔走。遂にロイエンタールが叛乱を決意した際も、最後まで異を唱えている。一方で命に従い、人材の薄いロイエンタール軍の戦略・戦術に副司令官として貢献。ロイエンタールの死後、自殺を遂げる。死の直前、制止するためとはいえ的外れの説得をするビューローに向かって告げたラインハルトへの伝言は、皇帝に対してこれほど痛烈な批判はないとされた。OVA版では、当初キルヒアイスの能力に懐疑的で、軍事行動中にもかかわらず酒びたりになっていた。しかし、キルヒアイスの素質を見抜くと即座にタンク・ベッド睡眠で酒気を抜いて作戦に備える潔さを見せている。ロイエンタールが謀反の疑いをかけられた際にビューローに吐いた言動や死の間際のラインハルトへの批判などを見ても、言動に癖のある人物である。また、捕虜交換式の時にジンツァー、ザウケンとともにキルヒアイスに同行しており、バーミリオン会戦以前にヤン・ウェンリーに出会った数少ない提督の1人となっている。
アイヘンドルフ (Eichendorff)
声 - 桑原たけし
ケンプ艦隊の分艦隊司令官。少将。第一級の用兵家との評価を得ている。ユリアンの初陣にもなった、イゼルローン回廊内での小競り合いでアッテンボローと戦うが、ヤン艦隊の名前に対し慎重になりすぎて勝機を逃し、ヤンの増援もあって撤退する。その後、要塞対要塞戦に参加するが、同盟軍の挟み撃ちに遭い、艦隊が壊滅した(OVA版のセリフ。なおアイヘンドルフ本人の消息については描写がない)。
ウェルナー・アルトリンゲン (Werner Altringen)
声 - 飯田道朗(52)
中将。ラグナロック作戦におけるラインハルトの直属部隊のひとつの司令官。ガイエスブルク要塞のワープ実験に立ち会っている。旗艦はブロックル(石黒監督版OVA)。バーミリオン会戦においてはヤンの囮作戦に最初に気付くも艦隊を壊滅させられかかるほどの大損害を受けた。石黒監督版OVAでは司令部要員として参謀長と副官が登場しており、艦隊が包囲下に陥り壊滅寸前に陥る中で、直撃弾によってブロックルが左に傾ぐ際に悲鳴をあげるシーンがある。
ヴァーゲンザイル (Wagenseil)
声 - 山口健
大将。第2次ラグナロック作戦 (大親征)において、グローテヴォール艦隊の次の位置に配置された艦隊の司令官。旗艦はバレンダウン(石黒監督版OVA)。新帝国暦3年2月のイゼルローン革命軍との回廊の戦いでは、旧帝国側に布陣していた艦隊の司令官として登場。若手の司令官に多く見られた豪語の悪癖があり、イゼルローン軍を嘲笑していたが、ユリアンの術策に翻弄され、いいところなく撤退しただけでなく、ワーレン艦隊に伏兵の所在を知らせる余裕も持てなかったため、後日の検証でミッターマイヤーやメックリンガーから批評を受ける。宇宙暦801年新帝国暦3年当時、帝国では上級大将以上と大将以下の将校との能力格差が大きいことが問題になっており、彼はその典型例とされてしまう。石黒監督版OVA67話においては司令部要員とおぼしき中将と少将が彼の背後に描かれている。
オットー・ヴェーラー (Otto Wehler)
声 - 上田敏也(70)
中将。ルッツの幕僚。ヤン一党によるイゼルローン再奪取作戦の時、艦隊で出動したルッツに代ってイゼルローン要塞の守備を担当したが、コンピューターを停止させるキーワードを含んだメッセージを受信して要塞機能が麻痺し、結果としてヤン一党に要塞機能を奪われてしまう。降伏勧告に対して部下の安全な退去を要求し、それをユリアンが受諾して戦闘が終結したが、その後、要塞失陥の責任をとり、要塞司令室でピストル自殺した。その際、テーブルクロスを折りたたんで下に敷き、デスクを血で汚さぬよう配慮するなど、死に際しても清廉を保つ性格であった。
カムフーバー (Kammhuber)
声 - 長嶝高士(63)
少将。ワーレン艦隊の幕僚として地球教本部制圧作戦に参加している。
カルナップ (Karnapp)
声 - 山本龍二
中将。ラインハルト直属の艦隊司令官。旗艦はヘルモーズ(石黒監督版OVA)。
ラグナロック作戦時に登場。バーミリオン会戦においてヤンの囮作戦によって他の同僚提督と共に包囲殲滅を受ける。ラインハルトに援軍を要請するも「我に余剰戦力なし、そこで戦死せよ」との命を受け、死兵となるも勇猛に包囲を破ろうとする。しかし、これをさらにヤンに逆用されて労せずして殲滅させられ、戦死を遂げる。ラインハルトの直属艦隊司令官の中で唯一の明確な戦死者。
ゲーム「銀河英雄伝説VI」の名将録によれば「当時の中将級の指揮官の中でも屈指の用兵手腕を持ち、積極果敢な攻撃をその旨としたが、勇猛であるがゆえに防御的作戦には不向きな人物であった」と評されている。
クーリヒ (Kuhrich)
中将。第2次ラグナロック作戦 (大親征)において、ヴァーゲンザイル艦隊に次ぐ位置に配置された艦隊の司令官。石黒監督版OVAでは67話にて登場し、このとき司令部要員と思しき佐官2名が同時に登場している。
グリューネマン (Grünemann)
声 - 田原アルノ(52)
中将。ラインハルト直属の艦隊司令官。旗艦はヴィーグリーズ(石黒監督版OVA)。

ラグナロック作戦時に登場。バーミリオン会戦においてヤンの囮作戦によって他の同僚提督と共に包囲殲滅を受け、重傷を負うも生還を果たす。長期療養後に復帰し、ルッツ戦死後のルッツ艦隊を引き継ぐ。

クルーゼンシュテルン (Klusenstern)
声 - 仲木隆司
大将。シュタインメッツ艦隊副司令官。ヤンの逮捕に始まる動乱の中、シュタインメッツがハイネセンに乗り込もうとするのを引きとめようとした。その後の消息は不明。回廊の戦いでシュタインメッツは旗艦を撃沈され、司令官以下の幕僚はマルフグラーフ以外戦死しているが、この時艦橋に居合わせたかについては記述されていない。
グレーブナー (Grähbner)
声 - 山下啓介
黒色槍騎兵艦隊(シュワルツ・ランツェンレイター)の参謀長。ビッテンフェルトがオーベルシュタインによって軟禁されたときに、オーベルシュタインの部下たちと一触即発となった。
グローテヴァル (Grohtewal)
大将。アンネローゼがラインハルトとヒルダの結婚式に出席するためフェザーンまで来た時に、恒星間旅行中の護衛艦隊を指揮した。石黒監督版OVAでは登場せず、その立場を下記のグローテヴォール大将が担っている。
グローテヴォール (Grohtewohl)
大将。第2次ラグナロック作戦 (大親征)において、クナップシュタイン/グリルパルツァー艦隊とヴァーゲンザイル艦隊の間に配置された艦隊の司令官。
ディートリッヒ・ザウケン (Dietrich Sauken)
声 - 長克巳(52)
中将。捕虜交換式の時にベルゲングリューン、ジンツァーと共にキルヒアイスに同行している。また、ガイエスブルク要塞のワープ実験に立ち会っている。

石黒監督版OVAでは、バーミリオン星域会戦でラインハルトの直属部隊のひとつの司令官(少将)として戦い、ヤンの囮作戦にかかる。ラグナロック作戦伝達の場においては、直属部隊を任された5人の中将の中には入っていない。後、大将に昇進している。 旗艦はグングニル(石黒監督版OVA)。なお、グングニルは劇中に字幕が登場しない。

シュラー (Schller)
ロイエンタールの麾下の提督。OVA第96話の作戦会議シーンでの席次はゾンネンフェルスの次。叛乱の際にもロイエンタールに付き従う。第2次ランテマリオ会戦で戦死。旗艦はドンダーツ(石黒監督版OVA)。OVA版ではグリルパルツァーの裏切りの際に戦死している。
ホルスト・ジンツァー (Horst Sintzer)
声 - 林一夫
元キルヒアイス艦隊の幕僚。アムリッツァ星域会戦時は大佐、その後提督に昇進し、捕虜交換式の時にベルゲングリューン、ザウケンと共にキルヒアイスに同行している。原作版ではキフォイザー会戦後に軽口を叩く描写があり、OVA版ではガルミッシュ要塞内部の爆発をキルヒアイスに報告する。リップシュタット戦役後にミッターマイヤー艦隊に転属(少将)する。
同僚であるバイエルライン、ドロイゼン、ビューローに比べるとやや見せ場が少ない(原作小説では要塞対要塞戦のミュラー提督救援の際と双頭の蛇で反撃に転じた際の配置が不明、前記3名はミッターマイヤーの指揮を受けている)。
道原版コミックでは中佐時代、カストロプ動乱にワルキューレのパイロットとして参戦していたことが描かれており、部下からの人気の高さをうかがわせるやりとりがある。
ゾンネンフェルス (Sonnenfels)
声 - 内田聡明
ロイエンタールの麾下の提督。石黒監督版OVA第96話の作戦会議シーンでの席次はディッタースドルフの次。叛乱の際にもロイエンタールに付き従い、ハイネセン帰還後にはベルゲングリューンらと共に地上車に同乗し総督府に入る。ロイエンタールが死んだ後、ミッターマイヤー一行が駆けつけ建物に入ろうとした時、警備隊が銃を向けた際にはこれを叱咤し、銃を降ろさせた。
ゾンバルト (Sombardt)
声 - 加門良
少将。若手将校の一人。ラグナロック作戦において、功への焦りからラインハルトにウルヴァシーへの物資輸送船団の護衛を直訴し、その任を受ける。ところが、ラインハルトの直接の注意にも関わらず、職務を軽んじて定期連絡も疎かにし、結果としてゲリラ戦中のヤン艦隊の捕捉を受けて殲滅される。帰還後、ラインハルトから叱責され自裁を命じられる。
OVA版では、帝国暦490年の新年のパーティーでトゥルナイゼンの話相手として追加登場している。この会話中では同年代でミュラーだけが昇進したことに対して不満や功に焦った発言をしており、上記のエピソードの印象を強めるものとなっている。
ディッケル (Dickel)
声 - 中田和宏
登場時は少将、後に中将に昇進。ミッターマイヤー艦隊の参謀長としてラグナロック作戦及び回廊の戦いに参加。
ディッケル (Dikkel)
リップシュタット戦役の時点で中将。ミッターマイヤー艦隊の同名の参謀長と同一人物かどうかの描写は無い。ラインハルトの幕僚。占領後のレンテンベルク要塞の司令官に任じられた。
ディッタースドルフ (Dittersdorf)
声 - 古澤徹
ロイエンタールの麾下の提督。石黒監督版OVA第96話の作戦会議シーンでの席次はベルゲングリューンの対面。ロイエンタール艦隊の提督はロイエンタール艦隊単体の戦闘が描写される機会が少ないこと(OVA版ではアムリッツァ前哨戦では第5艦隊に逃げの一手で対応され、リップシュタット戦役ではシャンタウ星系を放棄している)、またロイエンタールが統帥本部総長に転出して艦隊指揮から離れた時期があることから、同じ双璧のミッターマイヤー艦隊の諸提督に比べると露出が少ない。第2次ランテマリオ会戦においてはグリルパルツァーの裏切りを鎮圧した後ベルゲングリューンとともにロイエンタールに状況を報告後、自ら願い出てロイエンタール軍の指揮を預かり負傷したロイエンタールの退却を支援し、その場に踏みとどまり、ロイエンタールが脱出した後に負傷して降伏する。
イザーク・フェルナンド・フォン・トゥルナイゼン (Isaac Fernand von Turneisen)
声 - 大滝進矢
中将。ラインハルト直属の艦隊司令官。旗艦はテオドリクス(石黒監督版OVA)。
若手将校の一人。幼年学校時代のラインハルトの同期生であり、首席のラインハルトに次ぐ優等生集団に属す。リップシュタット戦役では多くが門閥貴族派につく中でラインハルト派に参じた先見の明を持ち、艦隊指令としても順調に昇進してラインハルト直属となるなどの手腕を持つ。しかし、その目立ちたがる性格や上昇志向の強さを満足させるほど能力は高くなく、またラインハルトに対する忠誠心についてもヒルダやオーベルシュタインからはラインハルトの(不可能な)模倣者、追従者などと形容される。
作中でしばしば登場し、ラインハルトがゾンバルトの輸送艦隊を危ぶんだときは救援部隊として直々に命令されている。ところが、バーミリオン会戦の初戦において、功に焦るあまり艦隊を前線に突出させて戦列を乱してしまい、その隙をヤンに突かれるという失態を演じる。その後、バーミリオン会戦の終盤においては他の同僚提督と共にヤンの機略によって包囲殲滅を受けるが、かろうじて生還する。生還は果たしたもののラインハルトに見限られ、「精彩を欠く」という表現で、以後閑職に移され目立った功績を上げることは終生なかった旨が記されている。
OVA版では当時大将の地位にあったミュラーの次席に位置し、ラインハルト直属の艦隊司令としては首席の地位にあったことが伺える。
ドロイゼン (Dreusen)
声 - 斉藤茂一
ミッターマイヤー艦隊の幕僚。旗艦はキュクレイン(石黒監督版OVA)。ラグナロック作戦の時は少将。OVA版のサンテレーゼ広場における公開処刑のシーンでは、同僚のバイエルラインにミッターマイヤーの人柄とそのキッカケとなった事件を説明する役を演じている。シヴァ星域会戦の前哨戦では大将。その際、艦隊を巧みに運用し、イゼルローン軍を要塞に撤退させず引き止めておくといった、視野の広さも披露している。
パトリッケン (Patricken)
声 - 大山高男
ケンプ艦隊の分艦隊司令官。少将。要塞対要塞戦でメルカッツ率いるイゼルローン駐留艦隊とヤン率いる増援艦隊の挟み撃ちに遭い、旗艦左舷に直撃を受け発生した爆炎に飲み込まれ戦死する。
アレクサンデル・バルトハウザー (Alexander Barthauser)
少将。 ロイエンタールの麾下の提督。大兵力を統率する力量や才幹はないが、戦場では骨惜しみせず働く。少数の艦隊で局面が打開しようとする時、ロイエンタールはバルトハウザーを好んで用いたといい、実際に回廊の戦いの際に起用された。OVA第96話の作戦会議シーンでの席次はシュラーの下で、ロイエンタール軍の幹部の中では末席である。2800隻を率いる。第2次ランテマリオ会戦で戦死。
ハルバーシュタット (Harberstadt)
声 - 茶風林
黒色槍騎兵艦隊(シュワルツ・ランツェンレイター)副司令官。ビッテンフェルトがオーベルシュタインによって軟禁されたときに、オーベルシュタインの部下たちと一触即発となった。上官に似て血の気が多い。程度問題ではあるが、ビッテンフェルトよりは自制心が強いとの評価もある。
ビュンシェ (Bünsche)
声 - 宝亀克寿
中将。メックリンガーのもっとも信頼する幕僚であり、ウルヴァシー事件の際にはメックリンガーの補佐として調査に当たった。質朴な農民といった風貌の持ち主。
ロルフ・オットー・ブラウヒッチ (Rolf Otto Brauhitsch)
声 - 松田重治
キルヒアイスの幕僚としてキフォイザー星域の会戦に参加。ラグナロック作戦ではラインハルトの直属部隊の司令官の1人として参加している。この時の階級は中将。バーミリオン会戦の直前にはヤン艦隊の偵察隊を発見してこれを追尾、本隊の位置を突き止める功績を立てている。バーミリオン会戦では直後に位置していたトゥルナイゼンの突出に艦列を乱されトゥルナイゼン艦隊もろともヤン艦隊の集中攻撃を受ける。さらにヤンのおとり作戦に引っかかって麾下の艦隊を軍隊の残骸と呼ばれるまでに撃ち減らされる。回廊の戦いでは大将の階級を得て参加。この戦いでは回廊の出入り口の機雷を除去して進んだ上、ヤン艦隊と最初に砲火を交えつつ、友軍が別の侵入路から回廊に侵入するための陽動役を引き受けた。旗艦はシンドゥリ(石黒監督版OVA)。
ホフマイスター (Hoffmeister)
声 - 山野史人
中将。当初はファーレンハイト艦隊の幕僚だったが、回廊の戦い序盤以後はビッテンフェルト艦隊に移った。ファーレンハイトの戦死の責任がビッテンフェルトにあると思っている人物の代表として描かれており、回廊の戦いの続きでも、ビッテンフェルト本隊との確執や連携の悪さが目立つ。ただし、第2次ランテマリオ会戦ではそれが逆に作用して本隊と功を競い合いながら包囲網を食い破り、緻密な策をその場のノリと勢いでぶち壊されて意表を突かれたロイエンタールは失笑しかけている。
ホルツバウアー (Horzbauer)
声 - 竹村拓
ルッツ艦隊に所属。ルッツがクララと結婚することを早くから知らされていたことから、強い信頼関係が築かれていたことがうかがえる。ルッツの死後、自分から志願してミッターマイヤー艦隊に籍を移し、第2次ランテマリオ会戦に参加。クナップシュタイン艦隊を撃破しクナップシュタインを戦死させた。
マイフォーハー
中将。第2次ラグナロック作戦 (大親征)において、クーリヒ艦隊に次ぐ位置に配置された艦隊の司令官。石黒監督版OVAでは67話で登場し、背後に司令部要員と思しき小柄な准将と大男で二重あごの大佐も登場している。
マルクグラーフ (Markgraf)
少将。回廊の戦いで唯一生き残ったシュタインメッツ艦隊の幕僚。脱出シャトルからシュタインメッツの戦死を報告した。石黒監督版OVAでの報告画面では頭部に包帯を巻いている。
レマー (Lemmer)
バイエルライン艦隊副司令官。第2次ランテマリオ会戦にて戦死。旗艦はブロムシュテット(石黒監督版OVA)。その戦死はバイエルラインを愕然とさせた。

参謀/副官編集

アルツール・フォン・シュトライト (Artur von Streit)
声 - 戸谷公次 / 山内健嗣(Die Neue These 星乱)
ブラウンシュヴァイク公の部下で、後にラインハルトの主席幕僚。
落ち着いた雰囲気の軍人。当初はブラウンシュヴァイク公の部下であったが、後述の経緯でラインハルトに高く評価され、彼の幕僚(副官)となる。優れた洞察力を持って(たとえ主人の意に反しても)意見具申を行い、蔑ろにされても主人に忠節を尽くそうとする誠実な性格。そのため、キルヒアイス亡き後、何人ものラインハルトの副官が能力不足で更迭される中にあってシュトライトが補任されるとようやく人事が安定し、リュッケと共にラインハルトの死まで彼に仕えることとなる。その役職上、作中の主要な会議にも名前が登場し、シュタインメッツやケンプらよりも登場が多い。
物語上の本格的な登場はリップシュタット戦役の直前から。あくまで正面決戦を望むブラウンシュヴァイク公に、フェルナーと共に戦後統治を見越してラインハルト暗殺を具申するが却下される。その後、独断専行で動いたフェルナーの計画が失敗して急遽、門閥貴族らが帝都を脱出していく中で取り残され、ラインハルト勢に拘束される。ラインハルトとの引見の際、合理的観点から彼への暗殺を進言したことを物怖じせずに説明したことで気に入られ、幕僚に入るよう誘われるが道義心から固辞する。リップシュタット戦役の翌年、ある貴族にラインハルトへの執り成しを依頼された際に、交換条件として改めて麾下に入るよう誘われ、少将に昇進の上で元帥府に登用される。物語の終わりまでラインハルトの優秀な副官として行動を共にし、ラインハルトの死にも他の主要提督たちと共に立ち会う。
テオドール・フォン・リュッケ (Theodor von Lücke)
声 - 松本保典
ラインハルトの幕僚。
ラインハルトと同年齢の青年将校。当初は新任士官としてケンプ艦隊に所属し、アムリッツァ会戦ではケンプ艦隊の旗艦で戦況の把握に努める(この時、同艦内の士官でヤン艦隊の動きを偶然ながら正しく把握していたのはリュッケだけだとされている)。リップシュタット戦役後に軍務省の二等書記官となり、その後シュトライトがラインハルトの主席副官になった時点で次席副官として登用される。キュンメル事件の時にはラインハルトに随行し、暗殺者をブラスターで射殺してラインハルトを守る。
アントン・フェルナー (Anton Ferner)
声 - 堀内賢雄 / 千葉一伸(Die Neue These 星乱)
ブラウンシュヴァイク公の部下で、後にオーベルシュタインの副官。
如何なる危機でも自分の才覚で切り抜けることが出来ると考えている自信家の青年将校。当初はブラウンシュヴァイク公の部下であったが、後述の経緯から敵であるラインハルトに自らを売り込み、その神経の図太さを評価され、その場で難物であるオーベルシュタインの副官に任命される。実際、仕事ぶりは優秀で指示を忠実に実行しながら自己の裁量で適切と思われる行動を取る柔軟さを持ち、そもそもオーベルシュタインの部下でいられるという豪胆さを見せる。このため、ラインハルトの人事の成功例の一つとされる。
登場はリップシュタット戦役の直前から(石黒監督版OVAでは先行して登場する)。シュトライトと共にラインハルトの暗殺計画をブラウンシュヴァイク公に具申するが却下されると、独断専行でラインハルト襲撃を企てる。だが、先を見越していたラインハルトによって計画は失敗し、門閥貴族派の拘束が始まると自ら元帥府へと出頭する。そこで自らを売り込み、その忠誠心を非難されても一顧だにしなかったことから、半ば呆れつつもオーベルシュタインの副官として登用されることとなる。
上司のオーベルシュタインを観察し、石黒監督版OVAの作中ではフェルナーの推測という形でオーベルシュタインの意図が述べられることが多い。
オイゲン (Eugen)
声 - 北島淳司 / 喜山茂雄(Die Neue These)
ビッテンフェルトの幕僚(副参謀長)。
指揮官のビッテンフェルトを頂点に猪武者が多い黒色槍騎兵艦隊において、ほぼ唯一例外的に冷静で慎重な人物。猪突猛進するビッテンフェルトをなだめることが多く、アムリッツァ会戦で全滅の危機を救ったり、時に機転を利かせて戦線崩壊を防ぐなど、ワーレンからは「ビッテンフェルトには過ぎた部下」と評される。
原作では特に外見に関する描写はなく、OVA版では地味な中年男性として描かれている。道原版ではビッテンフェルトより年少に見える青年に描かれており、登場シーンが多い。また道原版の『銀河英雄伝説画集』に原作者自ら書き下ろした4コマにも登場する。
アムスドルフ (Amsdorf)
声 - 清川元夢(1期) / 水内清光(2期)
ミッターマイヤーの副官。
オルラウ (Olrau)
声 - 梶哲也
准将。ミュラーの参謀長。要塞対要塞戦でヤンの不在を捕虜から聞き出したミュラーが、ケンプに独断で偵察の網を張ってケンプと揉めた際、ミュラーをたしなめている。ミュラーが昇進した際少将に昇進している。
グーテンゾーン (Gutensohn)
声 - 平田康之
少佐。ルッツの副官。ヤン一党によるイゼルローン再奪取作戦の時に、受信した通信文を読んでルッツに報告していた。再奪取された後、呆然と立ち尽くすルッツに対して、無駄と承知で休息を促した。
クライバー (Kleiber)
声 - 石井隆夫(63)
准将。ワーレン艦隊の情報主任参謀として地球教本部制圧作戦に参加している。
グリーセンベック (Griesenbeck)
声 - 高木渉
アイゼナッハ艦隊参謀長、大将。時系列上の初登場はマル・アデッタ星域会戦。後述のグリース少佐同様、提督の意図を判断し指示の代行を行っている。
グリース (Gliess)
声 - 光岡湧太郎
少佐。アイゼナッハの副官。めったに喋らない上官の身振り手振りを読み取り、艦隊各位に指示を伝える役。
ザーム (Sahm)
声 - 田中正彦
中将。レンネンカンプが旧同盟領の高等弁務官であった時、弁務官府付主席武官として登場。ローゼンリッター連隊による暴動が生起したこと、レベロ議長が彼らに拉致されたことなどを報告した。
ザンデルス (Sanders)
声 - 佐藤浩之
ファーレンハイトの副官・中佐。回廊の戦い前哨戦の際、黒色槍騎兵艦隊との連携の不味さから同艦隊を罵り、ファーレンハイトに窘められている。OVA版では柱の下敷きになって死んでいる姿が描かれており、上官と命運をともにした。石黒監督版OVA本伝ではリップシュタット戦役、映画『新たなる戦いの序曲』ではアスターテ会戦の時点で、既にファーレンハイトの副官として登場する。
セルベル (Serbel)
声 - 不明
中佐。シュタインメッツの副官。彼の報告は「いつも正確」で、シュタインメッツにとっての助けとなっていた。回廊の戦いで旗艦フォンケルが被弾した際、指揮席直下からの爆発によって下のフロア部分まで吹き飛ばされたが、即死を免れ瀕死の重傷を負いつつもシュタインメッツの左脚が潰れていることを告げる。直後に息絶えた。
ディルクセン (Dierksen)
声 - 佐藤政道
ビッテンフェルトの後宮副官・准将。大親征で登場。石黒監督版OVAではアムリッツァ星域会戦から登場している。
ドレウェンツ (Drewentz)
声 - 真地勇志
ミュラーの副官。要塞対要塞戦での階級は少佐。ヤン不在の噂を耳にしたミュラーが困惑している様子を見て、ヤンはそれほど恐ろしい男なのかと質問する。
ナイセバッハ (Neißebach)
声 - 幹本雄之(50)
ラグナロック作戦の時のシュタインメッツ艦隊参謀長。ブラックホールでのヤン艦隊との戦闘に先立って、ヤン艦隊の布陣に対して作戦を進言している。なお、原作小説ではこの場面での階級は中将となっているがアニメでは少将と表示されている。
フーセネガー (Fußeneger)
声 - 依田英助
中将。当初はケンプ艦隊の参謀長で准将。要塞対要塞で戦死したケンプの遺言をミュラーに伝えた。情報処理などに長けていたようで、ケンプ艦隊が消滅した後に、新帝国軍大本営情報主任参謀となる。OVA版では、回廊の戦いでビッテンフェルトとファーレンハイトが戦闘状態に突入したことをラインハルトに伝える役、及び回廊の戦いの後、ミッターマイヤーのユリアン・ミンツとは何者かという質問に答える役を演じている。
ボーレン (Bohlen)
シュタインメッツ艦隊の参謀長。回廊の戦いでフォンケルの艦橋が被弾した時、シュタインメッツが呼びかけたが、応答が無いため、この時に死亡したと推察される。OVA版では回廊の戦いでフォンケルが被弾した際、指揮席直下からの爆発に呑みこまれて戦死する。
ライブル (Reibbr)
声 - 辻親八(63)
ワーレン艦隊の参謀長。地球教本部制圧作戦の時は中将。石黒監督版OVAではラグナロック作戦の時にも登場し、少将。
リッチェル (Rittchel)
声 - 岸野一彦
シュタインメッツの幕僚、ガンダルヴァ駐留艦隊司令部総書記(少将)。ロイエンタールの新領土総督時代、旧同盟領に関する知識を買われて軍事査閲副総監となった(中将)。
エミール・フォン・レッケンドルフ (Emil von Reckendorf)
声 - 安宅誠
ロイエンタールの副官。ハイネセンでロイエンタールが謀反の嫌疑をかけられた時、エルフリーデ・フォン・コールラウシュと対決するべきだと主張した。後にロイエンタールが叛乱した時、我が事成らず負傷し命をすり減らしていく上官に常に付き従い、いくつかの記録を後世に残した。
レフォルト (Lefort)
中将。メックリンガー麾下の後方総司令部参謀長。

