長崎外国語大学

日本の長崎県長崎市に本部を置く私立大学
長崎学院から転送)

長崎外国語大学(ながさきがいこくごだいがく、英語: Nagasaki University of Foreign Studies)は、日本私立大学長崎県長崎市に本部を置く。

長崎外国語大学
外観(2013年4月)
大学設置 2001年
創立 1945年
学校種別 私立
設置者 学校法人長崎学院
本部所在地 長崎県長崎市横尾3丁目15-1
学部 外国語学部
ウェブサイト https://www.nagasaki-gaigo.ac.jp/
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概観 編集

設置者 編集

1945年昭和20年)、日本基督教団長崎馬町教会に長崎YMCA再建のため仮事務所が設置され、1947年(昭和22年)には長崎YMCAの事業として長崎外国語学校が開校した。長崎外国語大学は、この外国語学校を起源としている。1950年(昭和25年)に長崎外国語短期大学が開学、1960年(昭和35年)には法人名を学校法人長崎学院に変更、2001年平成13年)に長崎外国語大学が開校し、現在に至っている[1]

建学の精神 編集

長崎外国語大学の母体である長崎外国語学校は、終戦の年1945年に、人類の平和と共存を願うキリスト教 精神に基づいて創設された。入学案内などには建学の精神を端的に表す言葉として「真理と自由の探求」、 「隣人愛」、「献身と奉仕の精神」という表現を用いている。

教育および研究 編集

  • キリスト教主義教育によって、真の対話と相互理解によって共通の目標を一致協力して実現する力を備えた人材の育成を目標としている。
  • 英語、フランス語、ドイツ語、中国語、韓国語の5つの言語を学ぶことができる。
  • また、上級学年向けに、より応用的なコミュニケーション力を育成する各種の専門教育プログラムが用意されている。
  • 留学制度が充実している。留学先大学の授業料が免除される交換留学制度、奨学金等の経済的サポートもあり、およそ3分の1の学生が留学を体験する。
  • 英語の教職課程が設置されている。
  • 近年では日本語リテラシー教育に力を入れており、3年間必修の科目が用意されている。
  • アクティブ・ラーニングにも力を入れており、中核を担う科目として、いわゆるPBL(Project-Based Learning 課題解決型学習)型による「プロジェクト科目」が開講されている。
  • 海外からの留学生の受け入れにも熱心であり、正規留学生のために、日本語習得を目的とする語学科目と日本文化研究プログラムがある。また、1学期単位で留学生を受け入れる短期留学プログラムがある。

各種の特色 編集

留学制度
長崎外国語大学では現在5つの留学制度が設けられている。
  • 派遣留学
  • 交換留学
  • 特別派遣留学
  • 一般留学
  • 海外研修(夏休みを利用した1ヶ月間)
留学先大学で取得した単位の一括認定により、4年生から1年間留学する場合を除き通常4年間で卒業することが可能であり、留学期間は、半年から1年を標準とし、最長2年間の留学が可能である。
教職課程
  • 中学校教諭一種免許状(外国語・英語)
  • 高等学校教諭一種免許状(外国語・英語)
短期留学プログラム
海外の国際交流協定大学から受け入れる留学生を対象に、日本語・日本文化を短期間で学ぶ2つのプログラムが用意されている。
  • JASIN(Japan Studies in Nagasaki)プログラム
  • NICS(Nagasaki International Communication Studies)プログラム

沿革 編集

略歴 編集

 
長崎外国語短期大学学舎跡 記念碑(長崎市魚の町)
  • 1945年昭和20年)- 長崎外国語学校設立事務所を長崎市馬町に設置。
  • 1947年(昭和22年)- 長崎外国語学校(英文科・商科・夜間専攻科)を開設。校舎は魚の町(現在の長崎市公会堂周辺)
  • 1950年(昭和25年)3月14日 - 新学制に基づき、短期大学に昇格。長崎外国語短期大学となる。[2]
  • 1959年(昭和34年)4月 - 長崎市住吉町(現・泉2丁目)にキャンパスを移転。
  • 1996年平成8年)- 新キャンパス(現在地、長崎市横尾3丁目15-1)に移転
  • 2001年(平成13年)- 長崎外国語大学開学(外国語学部国際コミュニケーション学科(英語アメリカ文化、英語イギリス文化、ドイツ語ドイツ文化、フランス語フランス文化、スペイン語スペイン文化、中国語中国文化コース))
  • 2003年(平成15年)- 国際交流センターを設置
  • 2004年(平成16年)- 日本語日本文化コースを開設
  • 2005年(平成17年)- 創立60周年記念式典を挙行。長崎市横尾に法人事務所を設置
  • 2007年(平成19年)- アメリカ文化コースと英語イギリス文化コースを統合し、英語英米文化コース開設。比較社会文化コース新設。
  • 2008年(平成20年)- 財団法人大学基準協会による大学認証評価にて学生受け入れと財務の問題点が指摘され「判断保留」と判定[3][4]
  • 2009年(平成21年)
    • 3月 - 長崎外国語短期大学の募集を停止。
    • 4月 - 外国語学部の改組により国際コミュニケーション学科英語英米文化コースを廃止し、現代英語学科を開設。国際コミュニケーション学科に韓国語専修を増設。

