開明中学校・高等学校

日本の大阪府大阪市城東区にある私立の中学校・高等学校

開明中学校・高等学校(かいめい ちゅうがっこう・こうとうがっこう)は、大阪府大阪市城東区野江にある私立中学校高等学校中高一貫校)。源流は大正初期1914年商工会議所が設立した実業学校で、太平洋戦争後に商業高等学校の大阪貿易学院として発足した。バブル景気崩壊後1995年に改名し、21世紀に入るまで男子校だった。現在、高校の生徒の95%が「6年コース(中高一貫教育)」の内部進学[1]。設置者は学校法人大阪貿易学院。

開明中学校・高等学校

(2018年〈平成30年〉2月撮影)
地図北緯34度42分4.9秒 東経135度32分17.6秒 / 北緯34.701361度 東経135.538222度 / 34.701361; 135.538222座標: 北緯34度42分4.9秒 東経135度32分17.6秒 / 北緯34.701361度 東経135.538222度 / 34.701361; 135.538222
過去の名称 私立大阪貿易語学校
大阪貿易語学校
大阪貿易学院中学校・高等学校
国公私立の別 私立学校
設置者 学校法人大阪貿易学院
校訓 研精而不倦(研精して倦まず)
設立年月日 高校1948年昭和23年)4月1日
中学校1990年平成2年)10月16日
共学・別学 男女共学
中高一貫教育 併設型
課程 全日制課程
単位制・学年制 学年制
設置学科 普通科
学期 3学期制
学校コード C127310000194 ウィキデータを編集(中学校)
D127310000824 ウィキデータを編集(高等学校)
高校コード 27508F
所在地 536-0006
外部リンク 公式サイト
ウィキポータル 教育
ウィキプロジェクト 学校
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概要

1914年大正3年)12月、商業学校規定の乙種(入学資格12歳以上で高等小学校2年修了程度)実業学校として発足(文部省告示第131号9月16日付で9月開校を認可[2])。英語中国語ロシア語の教育に重点を置いていた[3]

太平洋戦争後の学制改革に伴い、新制の商業高等学校「大阪貿易学院高等学校」として設置されたが、1979年昭和54年)英語科を併設[3]。これを機に、いわゆる関関同立をはじめ私立大学文系への合格を目指し、1980年代末頃から大学進学指導に注力し始める。

1991年平成3年)に中学校を併設。「中学・高校の6年間で国公立大学に進学できるような学力を培う進学校になる」という目標を掲げてリスタートを切った[1]

1992年、生みの親の大阪商工会議所の主管から外れたが、理事長には現在も代々、商議所の役員が就任している[3]

貿易学院から開明へ

進学校への目標を掲げた中学校開設から4年後の1995年に改名。『開明』について「人智が開け文物が進歩すること。中国の古典では、『聡明』という意味で使われたり、太陽が昇る東の方角であると説明されたりしています」としている[1]。その後2001年に中学校が、2004年に高校も男女共学となった。

進路(大学進学)

現在、1学年8クラス規模のうち内部進学7クラス、外部から編入1クラス[3]の8クラス規模の編成。2019年令和元年〉度の卒業生265名(2020年3月卒業)の場合、37%の98名が現役で国公立大学に合格している[3]

教育方針

校訓の「研精而不倦」(研精して倦まず)を、「知・徳・体すべてにわたって自己を磨き続ける」と解釈して下記の五つを教育目標に掲げている[3]

  • 男女共同参画社会において、社会のリーダーとして活躍する人間の育成
  • 文系・理系を問わず、理数の素養を身につけ、 21世紀の情報化社会に対応できる人間の育成
  • 世界的視野に立ち、国際感覚に富む人間の育成
  • 思いやりの心を持ち、社会的常識を備えた人間の育成
  • 正しい生活習慣を身に付けた、心身ともに健全な人間の育成