陸戦隊/親衛隊/憲兵隊編集

ギュンター・キスリング (Günther Kißling)
声 - 橋本晃一
ラインハルトを護衛する親衛隊長。石黒監督版OVAでは彼だけが上着の裾が長い特別な軍服を着用している。ラインハルトが即位した時点で皇帝親衛隊長という肩書きと准将という階級を得ている。その挙措の隙のなさや足音を立てない歩き方から、よく猫または豹に例えられる。また忍耐心もかなりのものでOVA版では寒さに震える親衛隊の中ただ1人無言で耐える描写がある。ヒルダとの関係など、主君の私的な動向を最もよく知る人物の1人だが、口の堅さは折り紙つきであり、外に漏らすことは決してなかった。キュンメル事件では、首謀者のキュンメル男爵を取り押さえ、ウルヴァシー事件の発生の際には脱出行で卓越したドライビングテクニックも披露し、ラインハルトの身を守っている。
シヴァ星域の戦いでブリュンヒルトに突入したユリアン達の前に最後の相手として立ちふさがり、オリビエ・ポプランと格闘を演じる。作中で「地上戦や要塞戦で武勲を立て、あと一分あればポプランは死んでいた」と評される通り、ユリアンとラインハルトの対話による停戦命令があと一歩遅れていればポプランは戦死していたところであった。
グレーザー (Graeser)
声 - 亀井三郎
ミッターマイヤー艦隊所属の陸戦隊指揮官・大佐。ラグナロック作戦でフェザーンを占領した際、同盟の高等弁務官オフィスに向かったが、ユリアンの策によって足止めされ弁務官を拘禁することが出来ず、コンピューター・プログラムも消去され接収することが出来なかった。
パウマン (Paumann)
声 - 伊藤栄次(57)
准将。キュンメル事件の際に、その地区にいた武装憲兵隊の責任者。実戦の経験が豊富な指揮官であり、現場に駆けつける時に、犯人に行動を気づかせてはならないという判断から軍用車両を使わず、隊員にも足音を立てさせないように軍用ブーツを脱がせて走らせた。後に少将となり、アンネローゼがラインハルトの結婚式に出席するためにフェザーンを訪れた際には、ケスラーの命令により護衛と宿舎の警護を担当した。
ブレンターノ (Brentahno)
声 - 岩田安生(109)
大将。憲兵副総監。ハイネセンの大火に際して、憂国騎士団の残存グループ24,600名を犯人として検挙/射殺した。OVA版ではこの時は声を出さなかったが、ルビンスキーの死亡報告を受けた時に声を出している。
ユルゲンス (Jürgens)
大佐。親衛隊副隊長。鉄の胃袋というあだ名を持つ。新帝国暦2年8月29日の戦没者墓地完成式において、歓喜する兵士達の中から不審人物(弑逆未遂犯)を発見し、キスリングに報告した。
ラフト (Raft)
声 - 中村秀利(57)
准将。キュンメル事件の際に、地球教オーディン支部制圧の指揮を担当し責任者ゴドウィン大司教以下66名の地球教徒を逮捕した。

兵士/その他編集

エミール・フォン・ゼッレ (Emil von Seclä)
声 - 置鮎龍太郎
初登場時の配置は不明。ランテマリオ星域会戦の直前、作戦会議を終えたラインハルトに通路で声をかけた際、その純粋な姿に過去のラインハルト自身の面影を見出されたことをきっかけにラインハルトの知遇を得る。その後、ヒルダからの依頼でラインハルト専属の従卒(ラインハルトが皇帝に即位してからは近侍)となり、以後、物語の終了までラインハルトにつき従った。父親は巡航艦の軍医だったが、アムリッツァ星域会戦で戦死。その影響もあってか軍医を志し、軍医学校へ進むため勉学に励んでいた[注釈 1]。ラインハルトと親しく会話するようになってからも決して驕り高ぶることなく、何事にも直向きな彼に対してラインハルトも弟をかわいがる兄の如き親愛の情を寄せるようになる。ラインハルトからは「たとえ技術が完璧ではなかったとしても、患者が進んで命を預けたくなるような医者になるだろう」と評され、ゆくゆくは自分の侍医になれとまで言われていた。しかし、ラインハルトが夭折したため実現はしなかった。また彼は、ラインハルトからファーストネームだけで呼ばれる破格の扱いを受けている。なお原作中の記述では、しばしばフォンを省いて表記される。
アルフレット・アロイス・ヴィンクラー (Alfred Alois Winkler)
ウルヴァシー駐留軍の司令官、中将。ウルヴァシー事件の後、行方不明となる。サイオキシン麻薬の中毒の症状が見られたと後にカルテから判明する。
クラップフ (Klappf)
声 - 田口昂
ミッターマイヤー艦隊所属の准将。ラグナロック作戦でフェザーンを占領した後、航路局の警備責任者に任じられる。ラインハルトをコンピューター・ルームに案内しようとした時、他の幕僚と共に部屋の外で待つように命じられ、理由が解らず不審の面持ちを浮かべていた。
ジークベルト・ザイドリッツ (Siegbert Seidritz)
声 - 村田則男
帝国軍総旗艦ブリュンヒルトの4代目艦長で、准将。動く大本営を指揮する艦長ということで、作中で唯一艦長で将官の地位にいる(他の艦長は全員佐官)。生粋の船乗りを自称し、その能力はラインハルトの期待に常に応えるほど高い。反面、酔うと陰気くさい歌を歌って周囲を閉口させる一面も見せる。小説版の新書版7巻の初期版で、シュタインメッツの後を受けた2代目艦長と書かれているが、実際はロイシュナー、ニーメラーの2名の艦長が短期間ながら存在しており、後の版からは4代目艦長に修正されている。
シュムーデ (Schmude)
声 - 不明(46)
技術大佐。ラグナロック作戦が進行する中、ヤンが放棄したイゼルローン要塞に最初に乗り込んだ爆発物処理の専門家のリーダー。調査の結果、極低周波爆弾を発見して解体した(ただし、この爆弾は別の工作から目を逸らすための偽装であった)。
ホルスト・シューラー (Horst Schüler)
声 - 不明
中佐。80機の撃墜記録を持つワルキューレのエースパイロットで、ラインハルト直属艦隊の編隊長。バーミリオン会戦でヤン艦隊のスパルタニアン部隊と交戦した際に、ヤン艦隊空戦隊の上をゆく「3機一体で、なおかつ敵機を味方の艦砲の射程に追い込む」戦法を用い、イワン・コーネフ、アップルジャック中隊隊長モランビル大尉を戦死させるなどポプラン/コーネフ両戦隊に多大な出血を強いた。ケンプを除き、ワルキューレのパイロットとしては、唯一名前を挙げられた人物。ヘルメットには同盟軍のマークである五稜星が撃墜マークとして描かれている。またOVA版の登場シーンではヘルメットと酸素マスクを着用しており、素顔を見せなかった。
クルト・ジングフーベル (Kurt Singfubel)
声 - 桜井敏治(108)
軍曹。ブリュンヒルトに乗り込んで来たシェーンコップが、戦闘が一段落して僅かに油断した時、背後から戦斧を突きたて、致命傷を与えた。その褒美としてシェーンコップの妙技を見せられ、彼自身は命を奪われることはなかった。
『エンサイクロペディア銀河英雄伝説』の彼の項では「恋人のおかげで命拾いした」と、別の兵士(レンネンカンプ配下、姓名・階級不明)についての記述がされている。
ドゥンケル (Dunkel)
声 - 吉川虎範(63)
大佐。ワーレンの旗艦サラマンドルの艦長。その操縦技術はワーレンから大きな信頼を得ている。地球教本部制圧作戦では自ら艦を操舵して複雑な地形を持ったヒマラヤ山脈の山間をぬうように降下、本部直上に強行着陸した。
ニーメラー (Niemeller)
ブリュンヒルト3代目艦長。小説版ではガイエスブルク要塞のワープ実験の際に名前が出てくる。ロイシュナーやザイドリッツと何時交替したかについては明記されていない。原作の新書版の初期版で登場した後、ザイドリッツがシュタインメッツの後任の2代目艦長と記述され矛盾が出たが、後に刊行された文庫版などではニーメラーはブリュンヒルトの艦長を短期間務めたと修正されている(ロイシュナーも同様)。
マインホフ (Meinhof)
声 - 成田剣
惑星ウルヴァシーに配属されていた兵長。地球教の陰謀によりラインハルト暗殺に加担しかけるが、犯行現場にて皇帝への忠誠心が再燃し襲撃犯を殺害。その功績により軍曹へ昇進するが、ラインハルトをブリュンヒルトへ案内する途中で別の襲撃犯に射殺される。
マットヘーファー (Matthaeffer)
声 - 大川透(108)
中佐。ブリュンヒルトの副長兼防御指揮官。イゼルローン軍が強襲揚陸艦イストリアで乗り込んで来た時、ザイドリッツの命令で防御の指揮を任じられた。
モルト (Molt)
声 - 鈴木勝美
中将。リップシュタット戦役時の帝都防衛司令官。皇帝エルウィン・ヨーゼフ2世が誘拐された時、宮中の警備責任者であり、その責任を取って自殺する。ラインハルトがモルトを犠牲にしたことを見抜いたヒルダは、一度は非難するが、それ以上の追及は行わなかった。ラインハルトは彼の誠実さを惜しんでおり、後に彼の名誉を回復し遺族を厚遇するよう命じた。原作小説及び道原かつみのコミック版では、リップシュタット戦役開始に先立って、わずか3万人の兵士と共に首都の防衛を任されている。PCゲーム(銀河英雄伝説IV)にも登場するが、攻撃力や防御力が低く設定され、統率力のみ主要な提督たちに匹敵するほどの数値を与えられている。
コンラート・フォン・モーデル
声 - 菊池正美
子爵家の嫡男。リップシュタット戦役では幼年学校の生徒としてリッテンハイム艦隊の補給部隊に配属されており、キフォイザー星域の会戦では逃亡を図るリッテンハイム侯の攻撃を受け負傷したコンラート・リンザーの手当てをした。両親は他界しており、戦役後はアンネローゼに引き取られ、彼女の身の回りの世話をしている。ヒルダが護衛の強化の許しを得るためにアンネローゼを訪ねた際、子供ゆえに自分達だけがアンネローゼを思い守れると錯覚しており、自分達だけでは彼女を守りきれないばかりか自身すら簡単に殺される現実が理解できずに余計な護衛は不要だと抗議した。
ラッツェル (Lattzer)
声 - 相沢正輝
大佐。レンネンカンプがハイネセンで高等弁務官の任に当たった時の部下。ヤン家の監視を担当していたが、ヤンに対してそのことを正直に説明し、許容を求めるなど、レンネンカンプの命令に対して疑問を抱いている様子がうかがえた。ヤン一党がハイネセンを脱出した後、旧知のミュラーに直接連絡を取り、レンネンカンプの発言と行為を「平地に乱を起こすもの」だったと伝えている。この証言がミュラーによって帝国の将帥達に伝えられ、ヤンよりもレンネンカンプの方が責任の比重が大きいという見解が有力となった。その後は、原作ではそのままミュラーの麾下に配属されている。OVA版ではミュラーがヤンの弔問でイゼルローン要塞を訪問した際に同行し、フレデリカをミュラーに紹介する役割を果たしている。
ハインリッヒ・ランベルツ (Heinrich Lanbertz)
声 - 山口勝平
第2次ランテマリオ会戦の時点でロイエンタールの従卒を務めていた幼年学校生。ロイエンタールの死を看取り、その最期の言葉を聞こえる限り筆記し、のちにフェリックスと名づけられる乳児を預かっていた。そのためミッターマイヤーの関心を得、被保護者としてミッターマイヤー家の一員となる。なお彼が記録したロイエンタールの最期の言葉については後世その見解について議論の的となったが、彼はその手の議論に参加することがなかった、と記されている。
コンラート・リンザー (Konrad Linser)
声 - 稲垣雅之
元はリップシュタット連合軍、リッテンハイム艦隊の補給部隊に所属する大尉。キルヒアイスの別動隊に蹂躙されたリッテンハイム侯爵が逃走する航路上にいたため、味方のはずだった部隊に攻撃され右腕を失う(この時コンラート・フォン・モーデルと知り合う)。これによって門閥貴族の本質を思い知らされ、キルヒアイス艦隊に投降しバルバロッサに収容される。ローエングラム王朝ではワーレン艦隊に所属している。階級は中佐。地球教本部攻撃の先発隊として活躍する。暗殺者に毒の塗られたナイフで刺された左腕を生命に係わるとして手術で失ったワーレンが、医師に義手はいつ出来るか尋ねた時、自分の艦隊に義手の士官がいたことを思い出したのがきっかけである。この時、身分を隠して潜伏していたユリアン達と知り合い、道案内として協力を得ている。
原作で明確な義手はワーレンとリンザーの2人だけであり、OVA版ではオリジナルの登場人物のクルトが義手であり、宇宙での戦闘では戦傷者よりも戦死者のほうが遥かに多く、自分のような戦傷を負って生き残る者が稀であることを述べている。
ロイシュナー (Leuschner)
ブリュンヒルト2代目艦長。小説版ではリップシュタット戦役の際名前だけが出てくる。「新たなる戦いの序曲」においてはアスターテ会戦に先立ってシュタインメッツが軍上層部の思惑で異動させられているが、この時誰が艦長になったかについては名前は挙がっていない。
ハルスター (Halster)
声 - 梁田清之(黄)
曹長。駆逐艦エルムラントIIの乗員。

