長老制(ちょうろうせい)とは、キリスト教教会における、3種類に大別できる教会政治制度の1つ。他の2つは監督制会衆制である。  

各個教会(小会)での長老制 The Session 編集

教会員の互選による信徒代議員「治会長老」と牧師伝道師である「宣教長老」からなる長老会議が教会内の指導・運営にあたる制度。この各個教会内の長老会議を「小会」という。新約聖書時代の長老会議は小会に近い働きをしていたと見られている[1]。  

複数教会レベル(中会)での長老制 The Presbytery 編集

その地域の複数教会の長老による地域長老会議を、中会という。この中会をこそ教会権能を担う中心的議決機関として重んじる、全体教会を認める教会理解が長老制の特徴といえる。 

地域レベル(大会)での長老制 The Synod 編集

国家レベル(総会)での長老制 The General Assembly 編集

他の制度との比較 編集

理解の為に世俗の政治制度と対比するなら、第2バチカン公会議以前のカトリックイングランド国教会聖公会)の聖職者位階制に代表される監督制は中央集権的官僚制、会衆派教会独立派)・バプテスト教会クエーカーなどの会衆制は直接制民主主義、改革教会の長老制は議会制民主主義に準える事ができる。

脚注 編集

  1. ^ 『キリストの教会』岡田稔 小峯書店 p.164

関連項目 編集