沿革

年表

基礎データ

生徒数

在籍生徒数は、1,542名 (高校828名、中学714名。2020年令和2年〉5月1日現在[3])。

内訳は2019年度の場合(2020年3月末現在)、中学19クラス計758名(男子396名、女子362名。1年生と2年生6クラスずつ、3年生7クラス)。高校22クラス計814名(男子439名、女子375名。1年生8クラス、2年生と3年生7クラスずつ)[3]

なお2020年度の入学試験は、志願者は中学1,330名、高校317名(専願266名、併願51名)だった[3]

諸費用

学費など諸費用は、初年度で高校111万円[6]、中学校115万円[7]。これ以外に制服の費用など必要(2020年度の実績)。

交通アクセス

鉄道

象徴

創立100周年記念事業として新しい校舎が完成し、食堂も新設されたが、それ以前は弁当を持参していた。

校歌
制服

制服は、男子が創立時からの金ボタン5個の黒学ラン(標準型学生服)。女子は紺色を基調としたボレロスタイルで、桂由美によるデザイン[8]

諸活動

部活動

進学体制を整えたこともあり、クラブ活動2004年度の高校3年生の引退を境に上限週3日となった。 さらに高校2年次での引退が制度化されてからは、いずれの部活動も競技力の維持・向上が難しい状況に置かれている。

体育会系
  • ホッケー部 - 以前は全国大会に頻繁に出場[要出典]。現在は存在しない。
  • ラグビー部 - 学校に勤める外国人講師が、熱心に指導。毎年安定した成績を残しており、7人制、10人制では実績がある[要出典]
文化系
  • 放送部 - 10年連続で全国大会に出場[要出典]
  • かるた部 - 近年優秀な成績を残している[要出典]

学校施設

創立100周年として2014年平成26年)に完成した校舎は、地上8階、地下1階で延べ約1万9,200平方m。1階から7階まで教室、8階に屋内体育館、地下1階にプールがある[9]。校舎の屋根全面に太陽光パネルを搭載している。

中学18時まで、高校19時まで開放の「自習室」や、不登校の生徒に配慮した「学習室」を保健室の隣に設置している[1]

また、大阪府四條畷市に、テニスコートなど整備の「清滝グラウンド」(2万6,368m2、四條畷市清瀧1472-1[3])もある。

高校関係者と組織

関連団体

  • 櫻友会 - 卒業生組織(同窓会[3])。読み方は「おうゆうかい[10]」。

高校関係者一覧

政治
経済
芸能
スポーツ

脚注

  1. ^ a b c d 20年12月号 さぴあインタビュー:読み物/インタビュー/受験受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ”. 進学教室SAPIX小学部 (2020-12-00). 2020年12月13日閲覧。
  2. ^ a b c 官報大正3年(1914年)9月16日第639号
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 2019年「学校法人大阪貿易学院 令和元年度事業報告書」
  4. ^ 官報大正11年(1922年)7月27日第2996号
  5. ^ 官報大正12年(1923年)4月17日第3211号
  6. ^ 開明中学校・高等学校(学費および諸費用 ≪令和2年度 高等学校1年生≫)”. 開明中学校・高等学校. 2020年12月13日閲覧。
  7. ^ 開明中学校・高等学校(学費および諸費用 ≪令和2年度 中学校1年生≫)”. 開明中学校・高等学校. 2020年12月13日閲覧。
  8. ^ 開明中学校・高等学校(制服のご案内)”. 開明中学校・高等学校. 2020年12月13日閲覧。
  9. ^ 学校法人大阪貿易学院 開明中学校・高等学校 - ヒートポンプ”. 一般財団法人 ヒートポンプ・蓄熱センター. 2020年12月13日閲覧。
  10. ^ 開明中学校・高等学校(櫻友会(同窓会)のページ)”. 開明中学校・高等学校. 2020年12月13日閲覧。

関連文献

  • 開明高等学校『Kaimei High School 1998 学校案内』(1997年
  • 創立90周年記念誌編集委員会『創立90周年記念誌 1914-2004』(2004年12月)

関連項目

外部リンク