ローエングラム朝の官僚・行政官編集

フランツ・フォン・マリーンドルフ (Franz von Mariendorf)
声 - 中村正 / 田中正彦(Die Neue These)
伯爵家当主。ヒルダの父。後にローエングラム朝の初代国務尚書。
門閥貴族の一員だが温和で良識的な人柄を持ち、貴族や領民からも信望のある人物[13]。親族であるキュンメル家の後見も務め、その財産に一切手を付けることがなかった誠実さと公明正大さも持つ。また、単に温和なだけではなく、世俗のことに無能でもないと評され[14]、ヒルダはその誠実さは深い知性と洞察力に裏付けられたものだという[15]。ラインハルトとヒルダが一夜を共にした際には、その様子からいち早く事情を察し、聡明ながら恋には疎い2人を大人の見識で穏便に対応する。物語への初登場はカストロプ動乱で、カストロプ家と縁戚であったこととその人柄から説得に赴くも逆に拘禁され、領地をカストロプ家に占領される[16]。最終的に討伐軍を率いるキルヒアイスに救出され、これが後に一人娘ヒルダがローエングラム陣営と縁を持つきっかけになる。一人娘のヒルダを評価する良き父であり、後述のようにリップシュタット戦役において聡明な彼女に判断を一任する。ローエングラム陣営の重鎮貴族となって、後にローエングラム朝が成立すると初代国務尚書となり、必要以上の華美を好まない性格などがラインハルトの好みとも一致し、信頼される。
物語への初登場は名前が登場するのみであるが、上記の通りカストロプ動乱である。その後、リップシュタット戦役において中立を第一希望としつつ、おそらく叶わないため帝国貴族の責務として貴族連合に加わるつもりであったがヒルダに説得され、彼女に全権を委ねることにする。その先見の明によって、戦役後はローエングラム陣営の有力貴族となり、ローエングラム朝が成立すると初代国務尚書となる。あくまで臣下としての親切心からラインハルトに結婚を勧めたが、これが娘ヒルダを皇妃にしたい口実だとオーベルシュタインに警戒されたことや、キュンメル事件を除けば、職務を大過なく遂行する。ヒルダがラインハルトの子を身籠り婚約すると、皇太子の祖父にあたる立場の人物が宰相級の地位にいるべきではないとして辞意を表明し、後任にミッターマイヤーを推薦する[17]。ただし、ラインハルトから後任が決まるまでとして遺留され、結果としては物語の最後まで国務尚書の地位にあった[18]
ハイドリッヒ・ラング (Heydrich Lang)
声 - 高木均 / 石田太郎
内務省内国安全保障局長(後に内務次官)。元内務省社会秩序維持局長官(ゴールデンバウム朝)。
年相応のハゲ頭、また低い声に不釣り合いな童顔の中年男。ゴールデンバウム朝において、いわゆる秘密警察の長として、社会秩序の維持を理由に、無実の者でも罪を仕立て上げ逮捕や謀殺などを行ってきた人物。ローエングラム朝成立後も、謀略の必要性を強く考えるオーベルシュタインの推薦で、秘密警察という役割をそのままに内国安全保障局長として採用される。後述の経緯からロイエンタールを逆恨みし、私情から彼を貶めようと暗躍する。
新帝国暦1年のレンネンカンプの拉致に端を発する軍最高幹部会議に、本来は上級大将級以上のみ出席を許されるにも関わらず出席し、さらに不在の皇帝の威を借って元帥同士の話に割り込んで彼らの正論を批判したことで、ロイエンタールに激しく罵倒され、議場から排斥される。これを逆恨みし、ロイエンタールを貶めるために、ルビンスキーと組み、エルフリーデを使った策謀などを行う。結果、ルビンスキーに操作される形となって、無実のボルテックを謀殺したためルッツに嫌疑を抱かれる。最終的にロイエンタールに叛乱を起こさせることまで成功したが、ルッツの調査書によって間もなく憲兵隊に逮捕される。当初は黙秘を通したが、ロイエンタールの死が伝わると、自白とは言い難い自己弁護と責任転嫁によって内幕を明かし、その罪で死刑に処される。
秘密警察の長として無実の人間でも逮捕・拷問する悪辣な人物であり、途中からはオーベルシュタインさえも排除し、帝国宰相の地位を狙っていた野心も吐露する。しかし、ロイエンタールまでは少なくとも私情を挟んだものはなく、あくまで公務として行なっていたとされる。加えて長年、匿名で福祉関係に寄付する慈善事業を行うなど慈善家としての一面を持っており、また家庭では良き夫、父として振る舞っており、私人としてはラインハルトやロイエンタールよりよほど恵まれていたとされている。ロイエンタールを貶めるためにルビンスキーと組んだがために、逆に彼から野心や無意識の罪悪感を焚き付けられ操作される形となってしまい、小人と称される。
石黒監督版OVAでは童顔の設定はなく、年相応の顔つきとなっている。
ブルーノ・フォン・シルヴァーベルヒ (Bruno von Schilverberch)
声 - 山寺宏一
工部尚書。非公式の帝国首都建設長官。
33歳の若さで巨大な工部省のトップを任された非常に有能な人物[14]。文治面でのラインハルトの片腕になると目されていた。また自信家で、やがて自らの才で帝国宰相の座に伸し上がることを公言する野心家でもある[19]
自らの才を生かして後世に名を残そうと考え、ラインハルトが権力を握ると彼に出仕し、初代工部尚書に任命される。すぐに頭角を現すと、新王朝の建設、社会資本の整備と産業基盤の整備などを一手に引き受け、寝食を自らの執務室で行う激務をこなす[20]。フェザーンにおいては首都移転やそれに伴う都市整備、そして新王朝の宮殿「ルーヴェンブルン(獅子の泉)」の建設などを指揮するが、新帝国暦2年4月19日、ワーレンとルッツの歓送迎会で発生した爆弾テロに巻き込まれ死亡する[19]
グルック (Gruck)
声 - 後藤敦
工部省次官(後に工部尚書)。
中年の官僚政治家。逸材のシルヴァーベルヒには劣るが、堅実で有能な人物[20]。一時はシルヴァーベルヒと比べて自信を喪失し辞職を願い出るが、工部省改革後に必要な人材と見られており、ラインハルトから慰留される。後に工部尚書となり、ラインハルトの成功した人事の例に挙げられる。
シルヴァーベルヒの亡き後に工部尚書に就任[19]。工部尚書となると、中断していた「ルーヴェンブルン(獅子の泉)」の建設再開をラインハルトに具申し、その際、華美な生活に興味がないラインハルトが難色を示すと「皇帝の私生活が質素すぎると臣下が贅沢出来ない」と進言する[15]
カール・ブラッケ (Karl Bracke)
声 - 藤城裕士
民政尚書。貴族であるが、その政治姿勢からあえてフォンの称号を外している。
前王朝において革新派・開明派と呼ばれたグループの指導者の1人。ラインハルトが政権を握った際にリヒターと共に登用された人物で[21]、ローエングラム王朝成立後、初代民政尚書に任ぜられる[22]
ラインハルトによって自身の手腕が発揮できる反面、たとえ名君であろうと独裁体制であることには非常に不服的。帝国軍が外征を繰り返すことに人命と国費の浪費と発言するなど度々辛辣な批判をしており、オーベルシュタインに次いで、ラインハルトへの批判を憚らないとも評される[17]。正論ではあるが、不用意な発言が地球教などの反皇帝派に利用されないかケスラーやワーレンに心配されている[23]
オイゲン・リヒター (Eugen Richter)
声 - 辻村真人
財務尚書。貴族であるが、その政治姿勢からあえてフォンの称号を外している。
前王朝において革新派・開明派と呼ばれたグループの指導者の1人。ラインハルトが政権を握った際にブラッケと共に登用された人物で[21]、ローエングラム王朝成立後、初代財務尚書に任ぜられる[22]
ブラッケと同じくラインハルトに信服しているわけではないが、彼とは違い穏健的。ラインハルトが名君である内に、暴君となった時に対抗できる人材を育てようとブラッケを説き伏せる(道原版ではラインハルト自らが述べた言葉になっている)[21]
ブルックドルフ (Bruckdorf)
声 - 中江真司
元大審院判事。司法尚書。法学博士。
緻密な頭脳と厳正な政治姿勢の所有者と評され、40歳過ぎたばかりの法律家としては少壮の身ながら、ローエングラム朝が成立するとラインハルトより初代司法尚書に抜擢される[14][23]。本編開始以前の大審院判事時代にはグリューネワルト伯爵夫人暗殺未遂事件に関わり、ベーネミュンデ侯爵夫人の自裁に立ち会っている(ここでラインハルトと出会っている)[24]。その厳格さで信頼される反面、その性格ゆえに日頃からロイエンタールの漁色をよく思っていなかったことや、健全な国家のために軍部独裁の傾向を是正しよう考えており、それを後述のラングに利用された面もある。
同盟滅亡後、回廊の戦いの直前の帝国暦2年にオーデッツが流したロイエンタール謀反の噂を調査することになる。上記の私的な感情もあったが、あくまで調査は厳格であり、噂はまったく信じず、わざわざフェザーンに臨時執務室を設けて自ら直接を調査を行い、彼がリヒテンラーデ一族のエルフリーデを囲っていたことを見つけ出す。しかし、それすらもラング(あるいはオーベルシュタイン)の罠と考えるほどの慎重さを見せるが、エルフリーデがロイエンタールの子を宿したことや、彼の叛意を偽証したため報告せざるを得ず、その報告書がラングに利用されてしまう。ラングに激怒するも、法律至上の罠に足をとられた自分自身の愚劣な失敗として潔く退く[23]
ウド・デイター・フンメル (Udo Dieter Hummel)
バーラトの和約後の同盟駐在高等弁務官首席補佐官。
法知識に富み、行政処理能力に優れた勤勉実直な人物。独創性は乏しかったとされるが、むしろそれは軍事占領行政には有害なもので、高等弁務官であるレンネンカンプにとって満足すべき補佐役と評される[25]。その期待通りに着任早々に同盟の法律や法令を調査して把握し、ヤンを貶めたいレンネンカンプに対し、同盟の法に基づく的確な(そして法の穴を突くような)法的助言を与える。しかし、結果として策を採用したレンネンカンプは、ヤン奪還に関わる一連の騒動の末に自縊を選ぶことになる。その後、レンネンカンプの死を大義名分に起こった”大親征”において同盟のロックウェルらがレベロを暗殺したのはフンメルが教唆したからだと判明する。卑劣な勝利を嫌うラインハルトから出頭命令を受けてこれを詰問されると「陛下の御手をわずらわせることを恐れた」と答え、それに対し、それならレンネンカンプの軽挙を制するべきだったと返されて即日更迭され、オーディンへ送還される[26]
実はオーベルシュタインと繋がっており、レンネンカンプの言動や勤務実態を報告する密命を受けていた[25]
ユリウス・エルスハイマー (Julius Elsheimer)
声 - 鈴木清信
技術官僚。民政省次官と内務省次官を経てノイエ・ラント総督府民事長官。ルッツの義弟。
高い行政処理能力を持ち、民政省次官と内務省次官を短期間歴任した後に、ラインハルトの推挙によってノイエ・ラントの民事長官に就任する[27]。ロイエンタールの内政面の補佐役として信頼される。ウルヴァシー事件に端を発するロイエンタールの反乱が起こると、ロイエンタールの協力要請を恐怖に震えながらも頑なに拒否した上に義兄ルッツの死の責任を追及し、逆にロイエンタールから「文官ながら胆力の据わった男」と評価される。そして軟禁に留められた上に、エルスハイマーが反乱に加担しなかったことを保証する手紙を渡される[28]。第2次ランテマリオ会戦後は致命傷を負って帰還したロイエンタールより後事を託され、これを謹んで受ける[29]
ニコラス・ボルテック
フェザーン代理総督。
銀河英雄伝説の登場人物・その他#フェザーン自治領
ヨブ・トリューニヒト
ノイエ・ラント高等参事官。

主要人物の家族・縁者編集

エヴァンゼリン・ミッターマイヤー (Ewanselin Mittermeyer)
声 - 山本百合子
ウォルフガング・ミッターマイヤーの妻で元はミッターマイヤー家の遠縁にあたる女性。12歳の時に父親が戦死したため、ミッターマイヤー家に引き取られた。たぐいまれな美少女ではないが、すみれ色の瞳とクリーム色の髪が印象的な少女として、士官学校の寄宿舎から帰省した当時17歳のミッターマイヤーの前に現われる。7年後、黄色いバラの花束(花屋で、「何でもいい」「あ、その花を」と軍服姿で目的を言わずに店員を驚かせる勢いで購入)と、チョコレートとラム酒入りスポンジケーキを手渡された後にプロポーズされ承諾。なお、黄色いバラの花言葉(「嫉妬」「気紛れな愛」「薄れゆく愛」「私は貴方に相応しく無い」などの意味があるとされる)がプロポーズに相応しいものとは言えなかったため、後々まで夫婦間の笑い話となった(ラインハルトは、この話を参考にヒルダに求婚したが、花束はアニメでは紅白のバラ(赤バラは「熱愛」、白バラは「純愛」が花言葉)であった)。
物語終了まで子供には恵まれなかったが、ロイエンタールの叛乱後、ロイエンタールとエルフリーデ・フォン・コールラウシュとの間に生まれた子供を引き取りたいという夫の提案に賛同し「幸福」を意味するフェリックスと名付けて養育する。同時にロイエンタールの元従卒ハインリッヒ・ランベルツ(直前に両親を亡くしていた)の保護者にもなる。事前にヒルダから連絡を受けていて「どこのキャベツ畑から連れていらしたの? ロイエンタールというキャベツ畑でしょう?」と告げ、喜んでロイエンタールの遺児の母親になることを受諾した。明るくもの静かで献身的な性格だが、ミッターマイヤーがロイエンタールの叛乱に出征する時の発言などから、芯の強さを持ち合わせていることがうかがえる。作品本編において、最後にセリフを語っている。
ミッターマイヤーの使う愛称は「エヴァ」。
フェリックス・ミッターマイヤー (Felix Mittermeyer)
声 - 半場友恵
ロイエンタールとエルフリーデ・フォン・コールラウシュの間に生まれた男子。新帝国暦2年5月2日生まれ。瞳の色は両方とも青。ロイエンタールがハイネセンの総督府で死を待っている時、エルフリーデが連れてきた。ロイエンタールの意思(自身の死亡のため直接伝えられなかった)によってミッターマイヤーに託され、肝心の「妻への連絡」を失念して連れてきたミッターマイヤーより先にヒルダからの連絡を受けていたエヴァンゼリンによってフェリックス(古い言葉で「幸福」を意味している)と名づけられる。物語本編のラストは、ミッターマイヤー夫妻に抱きかかえられたフェリックスが上空の星を取ろうとして手を伸ばし、その姿を見たミッターマイヤーがフェリックスの行く末を想うシーンである。またミッターマイヤーは、実父・ロイエンタールが素晴らしい男であったことをいずれ教え、彼が成人して自らの考えと価値観を持った時、実父の姓を名乗らせてもいいと考えている。ラインハルトは生後間もない我が子(皇太子)に対面させ、友人とさせる意を示している。
ハインリッヒ・フォン・キュンメル (Heinrich von Künmel)
声 - 三ツ矢雄二
「キュンメル事件」を起こした男爵家の当主。フランツ・フォン・マリーンドルフの甥で、ヒルダの従姉弟。先天性代謝異常という難病にかかっており、人生のほとんどをベッドの上で過ごしている。知能は正常であり、学問全般に造詣が深い。英雄崇拝の傾向があり、特にレオナルド・ダ・ヴィンチ曹操ラザール・カルノートゥグリル・ベグそしてメックリンガーといった複数の分野で業績を残した人物にあこがれているが、肉体上のハンデによって、自分がその英雄の列に加わることは決してないことを自覚している。
従姉弟のヒルダとの関係は良好で、健康的で優れた美貌を持ったヒルダを羨望の対象として見ていた。ヒルダ自身も病弱なキュンメル男爵は保護欲を刺激して止まない存在だった様であり、何かと世話を見ていた。
この羨望と嫉妬に苛まれた精神気質により、何かを為して死にたいという欲求にかられ、それにより地球教に利用されることになる。皇帝に即位したラインハルトを脅迫して服従させることで、宇宙を自分の手に握りたいと考えたキュンメルは、悪名を被る覚悟でキュンメル事件を引き起こす。結局ラインハルトを屈服させたいという望みは叶わず、陰謀も最終的には阻止され、その場で残る生命力を使い果たし死亡。19歳。なお、死に際の会話ではたとえ悪名であれ自分の存在が歴史に残ることを喜んでいた様子も感じられ、彼自身はラインハルトを本気で害するつもりがなかったのではないかとする説もある。
前年、メックリンガーはヒルダの頼みを聞き入れ、キュンメル男爵を見舞ったことがあった。その時男爵が、自由に動けない身体の代替としての動物を飼っていないことを不思議に思い、その様子に気付いたヒルダに伝えている。
マリーカ・フォン・フォイエルバッハ (Marika von Feuerbach)
声 - 久川綾
皇妃となったヒルダの侍女。外見から17歳くらいと推定されている。柊館が地球教徒に襲撃された事件でケスラーと知り合う。自分がチョコレートアイスを買いに行ったから事件が起こったと発言したり、この時点で上級大将だったケスラーを大佐と勘違いした(本当は中佐だと思っていた)ことから、やや世情に疎いことがうかがえるが、ヒルダに対する愛情と忠誠心はケスラーにも伝わっていた。事件の後、積極的にケスラーに接近しており、2年後に結婚することが記述されている。「ホクスポクス・フィジブス、ホクスポクス・フィジブス!」という祖父から教わった呪文を唱えていた。意味は「凶事よ消えうせろ」(この呪文は、他の田中芳樹作品中にもある)。
キルヒアイスの父
声 - 屋良有作 / 不明(黄)
司法省の下級官吏。趣味は食後の黒ビールとバルドル星系産の蘭の一種を育てること。「黄金の翼」では、隣に引っ越してきたミューゼル家の娘アンネローゼに一目惚れした10歳のジークフリードが、花束にして渡すために蘭を切り取られてしまうシーンがある。オーディンで夫婦で一緒に暮らしている。軍に入隊したキルヒアイスとは月に一度ビデオ・メールを交換しているくらいで、直接会う機会は年に一度あるかないか、という程度。息子の死後は一度も登場していない。
キルヒアイスの母
声 - 沢田敏子
上記の夫と一緒に暮らしている。軍に入隊したジークフリードの行く末を心配しているごく一般的な気質の母親、として描かれており、ヴァンフリート星域の会戦が終わって一度帰省した息子に、健康と安全と結婚という、母親にしては特に個性的とは言い難い質問を向けている。夫共々に、ラインハルトとアンネローゼに身命を賭して尽くす息子の心情を察することは出来ず、単なる幼馴染にいつまでと思う程度で、結婚して孫を夢見る自分達とは異なる世界に生きる息子を理解することは出来なかった。
ミッターマイヤーの父
声 - 松岡文雄
造園技師で、下級貴族や裕福な平民を相手に堅実な商売を営む。このような身分の定まった社会では、手に職をつけるのが一番という考えを持っており、息子のウォルフガングも職人か技術者になる様望んでいた。結果として息子は戦争の職人(それも名人)になったが、父親はその分野には疎かったよう(コミック版では、酒の席で軍人という存在に対してかなり批判的な論評を友人に話し、また息子の園芸下手を嘆いている)。ウォルフガングがエヴァンゼリンに求婚するシーンに遭遇したが、息子の軍隊での活躍などを知らないため、その優柔不断さに歯がゆい思いを感じている。ウォルフガングのプロポーズを庭木の陰から覗き、息子が言葉に詰まると「しっかりせんか、甲斐性なし」と小声で叱咤(正確には、独り言か心での声であり、聞こえるような物ではない)したり、息子の結婚式に参列したロイエンタールが美男子なのを見て、エヴァンゼリンがロイエンタールに気が向かないか心配するなど、息子に対して不器用ながらも気を遣う姿が見られる。
ミッターマイヤーの母
声 - 花形恵子
上記の夫と一緒に暮らしている。アニメでは息子と同じ髪と瞳の色の持ち主として描かれている。息子がエヴァンゼリンに初対面で好意を抱きながらも、それを誤魔化している事を見透かしていた。息子の結婚式では、ロイエンタールにエヴァンゼリンの気が向くのではないかとの夫の懸念を、即座に一笑に付していた。
ロイエンタールの父
声 - 筈見純
下級貴族。財務省官吏を経て鉱山の投資で富を築き、貧窮していたマールバッハ伯爵家の三女レオノラに惚れて結婚するが、年齢差へのコンプレックスから結婚生活は早々に破綻した。オスカー・フォン・ロイエンタールが生まれた後にレオノラが自殺すると、息子を逆恨みしながら酒に溺れる毎日を過ごし、事あるごとに「お前は生まれて来なければ良かったのだ。」と呪詛の如く息子に呟くようになる。ただし、膨大な財産を遺しており、それによってロイエンタールは質素なラインハルトよりもよほど貴族らしい生活をしていたと言われる。コミック版では息子がある程度の年齢に育っても正気を保っており、自失しうわ言を呟く妻を横目に、オスカー少年に「お前は私たち夫婦を不幸にするために生まれてきたのだ」と教え込んでいた。
レオノラ・フォン・ロイエンタール (Leonora von Reuenthal)
元はマールバッハ伯爵家の三女。同家の財政的な事情から20歳年上の下級貴族であるロイエンタールの父と結婚したが、夫婦関係は上手くいかなくて黒い瞳の愛人を作った。オスカーが生まれた時にその瞳の色の違いから彼が実は愛人の子ではないかと疑い、浮気が発覚することを恐れてオスカーの眼を潰そうとして侍女の悲鳴に我に帰って服毒自殺を遂げる。OVA版では、面立ちや髪の色が息子に似ているように描かれている。コミック版では、オスカーが立って歩けてボール遊びのできる年齢まで生存し、嫌悪と恐怖の眼差しを向けていたが、やがて自失した。夫ともども、死亡時期・死因は不明。
クララ (Klara)
声 - 池本小百合(77)
フェザーンでの爆弾テロで負傷したルッツを担当した看護婦。ただし原作にはルッツの婚約者の名は記されず、クララという名はOVA版のみに登場する。後にルッツと婚約したが、ルッツがウルヴァシーで死亡したため婚前未亡人となる。ラインハルトは年間10万帝国マルクの年金を下賜しようとしたが、自立能力があることを理由に固辞している。この年金はヒルダの発案によって従軍看護婦育成費と功労金の基金に充てられることになり、クララが運営委員の1人に就任した。
ラーベナルト (Rabenardt)
声 - 野本礼三
オーベルシュタイン家の執事。オーベルシュタインからも信頼されているようである。作中には登場しないが妻がおり、彼女も夫と共にオーベルシュタインに仕えている。オーベルシュタインは家を空けていることが多い。オーベルシュタインは地球教の残党を一掃した罠で爆死する間際、遺言状を執行することと年老いて先のない愛犬の好きにさせるようにという最後の言葉を伝えられることになる。

ゴールデンバウム王朝編集

皇帝・皇族編集

ゴールデンバウム王朝の歴代皇帝の詳細は「銀河英雄伝説の歴史上の人物#ゴールデンバウム王朝歴代皇帝(即位順)」を参照

フリードリヒ4世 (Friedrich IV)
声 - 阪脩 / 稲葉実(Die Neue These)
第36代銀河帝国皇帝。先帝オトフリート5世の次男。63歳。
次期帝位を有望視されていた兄と弟が帝位を争って共倒れしたため即位した凡庸な人物[30]。国政はリヒテンラーデに委ね、自らは放蕩と漁色の果てにバラの栽培に専念する、老成したというより老けて立ち枯れた生活を送る[31]。何一つ業績らしいものは残していないが、特に悪政をしたわけでもない、いかにもゴールデンバウム王朝の末期ぶりを象徴する君主[30]。敬愛する姉を奪ったことで、ラインハルトが憎悪する最大の対象であったが[31][16]、アムリッツァ星域会戦終了直後に心臓発作で急死し、ラインハルトが自らの手を下すことはできなかった[32]
帝位に就く前は、無能な上に放蕩者、先帝から勘当寸前であったことから、誰からも皇帝になることはまずないと思われ、何も期待されていなかった。帝位についても国政には興味を示さず、結果として、宰相代理リヒテンラーデ侯や後ろ盾となったブラウンシュヴァイク公の跳梁を許すこととなった[30]
暗君とされるが、思慮深い一面を見せることもある。ラインハルトに高い実力があることを認め、リヒテンラーデの忠告を無視してまで、彼に力を与えていった思われる描写がある。それは結果として門閥貴族の反発、反ラインハルト派の形成に至るが、本人は自分がラインハルトに殺される結末まで見据えていた節がある[16]。特に道原版では死の間際「決めていた、何一つ決めてやるものかと」と言い残し、暗愚を装っていたと示唆するシーンがある(原作とOVA版では臨終シーン自体がない)。
ルードヴィヒ
フリードリヒ4世の皇太子。故人。
フリードリヒ4世の嫡子で唯一成人した男子。非門閥貴族出身の女性との間に一子エルウィン・ヨーゼフをもうけるが間もなく病没する[16]
没年について外伝1巻では彼の死が引き金となった一環としてアンネローゼが召し出されたことになっているが(つまり帝国暦477年以前に死去)[30]、エルウィン・ヨーゼフはフリードリヒ4世が亡くなった時(帝国暦487年)に5歳になったばかりとあり(つまり帝国暦482年前後の生まれ)[16]、矛盾が生じている。
エルウィン・ヨーゼフ2世 (Erwin Josef II)
声 - 江森浩子
第37代皇帝。皇太子ルードヴィヒの遺児でフリードリヒ4世の孫にあたる。後に銀河帝国正統政府皇帝。
フリードリヒ4世の急死後、利害が一致したラインハルトとリヒテンラーデによって擁立された僅か5歳の幼帝[16][32]。ブラウンシュヴァイク公ら門閥貴族の跳梁を防止するための擁立であり、何ら実権がない。唯一の直系男子として甘やかされて育てられたために非常に我儘で年齢を考慮しても自制心がまったくない[32][33]
リップシュタット戦役で門閥貴族及びリヒテンラーデが失脚し、実質的にラインハルトが最高権力者となった中でも形式的な君主として君臨していた[34]。しかし、フェザーンの思惑(と、事前に計画を察したラインハルトの策謀)によって、ランズベルク伯らに誘拐される形で同盟に亡命する形となり、銀河帝国正統政府の皇帝となる[35]。これが対同盟宣戦布告の大義名分に使われ、またエルウィン・ヨーゼフ自身も廃位される。
同盟敗北による銀河帝国正統政府崩壊の際、ランズベルク伯に連れられて行方不明となる[36][23]。2年後にランズベルクが逮捕された際に、彼がエルウィン・ヨーゼフのものと思われる幼児のミイラ化遺体を所持し、彼がそれを皇帝として敬っていたことから死亡したと判断され、公共墓地に埋葬される[17]。ところが、後に逮捕されたシューマッハが真相を明かし、ランズベルクの元を逃げ出して行方不明となり、精神の安定を失ったランズベルクが幼児の遺体を盗んでエルウィン・ヨーゼフの遺体と思い込み始めたのだという[18]。実際のエルウィン・ヨーゼフの足跡は行方不明のままとなる。
カザリン・ケートヘン1世 (Kasarin Katchen I)
第38代皇帝。ゴールデンバウム朝の最後の皇帝。
エルウィン・ヨーゼフ2世誘拐事件後にラインハルトが擁立したわずか生後8カ月の幼帝であり、初の女帝[37][35]。ラインハルトの明白な傀儡かつ建前上の君主であり、乳児ゆえに皇帝の職務を果たすことはできず、父親のペクニッツ公爵が親権者として職務を代行する。間もなく禅譲という形でラインハルトが帝位を継ぎ、ローエングラム王朝が誕生する。また禅譲にあたって、父のペクニッツと共に身の安全や生活は保証されている[22]
皇族としての血筋は原作では「先々帝ルードヴィヒ3世の第3皇女の孫」となっているが、ルードヴィヒ3世なる皇帝は存在せず、石黒監督版OVAでは「先々帝オトフリート5世の第3皇女の孫」に修正されている。
シュザンナ・フォン・ベーネミュンデ (Susanna von Benemünde)
声 - 藤田淑子 / 鶴ひろみ(黄)
通称ベーネミュンデ侯爵夫人。フリードリヒ4世の愛妾。子爵家令嬢。外伝の主要人物で本伝では故人だが、各版で時系列上の登場時期が異なる。
かつて漁色家で知られたフリードリヒ4世の寵愛を独占し、やがて皇后になるとみなされていた30歳過ぎたばかりの妙齢の女性[30]。しかし、3度の流産の後に、新たに後宮に入ったアンネローゼ、後のグリューネワルト伯爵夫人にその地位をとって代わられて皇帝から距離を置かれ、現在では幻の皇后と称される。そのために嫉妬に狂い、再び皇帝の寵愛を受けるべくアンネローゼやその弟・ラインハルトを害そうと[30]数々の陰謀を企てる。その嫉妬深さから当初ラインハルトにヘビ婦人と仇名され、後にラインハルトの苦手な食べ物に引っ掛けてチシャ婦人と呼称される[38]。作中の現在時間軸上ではヒステリックな一面が強調されるが、共犯者のグレーザーによれば宮廷に上がった頃は、「蕾を開いたばかりの桜草にたとえられる可憐な深窓の姫君」だったという[30]。また、3度の流産も自分の血筋を皇位に着けたいブラウンシュヴァイク公やリッテンハイム侯が医師を買収して殺したという噂が流れており[30]、彼女自身も死の間際に参加者のブラウンシュヴァイク公に毒を盛られたと主張しているが真偽は不明[24]
外伝におけるラインハルトの主要な敵役の一人であり、本来の標的であるアンネローゼに安易に手を出せないため、その弟を狙う策謀を企てる(「星を砕く者」「白銀の谷」「黄金の翼」)。しかし、いずれも失敗した上、正式に皇帝愛人の地位を失ったことでいよいよ暴走し、帝国暦486年5月にグリューネワルト伯爵夫人暗殺未遂事件を引き起こす[24]。結局、暗殺計画が露見し、最期は皇帝の慈悲として毒による自裁を命じられ、当時の典礼尚書であるアイゼンフート伯爵の館で毒死する(拒絶しようとしたが無理やり飲まされる)[24]
OVA版では暗殺未遂事件の時系列が変更され、本伝中のカストロプ動乱と同盟による帝国侵攻作戦の間(帝国暦486年5月末-8月頭)のエピソードになっているため本伝中に登場する(OVA第11話)。時系列変更に伴う描写や設定の変更はあるものの概ね原作通りであり、最後の毒死の後は病死と公表される。それ以外の本伝開始以前のエピソードもOVAの外伝で扱われており、OVAオリジナルの「決闘者」にも暗躍する一人として登場する。
藤崎版では短編「白銀の谷」よりヘルダー大佐を使ったラインハルトの暗殺計画エピソードはあるものの[39]グリューネワルト伯爵夫人暗殺未遂事件自体がなく、第6次イゼルローン攻防戦の論功行賞の後、突然アンネローゼの館を訪問してラインハルト、アンネローゼの両名と対面する[40]。フリードリヒ4世崩御の時点でも弔問の順序を越され「あの女」と恨み節を言いながら存命している[41]
リヒャルト
オトフリート5世の嫡男で、フリードリヒ4世の兄。故人。
開明的ではないが、勤勉で教養に富み思慮深く有能な人物。次の皇帝として有望視されていたが、父である皇帝の弑逆を図ったとして処刑される[30]。後に末弟クレメンツの策謀による冤罪だと発覚する[30]
クレメンツ
オトフリート5世の三男で、フリードリヒ4世の弟。故人。
行動力に恵まれ明朗快活、クロプシュトック侯爵ら有力貴族からの支持も厚い人物。次期皇帝の有力候補だった長兄リヒャルトの反逆罪が発覚して刑死したため、皇帝位を有力視される[30]。ところが、それがクレメンツ自身の策謀だったと発覚したため、自由惑星同盟へ亡命しようとするが、その道中で「偶然による宇宙船の事故」によって死亡する[30]。これによってフリードリヒ4世が皇位を継ぐことがほぼ確定した。

