長者町 (横浜市)

日本の神奈川県横浜市中区の町名
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長者町(ちょうじゃまち)は、横浜市中区の町名。現行行政地名は長者町1丁目から長者町9丁目(字丁目)で、住居表示は未実施[5]。面積は0.179km2[2]

長者町
町丁
中村川を渡る、車橋付近より北を望む。横浜駅根岸道路両側に沿った細長い町域を持つ。
地図北緯35度26分28秒 東経139度37分59秒 / 北緯35.441089度 東経139.632922度 / 35.441089; 139.632922
日本の旗 日本
都道府県 神奈川県の旗 神奈川県
市町村 横浜市
行政区 中区
人口情報2023年(令和5年)4月30日現在[1]
 人口 4,459 人
 世帯数 3,233 世帯
面積[2]
  0.179 km²
人口密度 24910.61 人/km²
設置日 1889年明治22年)4月1日
郵便番号 231-0033[3]
市外局番 045(横浜MA[4]
ナンバープレート 横浜
ウィキポータル 日本の町・字
神奈川県の旗 ウィキポータル 神奈川県
ウィキプロジェクト 日本の町・字
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地理 編集

吉田新田を横断するように、横浜駅根岸道路沿いに南東-北西に細長い町域を持つ。南東の1丁目は中村川を挟み石川町、北西の9丁目は大岡川を挟み日ノ出町に接し、その間の長さは約1kmあまりである。北東側は南から寿町扇町翁町不老町万代町・蓬莱町・羽衣町末広町伊勢佐木町福富町東通・福富町仲通・福富町西通、南西側は南から三吉町千歳町山田町富士見町山吹町弥生町曙町・伊勢佐木町・若葉町末吉町に接する。伊勢佐木町は2丁目と3丁目の間で長者町に分断されている。4・5丁目の境に大通り公園が横切り、その地下に横浜市営地下鉄伊勢佐木長者町駅がある。JR根岸線関内駅へは、最も近いところで500m弱である。

歴史 編集

沿革 編集

吉田新田の埋立地にあり、『横浜沿革誌』によると1870年明治3年)6月頃に長者町の地名が付けられた記録が残っている。地名の由来は瑞祥地名である説と、町内の長者稲荷から採られた説がある。1889年(明治22年)横浜市制施行により横浜市長者町となる。1928年昭和3年)の地番整理で蓬莱町・梅ヶ枝町・福富町・末吉町・若竹町・賑町・久方町・足曳町・雲井町・若葉町の一部または全域を合併し、現在の姿になる[6]

治安・風紀の維持 編集

2022年(令和4年)、神奈川県は長者町5丁目、6丁目、7丁目、8丁目および9丁目を県暴力団排除条例に基づき暴力団排除特別強化地域に指定。地域内では飲食店などの特定営業者と暴力団員との間でみかじめ料のやりとりや用心棒などの役務提供・依頼などが禁止され、違反者は金銭の支払いや役務を依頼した側であっても懲役1年以下または罰金50万円以下の罰則が科される[7]

世帯数と人口 編集

2023年(令和5年)4月30日現在(横浜市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目 世帯数 人口
長者町1丁目 566世帯 605人
長者町2丁目 586世帯 1,104人
長者町3丁目 405世帯 528人
長者町4丁目 494世帯 695人
長者町5丁目 390世帯 516人
長者町6丁目 218世帯 350人
長者町7丁目 12世帯 14人
長者町8丁目 317世帯 358人
長者町9丁目 245世帯 289人
3,233世帯 4,459人

人口の変遷 編集

国勢調査による人口の推移。

人口推移
人口
1995年(平成7年)[8]
1,813
2000年(平成12年)[9]
2,119
2005年(平成17年)[10]
2,902
2010年(平成22年)[11]
3,682
2015年(平成27年)[12]
4,163
2020年(令和2年)[13]
4,497

世帯数の変遷 編集

国勢調査による世帯数の推移。

世帯数推移
世帯数
1995年(平成7年)[8]
1,143
2000年(平成12年)[9]
1,478
2005年(平成17年)[10]
1,889
2010年(平成22年)[11]
2,410
2015年(平成27年)[12]
2,702
2020年(令和2年)[13]
3,278

学区 編集

市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2021年8月時点)[14]

丁目 番地 小学校 中学校
長者町1丁目 全域 横浜市立南吉田小学校 横浜市立横浜吉田中学校
長者町2丁目 全域
長者町3丁目 全域
長者町4丁目 全域
長者町5丁目 全域 横浜市立本町小学校
長者町6丁目 全域
長者町7丁目 全域
長者町8丁目 全域
長者町9丁目 全域

事業所 編集

2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[15]

丁目 事業所数 従業員数
長者町1丁目 26事業所 318人
長者町2丁目 47事業所 550人
長者町3丁目 58事業所 809人
長者町4丁目 49事業所 1,130人
長者町5丁目 208事業所 3,183人
長者町6丁目 31事業所 683人
長者町7丁目 12事業所 66人
長者町8丁目 56事業所 548人
長者町9丁目 51事業所 565人
538事業所 7,852人

