鍋屋横丁(なべやよこちょう)は、東京都中野区本町(4丁目)・中央(3・4丁目地域境)を南北に走る横丁商店街鍋横(なべよこ)という通称で親しまれており、本町・中央一帯を指す地区名としても用いられている。

鍋屋横丁入口(「鍋屋横丁」交差点)の南西側、みずほ銀行の入るビルの前の時計台

「鍋屋横丁交差点」で青梅街道(本町通)と交差しており、近くには東京メトロ丸ノ内線(東京メトロ)新中野駅がある。新宿から近い立地ながら比較的、賃貸の価格は安めでもある。

江戸時代前期に現在の杉並区堀ノ内にある妙法寺に向かう参拝道(参道)として栄えた。江戸から青梅街道を経由して妙法寺に向かう際、現在の鍋屋横丁交差点を左折することになるが、その目印となったのが「鍋屋」という名の茶店であったことから、「鍋屋の横丁」とこの名がついた。

明治時代以後も中野駅と青梅街道を結ぶ通りとして栄えたが、地下鉄開通とこれに伴う都電杉並線の廃止に伴い、やや衰微したものの[1]、現在でも同区を代表する繁華街の一つであり、再開発が進められている。

夏季(8月第一土曜・日曜)には「なべよこ夏まつり」を開催し全域が歩行者天国となり阿波踊り沖縄エイサー等をメインにした催しで毎年5〜6万人の来場者の賑わいを見せる。

青梅街道沿いに隣接する「鍋横大通商店会」とは異なる商店組合だが、鍋横一帯の商業地区を構成している。

文学散歩 編集

脚注 編集

  1. ^ 都電の電停にあった「鍋屋横丁」の名称が地下鉄駅に継承されなかったことで知名度の低下を招く結果となった。
  2. ^ 浅田次郎『地下鉄に乗って』(講談社文庫)、40-41頁、42-48頁

関連項目 編集

  • 堀の内 (落語)-主人公から「堀の内の御祖師様(妙法寺)」へ行く道を尋ねられた人物が鍋屋横丁で曲がるように教える。


座標: 北緯35度41分51.0秒 東経139度40分15.4秒 / 北緯35.697500度 東経139.670944度 / 35.697500; 139.670944