ゴールデンバウム朝の官僚・行政官編集

クラウス・フォン・リヒテンラーデ (Klaus von Lichtenlade)
声 - 宮内幸平 / 糸博(千) / 岡和男(Die Neue These)
国務尚書、帝国宰相代理。侯爵。後に帝国宰相かつ公爵となる。75歳。
とがった鼻に雪のような銀髪、鋭いというより険しい眼光の老人[31]。内務・宮内・財務尚書を歴任し[30]、帝国宰相代理(事実上の帝国宰相位[注釈 2])として文官筆頭の地位にある[31]。新しい政策や制度を定めたわけではないが、フリードリヒ4世が政治について一切携わらなかったことから銀河帝国の政治を一手に引き受け、それらを大過なく取り仕切ってきた有能な官吏。門閥貴族が跳梁する現状を憂いて帝国の未来を憂慮すると同時に、門閥貴族らほど、あからさまではないが、自らの地位と権力を愛している[32]。また、急速に地位を高めるラインハルトにも危惧を抱いている[30]
フリードリヒ4世の逝去に際して、ブラウンシュヴァイクら門閥貴族を封じ込める好機とし、ラインハルトの協力を得て幼帝エルウィン・ヨーゼフ2世を擁立する(その際に、公爵となり、慣例で長年空位であった宰相に就任、さらに摂政を兼任する)[32]。これによってリップシュタット戦役が起こるとラインハルトに戦争を任せ、終結後にはラインハルトを排除しての権力の独占を企図していた[43]。しかし、オーベルシュタインの策でキルヒアイスの死の黒幕ということにされ、戦役終結直後にオーディンに急行したロイエンタールに逮捕・拘束される。その後、ラインハルトの指示で自殺させられ、一族は10歳以上の男子は死刑、子女は流刑に処せられた[34]
リヒテンラーデ本人は2巻末で死ぬものの、本伝では後に姪の娘を名乗るエルフリーデ・フォン・コールラウシュが登場する。また、本編開始以前を扱った外伝にはその立場柄登場頻度が多く、特に『星を砕く者』ではベーネミュンデ侯爵夫人の対応に苦慮するシーンが多い[24]
ゲルラッハ (Gelrach)
声 - 八奈見乗児 / 土師孝也(Die Neue These)
財務尚書。子爵。
文官としてリヒテンラーデに継ぐ地位にあり、彼の側近のような人物[30][30]。カストロプ動乱において担当者として登場する[16]。エルウィン・ヨーゼフ2世が即位しリヒテンラーデ侯が帝国宰相となると副宰相となる。そしてリップシュタット戦役末にリヒテンラーデが失脚すると自主的に地位を返上することで自らと一族を守る[34]。その後、オーベルシュタインの監視下で生活していたが、フェザーンが裏で糸を引くエルウィン・ヨーゼフ2世誘拐計画がラインハルトに知られると、ラインハルトとオーベルシュタインの談義により、事後対応の一環として、その共犯者として罪を着せられる計画が立てられる[44]。なお、以降にゲルラッハが登場することはなく、誘拐事件の発生後にどうなったかは不明である。
石黒監督版OVAでは本伝においてワイツの役割だったものがゲルラッハに変更されている。
ヨッフェン・フォン・レムシャイド (Jochen von Lemscheid)
伯爵で門閥貴族。フェザーン駐在帝国高等弁務官。後に銀河帝国正統政府の首相兼国務尚書。
#銀河帝国正統政府
オイゲン・フォン・カストロプ (Eugen von Kastropf)
前財務尚書。公爵。門閥貴族。
15年に渡って財務尚書を努め、その間に不正蓄財を行い、疑獄事件にも関わる[16]。同僚である当時の司法尚書ルーゲ伯から見事な奇術と皮肉られるほど、あまりの酷さに、貴族の犯罪に甘い帝国にあっても看過できず問題視されていたが、その政治的手腕で抑え込んでいた。帝国暦487年に自家用宇宙船の事故で突如死亡し、カストロプ動乱の引き金となる[16]
ワイツ (Weitz)
声 - 関口英司(Die Neue These)
リヒテンラーデの政務補佐官。
3代前にようやく帝国騎士の称号を得たという寒門出身の男[24]。宮廷政治に関わる者としては率直で無礼な言動をするが、リヒテンラーデに気に入られ、彼の補佐を務める[24]。本編ではカストロプ動乱でわずかに登場し、その鎮圧の司令官をキルヒアイスにしたいラインハルトに買収され、リヒテンラーデにラインハルトの提案に賛成するよう意見具申を行い、実際に賛同させる[16]。外伝において登場が増えており、ベーネミュンデ侯爵夫人に手を焼くリヒテンラーデに彼女を結婚させるなど穏当な策を具申したり、彼の手足となってグレーザーから聞き取りを行う。また、ベーネミュンデの自裁にも立ち会う[24]。さらにベーネミュンデの問題が片付き安堵するリヒテンラーデに1つ片付けても別の問題が生まれると警句を与え、彼に奇妙な感銘を覚えさせる[24]
オッペンハイマー
声 - 城山知馨夫(28)
大将で憲兵総監。伯爵。OVA版のオリジナル人物。
リップシュタット戦役終結後、ラインハルトに投降した一人。ラインハルトとの引見で、リッテンハイム侯爵の縁者だったために止む無く貴族連合軍に協力していたと弁明し、一度は許される。しかし、その場で礼として名画を贈ろうとし、一度無視されても重ねて贈ろうとしたために逆鱗に触れ、その場で贈賄の現行犯として逮捕される。その場でさらに副官に抜擢されたシュトライトを引き合いに出して免罪を乞うが、ラインハルトから「(オッペンハイマーには)惜しむべきなにものもない」と一蹴される[45]。そして後任の憲兵総監にケスラーが充てられることとなった。
OVAオリジナルの登場人物であり、原作での憲兵総監の名前は少なくともアスターテ会戦の祝賀式においてクラーマー大将と記述されている。

ゴールデンバウム朝の軍人編集

エーレンベルク (Ehrenberg)
声 - 佐藤正治 / 中庸助(Die Neue These)
元帥。フリードリヒ4世治下の軍務尚書。門閥貴族出身[46]
武官筆頭だが、軍人と言うより老軍官僚と言った印象が強い人物でモノクルを付けた老人(年齢は80前後[注釈 3][21]。本伝での登場は少ないが、外伝においては軍政のトップとしてラインハルトに策謀を仕掛けていたシーンがしばしばある[46]
シュタインホフ (Steinhof)
声 - 勝田久 / 大友龍三郎(Die Neue These)
元帥。フリードリヒ4世治下の統帥本部総長。
登場は少なく、ほとんど他の三長官との会話シーンのみである。他の者達と同じく、急進するラインハルトには反感を抱く。
リップシュタット戦役開戦前夜に、ラインハルトに拘束され、退役(石黒監督版OVAではルッツが拘束する)。
グレゴール・フォン・ミュッケンベルガー (Gregor von Mückenberger)
声 - 柴田秀勝 / 沢木郁也(Die Neue These)
元帥。フリードリヒ4世治下の宇宙艦隊司令長官。伯爵家の次男。乗艦はヴィルヘルミナ。
士官学校を首席で卒業し、その後長い軍歴を誇る人物。「皇帝よりも皇帝らしい」と評され、威厳が軍服を纏ったような堂々たる風格を持つ。原作(本伝)では、三長官の中ではやや登場が多いが、去就は不明な点が多く、皇帝崩御の際にラインハルトが司令長官となったとあるだけで、ミュッケンベルガーがいつ、どのような理由で職を辞したかは記されていない。ラインハルトに対してはオフレッサーとの会話でラインハルトを認めている旨の帝国要人としては珍しい発言をしているが、後述のように外伝などにおいては当初、反ラインハルト派だった描写も多い。
軍人としての能力は、ラインハルトは「堂々たるだけだ」と軽視する発言をしており、他にも帝国軍将帥の言葉としてメルカッツと立場を入れ替えるべきという評価もあったとされている。ただ、実際には宇宙艦隊司令長官在職中は帝国の勢力圏は安定しているなど、それほど無能な人物ではないという説明も原作でなされている。第4次ティアマト会戦では自らの作戦を逆手に取られ煮え湯を飲まされたり、第6次イゼルローン攻防戦では婉曲な対応だったものの、最終的にはラインハルトの正しさや力量を正しく評価している。
OVA版及び外伝では登場頻度が増し、当初は他の高級軍人と同じ反ラインハルト派だったが、最後は彼の力量を認める好人物となっている。特にその去就は、宇宙艦隊司令長官職をラインハルトに譲り勇退するというものである。また、きたる内戦に備え、自軍に勧誘するブラウンシュヴァイク公爵とリッテンハイム侯爵に、ラインハルトを甘く見ないように警告している。以後は登場はせず、旗艦をフレーゲルに譲ったということ以外、リップシュタット戦役への関与も見られない。
藤崎版では第4次ティアマト会戦後にラインハルトがローエングラム家を継ぐと同時に自ら退役する。
クラーゼン (Klasen)
元帥。フリードリヒ4世治下の幕僚総監。
三長官職と同じ元帥号だが、幕僚総監の説明はなく、ほぼ名前だけの登場。アニメでも顔が何回か出るだけで、台詞もなく字幕も出ない。なお、武官としての席次はミュッケンベルガーより高い。
ゲームにおいては、セガサターン・プレイステーション版で三長官との会話シーンに参加し、リップシュタット戦役時にエーレンベルク、シュタインホフと共に拘束され引退している。パソコン版ゲームでは、元帥号であることから、三長官職に就けることもできる。
オフレッサー (Ovlesser)
上級大将で装甲擲弾兵総監。
#貴族連合軍の軍人
ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ
大将(後に上級大将)。艦隊司令。リップシュタット戦役で貴族連合軍の実戦総司令官を務め、後に同盟に亡命。ヤン艦隊の客将。
トーマ・フォン・シュトックハウゼン (Thoma von Stockhausen)
声 - 永井一郎 / 津田英三(Die Neue These)
大将。イゼルローン要塞司令官。50歳。
第7次イゼルローン攻防戦時の要塞司令官。伝統的に要塞と艦隊の司令官は不仲とされ、シュトックハウゼン自身も要塞駐留艦隊司令官のゼークトと仲が悪かったため、連携が上手く取れなかった。ヤンの計略に気が付かず要塞を奪取され、捕虜となる。その後は不明。
ハンス・ディートリヒ・フォン・ゼークト (Hans Dietrich von Seeckt)
声 - 飯塚昭三 / 北沢洋(Die Neue These)
大将。イゼルローン要塞駐留艦隊司令官。オーベルシュタインの上官。50歳。
第7次イゼルローン攻防戦時の要塞駐留艦隊司令官。典型的な軍事ロマンチシズムの持ち主で、客観的な戦略や戦術よりも威厳と体面を重んじる指揮官。そのため、特に幕僚のオーベルシュタインを嫌っており、彼の再三の進言にもかかわらず、これを無視してヤンの策略に嵌り、存在しない同盟艦隊を追って要塞から離れてしまう。その間にヤンに要塞を占領され、彼から撤退するよう勧告されるが、これを侮辱と受け取って全艦隊突入を命じたためにトールハンマーの餌食となる。
アントン・ヒルマー・フォン・シャフト (Anton Hilmer von Schaft)
声 - 有本欽隆
技術大将。科学技術総監。56歳。
工学と哲学の博士位を有し、指向性ゼッフル粒子の開発責任者として有名な人物。しかし、それ以外に特に功績がなく、技術力より政治力に長け、それによって6年に渡り科学技術総監の役にあった。さらにフェザーンと繋がり、密かに軍事機密を漏洩して金銭を受け取っていた。
ラインハルトが帝国の実権を握り、綱紀粛正される中、フェザーンの思惑もあって焦りから、ガイエスブルク要塞を移動してのイゼルローン攻略を進言する(第8次イゼルローン攻防戦)。戦争後、ラインハルト、フェザーン双方から用済みとみなされ、フェザーン側から流された汚職や横領の証拠によってケスラーに逮捕され失脚した。
シュターデン (Staaden)
元士官学校教官。アスターテ星域の会戦はラインハルトの幕僚で中将、リップシュタット戦役は貴族連合軍の大将。
#貴族連合軍の軍人
フォーゲル (Fogel)
声 - 松尾貴司(新) / 藤原貴弘(Die Neue These)
中将。エルラッハと同じくアスターテ会戦でラインハルトの直属艦隊の司令官の1人として登場した。劇場版第二作では、ロイエンタールからエルラッハと共に人数合わせの足手まといと評されている。同作での乗艦はバッツマン。
アスターテ会戦後に、ミュッケンベルガーはエルラッハの戦死には言及したがフォーゲルの安否は触れなかったので生存したものと思われる。しかし、原作ではその後一切登場しない。劇場版第二作においては、帝国軍三長官への超光速通信での報告中に顔を出している。ボーテックス社のゲームでは作品ごとに扱いが異なり、『II』ではアスターテで生き延びその後も登場、『III』にはこの人物が存在せず、『IV』ではアスターテで戦死した扱いで、データは存在するがゲームには登場しない、アスターテ以前のシナリオが組まれた『IV EX』でやっと登場、という具合になっている。
アーダルベルト・フォン・ファーレンハイト
少将(後に中将)。艦隊司令。リップシュタット戦役で貴族連合軍の司令となり、敗戦後はラインハルトに仕える。
エルラッハ (Elrach)
声 - 佐藤正治 / 屋良有作(新) / 楠見尚己(Die Neue These)
少将。アスターテ会戦でラインハルトの直属艦隊の司令官の1人として登場したが、指揮能力及びラインハルトに協力する姿勢はほとんどなかった。アニメでは、ヤンが指揮する同盟第2艦隊に背後にまわられた時、全速前進というラインハルトの指令を無視して反転しかけ、同盟軍の砲撃をまともに受けて撃沈され戦死、ラインハルトから容赦ない非難を浴びた。ラインハルト麾下で最初に戦死した将官である(藤崎竜のコミックス版及び『Die Neue These』では戦死していない模様)。乗艦はハイデンハイム(石黒監督版)。
シュムーデ (Schmude)
カストロプ動乱が起こった時に最初に派遣された討伐軍の司令官。原作では着陸したところを奇襲されて戦死した。OVA版ではアルテミスの首飾りと同じ防宙システムによって艦隊が全滅した。階級は原作中に提督という表記がある。道原かつみのコミック版ではマクシミリアンと通信を交わすシーンがあり、艦隊は地上からのビームを衛星で反射しての攻撃によって全滅させられている。
ノルデン (Norden)
声 - 大原康裕(三)
少将。第3次ティアマト会戦におけるラインハルト艦隊の参謀長。32歳で少将と出世は早いが子爵家の嫡男だからとラインハルトは見ている。自身より若く、皇帝の寵姫の弟だから出世したと見ていたラインハルトの戦術意図を軽視し理解できずに、ラインハルトの逆鱗に触れるようなものの言い方や、ノルデンに対する気遣いを読み取ることができないなど、ラインハルトのストレスを蓄積させる一方であった。ラインハルトは「一生の忍耐力を使い果たしてしまいそうだ」とキルヒアイスに不満を漏らし我慢していたが、彼の発した「撤退しましょう」の一言に怒りが爆発し怒声を浴びせて、わずか2度の3連斉射で会戦の勝利を決定付けてしまう。その手腕に、ただ呆然とするだけであった。キルヒアイスもラインハルトの役には立てないと判断している。
藤崎竜による漫画版では、原作同様に第3次ティアマト会戦に伴ってラインハルト艦隊の参謀長として配属される(こちらでは『貴族の息がかかった人間』としての描写で描かれていた)。しかし当のラインハルトが総司令官であるミュッケンベルガーから直々に後方待機を命じられたため、彼等と共に後方に陣取る事を余儀なくされている。ノルデンはこれを不服とし、「命令無視になろうと突出すべきだ」と進言したが、直後に鬼のような形相になったラインハルトに睨まれて引き下がらざるを得なかった。
実はノルデンの目的は「ラインハルトを激戦の只中に放り込んで戦死させる事」であり、自分だけは逃げ出して助かる算段であった。しかし当初の予定とは裏腹に艦隊は後方待機となり、なおかつホーランド率いる第11艦隊が迫って来た事で、艦隊の中で1人慌てふためいている間にラインハルトはホーランド艦隊を撃破してしまっていた。最後は苛立ちが治まらず、「残存艦隊を皆殺しにせよ、驚かせた罰だ!」と恥知らずな進言をしてしまったことで、遂に堪忍袋の緒が切れたラインハルトに罵倒と叱責を喰らって艦から摘み出される結末となった。
レムラー (Lemmler)
声 - 秋元羊介 / 松田健一郎(Die Neue These)
中佐。同盟軍第13艦隊によるイゼルローン奪取作戦の時の、要塞司令室警備主任。フォン・ラーケン少佐に変装したシェーンコップがシュトックハウゼン大将を人質にとった時、司令官は死よりも不名誉を恐れると発言したが、事実はそうはならず、死を恐れたシュトックハウゼンの命令で降伏し、捕虜となった。ただしOVA版ではリンツに手錠をかけられる寸前に振りほどき、要塞のコンピューターをロックしたため、シェーンコップ達が中枢コンピュータまで出向くはめになった。なお、アニメ(DVD)版では大佐と表記される。また、アニメ初期版とDVDのリマスター版では、キャラクターの顔が著しく変わっている。「Die Neue These」では少佐の階級にあり、シェーンコップを怪しんで司令室直前のセキュリティチェックでブラフを仕掛けるなど心理戦を繰り広げるものの、焦ったシュトックハウゼンのために無に帰す描写がなされている。