基礎データ 編集

象徴 編集

校章は「V」を3文字重ねたものであり、それぞれのVが「」(VIA)、「真理」(VERITAS)、「命」(VITA)を表している[5]。由来は『ヨハネによる福音書』の16章6節に因む[5]

組織 編集

学部 編集

  • 外国語学部
    • 現代英語学科
      • 英語専修
    • 国際コミュニケーション学科
      • ドイツ語専修
      • フランス語専修
      • 中国語専修
      • 韓国語専修
      • 日本語専修(留学生対象)
  • 現代英語学科英語専修の「専門教育科目」には、「国際ビジネス」、「航空/観光ホスピタリティ」、「通訳・翻訳」、「英語専門職」、「多文化国際協力」の「専門教育プログラム」がある
  • 国際コミュニケーション学科ドイツ語専修、フランス語専修、中国語専修、韓国語専修、日本語専修(留学生対象)の「専門教育科目」には、「ヨーロッパ研究」、「アジア研究」、「日本研究」、「多文化国際協力」の「専門教育プログラム」がある

大学院 編集

未設置。

長崎外国語短期大学 編集

以下は2011年まで

学科

  • 英語学科

旧学科体制

  • 外国語科
    • 英語専攻
    • フランス語専攻:2001年度より長崎外国語大学へ移行。
    • スペイン語専攻:2001年度より長崎外国語大学へ移行。
  • 国際文化学科:2001年度より長崎外国語大学へ移行。
    • アメリカ文化コース
    • ドイツ・ヨーロッパ文化コース
    • 日本・アジア文化コース

交通アクセス 編集

所在地:長崎市横尾3丁目15番1号

JRを使う場合

JR長崎駅または浦上駅で下車

バスを使う場合(長崎バス)

長崎駅前または浦上駅前から長崎バス「時津(とぎつ)」行き、「溝川(みぞかわ)」行きまたは「琴海ニュータウン」行きに乗り、「打坂(うちざか)」バス停で降りて、徒歩約10分。

路面電車とタクシーを使う場合

長崎駅前または浦上駅前の電停から「赤迫(あかさこ)」行きに乗り、終点「赤迫」で降りて、タクシーで約5分。

同窓会 編集

  • 長崎外国語大学の同窓会は、長崎外国語短期大学と共同で運営されており、双方の卒業生が正会員として加入している[6]

対外関係 編集

他大学との協定 編集

脚注 編集

  1. ^ 長崎学院創立六〇周年記念誌編集委員会『長崎学院 創立六〇周年記念誌』2008年。 
  2. ^ 市制百年 長崎年表(平成元年4月1日発行)
  3. ^ 長崎外国語大学に対する大学評価結果ならびに認証評価結果大学基準協会
  4. ^ 「大学評価――宇都宮共和大『不適合』――定員割れ・財務改善できず」『朝日新聞』43801号、朝日新聞東京本社2008年3月25日、37面。
  5. ^ a b 建学の精神』長崎外国語大学。
  6. ^ 長崎外国語大学 長崎外国語短期大学 | 卒業生のみなさんへ | 同窓会ページ』長崎外国語大学・長崎外国語短期大学
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba bb bc 「長崎外国語大学の国際交流協定大学等」『International Programs Nagasaki University of Foreign Studies』長崎外国語大学・長崎外国語短期大学国際交流センター、2008年5月15日

公式サイト 編集

座標: 北緯32度48分51.5秒 東経129度50分29.4秒 / 北緯32.814306度 東経129.841500度 / 32.814306; 129.841500