事業者数の変遷 編集

経済センサスによる事業所数の推移。

事業者数推移
事業者数
2016年(平成28年)[16]
537
2021年(令和3年)[15]
538

従業員数の変遷 編集

経済センサスによる従業員数の推移。

従業員数推移
従業員数
2016年(平成28年)[16]
8,152
2021年(令和3年)[15]
7,852

主な施設 編集

1丁目東側には東京電力の中営業センター、4丁目には横浜長者町郵便局がある。大通り公園北側にチサンホテル横浜伊勢佐木町と隣接して逓信建築のNTT長者町ビル、横浜駅根岸道路を挟んだ西側にはタイムズステーション横浜長者町が建つ。国道16号と交差する長者町5丁目交差点に面して城南信用金庫横浜支店と、国道に沿ってアール・エフ・ラジオ日本本社とラジアントホールが入る三共横浜ビルが並ぶ。国道の反対側の上郎ビルの地下にはミニシアター横浜シネマリンが入る。8丁目東側には福富町方面に清正公通りが伸びる。かつてこの地にあった常清寺清正公を祀っていたことに由来するが、常清寺の本堂は1970年に久保山に移転。清正公堂も1978年に常清寺の本堂に移転し、跡地はセイショウコウプラザの名称の飲食店ビルとなった。その後、周辺地域住民からの要望により、1998年2月に、横浜駅根岸道路を挟んだ西側の長者町9丁目にある立体駐車場の一角に清正公堂分院として再建された[17]。9丁目の西側には横浜駅根岸道路に面して神奈川銀行本店があり、その北側の大岡川に面した一角に建つ第10吉田興産ビルは、吉田新田の開拓に尽力した吉田勘兵衛の屋敷の跡である[18]

その他 編集

日本郵便 編集

警察 編集

町内の警察の管轄区域は以下の通りである[20]

丁目 番・番地等 警察署 交番・駐在所
長者町1丁目 全域 伊勢佐木警察署 長者町交番
長者町2丁目 全域
長者町3丁目 全域
長者町4丁目 全域
長者町5丁目 48~52番地
56~59番地
68~74番地
53~55番地
60~67番地
75~87番地
吉田橋交番
長者町6丁目 95~103番地
105~111番地
88~94番地
104番地
伊勢佐木町交番
長者町7丁目 112~116番地
117〜118番地
133番地
吉田橋交番
長者町8丁目 123〜124番地
132〜133番地
136番地
155番地
119~122番地
125~131番地
134〜135番地
伊勢佐木町交番
長者町9丁目 137~152番地
166~168番地
170番地
175番地
153~165番地
169~174番地
176~178番地
吉田橋交番

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ a b 令和5(2023)年 町丁別人口(住民基本台帳による)町丁別人口_令和5年4月” (XLSX). 横浜市 (2023年5月10日). 2023年5月15日閲覧。 “(ファイル元のページ)(CC-BY-4.0)
  2. ^ a b 横浜市町区域要覧”. 横浜市 (2018年7月9日). 2021年8月11日閲覧。
  3. ^ a b 長者町の郵便番号”. 日本郵便. 2021年8月11日閲覧。
  4. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
  5. ^ 住居表示実施町名一覧 (令和2年10月19日現在)”. 横浜市 (2020年10月29日). 2021年8月28日閲覧。
  6. ^ 『横浜の町名』1996年12月、横浜市市民局総務部住居表示課発行
  7. ^ 神奈川県暴力団排除条例(平成22年神奈川県条例第75号) 令和4年改正 令和4年11月1日施行”. 神奈川県 (2022年). 2022年9月19日閲覧。
  8. ^ a b 平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
  9. ^ a b 平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
  10. ^ a b 平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
  11. ^ a b 平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
  12. ^ a b 平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
  13. ^ a b 令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2023年4月27日閲覧。
  14. ^ 小・中学校等の通学区域一覧(通学規則 別表)”. 横浜市 (2021年8月5日). 2021-08-08]閲覧。
  15. ^ a b c 経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
  16. ^ a b 経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
  17. ^ 横浜なのになぜ熊本城主の名前? 中区長者町の飲食店街「清正公通り」の名前の由来は?”. はまれぽ.com (2015年8月24日). 2017年1月8日閲覧。
  18. ^ Web版有鄰 第468号 座談会 吉田新田と横浜の埋立て(2)”. 有隣堂 (2006年11月10日). 2017年1月8日閲覧。
  19. ^ 郵便番号簿 2020年度版” (PDF). 日本郵便. 2021年8月7日閲覧。
  20. ^ 交番案内”. 伊勢佐木警察署. 2021年11月11日閲覧。

参考資料 編集

  • 『県別マップル 神奈川県広域・詳細道路地図』2006年4刷 昭文社 ISBN 9784398626998