その他の貴族(ゴールデンバウム)編集

リップシュタット陣営に与したものは#門閥貴族とリップシュタット陣営を参照。

エルフリーデ・フォン・コールラウシュ (Elfride von Kohlrausch)
声 - 富沢美智恵
リヒテンラーデ侯の姪の娘。フェリックス・ミッターマイヤーの実母。
リヒテンラーデ家の縁者として、リヒテンラーデの拘束及び一族の処刑を担当したロイエンタールの命を狙うが逆に捕らわれ、そのまま夜を共にする[47]。以後は、ロイエンタールの破滅を見届けるとして、オーディンのロイエンタール家に居付き、フェザーンへの異動にも同行する[20]。なお、ルビンスキーは彼女がリヒテンラーデ家とは無縁の女性で、そう思い込んでいるだけ(さらにそれをラングが仕向けた)ようなことを匂わす発言をしている[48]
ロイエンタールの子を宿した後に、彼への復讐を狙うラングに目をつけられ謀略に加担し、ロイエンタールの叛意を偽証する[23]。謀略の失敗後はラインハルトの計らいで男児を生むが、間もなく姿を消し[49]、ルビンスキーの隠れ家に逗留する[48]。その後、第2次ランテマリオ会戦において、ドミニクの手筈で[50]死の間際のロイエンタールに生まれた息子を連れて対面する。反乱に失敗してみじめに死ぬところを見物に来たと言いつつも、今なら容易く自分を殺せるというロイエンタールの発言には特に反応を示さず[注釈 4]、2人の息子をミッターマイヤーの養子とするロイエンタールの提案を受けると、子供を残し姿を消す[29]
ウィルヘルム・フォン・クロプシュトック (Wilhelm von Klopstock)
声 - あずさ欣平(9)
侯爵で門閥貴族。クロプシュトック事件の首謀者。外伝『星を砕く者』の第3章「クロプシュトック事件」の登場人物。
門閥貴族の中でもルドルフが銀河連邦の議員時代から盟友で、何人もの国務尚書や皇后も輩出したという古い大権門の老当主[51]。30年前の先帝オトフリート5世の治世下でも権勢を誇っていたが、オトフリートの末子クレメンツ大公を支持し、次男フリードリヒを公然と侮辱していたため、クレメンツが長兄謀殺で失脚してフリードリヒが帝位につくと、事実上中央政界から排斥されてしまう。以来、跡継ぎが亡くなるなど家運は転落の一途を辿り、家の将来を悲観し、帝国暦486年、フリードリヒ4世及び自身に取り代わって栄華を極めるブラウンシュヴァイク公に逆恨みで一矢報いるべく、クロプシュトック事件を引き起こす[51]。結局、偶然が重なって標的のどちらも暗殺することはできず、領地の惑星に逃亡する。その後、ブラウンシュヴァイクを長とした討伐軍の侵攻を受け、雇った傭兵で迎え撃った末に毒を飲み自害する[51]
本伝では本編開始以前に起こった事件でミッターマイヤーに関わるエピソードとして、クロプシュトックの名は軽く触れられる程度であるが[52]、外伝において詳細に述べられる。また、石黒監督版OVAでは時系列が変更され本伝中の出来事になっている。クロプシュトック事件自体はほぼ原作の通りであるが、自領へ逃げることはせず、最期は暗殺失敗の報を聞いてオーディンの自邸に火を放ち、拳銃自殺する[53]
ユルゲン・オファー・フォン・ペクニッツ (Peknitz)
第38代皇帝カザリン・ケートヘン1世の実父。公爵(元子爵)。
妻が帝位継承には絡まない皇族の傍流(OVA版ではフリードリヒ4世の姪にあたる)であることを除けば特に特徴のない平凡な30代前半の青年貴族[54][22]。政治にも軍事にもまったく興味がなくリップシュタット盟約にも参加せず、象牙細工の収集だけが趣味で、それ高じて多額の借金を抱え、商人から民事訴訟を起こされている。そのため、生まれて間もない娘をエルウィン・ヨーゼフ2世の後の皇帝にしても皇帝の実父として権勢を握れるような者ではないと判断され、カザリンの擁立に繋がる(借金は宮内庁が肩代わり)[54]。これに伴い公爵となり、乳児である娘に代わって親権者として国事行為を代行する[37]。そしてバーラトの和約後に娘が健在である限り年150万帝国マルクの年金が支払われることを前提に退位宣言にサインして、ラインハルトに帝位を禅譲し、ゴールデンバウム王朝を終わらせる[22]
マクシミリアン・フォン・カストロプ (Maximillian von Kastropf)
声 - 堀秀行 / 吉野貴宏(Die Neue These)
オイゲンの嫡男。カストロプ動乱の首謀者。第1巻6章「それぞれの星」の登場人物。
重臣、大貴族の息子として特権と富を甘受してきた典型的な貴族主義者の青年[16]。父の死によってその爵位と莫大な財産を相続するはずであったが、不正に貯めた資産の摘発及び、大貴族でも法で罰せられるという見せしめのために宮廷より差し止められたことに不満を持ち、調査官を猟犬で追い払う、宮廷への出頭命令を無視する、説得にやってきた親戚のマリーンドルフ伯を監禁するといった暴挙の果てに私設軍による軍事行動に至る(カストロプ動乱)。おおよそ社会経験のない無能な青年だが、軍事に多少の才を見せ、2度に渡る討伐軍を退けた上に、指揮官のシュムーデを討つ功績を上げる。それに気を良くして近隣のマリーンドルフ伯領を併合しての半独立の地方王国の建国を試みる。しかし、新たにマリーンドルフ伯領軍の救援及び討伐軍として派遣されたキルヒアイスには勝てずに大敗、最期は保身を計った部下に殺害される[16]
原作では5ページほどのエピソードで容姿の描写などもないが、派生作品では(動乱に至る経緯は同じであるものの)掘り下げられ、オリジナル設定・展開が多いため、下記に個別に記述する。
OVA版
肥満気味の青年で、近世ドイツ的な帝国の風俗に対して、古代ギリシア風の装いをしている。カストロプ領はフェザーンから購入したアルテミスの首飾りと同じ戦闘衛星で守られており、それによってシュムーデ艦隊が敗北したことになっている。自ら艦隊を率いてマリーンドルフ伯領を攻めることもなく、そのため、マクシミリアン個人の軍事面での才能描写は一切ない。状況が悪化し、最期は複数の部下に取り囲まれ刺殺される。
道原版
長髪細面の美形で、ある程度の軍事的能力を持つ人物として描かれる。年端のいかない少女を慰み者にする描写もある。反射衛星を利用したビーム兵器で自領を守っており、さらに実妹エリザベートが指揮する迎撃艦隊で敵を迎え撃つ。ビーム兵器基地が破壊され敗北が確定的となった後、執事から降伏か自害を勧められるが拒絶する。このため、彼の名誉を守ろうとする執事によって射殺される。
藤崎版
OVA版と同様の肥満気味の青年。拉致したマリーンドルフ伯を戦艦の先に晒す様に命じるなど、幼稚な言動が多い。原作と同じく、自ら艦隊を率いてマリーンドルフ伯領に侵攻し、そこで伯爵を拉致する。占領した地域で金品の徹底的な強奪を命じるなど自己中心的な行動に徹する。敗北確定後は同盟への亡命を計るが、部下から見限られており、部下が投下した金貨袋が頭に直撃して死亡する。
Die Neue These
顎鬚を生やした中肉中背の男。事あるごとに部下を殴りつける粗暴な性格で、自ら艦隊を率いてキルヒアイス率いる討伐軍を迎撃するがキルヒアイスの策により旗艦と本隊の間を分断される。さらには降伏すれば兵の罪は不問にするとの勧告を受け、これまでの言動から艦橋にいた部下たちに見限られ、激高して抵抗し射殺される。
エリザベート・フォン・カストロプ
道原版のオリジナルキャラクター。マクシミリアンの実妹。カストロプの私兵艦隊の司令官。
対シュムーデ戦での描写はないが、対キルヒアイス戦では兄の命で艦隊を率いて迎撃に出る。寡兵のキルヒアイス艦隊を嘲ったが、キルヒアイスが小惑星を爆破させ、慣性の法則でその破片を突っ込ませるとともに攻勢に出ると艦隊は潰走。それまでは「兄上」と呼んでいたマクシミリアンに「お兄さま、私の艦隊が」と素に戻って泣きつき、マクシミリアンがその対応に気を取られたことで、大気圏内に突入していたジンツァーがビーム発射基地を破壊する隙を作った。泣きついた直後に通信は途絶したため、その後の描写はないものの戦死したと思われる。
マクシミリアンは目前に迫っていたジンツァーの突入部隊を放ってまでエリザベートを救おうとしており、兄妹仲は良かった模様。

その他の人物編集

グレーザー (Graeser)
声 - 石波義人(白・決)
皇帝の侍医団の一人。医学博士。ベーネミュンデ侯爵夫人の協力者。外伝『星を砕く者』の登場人物。
ベーネミュンデの半ば専属医のような形となっており、彼女に命令され、アンネローゼやラインハルトを害する陰謀に加担する[30]。しかし、ベーネミュンデに強い忠誠心があるわけでもなく、あくまでその地位と財産を利用しているに過ぎず、内心では冷静に自分に手が回らないように計算する[30]。最終的にアンネローゼの暗殺計画が露見すると、早々に官憲に侯爵夫人を売り渡す[24]。その後、グレーザー自身がどうなったかは不明。
OVA外伝にも登場しており、『決闘者』では黒いマントの男を雇い、また彼が失敗した場合に備えて自身がラインハルトを暗殺するべく備えていた。
ベーネミュンデ侯爵夫人の執事
名前不明。道原版のオリジナル人物。
20代半ばの若い男性で代々シュザンナの家に仕えてきたという家柄。密かにシュザンナを愛していた。彼女の命を受けてアンネローゼの暗殺を実行するもロイエンタールやミッターマイヤーに阻まれて失敗し、歯に仕込んでいた毒薬を噛んで自害する。

門閥貴族とリップシュタット陣営編集

門閥貴族編集

オットー・フォン・ブラウンシュヴァイク (Otto von Braunschweig)
声 - 小林修 / 斉藤次郎(Die Neue These 星乱)
ブラウンシュヴァイク公爵家当主。帝国最大の権勢を誇る貴族で、リップシュタット戦役における門閥貴族派の盟主。
フリードリヒ4世の即位に際してその後ろ盾となり、後に彼の娘と結婚して皇室と親族関係を結ぶなど絶大な権勢を振るう。クロプシュトック侯爵ら数々の政敵を追い落とすなど権勢欲は非常に強く、選民思想も強いなどゴールデンバウム王朝を代表する典型的な大貴族。帝国を我が物として振る舞い、台頭するラインハルトを苦々しく思っている[32][21]
フリードリヒ4世の逝去に際して、皇帝の孫娘にあたり自身の娘でもあるエリザベートを帝位に就け、自身は摂政として力を持とうと画策するが、リヒテンラーデ及びラインハルトがエルウィン・ヨーゼフを擁立したため、彼らと対立する門閥貴族派を糾合してリップシュタット盟約を結び、続く戦役へと発展させる[21]。また、その際に有力な軍人であるメルカッツを、家族への危険をほのめかすという形で従わせる。
リップシュタット戦役ではメルカッツに要請された指揮系統の遵守を反故にしたり、リッテンハイムと仲違いするなど終始連合軍の足を引っ張る。甥のシャイド男爵が民衆の蜂起で殺されたことを知るとヴェスターラントの虐殺を実行、民衆の支持を完全に失い連合軍の敗北を決定的なものとする。最期はアンスバッハに半強制的に自決させられる。後、その死体は(失敗に終わるが)アンスバッハによってラインハルトの暗殺に用いられる。
メルカッツは(長いゴールデンバウム王朝が作り出した)精神面の病人と評するが[55]、アンスバッハ、シュトライト、フェルナーと優秀な部下を持ち、そのシュトライトは「(部下の忠誠心を軽く見るが)決して暗愚な方ではない」と擁護している[21]。ただし、それら有能な部下たちを使いこなせなかったとしてラインハルトからは酷評される[56]
藤崎版は基本的に原作通りであるが、娘エリザベートの登場によって彼女を溺愛するシーンが挿入されている。戦役終盤にラインハルトの罠に嵌って大敗し、メルカッツに助けられるも「なぜ早く助けなかった」と彼を罵倒するシーンでも、原作はあくまで自分の命が危うかったからであるが、藤崎版ではエリザベートが死んだことによる。最期の毒死シーンもほぼ原作を踏襲しているが、毒死を提案し、強制するのはアンスバッハではなくフレーゲルになっている[57]
ウィルヘルム・フォン・リッテンハイム3世 (Wilhelm von Rittenheim III)
声 - 寺島幹夫 / 坂部文昭(決)/ 花輪英司(Die Neue These 星乱)
リッテンハイム侯爵家当主。ブラウンシュヴァイクに対抗する大貴族で、リップシュタット戦役における門閥貴族派の副盟主。座乗艦はオストマルク[55]
ブラウンシュヴァイクと同様にフリードリヒ4世の即位に際してその後ろ盾となり、後に皇帝の娘を妻に娶って皇族の外戚となる。ブラウンシュヴァイクには劣るものの、それでも絶大な権勢を誇り、彼と同じく次の皇帝の座に自身の娘を付けようと画策し、激しいライバル関係にある[21]。ただ、ブラウンシュヴァイクと同類の人物であり、下級貴族や平民の台頭を非常に嫌い、後述するように最後は彼と手を組んでいる。
フリードリヒ4世の逝去に際して、ラインハルトらによってエルウィン・ヨーゼフが擁立されたため、政敵であるブラウンシュヴァイクと手を組み、副盟主という地位でリップシュタット盟約を結ぶ[21]。しかし、内乱後も見据えた主導権争いから間もなく仲違いし、辺境星域の奪回という名目で手勢の5万隻を引き連れ、キフォイザー星域へ向かったものの、別働隊を率いるキルヒアイスに迎え撃たれ、数には優っても錬度・指揮で大きく劣ることから簡単に追い込まれる。さらに後方、味方の輸送艦隊を撤退の邪魔だとして攻撃し、わずか数千に大きく数を減らしてガルミッシュ要塞へ逃げ込む。そして、ラインハルトらが要塞へ攻め入る前に憤った部下による自爆テロによって死亡する[55]
名前に関して、原作では「ウィルヘルム・フォン・リッテンハイム3世侯爵」と明記されている。OVAでも彼の姓名を「ウィルヘルム3世」と記しているが、リマスター版では「3世」の表記がなくなっている。
フレーゲル (Flegel)
声 - 二又一成 / 古谷徹(Die Neue These 星乱)
ブラウンシュヴァイク公の甥で男爵。門閥貴族。24歳(クロプシュトック事件時)。予備役少将。参謀にシューマッハがいる。外伝『星を砕く者』では主要人物を務める。
叔父のブラウンシュヴァイク公が権力者であることも手伝って、帝国貴族らしい傲慢さを持つ典型的な選民主義者の青年。その出自から予備役とは言え少将の地位を持つが、それにいささかも疑念を抱かず、自分の能力を過度に評価し、自己陶酔することも多い[55][51][43]。作中におけるラインハルトとの関係は、クロプシュトック事件から始まり[51]、特にミッタマイヤーへの個人的な懲罰で恥をかかされたことから[58]、成り上がりの彼を強く憎み、(分析というより中傷に近いが)王朝の打倒を画策していると早くから指摘していた[59]。その一方で、外面に拘るが故に勇ましい面もあり、ミッタマイヤーへの個人的懲罰では、1対1での対決のため、わざわざ彼の手錠を外させたり(ただし、不利になるや仲間に射殺を命じる)[58]、リップシュタット戦役の最期では「滅びの美学」として名誉ある死を望んだりしている[43]。本編ではリップシュタット戦役の終盤に登場するのみだが、外伝『星を砕く者』では主要な敵役と登場し、本編開始以前からラインハルトと確執があったことが明かされる。爵位は低いが叔父の権威から比較的自由に立ち回ることができ[60]、皇帝からラインハルトと仲の悪い者として名前を覚えられていたり[51]、作中では最強硬派の領袖とも評された[33]。これら後に明かされた設定により、石黒監督版OVAや道原版、藤崎版では物語序盤におけるラインハルトの敵役として登場頻度が増えている。
原作ではリップシュタット戦役の終盤に、強硬派の青年貴族の代表として登場し、メルカッツの軍令を無視して出撃し、(ラインハルトの罠で)成果をあげる。軍規違反で軍法会議にかけられそうになると、名誉ある死のため自殺させて欲しいとブラウンシュヴァイク公に直訴して処罰を免れ、結果としてラインハルトの策謀通り、貴族達の軍行動への規律と統率を乱し、後の大敗北を招く要因となる[55]。最終盤で貴族連合軍が窮地に陥っても戦意を失っておらず、ラインハルトの首さえ取れば勝ちだとブラウンシュヴァイク公を説得し、要塞から出撃しての最後の決戦を挑ませる。しかし、勝てるはずもなく、瞬く間に敗勢となると今度は「滅びの美学」と称して艦隊戦による一騎打ちによる死を望む。これを貴族の自己満足であり、付き合わされるほうはたまったものではない、と参謀のシューマッハに徹底的に否定され、逆上して彼を殺そうとしたところで、逆にシューマッハを慕う部下達に射殺される最期を遂げる[43]
外伝『星を砕く者』では上記の通りラインハルトの主要な敵役として登場し、2人の確執が以前からあったことが明かされる。石黒監督版OVAではクロプシュトック事件やグリューネワルト伯爵夫人暗殺未遂事件の時系列が変更されたこともあって現在時間軸での登場頻度が増え、特に暗殺未遂事件においてグリューネワルトを唆した真の黒幕として登場する。道原版も物語開始時点がクロプシュトック事件直前に早まったことで登場頻度が増えている。
藤崎版では貴族主義者の一面がより強調された一方でかなり思慮深い側面も見せる人物になっており、石黒監督版OVAや道原版と同様に物語序盤におけるラインハルトの主要な敵役の一人として策謀を巡らす。また、作中に登場するエリザベートとも兄妹のように仲が良い。リップシュタット戦役ではメルカッツの能力を正しく評価して使いこなす一方で、貴族とは能力のある者を使いこなす能力が重要(すなわち功績を挙げたメルカッツよりも、そのメルカッツを用いた自分が有能)だと傲岸不遜な発言をしてシュナイダーを苛立たせる[61]。また、最期のシーンは大きく変更されている。「滅びの美学」を重視するのは同じだが、艦隊戦での死ではなく大貴族の最期(滅び)自体に美を見出し、原作におけるアンスバッハの役に成り代わって叔父ブラウンシュヴァイク公に毒による自死を勧め、土壇場で拒絶しようとした叔父に最後は無理やり毒を飲ませる。その後、自らも毒を呷り「帝国万歳」と声高に叫んで死ぬ[57]
アルフレット・フォン・ランズベルク (Alfred von Landsberg)
声 - 塩屋翼 / 菅原雅芳(Die Neue These 星乱)
伯爵。門閥貴族。作中ではランズベルク伯アルフレットと記述される事が多い。
#銀河帝国正統政府
ヒルデスハイム (Hildesheim)
声 - 秋元羊介
伯爵。リップシュタット戦役の初戦となるアルテナ会戦の参加者。
年相応に功にはやり好戦性を抑えようともしない青年貴族。シュターデンに同行するも、ミッターマイヤーの機雷原と情報戦の策の前に慎重策を取る彼に痺れを切らし、他の青年貴族らと共にシュターデンに猛抗議を行い、積極的な軍事行動を起こさせる。そこで右翼部隊を任され、ミッターマイヤー艦隊を挟撃しようとするも見抜かれており、敵の急襲による最初の砲撃で仕留められ、自分が死ぬという認識すらもなく戦死する[62]。艦隊も短時間で全滅。リップシュタット戦役における最初の大貴族の戦死となる。
道原版では挟み撃ちという作戦の本質は理解していたが、相手が疾風の異名を取る機動戦の達人であることから、「我が艦隊の速さを見せてやれ」と暴走し、シュターデンが想定しなかったスピードで戦闘予定宙域に到達。伸びきった陣形で側面を突かれ、弾幕が薄くそのまま戦死する。ボーステック社のゲームでは機動能力がシュターデンより高く設定されている。
コルプト大尉
大尉。兄は子爵。ブラウンシュヴァイク公の従弟で、姉はリッテンハイム侯の一門に嫁いでいる家柄。外伝『星を砕く者』の登場人物。
クロプシュトック戦役に討伐軍の一員として参加した青年貴族。戦闘後の勝者側の略奪の嵐の中で、上品な老婦人に伸し掛かるとそのサファイアの指輪を奪おうとし、彼女が守るために飲み込もとすると喉をナイフで斬って殺し、切り口から指輪を奪う。そこに駆けつけたミッターマイヤーに詰問されると、まったく悪びれず、自分がブラウンシュヴァイク公の従弟であることやリッテンハイム侯の一門とも縁戚であることを述べて罪を免れようとしたため、激昂したミッターマイヤーに軍規に照らしてその場で射殺される。これによってミッターマイヤーは門閥貴族の怒りを買い、その窮地をラインハルトが助けることになる(また、それによってラインハルトとフレーゲルの対立が始まる)[58]。なお、彼の登場シーンではその名前は登場せず(単に青年貴族や大尉と称される)、後日に兄の子爵がコルプトを名乗る。
コルプト子爵
コルプト大尉の兄。士官。門閥貴族。戦艦アルトマルクに乗艦(おそらく艦長)。
階級は不明だが士官。第4次ティアマト会戦の前段において弟を殺された恨みから、ミッターマイヤーに「戦闘中は背後に気をつけろ」と脅しにやってくる。しかし、まともに相手にされず、その場にロイエンタールもいたことであっさり追い払われてしまう。その後に起こったレグニツァ上空遭遇戦において、予告通りミッターマイヤーの乗艦を背後から狙うが、砲撃を躱された上に同盟軍の前に引きずり出され、十字砲火を浴びて撃沈する[60]
作中での明確な登場はミッターマイヤーを恫喝した場面のみだが、ミッターマイヤーの記憶では、大尉射殺後に囚われた軍刑務所でフレーゲルと一緒にいた一人ではないかとしている。
エリザベート・フォン・ブラウンシュヴァイク (Elisabeth von Braunschweig)
ブラウンシュヴァイク公爵の娘。帝位継承権を持つ皇孫。
ブラウンシュヴァイク公とフリードリヒ4世の娘アマーリエの間に生まれた一人娘[32]。16歳。基本的にはサビーネと同じく名前のみ登場し、本人の登場はなく、リップシュタット戦役後の去就も不明である。OVA外伝『奪還者』によればサビーネと共に遺伝的欠陥がある。
藤崎版では作中に直接登場し、父・ブラウンシュヴァイク公と行動を共にする。帝位につくために帝王学を学んできたという。リップシュタット戦役最終盤に、貴族連合軍がラインハルトの策によってガイエスブルク要塞から誘い出された際に、勝利を確信する父から箔をつけるためとして旗艦ベルリンに乗って出撃したため、戦況悪化の撤退時にベルリンが被弾して死亡する[63]
クリスティーネ・フォン・リッテンハイム (Kristine von Rittenheim)
声 - 佐藤しのぶ
フリードリヒ4世の娘でリッテンハイム侯爵の夫人。原作では名前だけで出番はない。石黒監督版OVAでは「決闘者」で娘のサビーネと一緒に登場している。道原かつみのコミック版では、フリードリヒ4世の死後ラインハルトとリヒテンラーデ公によるエルウィン・ヨーゼフ2世擁立に際して、夫に対し激しく怒るシーンがあり、かなり気が強く描かれていた。
サビーネ・フォン・リッテンハイム
声 - 榎本温子(決)
リッテンハイム侯爵の娘。帝位継承権を持つ皇孫。
リッテンハイム侯とフリードリヒ4世の娘クリスティーネの間に生まれた一人娘[32]。14歳。基本的にはエリザベートと同じく名前のみ登場し、本人の登場はなく、リップシュタット戦役後の去就も不明である。
石黒監督版OVAでは、外伝『決闘者』にて母クリスティーネと共にわずかに登場する。また『奪還者』によればエリザベートと共に遺伝的欠陥がある。
藤崎版ではエリザベートと同じく作中に登場し、父・リッテンハイム侯と行動を共にする。武芸に秀でる男勝りな性格。基本的に原作における父の動きに帯同しており、アルテナ星域会戦で遁走した後にガルミッシュ要塞に逃げ込むも、原作と同じくゼッフル粒子発生装置を忍ばせたラウディッツの来訪を受け、装置に気づかず発砲して爆死する[64]
シャイド (Scheid)
ブラウンシュヴァイク公爵の甥、男爵。
伯父にかわってブラウンシュヴァイク領の1つ惑星ヴェスターラントの防衛と統治を任された青年貴族[55]。必ずしも無能な統治者ではないと評されるが、若いがゆえに施策に柔軟さが欠け、貴族連合軍を後援するために、今まであれば抵抗もなく進んだであろう領民に対する苛烈な搾取をしてしまう。これに思いがけない民衆の反抗を受けたため暴力で鎮圧し、最終的に大規模暴動を招くに至る。重傷を負ってヴェスターラントを逃げ出し、ガイエスブルク要塞に逃げ込むものの、怪我が原因で間もなく死亡する[55]。これに激怒した公爵がヴェスターラント虐殺を行うこととなる。

貴族連合軍の軍人編集

ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ
アーダルベルト・フォン・ファーレンハイト
アンスバッハ (Ansbach)
声 - 井上真樹夫 / 東地宏樹(Die Neue These)
准将。ブラウンシュヴァイク公の腹心。
聡明な人物で、ブラウンシュヴァイク公の人間性の問題に苦慮しつつも忠臣として彼に仕える(道原版では、アンスバッハ家は代々ブラウンシュヴァイク公爵家に仕えていたとされる)。物語へはリップシュタット戦役前夜に、策を弄して公爵のオーディン脱出を成功させた腹心としてその名が登場し[21]、その後のリップシュタット戦役では他の明敏な諸将と同じく、門閥貴族達に振り回されることとなる。本編開始以前を扱った外伝においてはクロプシュトック事件においてラインハルトとフレーゲルの仲裁をしたことがあり、実はリップシュタット戦役以前からラインハルトとは面識を持っていたことが明かされる[58]
リップシュタット戦役においてはメルカッツと並んで、上記の通り、門閥貴族達に振り回されることとなる。それでもブラウンシュヴァイク公に忠義を尽くすが、ヴェスターラントへの核攻撃に猛反対し、これを拒絶され、退出後に「ゴールデンバウム王朝は終わった」と愚痴を言うと、これを密告されて激怒した公爵に軟禁されてしまう[55]。門閥貴族の敗北が決まった後に再びブラウンシュヴァイク公に頼られ、一切の恨み節なく、最良の方法として自殺を進言し、往生際の悪い彼に半ば強制的にこれを実行させる[43]。その後、最後の忠義に彼の遺体を使ってラインハルトの命を狙うが、キルヒアイスに妨害され、代わりに彼を殺害、取り押さえられたところを歯に仕込んだ毒で自殺する[34]
ラインハルトの暗殺には失敗したが、半身たるキルヒアイスを殺害したことで、彼の心に大きな傷を与え、後々まで影響を及ぼした。一方でラインハルトはアンスバッハの忠誠心に美を感じており、彼への恨みは持たなかった(ただし、これはキルヒアイスの死に強い自責の念を抱いていたことも理由である)[56]
オフレッサー (Ofresser)
声 - 郷里大輔 / 小山剛志(Die Neue These)
上級大将で装甲擲弾兵総監。初登場時には上級大将の中で最初に名前が挙げられている。
身長200cmに達する偉丈夫で、左頬にレーザーで切られた傷跡がある(わざと完治させなかった)[62]。年は40代後半。戦場、特に白兵戦において多大な武勲を立て上級大将、装甲擲弾兵総監まで上り詰めた歴戦の猛者で、同盟軍からは「ミンチメーカー」と恐れられる。捕らえられても命乞いをせず、傲然とした態度を通したり[62]、外伝では自分に取り入ろうとしたリューネブルクを「俺は金髪の孺子も嫌いだが、卿も嫌いだ」と一蹴するなど、軍人として気骨に満ちた面も見せる[65]。もっとも、その戦い振りは白兵戦で直接流した血の量によって出世したと言われる程に常人離れした残虐なものであり、ラインハルトは「石器時代の勇者」と蔑みをこめて評し、ロイエンタールとミッターマイヤーも「人を殴り殺す為だけに生まれてきたような男」「野蛮人」などと評している[62]
下級貴族出身であるが反ラインハルト派で有名であり、門閥貴族に与する。リップシュタット戦役序盤、レンテンベルク要塞攻略戦において、要となる第6通路の防衛において他者の倍ほどある戦斧を自在に操り、ラインハルト軍の上陸部隊を9度(OVAでは8回)までも事実上1人で撃退する活躍を見せる。勇猛というより凶暴な戦いぶりには、討伐を命じられたさすがのミッタマイヤー、ロイエンタールも手を焼く。だが、最後は挑発に乗って落とし穴に嵌り、間抜けな形で生け捕りにされてしまう[62]
あえて生け捕りにさせたのはオーベルシュタインの策であり、(オフレッサーは知らなかったが)部下達は公開処刑された上で、彼だけ生かしてガイエスブルク要塞に送り帰される。結果、裏切ったと疑われてしまい、そこでようやくラインハルトの狙いを理解する。しかし、その性格上、弁明より先に手が出てしまい、ブラウンシュヴァイク公に掴みかかろうとしたところをアンスバッハに射殺される[62]。死後、オーベルシュタインの狙い通り、オフレッサーの裏切りはほぼ確定事項となり、「(ラインハルト嫌いで有名な)オフレッサーまでもが裏切ったか」と貴族連合軍は動揺と疑心暗鬼に陥ることとなった[62]
なお、下級貴族出身の彼が何故ラインハルトを酷く毛嫌いしたのかは作中で特に触れられていない。
藤崎版ではレンテンベルク要塞攻略戦においてサイオキシン麻薬を使って超人的な防衛を果たしている(他の版でも薬物は使用しているがサイオキシン麻薬だとは明言されておらず、効果が違う)。
シュターデン (Staaden)
声 - 村越伊知郎 / 村松康雄(千) / 水内清光(Die Neue These)
元士官学校教官。アスターテ会戦ではラインハルトの幕僚で中将、リップシュタット戦役では貴族連合軍に与している(「提督」とのみ称され階級は不明)。
ナイフのように細身でシャープな印象を与える40代半ばの参謀型の軍人[66]。豊富な戦術理論の知識を持ち、戦術家として一定の能力を有するが、理論と現実に乖離がある場合、理論を優先してしまう傾向がある。士官学校時代の生徒であったミッタマイヤーは「理屈倒れのシュターデン」と呼ばれていたと述べている[62]。弁舌も立つが、ラインハルトからは無能きわまる饒舌家と評される[66]。道原版では野心家という側面も描写されており、リップシュタット戦役では軍事の最高指揮官となったメルカッツにライバル心を抱いていた様子が描写される[67]
本編での初登場はアスターテ会戦で、この時はラインハルトの幕僚である[66]。帝国軍の約2倍という同盟との兵力差や包囲されかかっていることから、他の幕僚と共に撤退を進言する(特に彼は他の幕僚を代表しており、理屈を重ねて主張する)。だが、ラインハルトはこれをまったく取り合わず、大胆な戦術で大勝利を収める。結果として、ラインハルトに戦術家として泥を塗られた形となり、また読者にはラインハルトが傑物であることを示す役割となっている。加えて同じく幕僚であったメルカッツと異なり、戦後もラインハルトの才能を評価しなかった[62]
リップシュタット戦役では門閥貴族派に与し、貴族連合軍に階級は大将として参戦する[62]。事前の作戦会議においてメルカッツの計画に一部修正を加えるという形で首都攻略を提案し、これは理論上極めて有効な戦術であったが、大貴族同士が主導権を争っている貴族連合軍では政治的に実現が不可能であり、メルカッツ(石黒監督版OVAではシュナイダー)から内心で現実感覚に欠けると評される(実際にすぐに貴族同士で牽制しあい不採用となった上に彼らの信頼関係にヒビを入れる形となる)。その後、血気盛んな青年貴族らに押される形で、彼らを率いて先陣を切ることが決まる。そして戦役の初戦となるアルテナ会戦でミッタマイヤー率いる艦隊と交戦に入ることになり、彼の機雷源の策や意図的な情報漏洩に対して戦術論に基づいて慎重に事を進めようとする。しかし、痺れを切らした形式的には配下のヒルデスハイム伯らに促される形で不本意ながら、挟み撃ちにする策を立て兵を動かす。しかし、ミッタマイヤーに策を見破られ、ヒルデスハイム伯の戦死と艦隊の7割損失という大損害を被ってレンテンベルク要塞に撤退する[62]。なお、この撤退命令に関しては各版で多少異なる。
  • 原作:ミッタマイヤー艦隊に背後を突かれ、ラインハルトの本隊が到着した時には既に撤退していた[62]。後に要塞で拘束された際に「病室のベッドに横たわったまま」と怪我をしていたことが示唆される(いつ怪我をしたのかは不明)。
  • OVA:戦闘の直前から胃を患っている描写があり、原作と同じくミッターマイヤー艦隊の急襲を受けた時に、自艦が損傷したタイミングで胃痛を訴えて吐血し、撤退を決める[68]。外傷的な負傷はしていない。
  • 道原版:ミッターマイヤーの急襲以外に、味方の予想外の動きやラインハルト本隊の到着の報など、戦術理論外のことが起きすぎてパニックを起こし、撤退を決める(そのため無傷である)[67]。要塞陥落後の拘束時は姿を隠すように毛布を被って震えている。
  • 藤崎版:ヒルデスハイム艦隊の全滅を知り撤退を決めるが、直後に戦術理論を無視してまでの機動戦を駆使するミッタマイヤー艦隊に追いつかれ戦死する[69]
拘束後の去就は不明。ただし、道原版ではガイエスブルク要塞陥落後の捕虜引見の際に登場し、「こんなことはありえない」と放心して呟くのみで早々に退出させられる[70]
レオポルド・シューマッハ (Leopord Schumacher)
声 - 中田譲治 / 小谷津央典(Die Neue These 星乱)
#銀河帝国正統政府
ラウディッツ (Rauditz)
声 - 徳弘夏生
中佐。ウェーゼル狙撃兵大隊所属。
キフォイザー星域会戦に参加するも、指揮官のリッテンハイムの味方の後方部隊を攻撃してまでの遁走による大敗の中で、何とかガルミッシュ要塞に帰還する。そしてゼッフル粒子発生装置を懐に忍ばせた状態で、下半身を失って戦死した部下・パウルス一等兵の死体を担いでリッテンハイムの部屋に趣き、その死体を投げつて彼を糾弾する。その直後にブラスターで射殺されるも、上記のゼッフル粒子に引火することによって、侯爵もろとも爆死した[55]。OVA版では爆弾を起動させて自爆死する。また藤崎版では同席していたサビーネも巻き込んで殺す。

銀河帝国正統政府編集

エルウィン・ヨーゼフ2世
銀河帝国正統政府皇帝。
#皇帝・皇族
ヨッフェン・フォン・レムシャイド
声 - 小林恭治 / 真殿光昭(Die Neue These)
伯爵で門閥貴族。フェザーン駐在帝国高等弁務官。後に銀河帝国正統政府の首相兼国務尚書。
白っぽい頭髪と透明にちかい瞳を持つ名門貴族出身の男性[71][72]。年齢は明示されていないが20代前半のケッセルリンクより20以上歳が離れていると記されている[72]。ルビンスキーが自治領主に就任したのと同時期に高等弁務官職に着き、以降、ルビンスキーの渾名「黒狐」に対応して、「白狐」と呼ばれるようになる[71]。その役職上フェザーンにおり、リップシュタット戦役には参加しなかったが、旧体制の高官であることや名門貴族のプライドからラインハルトに降ることを良しとせず、そのままフェザーンに亡命する。そのまま安穏とした余生を送ることもできたが、ケッセルリンクに焚き付けられる形で、臨時政府創設の首班に祭り上げられる[72]。ランズベルク伯らによる皇帝誘拐の成功後は同盟に亡命し、銀河帝国正統政府の樹立を宣言すると自らは首相兼国務尚書の地位につく[73]。また事前の内諾なしにメルカッツを勝手に軍務尚書につける。結局、これを大義名分に”神々の黄昏”作戦が起こることとなり、同盟首都は陥落、最期はロイエンタール率いる軍隊に屋敷を包囲され、服毒自殺する[22]
アルフレット・フォン・ランズベルク (Alfred von Landsberg)
声 - 塩屋翼
伯爵。門閥貴族。作中ではランズベルク伯アルフレットと記述される事が多い。貴族連合軍の一員で後に銀河帝国正統政府に属する。皇帝誘拐事件時に26歳[33]
詩や小説の創作を好むロマンチシズムの青年貴族。貴族達のサロンで発表していた創作物は彼らの間では好評だったというが、ラインハルトには「へぼ詩人」と評され、後にフェザーンの出版社では美文調過ぎると丁寧に酷評される[33]。政治・軍事方面の才覚もまったくないが、門閥貴族の中では稀有なことに、ラインハルトに敵意を持たず、彼を金髪の孺子呼ばわりしないほか、平民出身のシューマッハ大佐に対しても対等な同志として屈託なく語りかけるなど、門閥貴族にありがちな尊大さや選民思想を持たず、育ちの良さからくる善良な人物として描かれる。他方で自己陶酔しやすい夢想家でもあり、善良さからくる無邪気さゆえに権謀術数的な発想とはおよそ縁が無く、自覚のないままに政治的配慮を欠いた不注意な発言をしたり、野心家たちの謀略の道具として利用される。
初登場はリップシュタット戦役での事前の作戦会議の場で、政治的配慮を欠いたシュターデンの策を声高く評価し、無自覚なままにその計画が抱える欠点を顕にしてしまう[62]。リップシュタット戦役後はフェザーンで亡命生活を送り、自己の創作能力に対する自信から貴族連合軍から見た「リップシュタット戦役史」なる著作を執筆して生計を立てようとする。しかし、出版社から拒絶され、記録者ではなく行動者として名をなすべきだと思い至ったところでケッセルリンクの訪問を受ける[33]。その後はフェザーンの思惑通りに、シューマッハと共に皇帝誘拐事件を引き起こし、そのまま幼帝を連れて同盟へと亡命する[54]。銀河帝国正統政府では軍務次官に任ぜられるが、同盟滅亡後はロイエンタールに確保される前に8歳となったエルウィン・ヨーゼフ2世を連れだし行方不明となる[22](この逃亡期間では、シューマッハと共にルビンスキーが何らかの関与をしていることが示唆される[23])。
ロイエンタール叛逆事件後の新帝国暦2年に幼帝と見られるミイラ化した遺体をバッグに入れてハイネセン辺境のクラムフォルスに潜伏していたところを不審者として新領土総督府の官憲に捕らえられる[17]。この時、精神に異常を来たしていたため、精神病院へ移送され一生を終える。彼の発言と彼が残した「幼帝が死ぬまでの詳細な記録」によって、ミイラはエルウィン・ヨーゼフ2世と同定されたが、後にシューマッハの供述によって覆され、エルウィン・ヨーゼフ2世のその後は永遠の謎となった[18]。また、同盟の滅亡から新帝国に捕まるまで記していた架空の日記は、エルウィン・ヨーゼフ2世の偽の亡骸を本物だと信じ込ませるほどであったので、ランズベルクにとって生涯最高の創作物であったと評される[18]
レオポルド・シューマッハ (Leopord Schumacher)
声 - 中田譲治 / 小谷津央典(Die Neue These 星乱)
大佐。フレーゲル男爵の参謀。32歳。後に銀河帝国正統政府に所属し、物語の終了後にはローエングラム朝帝国軍の准将となる[18]
有能なビジネスマンを思わせる顔だちをした軍人[74]。極めて有能で冷静であり、能力が正当に評価されていたとは言い難い旧帝国体制下において、平民出身だが30代で、かつ後方勤務で大佐になったという経歴を持つ[74][注釈 5]。そのため、優秀な人材としてラインハルトも興味を持つほどであったが、作中では歴史の波に翻弄され、不遇な一生を送る。
リップシュタット戦役においてフレーゲルの参謀として貴族連合軍に与する。戦役の最後の戦いにおいて戦局が決した中で、なおも戦いに固執するフレーゲルに落ち延びることを勧めるが、これにフレーゲルが「滅びの美学」を標榜したため、それが単なる自分の無能を美化した自己陶酔であること、それに付き合わされる方はたまったものではないと手厳しく糾弾する[43]。これに逆上したフレーゲルに殺されそうになるが、逆にシューマッハを慕う部下たちによってフレーゲルが射殺されて助かり、そのまま部下たちとフェザーンに亡命し、農地開拓事業を始める。ところが皇帝誘拐計画を立てたフェザーン政府にその実行犯役として目をつけられ、部下たちを人質に取られる形で誘拐計画に加担することとなる[33]。その後、ランズベルク伯と共に皇帝エルウィン・ヨーゼフ2世誘拐を成功させ、銀河帝国正統政府樹立後は准将に任命される。上記の通り、シューマッハ自身はあくまで部下たちを人質に取られたがゆえに渋々計画に加担しており、ランズベルク伯らと違って、これらの行為が無価値なもの、まして時代に逆行する行為と看破していた[44][35]
同盟滅亡後は、ランズベルク伯とエルウィン・ヨーゼフ2世を連れて国事犯として指名手配を受ける中で逃亡生活を送るが、本編最終盤、ルビンスキーの火祭りで負傷したことがきっかけで憲兵隊に拘束される。そこでランズベルク伯が持っていたエルウィン・ヨーゼフ2世とされる遺体が別人であること、地球教が最後のテロ(仮皇宮襲撃事件)を起こそうとしている情報を提供し、釈放される[18]。再度、フェザーンでの静かな生活を望むも、守ろうとした部下達は既に四散しており、叶わなかった。その後、シュトライトの推薦で帝国軍准将となるが、宇宙海賊との戦闘中に行方不明となったとある[18]
OVA版では憲兵隊に拘束された際、彼の身元を端末で検索するときに、実在のF1ドライバーであるラルフ・シューマッハとミハエル・シューマッハの似顔絵と名前が一瞬写る。
ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ
銀河帝国正統政府の軍務尚書。

その他の貴族編集

マグダレーナ・フォン・ヴェストパーレ (Magdalena von Westphale)
声 - 横尾まり
ヴェストパーレ男爵家の女当主。ヴェストパーレ男爵夫人マグダレーナと呼称される。外伝の登場人物。
シャフハウゼン子爵夫人と共にアンネローゼの数少ない友人[30]。アンネローゼより2歳年上で、黒い髪と黒い瞳、象牙色の肌をした美女[51][75]。独身だが「歩く博物館」の異名を持ち、7人の才能ある無名の芸術家のパトロン兼愛人として囲っており、芸術分野に造詣が深い。才色兼備で精神的な骨格が逞しく、もし男であれば貴族社会の俊秀として名をなしたに違いないと評される[75]。愛人の一人である劇作家の上演で、ヴェストパーレとの関係を揶揄して嘲弄してきた観客の貴族たちに狼狽することなく一喝して黙らせたというエピソードを持つ。宮廷に入ってきたばかりのアンネローゼに好意を抱いて何かと親切を示し、彼女が他の貴族たちから陰口以上の嫌がらせを受けないのはマグダレーナがいるためだという[51]。このためラインハルトが頭の上がらない数少ない一人であり[75]、その芸術関係の交友からメックリンガーと間接的に引き合わせた人物ともなっている[51]。また、ヒルダの亡き母が古典音楽の講師を務めていた縁からヒルダとも面識があり、互いに才能を評価しあい、彼女から大元帥の軍服が似合うと言われる[75]。メックリンガーとの交友関係については、精神的物質的な助力を必要とする男性に強烈な保護欲を唆られるのであって、既に芸術家としても軍人としても成功している彼とは男女の仲ではないという[51]
アンネローゼ周りの人物として掘り下げられて外伝に登場した人物であり、原作本伝には名前も含め一切登場しない。しかし、本編開始前に死亡や失脚して物語から退場したというわけではなく、OVA版ではエピソードの時系列変更によるものも含め、本伝中に普通に登場する。OVA外伝『決闘者』にも登場して決闘のお膳立てを行うなど活躍し、いち早くラインハルトの相手の正体を見抜く。
ドロテーア・フォン・シャフハウゼン (Drothea von Schaffhausen)
声 - 佐藤直子(決)
シャフハウゼン子爵の妻。
ヴェストパーレ男爵夫人と共にアンネローゼの数少ない友人[30]。容姿はかろうじて美人というところだが、性格は善良で親切であり、貴族社会において稀に見る美質の所有者と評される[51]。平民出身であり、シャフハウゼン子爵は彼女との結婚を認めさせるため、典礼省などに対し、財産を半減させるほどの巨額の謝礼金や工作を使ったとも言われる。このため、ラインハルト姉弟の信頼厚く、帝位についた彼の侍従長ウェンツェル・フォン・ハッセルバック男爵は彼女の義弟にあたる[76]。また、過去を扱った外伝『千億の星、千億の光』ではヴァンフリート4=2の戦いから帰還したラインハルトとキルヒアイスがアンネローゼと会うために邸宅のサンルームを貸す[77]
本伝ではアンネローゼの友人として名前が登場するのみだが、外伝『星を砕く者』で端役ながら登場して上記の来歴や人物像が説明され、OVA外伝『決闘者』ではアンネローゼとの関係からラインハルトがシャフハウゼン子爵に挑まれた決闘の代理人となる。
シャフハウゼン (Schaffhausen)
声 - 伊藤和晃(決)
子爵。ドロテーアの夫。OVA外伝『決闘者』の登場人物。
善良な妻ドロテーアと共に、貴族としては突然変異的に善良と評される人物[51]。平民であるドロテーアと一緒になるために資産の半分を献金したという。宮廷政治にも興味がなく、薬用植物の研究と旅行記の読書という趣味の日々を過ごす[51]。原作外伝においてドロテーアの説明のために名前が触れられるだけで登場しない。外伝『決闘者』のきっかけとなる人物で、ヘルクスハイマー伯爵と鉱山の採掘権で争いになり、決闘を挑まれたことから、その代理人としてラインハルトを指名することとなる。
コルヴィッツ
帝国騎士。元宮内省の職員。グリューネワルト伯爵家執事。
宮内省職員としてベーネミュンデに飽いて新たな少女を求め始めたフリードリヒ4世のために市井にいたアンネローゼを見出した人物[30]。この功績によって皇帝から多額の褒賞を受け、アンネローゼに仕えるよう指示される。このため、彼女を親身に考えており、ヴェストパーレ男爵夫人、シャフハウゼン子爵婦人に準じるアンネローゼの数少ない友人としてコルヴィッツ夫妻の名が挙がる。しかし、ラインハルトからすれば姉を連れ去った誘拐犯であり、明白に敵意を抱かれている[30]
藤崎版では原作同様に敵意を抱かれつつも、ベーネミュンデの魔の手から命を賭して姉を守るように厳命される[78]。また子爵になっている。

外伝・オリジナルエピソードの登場人物編集

上記以外の外伝の単一エピソードの登場人物。

黄金の翼編集

ヴァルテンベルク (Wartenberg)
声 - 根本嘉也(黄)
大将。第5次イゼルローン攻防戦における要塞駐留艦隊司令官。シドニー・シトレ率いる同盟軍の大軍来襲の報を受けて作戦会議に臨むが、要塞側と駐留艦隊側とで口汚く言い争ったあげく伝統的な作戦案でようやく妥協しあうことになる。その作戦案とは、駐留艦隊が出撃しトゥールハンマーの射程内に敵軍をさそいこむというものであった。しかしそれを同盟軍に逆用され、敵と味方がもつれあいつつ、トゥールハンマーの射程内になだれこまれてしまった。この混戦を見たクライスト大将はじめ要塞防御部隊は罵ってトゥールハンマー不発の駐留艦隊の失敗を責め立てた。おなじ場所に同格の司令官がふたりいれば、99.5%までが不仲になるだろうが、この両者もまた圧倒的多数派であると作中で評されている。
クライスト (Kleist)
声 - 藤本譲(黄)
大将。第5次イゼルローン攻防戦における要塞司令官。シドニー・シトレが行った並行追撃作戦でトゥールハンマーを封じられて劣勢に追い込まれ、敗戦の責任を問われることに対する恐怖などから、味方ごとトゥールハンマーで同盟軍艦隊を粉砕するよう命じる。3年後の第4次ティアマト会戦では要塞司令官はシュトックハウゼン大将が就いているが、クライスト大将がその後どうなったか(栄転したのか左遷されたのか、味方ごと同盟艦隊を粉砕する戦法がどう評価されたのか)については描写されていない。ただし要塞司令官と駐留艦隊司令官に同格の大将をもって充てる人事は、不仲であっても両者が競いあうことで多大な戦果をあげてきたとされ、継承されている。
グレゴール・フォン・クルムバッハ (Gregor von Kulmbach)
声 - 石井康嗣(黄)
憲兵隊少佐。道原版コミックおよびそのデザインに基づくOVA長篇「黄金の翼」では、色白で黒い長髪かつ赤い口紅をつけている。公式記録としては同盟軍との戦いにおいて戦死したとされるヘルダー大佐が、実はラインハルトとキルヒアイスによって殺されたのではないかと疑っていた。ベーネミュンデ侯爵夫人の陰謀はもとより同乗した艦でラインハルトにコケにされイゼルローン要塞内の閉鎖区画で暗殺を企み、キルヒアイスを痛めつけるが、最後はラインハルトによって地面に落ちていたケーブルを首に巻きつけられた状態で空洞に落とされ、頸椎脱臼で即死した。
OVA外伝第1期「朝の夢、夜の歌」の第2話冒頭のラインハルトの夢の中の回想での登場では、短髪で化粧もしないごく普通の中年男性である。

螺旋迷宮編集

クリストフ・フォン・ケーフェンヒラー (Christof von Köfenhiller)
声 - 矢島正明(螺)
登場時の階級は大佐。没年齢71歳。軍立エコニア捕虜収容所に収容されている捕虜の1人で捕虜の自治委員会の会長。男爵家の当主で地方行政官の出世コースを歩んでいたが、25歳で入隊して3年後の28歳に大佐となる。実は妻の裏切りに傷ついていた。内務省官吏として平凡な一生を送るつもりであり、専門が地方行政だったので辺境の惑星の知事職を転々として終わっても悔いることはなかったが、ヤンとの出会いより48年前の新婚で妻を彼女の不倫で失って世界は一変した。釣り合った家柄同士が単純に結びついただけの結婚でも妻を愛していたのだが、結婚して僅か1年で妻は不倫に走り伯爵家の次男で貴族出身の建築家として売り出し中の青年に夢中になっていた。正しい運命を見つけたと不倫を正当化する妻とその愛人に反発し離婚を拒絶し、妻の愛人の兄である伯爵が離婚させようと懐柔すべく送った多額の慰謝料を突っぱね、内務省に手を回して左遷させようとするも最初から辺境回りを覚悟していたので屈しなかったが、愛人の元に走った妻がその子供を出産したという報せに絶望して死のうと情報参謀として出征した。しかし、第2次ティアマト会戦で帝国軍は大敗を喫してしまい、艦橋の14名の生存者の中で重傷を負った情報主任参謀シュテッケル少将の命令で降伏勧告を承諾して捕虜になるが、熱病が覚めて死ねば妻とその愛人を喜ばせるだけだと気づき、裏切った妻に対する報復として生き続けることで2人の災厄になり、妻は離婚も愛人との再婚も不可能だと自身の生存を知らしめることで故国に繋がることが出来た。望郷の念に苦しみながら絶命したり、捕虜交換で帰還が叶った戦友を見送って来たが、絶望して郷里に何の望みも抱けなくて困惑するばかりだった。歴代の所長の内の半数が好意的で帝国に帰らせてやろうとしてくれても丁重に断り収容所に居座り続けた。第2次ティアマト会戦ではコーゼル大将の艦隊司令部における情報参謀の1人であり、会戦直前にコーゼルより「重大な事実に繋がることは明白な質問」をされるという歴史を揺るがすような体験をする。この戦いで同盟軍の捕虜になってエコニアに収容され、そのまま43年が経過。半ば収容所の主とみなされて所長たちからも一目置かれている。参事官として赴任して来たヤンに、ジークマイスター提督の亡命とミヒャールゼン提督の暗殺に関する資料要求を示唆するが、これが、赴任前にヤンが調査していたブルース・アッシュビー提督の暗殺疑惑と繋がることになる。OVA版ではケーフェンヒラーが暗殺疑惑の投書を軍に送っていた可能性を示唆するシーンがある。
同じ捕虜のプレスブルク中尉とその一党によって引き起こされた立てこもり事件の人質になったヤンとパトリチェフを救い、さらにその背後に所長のコステア大佐がいることをヤン達に教えて事件の解決に協力したため、ムライの計らいによって同盟市民権と退役大佐の格の年金付きで釈放された。しかし、ヤンとパトリチェフとともにハイネセンに向かう途中、惑星マスジットの宇宙港待合室にて急性の心筋梗塞で死去。71歳。OVA版では、既往症もあり眠るように死んだためヤンとパトリチェフがしばらくは彼の死に気づかなかった描写がある。彼が遺した資料はB級重要事項に指定され、25年間封印されることとなった。
プレスブルク (Pressburg)
声 - 鉄野正豊(螺)
貴族出身の中尉。惑星エコニアの捕虜収容所で、収容所長のコステアがヤンの謀殺を画策し、それに乗せられた形で暴動を起こす。ヤンは「正直で英雄的軍国主義の素朴な信奉者」と皮肉っぽく評している。ケーフェンヒラーを同じ境遇にありながら嫌悪の感情を示しているが、ケーフェンヒラーの方は、親子ほどの年の差のあるプレスブルクを若僧扱いしていた。とはいえ内心で辟易していた様子で、事件終結後に解決に協力したケーフェンヒラーはプレスブルクの早期送還を希望している。ヤン達がエコニアに滞在している時、別の収容所に移されることが決定したが、その後の消息は記述がない。

白銀の谷編集

ヘルダー (Helder)
声 - 宮田光(白) / 亀井三郎(黄)
大佐。惑星カプチェランカの帝国軍前線基地「BIII(ベー・ドライ)」基地の司令官。
出世を約束されてベーネミュンデ侯爵夫人の陰謀に加担し、ラインハルトを暗殺しようとする。極寒の惑星において細工した機動装甲車でラインハルトとキルヒアイスを敵情視察に向かわせ、事故死させようとしたが失敗する。原作ではその後、フーゲンベルヒから真相を聞き出したラインハルトに殺されたことが示唆されるのみで、以下OVAで詳しく描かれる。
OVA版では、熟練兵ながら家族から離れて極寒の惑星に配属されたことに不満を持っており、それをベーネミュンデに利用され、本国への栄転を餌に計画に乗る。上記の暗殺失敗の後、暗殺計画に気づかない振りをして基地に帰還したラインハルトが同盟基地を奇襲する計画を提案してきたため、それに乗じて自ら暗殺する計画を立てる。しかし、これはベーネミュンデを告発する証人としてヘルダーを拘束するためのラインハルトの罠であり、まんまと嵌って正体を晒してしまう。それでも熟練兵さながらの戦闘能力で抵抗してラインハルトを追い詰めるも、駆けつけたキルヒアイスに防止される。その後、ラインハルトが観念させようと反逆罪及び連座制で一族皆殺しにされると脅されたことに狂乱し、崖に投身自殺してしまう。
藤崎版はフーゲンベルヒの設定変更に伴い話の流れが変わっている。細工した機動装甲車で凍死を目論むも、救助要請連絡が届いたために、フーゲンベルヒに始末に行かせる。しかし、そのときの態度から彼がラインハルトに傾倒したことを悟り、彼が真相を明かそうとしたところで口封じのために殺害する。その後、自らの手でラインハルトを殺そうとしたが、その際にアンネローゼを侮辱したために激怒したラインハルトにその場で殺される。公式記録ではフーゲンベルヒと共に哨戒中に行方不明になったことにされる。
フーゲンベルヒ (Fugenberch)
声 - 関俊彦(白)
大尉。「BIII(ベー・ドライ)」基地所属。ヘルダー大佐の部下。
ヘルダーによるラインハルト暗殺計画の協力者。計画によって凍死したと思われるラインハルトを確かめるため、偵察に出るが計画は失敗した上に、キルヒアイスは死んだというラインハルトの嘘に騙され、ヘルダーのことなど、ベラベラと真相を明かしてしまう。そこでアンネローゼを侮辱する言葉を吐いたためにラインハルトとキルヒアイスの逆鱗に触れ、殺される。
藤崎版では設定や描写が変更され掘り下げられており、平民出身の伍長になっている。貴族という出身のみで出世した軍人の指揮下で行われた戦闘で弟を失ったことで貴族出身の軍人に敵意を持つ。そのため、一般にアンネローゼの後援で少年の身(当時15歳)で異例の出世をしていると見なされるラインハルトに強い反感を抱く。また、ヘルダーの命令に従うのも、病気の母の薬代のために物資の横流しをしたことが彼にばれ、脅迫されていることによる。接する内にラインハルトがただの姉の七光だけではないと察するようになるが、原作通り機動装甲車の細工を行う。その後、ラインハルトの救助要請の連絡が届くと生きていたことを密かに喜び救助に出る(ここでの反応でヘルダーに心変わりがバレる)。その後、原作通りラインハルトからキルヒアイスの死を聞かされると土下座して詫び、そこでベーネミュンデが黒幕であることを明かそうとしたため、ヘルダーに殺される。死に際に自分の死で母に遺族年金が入ることを喜び、ラインハルトに希望を見たと感謝する。
マーテル
声 - 金尾哲夫
中佐。「BIII(ベー・ドライ)」基地の副司令官。OVA版のオリジナル人物。
ヘルダー大佐が自殺した現場に居合わせ、ラインハルトから証言を求められるも拒否する。その代わりラインハルトに昇進と艦隊勤務に就けるよう推薦することを約束した。
ヘルダーの死亡に伴い司令官に昇進するが、その半年後に同盟軍の再攻撃を受け戦死した。

汚名編集

ミヒャエル・ジギスムント・フォン・カイザーリング (Michael Sigismund von Kaiserling)
声 - 川久保潔(汚)
元中将で退役少将。男爵。
キルヒアイスが観光地クロイツナハIIIで出会った老人。帝国暦483年のアルレスハイム星域会戦で惨敗したことから愚将の汚名を持ち、少将に降格の上、退役した。しかし、およそそのような来歴を感じさせない明敏さを持ち、キルヒアイスから興味を持たれる。また、カイザーリングもキルヒアイスを気に入り食事に招くなどする。実はヨハンナが初恋の相手で現在も愛し、そのために独身を貫いていた。このヨハンナを想ってバーゼルを庇ったことがすべての元凶となり、最終的に自らの手で愛する者を手にかける悲劇になってしまう。
『汚名』の冒頭において、サイオキシン麻薬中毒の軍人たちに襲われていたところをキルヒアイスに助けられる。結果的にキルヒアイスが麻薬事件の捜査を行うきっかけとなり、麻薬中毒者がかつてのカイザーリング艦隊の所属兵士だったことや、キルヒアイスが命を狙われたことなどから事件の容疑者候補の一人として疑われる。しかし、その後、バーゼルが真犯人であることや、ヨハンナへの恋慕から彼を庇っていたことなどが判明する。最後、追い詰められたバーゼルからの命令を受けて証拠隠滅を行っていたヨハンナを丸腰の老婆を撃つことはできないキルヒアイスでは止められないと判断すると、代わりに彼女を射殺し、ケリをつける。
クリストフ・フォン・バーゼル (Christof von Basel)
声 - 中田浩二(汚)
退役中将。
カイザーリングの旧友であり、アルレスハイム星域会戦当時の幕僚(補給担当)。実はサイオキシン麻薬密売の頭目であり、アルレスハイム星域会戦の敗北も彼が兵士に蔓延させた麻薬のせいであった。一度は逮捕され疑われるものの、妻ヨハンナを恋慕するカイザーリングの計らいで罪を免れる。本編開始の少し前に告発の手紙を受け、これをカイザーリングの仕業と疑い、彼の暗殺を企て、さらに事件捜査するキルヒアイスの命も狙う。最終的にはキルヒアイスとホフマンの捜査によってすべての真相が暴かれ、逮捕される。しかし、その直前でヨハンナに証拠隠滅の連絡を入れたことが、物語の悲劇的な結末に至ることになる。
ヨハンナ・フォン・バーゼル (Johanna von Basel)
声 - 池田昌子(汚)
バーゼル退役中将の妻。
老いても年相応に美しい老嬢。カイザーリンクの初恋の人。夫がサイオキシン麻薬の密売者で、アルレスハイム星域会戦の敗北の原因であることも知っているが夫を愛しているがゆえに沈黙している。しかし、自分を愛するがゆえに、部下である夫を庇い、汚名を甘受したカイザーリングに良心の呵責を感じ、夫に足を洗ってもらうために、匿名の告発の手紙を送る。ところが、バーゼルがこの差出人がカイザーリングだと勘違いしたところから、一連の事件が起きてしまう。
一連の捜査で真相に気づいたキルヒアイスから懇願されてもカイザーリングを救うために夫を告発することは拒絶し、夫に命じられるままにその罪を立証しうる証拠書類の隠滅を図る。最終的には彼女を止めることはできないキルヒアイスに代わってカイザーリンクに射殺される。死の間際、命を絶たれた無念も無く自身を撃った彼に対する恨み言でもなく優しい微笑みを浮かべる。
ホフマン (Hofmann)
声 - 神山卓三(汚)
クロイツナハIIIの治安警察の警視。
クロイツナハIIIでサイオキシン麻薬密売の捜査を担当する定年間近の警官。元軍人。ややとぼけた風貌と態度の持ち主だが、捜査に対する姿勢は真摯であり、休暇中のキルヒアイスに半ば無理やり捜査協力させる。襲撃犯に襲われて不利な状況に追い込まれたキルヒアイスの窮地を機転を利かせて救い、犯人であるバーゼル退役中将との対決でも臆することなく逮捕に貢献する。OVA版ではキルヒアイスを信じて彼に自分のブラスターを貸与もしている。
憲兵と治安警察との確執から帝国軍に隔意を抱くと同時に、軍人時代に理不尽な上官に怒りを持っている。そのため、キルヒアイスに軽口として彼の上官(すなわちラインハルト)の悪口を言ってしまい当初、反感を抱かれる(キルヒアイスの反応を見て虎の尾を踏んだと気付きすぐに陳謝する)。

朝の夢、夜の歌編集

ゲアハルト・フォン・シュテーガー (Gerhard von Staeger)
声 - 藤本譲(朝)
中将。幼年学校の校長。爵位は男爵。ラインハルトとキルヒアイスの在校中は副校長。ライフアイゼンの事故死に遭遇して、それを殺人事件に偽装することで、学校が取るべき管理責任を架空の犯人に転嫁した。さらにそれに乗じて、学年次席のベルツを殺して首席のハーゼを犯人に仕立てることで、第3位で孫のヴァルブルクを首席に押し上げようとしたが、それをラインハルトに突き止められ逮捕された。OVA版ではハーゼの色盲の事実を元上官である彼の祖父より聞かされていた。また、OVA版では「ゲハルト」と誤表記されていた(セリフは「ゲアハルト」)。
モーリッツ・フォン・ハーゼ (Morritz von Haase)
声 - 石田彰(朝)
幼年学校の最上級生。成績は学年首席。校内で発生した生徒の変死事件を調査に来たラインハルトとキルヒアイスに協力して事情聴取に応じたが、その回答は一切役に立たず、2人を落胆させた。後に赤緑色盲であることをキルヒアイスに見抜かれ、事件の容疑者として嫌疑をかけられる。捜査の結果、潔白であることが判明したが、劣悪遺伝子排除法によって幼年学校から追放される。なお幼年学校への入学の際、シュテーガー校長の元上官だったハーゼの祖父がシュテーガーに便宜を図るように依頼していた。
カール・フォン・ライフアイゼン (Karl von Reifeisen)
声 - 上田祐司(朝)
幼年学校の最上級生。成績は10位から50位までを上下している程度だが上昇志向が強い。寮の食事の粗末さに不満を感じていた時、ハーゼから食材の横流しの可能性を耳打ちされ、確認のため倉庫に忍び込んだ。だがそこで後頭部を強打され即死。当初は殺人と思われたが、ラインハルトらの捜査によって事故だと判明した。父親は当時のラインハルトと同じ階級の大佐。
ヨハン・ゴットホルプ・フォン・ベルツ (Johann Gottholb von Bertz)
声 - 遠近孝一(朝)
幼年学校の最上級生。成績はハーゼに続く学年次席。ライフアイゼンが変死した後、捜査に来たラインハルト達が父親の葬儀に出席するため留守にしていた時、トイレで他殺体として発見される。後にシュテーガーによる犯行と判明。
エーリッヒ・フォン・ヴァルブルク (Erich von Warburg)
声 - 太田真一郎(朝)
幼年学校の最上級生。成績はハーゼ、ベルツに続く学年第3位。シュテーガー校長の孫。ただし通常はそれを口外していない様子。幼年学校殺人事件の捜査終盤で、シュテーガーの供述をとるために、ラインハルトによって、一時ライフアイゼンとベルツ殺害の容疑者とされた。
なお、OVAでは登場人物の多くがファミリー・ネームを「ヴァルブルグ」と発音している。

千億の星、千億の光編集

リヒャルト・フォン・グリンメルスハウゼン (Richard von Grinmelshausen)
声 - 槐柳二(千)
中将(後に大将)。子爵。76歳。グリンメルスハウゼン艦隊司令(後に軍務省高等参事官兼宮廷顧問官)。乗艦はオストファーレン。配下にラインハルトやケスラー、リューネブルク。「グリンメルス」と略されることもある。外伝『千億の星、千億の光』の主要人物。
軍部、宮廷、貴族、部下と多くの者から軽んじられている老提督。外見は老耄としており、居眠りが多いことから「居眠り子爵」「ひなたぼっこ提督」などと呼ばれる。元はグリンメルスハウゼン子爵家の三男で、士官学校卒だが成績も凡庸であり、兄2人が相次いで亡くなったため偶然に子爵家を継ぐ。青年時代はフリードリヒ4世の侍従武官兼放蕩仲間で、帝位に就くまで何かと尽力したため信頼も厚く、今も皇帝と仲が良い。現在の不相応な地位にいるのは、このような皇帝との関係とされ、自身も認めている。だが、本性は後述のように明敏であり、門閥貴族として稀有な人物だった。大将に昇進して後方勤務(実質的な名誉職)となった後の編の終盤、第6次イゼルローン攻防戦の直前頃に夏風邪を引き、そのまま死去する。
軍人としての能力は皆無だが、客観的な思考と人を見る目を備えており、門閥貴族の一員ながら、ラインハルトを高く評価し、キルヒアイスの昇進にも尽力する。旧友の皇帝と同じく、ラインハルトの叛意を見抜いていた描写もあり、皇帝と意味深長な会話をしている。また、同じくケスラーの才能を高く評価し、有能さと道義心から疎まれやすい彼を引き立てていた。居眠りを装いながら集めた秘聞情報を自身の死後にケスラーを通してラインハルトへ提供するなど、最後まで彼に目をかけていた。
ヘルマン・フォン・リューネブルク (Hermann von Luneburg)
声 - 野沢那智(千)
准将(後に少将)。元同盟軍大佐で第11代ローゼンリッター(薔薇の騎士)連隊長。外伝『千億の星、千億の光』の主要人物。
白兵戦技の達人であり、シェーンコップの元上官で彼をして自分以外では倒せないと評すほどの偉丈夫。実際に亡命前に試合形式でシェーンコップと戦った際に勝利している。陸戦の指揮官としても優秀である上に人の才能を見抜く目も高く、まだ姉のおかげで出世したとみなされていた少壮のラインハルトに出世したら自分の幕僚に加えたいと誘ったり、キルヒアイスの本質を見抜いていたりした。一方のラインハルトからは後述の手柄の横取りなどでよく思われていなかったが、後に私生活においては恵まれないことなどが自身の境遇と重なり複雑な心境を抱かれる。
元は帝国の爵位持ちの家柄だったが同盟に亡命し、後に第11代ローゼンリッター連隊長として名を馳せる。理由は不明だが、再度帝国に亡命し、陸戦隊の隊長として准将の地位を得る。野心家で帝国での栄達を望み、ハルテンベルク伯の思惑もあって、彼の妹エリザベートと半ば強引に結婚する(マチアスの死が背景にあり、夫婦仲は自嘲するほど最悪だった)。帝国暦485年のヴァンフリート4=2の地上戦では作戦立案でラインハルトの手柄を横取りするが、彼が同盟軍司令官セレブレッゼ中将を捕虜とする大功績を挙げてしまったため思惑が外れてしまう。その後、上司であり、反ラインハルト派でもあるオフレッサーに取り入ろうとするなどするが、自身がラインハルトに勝るとも劣らぬほど嫌われて孤立しているという現実を直視させられる。最期は第6次イゼルローン攻防戦においてシェーンコップとの一騎討ちの果てに敗北し、「俺は死んでやる、死んで解放してやる」と独白して絶命する。
エーリッヒ・フォン・ハルテンベルク (Erich von Haltenberg)
声 - 佐々木功(千)
内務省警察総局次長。ハルテンベルク伯爵家当主。エリザベートの兄で、リューネブルクの義兄。
現実的な視野と貴族のプライドを併せ持つとされ、いずれは警視総監、そして内務尚書の座を占めると噂されていた実力者。かつて妹がうだつの上がらない貴族子弟カール・マチアスと付き合うことに反対し、その上でマチアスがサイオキシン麻薬の密売をしていると知ると、妹と家名、そして将来の栄達を守るために、彼をフォルゲン伯と組んで謀殺する。その後、最愛の人の死で廃人同然に陰鬱とする妹を見かね、元薔薇の騎士連隊の連隊長という経歴を持つリューネブルクと婚約させた。これについてケスラーは最愛の人を奪った者を夫とする憎しみの対象を与えることで妹の心を救おうとしたのではないかと推測している。
最終的にグリンメルスハウゼンがカール・マチアスの死の真相をエリザベートに教えたために妹から恨まれ、睡眠薬を飲まされて階段から突き落とされた上に、顔に植木鉢を叩きつけられるというその職位と爵位に合わない悲惨な死を迎える。
エリザベート・フォン・リューネブルク (Elisabeth von Luneburg)
声 - 麻上洋子(千)
ヘルマンの妻。ハルテンベルク伯爵家令嬢(現当主エーリッヒの妹)。
かなりの美貌を持つ伯爵令嬢。かつてカール・マチアスという最愛の恋人がいたが同盟との戦闘中に亡くなり、ショックで廃人同然になっていたという過去を持つ。兄の斡旋で、そのマチアスを殺した薔薇の騎士連隊の元連隊長という経歴を持つ亡命者ヘルマン・リューネブルクと半ば強引に結婚させられた。そのため、当然のことながら夫婦仲は最悪だった。なお、エリザベートはマチアスがサイオキシン麻薬の密売に手を染めていたことや、それによって兄とフォルゲン家が共謀して彼を最前線に送り戦死させたことを知らなかった。
第6次イゼルローン攻防戦とほぼ同時期にグリンメルスハウゼンの画策によってマチアスの死の真相を知らされる。これによって兄への復讐心が芽生え、睡眠薬入りの紅茶を飲ませた上で階段から突き落とし、さらに鉢植えを顔面に投げ落として殺害した。
カール・マチアス
フォルゲン伯爵家の四男。准将(軍官僚)。エリザベートの恋人。故人。
エリザベートのかつての恋人で将来を誓いあった仲であった青年。極めて能力に乏しく、家のおかげで斡旋された軍務(主計)も怠りがちであったが、エリザベートへの愛は最終的には本物だった。ハルテンベルクとフォルゲン両家の反対を押し切って結婚しようとし、さらに結婚生活の生活費のためにサイオキシン麻薬の密売に手を出す。それが警察総局に務めるエリザベートの兄エーリッヒに知られ、カールの長兄で現当主のフォルゲン伯爵と相談の上で、エリザベートとそれぞれの家名を守るために最前線に送られ戦死した。なお、この時の相手が薔薇の騎士連隊であったことが、リューネブルクの人生に影響を与える。
マルティン・ブーフホルツ (Martin Buchhortz)
声 - 三木眞一郎(千)
キルヒアイスの小学校時代の旧友。故人。
18歳の時点で国立オーディン文理科大学で古典文学について研究していたが、学生たちの反戦地下組織のメンバーの1人であることが発覚し逮捕された。その2年後にキルヒアイスが調査した結果、政治犯収容所にて既に死亡していた。死因は栄養失調。
キルヒアイスの友人だが、兵役免除特権が無くなって20歳の時に徴兵される見込みになった際、ラインハルトのような冷酷な上官に死に追いやられるのだろうと口走ったことで彼から叱責された。

叛乱者編集

アデナウアー (Adenauer)
声 - 佐々木敏(叛)
少佐。駆逐艦ハーメルンIIの艦長。男爵家の当主。石黒監督版OVAオリジナル外伝『叛乱者』の主要人物。
貴族だが、民間船の船長も経験しており、門閥貴族特有の選民意識がない人物。しかし、それを柔弱と誤解したラインハルトから当初軽んじられる。戦闘で負傷した際に、副長のベルトラムが不在であったために艦の指揮権をラインハルトに委譲するが、これが『叛乱者』における一連の出来事のきっかけとなる。事態が流血沙汰となる寸前に負傷した体を張ってベルトラム、ラインハルト双方を制止し、正式にラインハルトを艦長代理に任命する。貴族同士の贔屓と誤解したベルトラムに、今必要なのはこの艦を救おうとする意思と冷静な判断力であることを説き聞かせ、二人に後を託しつつ気を失って倒れてしまう。これによってラインハルトから一転して評価される。
ハルトマン・ベルトラム
声 - 加納詞桂章(叛)
大尉。駆逐艦ハーメルンIIの副長。平民出身。『叛乱者』の主要人物。
平民出身だが才覚があり、ザイデル兄弟達に「平民期待の星」と評される好人物。しかし、実際にはその出世欲の源泉は貴族達に命令できるというルサンチマンに基づくものであった。そのために、アデナウアーがラインハルトに指揮権を委譲したことを貴族同士の馴れ合いと決めつけ、ラインハルトの命令に従わないばかりか、逆に彼を拘禁してしまう。名誉を重んじるために艦の自沈を進めたことから、ラインハルトを首班とした反乱に遭い、今度は逆に自分が反乱を起こしてラインハルトの命を狙う(この際にラインハルトを庇ったロルフを射殺してしまう)。最終的にアデナウアーの必死の説得を受け、正式に艦長代理となったラインハルトに従う。その後、アルトミュールからの脱出において灼熱の太陽風の中で船外活動を行い、(弟のロルフを殺してしまったこともあり)アラヌスを庇って殉職する。一度は敵対するもラインハルトから立派な副長だったと再評価される。
アラヌス・ザイデル
声 - 佐藤祐四(叛)
伍長。ハーメルンIIの機関員。ロルフの兄。『叛乱者』の主要人物。
町工場を経営する老いた両親を持ち、それにも関わらず兄弟2人で一緒の艦に配属されたこと(共に戦死してしまう可能性がある)で上層部を恨む愚痴を言う。平民として副長のベルトラムを信頼し、逆に当初ラインハルトを怪訝に見ていたが後に評価を改める。ラインハルト拘束後、自沈を進めるベルトラムと、それを止めようとする拘禁されたラインハルトの板挟みに遭い、悩んだ末にラインハルトに加担する。一連の騒動の中で弟を失う。最終盤で艦の姿勢を制御するため船外作業をベルトラムと行い、死の危険が迫るもベルトラムが庇い、自分は大火傷を負ったものの助かる。
後に出世していったラインハルトが下級兵士までを含めた部下にも気を配り、彼らの支持を得たのは、サイデル伍長たちと接して彼らの苦労を知ったことも大きいとして話は締められる。
ロルフ・ザイデル
声 - 井上智之(叛)
二等兵。ハーメルンIIの機関室員。アラヌスの弟。
兄よりも手先が器用で、特にコンクールで入選するほど絵画を得意とする。一連の出来事ではラインハルトに与するが、ベルトラムの反乱においてラインハルトを庇って射殺される。
シュミット
声 - 五十嵐明(叛)
一等兵。ハーメルンIIの機関室員。
細身で血色の悪い青年。天体物理学を専門に大学を出たが、一兵卒として徴兵された。恒星アルトミュールから恒星風を利用して離脱する方法を提案し、ラインハルトに採用される。
デューリング
声 - 植村喜八郎(叛)
中尉。ハーメルンIIの水雷長。
ラインハルト拘禁後に、ベルトラムが自沈を進めていることを知り、これを止めるためにキルヒアイスに相談する。これがラインハルトの反乱のきっかけとなるが、本当の目的はラインハルトの責任で同盟に降伏し、少なくとも命は助かるためであった。このため、一連の騒動後に正式に艦長代理となったラインハルトが、死の可能性が強い恒星アルトミュールの表面爆発を利用して脱出する案を採択すると、恐怖から自分だけ脱出用ポッドで脱出し、救命信号を乱発して艦の位置を暴露してまで同盟に救助してもらおうとする。
フレーベル
声 - 青羽剛(叛)
少尉。ハーメルンIIの通信主任。
一連の騒動のベルトラム側の支持者。高潔と見られていたベルトラムの本心を知り、翻意する。

決闘者編集

ヘルクスハイマー
声 - 野島昭生(決・奪)
門閥貴族で伯爵。リッテンハイム侯爵の一門。石黒監督版OVAオリジナルの外伝である『決闘者』及び『奪還者』の主要人物。
シャフハウゼン子爵家とハイドロメタル鉱山の採掘権について争い決闘を行うこととなり、一連の出来事の原因となる。著名な代理決闘者であるゴルトシュミットを雇うなど勝利を確信していたが、相手の代理決闘者がラインハルトであったことや、ベーネミュンデの差金でゴルトシュミットが殺されたことなどが重なり、結局、フリードリヒ4世の勅命で決闘は引き分け、権利は半分で確定してしまう(『決闘者』)。
『奪還者』にも主要人物として登場する。詳細は#奪還者を参照。
黒マントの男
声 - 内田直哉(決)
名前不明。ベーネミュンデ侯爵夫人が差し向けた暗殺者。『決闘者』の主要人物。
シャフハウゼン子爵家とヘルクスハイマー伯爵家の決闘騒ぎを知ったベーネミュンデに雇われた暗殺者。シャフハウゼンの代理人となったラインハルトを合法的に殺すため、ヘルクスハイマー側の当初の代理決闘者であったゴルトシュミットを作法を無視した決闘で殺して代わりの決闘者となる。最初の銃での決闘ではラインハルトの意表をついた動きと、ゴルトシュミットの時と同様に決闘の作法に反して彼の心臓を狙ったことが逆に災いして敗北する。しかし、決着に納得せず、得意の剣での決闘を願い出る(決闘のルール上認められる行為であり、相手は拒否できない)。利き腕が仕えないにも関わらず、ラインハルトを追い詰めるが、フリードリヒ4世の勅命によって決闘を中止されてしまう。これによってそもそもの採掘権の話は引き分けとなるが、目的はあくまでラインハルトの暗殺であるため、決着に拘り、再戦において破れ自決する。
ゴルトシュミット
声 - 岡野浩介(決)
過去に一度も決闘で負けたことはないという手練れで、ヘルクスハイマーに代理決闘者を頼まれる。しかし、これを利用してラインハルトを暗殺したいベーネミュンデの差金で、ラインハルトとの決闘前に黒マントの男に決闘を挑まれる。そして決闘の作法通りに黒マントの男の右手を撃ちぬいたが、作法を無視した黒マントの男に胸を撃たれて死亡する。
シャフハウゼン
子爵。ドロテーアの夫。決闘の当事者の一人。
#その他の貴族

奪還者編集

ヘルクスハイマー
声 - 野島昭生(決・奪)
門閥貴族で伯爵。リッテンハイム侯爵の一門。『決闘者』及び『奪還者』の主要人物。
『奪還者』において突如、軍事機密を抱えて同盟への亡命を図っていることが判明し、その阻止の密命をラインハルトが受けるところから話が始まる。実はリッテンハイム侯の一門として、政敵ブラウンシュヴァイク公の娘エリザベートに遺伝的欠陥があり、(皇太子ルードヴィヒが亡くなったことで)近い将来の皇位継承争いに使えることを探り当てていた。それをリッテンハイム侯に告げるが、それが母方の血筋に由来する遺伝的欠陥と判明し、リッテンハイム侯の娘で皇位継承権を持つサビーネも該当していたことがわかってしまう。このため、秘密を守るために逆にリッテンハイム侯に一族もろとも命を狙われるはめとなり、妻を毒殺される。そこで10歳の娘マルガレータや親族、軍事機密(指向性ゼッフル粒子発生装置の試作品)を伴ってフェザーン経由で同盟へ亡命しようとしていた。
同盟領に入ったところで、ラインハルトが艦長を務める巡航艦ヘーシュリッヒ・エンチェンに捕捉され、最期は脱出の際に脱出ポッドの減圧ミスで娘のマルガレータを遺し死亡してしまう。
マルガレータ・フォン・ヘルクスハイマー
声 - 大谷育江(奪)
ヘルクスハイマー伯爵の娘。10歳。『奪還者』の主要人物。
10歳とは思えない聡明さと度胸を示し、ラインハルトを感心させるほどの少女。父ヘルクスハイマー伯が、リッテンハイム侯に一族共々命を狙われたために、父や親族らに連れられ同盟領へ向かうが、その途中でラインハルトが艦長を務める巡航艦ヘーシュリッヒ・エンチェンに拿捕されてしまう。この時に、脱出ポッドの減圧ミスで父や親族全員が事故死してしまい、一人だけ生き残る。ラインハルトに保護された後、紳士的に接してくれたキルヒアイスに心を開き、ラインハルトから提案された取引に応じて、軍事機密と引き換えに宇宙船と私財を変換してもらい後見役を買って出たベンドリングと共に同盟に亡命する。なお、キルヒアイスに好意を抱き、持っていたクマのぬいぐるみにジークフリードと名づける。
ベンドリング
声 - 森川智之(奪)
少佐。男爵家の三男。『奪還者』の主要人物。
ヘルクスハイマーの逮捕命令を受けたラインハルトの支援のために、派遣された青年将校。実際はアーベントロート及びリッテンハイム侯の意を受け、ラインハルトより早く機密情報を確保することにあったが、それが遺伝的欠陥という醜聞だったことは知らされていなかった。その場の空気をわきまえない冗談や一言多い言動はあるものの、少ない情報からヘルクスハイマーの艦の航行距離を正確に言い当てるなどラインハルトに感嘆される。また、ヘルクスハイマーら一族が全滅した中で保護したマルガレータの扱いについて、少女への拷問や自白剤投与を躊躇したり私財徴用を否定する。
事の真相が明らかとなると、そのあまりの馬鹿馬鹿しさにショックを受けて軍務を放棄、孤児となったマルガレータの保護者として同盟に亡命する。意を汲んだラインハルトによって公式記録では戦闘中に行方不明と報告される。
アーベントロート (Abendroth)
声 - 伊藤昌一(奪)
少将。統帥本部作戦三課所属。
『奪還者』冒頭において同盟に亡命しようとしているヘルクスハイマー伯の身柄拘束と軍事機密である指向性ゼッフル粒子発生装置の試作機奪還をラインハルトに命じる。リッテンハイム侯の意を受けており、その真の目的である遺伝的欠陥の情報確保のため、真相を隠してベンドリングを派遣するなど工作する。『奪還者』の最後において、任務を終えて帰還したラインハルトより、暗に真の目的であった遺伝的欠陥の醜聞を見逃す見返りに、自分とキルヒアイスを昇進させる約束を飲まされる。

その他OVAのオリジナルエピソード編集

クラインゲルト
声 - 加藤精三(13)
子爵。帝国辺境の惑星クラインゲルトの領主。フィーアの義父。同盟の大規模侵攻作戦におけるOVA版のオリジナルエピソードの人物。
同盟軍の大規模侵攻及びラインハルトの焦土作戦において事前にケスラーから退去勧告を出される。しかし、これを拒否し先祖伝来の土地、そして妻と息子が永眠する土地に留まり、領民を守る決意をする。
『アニメージュ』付録のキャラクターシール裏面の解説文においてはクラインゲルト伯爵と表記されていた。
フィーア・フォン・クラインゲルト
声 - 玉川紗己子(13)
ケスラーの幼馴染で元恋人。クラインゲルト家に嫁ぐ。同盟の大規模侵攻作戦におけるOVA版のオリジナルエピソードの人物。
ケスラーを「ウルリッヒ兄様」と呼び、かつて恋人関係にあったが、ケスラーが恋愛より軍務を優先させたために別れる。その後、クラインゲルト子爵の後継ぎであるアーベント(声 - 高宮俊介)と結婚し、息子をもうける。その後、夫が戦死したため未亡人となる。退去勧告にやってきたケスラーと再会し、動揺するが、最終的にはクラインゲルト家の人間として義父と息子とともに領内に留まることを選択する。
テレーゼ・ワグナー
声 - 日高のり子(14)
同盟に占領された惑星の有力平民の娘。同盟の大規模侵攻作戦におけるOVA版のオリジナルエピソードの人物。
同盟軍第7艦隊が進駐した帝国領惑星に住んでおり、同盟兵士の懐柔のため父親からヴァーリモントに接近するように命じられる。しかし、その後真剣に愛し合うようになる様子が描かれる。その後、帝国の焦土作戦に端を発する物資不足による暴動の中で、父親と家を失い、ヴァーリモントと姿を消す。
ワグナー
声 - 加藤修(14)
同盟に占領された惑星の有力平民。同盟の大規模侵攻作戦におけるOVA版のオリジナルエピソードの人物。
同盟軍第7艦隊が進駐した帝国領惑星に住む有力者。思惑から同盟のヴァーリモント少尉に娘を近づけさせる。その後、帝国の焦土作戦に端を発する物資不足で同盟軍が食料の接収を行ったために、住民のリーダーとして一斉蜂起、最期は同盟の装甲車によって家ごと砲撃され死亡する。

歴史上の人物編集

脚注編集

注釈編集

  1. ^ 本来であれば従卒の任務に専念すべきであり、任務のかたわらに医学の勉強をするのは、主君ラインハルトへの『甘え』であり、職務怠慢に類する行為と見做される。しかしラインハルト自身がエミールが軍医となることを望んでおり、職権乱用というにはささやかすぎるものであったので、諸提督はもちろんオーベルシュタインすらそれを咎めることはしなかった。[要出典]
  2. ^ 銀河帝国では、かつて第31代皇帝オトフリート三世が皇太子時代に帝国宰相位に就いていたことから、以来、臣下が皇帝の先例にならうことを憚って正式な帝国宰相位は置かれなくなり、国務尚書が帝国宰相代理を兼ねて、事実上の帝国宰相を務めることになっていた[16][42]
  3. ^ 作中で具体的な年齢は示されていないが、当時30歳だったビッテンフェルトに対し、半世紀の年齢差があると記述されている[21]
  4. ^ 原作ではエルフリーデがロイエンタールを失うことに女として耐えられるかと含みをもたせて書かれている[29]
  5. ^ 旧体制下でも平民出身で若くして栄達した人物としてはミッターマイヤーがいるが、彼はあくまで華麗な武勲をたてる機会に比較的恵まれた前線勤務だったのに対し、シューマッハはあくまで後方任務で出世を遂げたという点で異例の栄達と作中で強調される[74]

出典編集

[ヘルプ]
  1. ^ らいとすたっふ (1992)、65頁。
  2. ^ らいとすたっふ (1997)、71頁。
  3. ^ 田中 (2003)、47頁。
  4. ^ らいとすたっふ (1992)、154頁。
  5. ^ らいとすたっふ (1997)、167頁。
  6. ^ 田中 (2003)、106頁。
  7. ^ らいとすたっふ (1992)、174~175頁。
  8. ^ らいとすたっふ (1997)、188~189頁。
  9. ^ 田中 (2003)、118頁。
  10. ^ らいとすたっふ (1992)、203~204頁。
  11. ^ らいとすたっふ (1997)、219~220頁。
  12. ^ 田中 (2003)、137~138頁。
  13. ^ 本伝, 第2巻1章.
  14. ^ a b c 本伝, 第6巻1章.
  15. ^ a b 本伝, 第9巻2章.
  16. ^ a b c d e f g h i j k l m 本伝, 第1巻6章.
  17. ^ a b c d 本伝, 第10巻1章.
  18. ^ a b c d e f g 本伝, 第10巻10章.
  19. ^ a b c 本伝, 第8巻1章.
  20. ^ a b c 本伝, 第7巻1章.
  21. ^ a b c d e f g h i j k 本伝, 第2巻2章.
  22. ^ a b c d e f g 本伝, 第5巻10章.
  23. ^ a b c d e f 本伝, 第7巻9章.
  24. ^ a b c d e f g h i j 外伝, 第1巻6章.
  25. ^ a b 本伝, 第6巻5章.
  26. ^ 本伝, 第7巻7章.
  27. ^ 本伝, 第8巻9章.
  28. ^ 本伝, 第9巻6章.
  29. ^ a b c 本伝, 第9巻8章.
  30. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v 外伝, 第1巻2章.
  31. ^ a b c d 本伝, 第1巻3章.
  32. ^ a b c d e f g h 本伝, 第1巻10章.
  33. ^ a b c d e f 本伝, 第3巻4章.
  34. ^ a b c d 本伝, 第2巻9章.
  35. ^ a b c 本伝, 第5巻1章.
  36. ^ 本伝, 第6巻8章.
  37. ^ a b 本伝, 第4巻6章.
  38. ^ 外伝, 第1巻5章.
  39. ^ 藤崎, 第9話.
  40. ^ 藤崎, 第30話.
  41. ^ 藤崎, 第92話.
  42. ^ 外伝, 第1巻7章.
  43. ^ a b c d e f 本伝, 第2巻8章.
  44. ^ a b 本伝, 第4巻2章.
  45. ^ OVA版, 28話.
  46. ^ a b 本伝, 第1巻5章.
  47. ^ 本伝, 第6巻4章.
  48. ^ a b 本伝, 第8巻8章.
  49. ^ 本伝, 第8巻7章.
  50. ^ 本伝, 第10巻3章.
  51. ^ a b c d e f g h i j k l m 外伝, 第1巻3章.
  52. ^ 本伝, 第7巻4章.
  53. ^ OVA版, 9話.
  54. ^ a b c 本伝, 第4巻3章.
  55. ^ a b c d e f g h i 本伝, 第2巻6章.
  56. ^ a b 本伝, 第3巻2章.
  57. ^ a b 藤崎, 115話.
  58. ^ a b c d 外伝, 第1巻4章.
  59. ^ 外伝, 第1巻9章.
  60. ^ a b 外伝, 第1巻8章.
  61. ^ 藤崎, 109話.
  62. ^ a b c d e f g h i j k l m 本伝, 第2巻4章.
  63. ^ 藤崎, 112話.
  64. ^ 藤崎, 107話.
  65. ^ 外伝, 第3巻5章.
  66. ^ a b c 本伝, 第1巻1章.
  67. ^ a b 道原, 7巻.
  68. ^ OVA, 20話.
  69. ^ 藤崎, 100話.
  70. ^ 道原, 11巻.
  71. ^ a b 本伝, 第1巻7章.
  72. ^ a b c 本伝, 第3巻3章.
  73. ^ 本伝, 第4巻4章.
  74. ^ a b c 本伝, 第4巻1章.
  75. ^ a b c d 外伝, 第4巻6章.
  76. ^ 本伝, 第9巻4章.
  77. ^ 外伝, 第4巻5章.
  78. ^ 藤崎, 14話.

参考文献編集

  • らいとすたっふ編著『エンサイクロペディア銀河英雄伝説』徳間書店、1992年7月31日。ISBN 4-19-124916-9
  • らいとすたっふ監修『新訂 エンサイクロペディア「銀河英雄伝説」』徳間書店、1997年5月31日。ISBN 4-19-850377-X
  • 「銀英伝」研究特務班・代表:山田高明『「銀河英雄伝説」研究序説』三一書房、1999年8月20日。ISBN 4-380-99221-7
  • 田中芳樹監修・イラスト♦道原かつみ『銀河英雄伝説ハンドブック』徳間書店〈徳間デュアル文庫〉、2003年1月31日。ISBN 4-19-905132-5