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関東 (工作艦)

関東（かんとう）は、大日本帝国海軍の工作艦。元は日露戦争で捕獲したロシア汽船「マニジューリヤ」[要出典]（ロシア語：Маньчжурия）である。艦名の由来は中国東北部の別称である。

関東
艦歴
発注:
起工: 1897年
進水: 1900年
就役: 1900年3月
その後: 1924年12月12日座礁沈没
除籍: 1925年3月1日
性能諸元
排水量 11,000nt
全長 124.97m
全幅 15.11m
吃水 6.10m
主缶 宮原水管式石炭専焼缶 4基
主機 直立型往復動蒸気機関（3気筒3段膨張式）1基1軸推進
2,500ihp
燃料 石炭 982t
速力 11.0kt
乗員 161名
兵装 安式120mm平射砲×1門

40mm×1門

艦歴 編集

青島の戦いの際、1914年9月30日に触雷した水上機母艦「若宮丸」の応急修理を実施[3]。また、「関東丸」は陸上に設けられた海軍機の基地の桟橋を作った[3]。10月2日には敵機の爆撃を受けたが、投下された爆弾2発は外れた[3]。

艦名について 編集

ロシア船名「マニジューリヤ」は満州の意味で、日本側資料では英語読みの「マンチュリア」表記が多い。同じく日露戦争劈頭に日本側が拿捕した同名の汽船があり、そちらが「満州丸」と命名された（後の通報艦「満州」）。

艦長 編集

※『日本海軍史』第9巻・第10巻の「将官履歴」に基づく。階級は就任時のもの。

艦長 編集

  • 中尾雄 大佐：1904年10月6日 - 1905年1月12日

指揮官 編集

  • 佐多直蔵 少佐（期間不明）[5]
  • 茶山豊也 大佐：1906年4月1日 - 10月20日
  • 秀島七三郎 大佐：1907年5月30日 - 10月15日
  • 上野亮 中佐：1907年12月11日 - 1908年7月11日
  • 小黒秀夫 中佐：1909年1月25日 - 6月23日
  • （兼）真野巌次郎 大佐：1912年6月28日 - 7月9日
  • 真野巌次郎 大佐：1912年7月9日 - 7月31日
  • 平田得三郎 大佐：1913年2月19日 - 1914年3月5日
  • 丸橋彦三郎 大佐：1914年3月5日 - 12月1日
  • 犬塚助次郎 中佐：1914年12月1日 - 1915年2月18日
  • 河野左金太 大佐：1915年2月18日 - 9月13日
  • 犬塚助次郎 中佐：1915年9月13日 - 1916年12月1日
  • 岡村秀二郎 中佐：1916年12月1日 - 1917年12月1日
  • 宮村暦造 中佐：1917年12月1日 - 1918年9月10日
  • 豊島二郎 中佐：1918年9月10日[6] - 12月1日[5][7]
  • 福村篤男 大佐：1918年12月1日[7] - 12月11日[8]
  • 今泉哲太郎 大佐：1918年12月11日 - 1919年7月14日
  • 石井祥吉 大佐：1919年7月14日[9] - 12月1日[5][10]
  • 加賀藤吾 中佐：1919年12月1日[5][10] - 1920年1月8日[11]
  • 吉富新八 中佐：1920年1月8日[11] -

特務艦長 編集

  • 吉富新八 中佐[5]：不詳 - 1921年9月17日[12]
  • 七田今朝一 大佐：1921年9月17日 - 1922年6月15日
  • 林清二 大佐：1922年6月15日[13] - 1922年11月20日[5][14]
  • 内藤省一 大佐：1922年12月1日[5][15] - 1923年9月15日[16]
  • 吉川真清 中佐：1923年9月15日[16] - 1923年12月1日[5][17]
  • 是恒隆 中佐：1923年12月1日[5][17] - 1924年12月1日[18]
  • 鳥野団一 中佐 1924年12月1日[19][18] - 1925年2月13日[20]

出典 編集

  1. ^ 明治37年4月7日付 内令第184号
  2. ^ 明治38年2月14日付 達第10号
  3. ^ a b c 『日本海軍航空史（4）』49ページ
  4. ^ 大正4年8月23日付 達第110号
  5. ^ a b c d e f g h i 『軍艦「関東」越前海岸遭難記』281頁
  6. ^ 『官報』第1833号、大正7年9月11日。
  7. ^ a b 『官報』第1900号、大正7年12月3日。
  8. ^ 『官報』第1909号、大正7年12月13日。
  9. ^ 『官報』第2083号、大正8年7月15日。
  10. ^ a b 『官報』第2199号、大正8年12月2日。
  11. ^ a b 『官報』第2227号、大正9年1月9日。
  12. ^ 『官報』第2741号、大正10年9月19日。
  13. ^ 『官報』第2961号、大正11年6月16日。
  14. ^ 『官報』第3093号、大正11年11月21日。
  15. ^ 『官報』第3102号、大正11年12月2日。
  16. ^ a b 『官報』第3332号、大正12年9月29日。
  17. ^ a b 『官報』第3385号、大正12年12月4日。
  18. ^ a b 『官報』第3684号、大正13年12月2日。
  19. ^ 『軍艦「関東」越前海岸遭難記』200頁
  20. ^ 『官報』第3743号、大正14年2月16日。

参考文献 編集

  • 上坂紀夫『軍艦「関東」越前海岸遭難記』光人社NF文庫、2010年。ISBN 978-4-7698-2655-2。 
  • 海軍省海軍大臣官房『明治百年史叢書 海軍制度沿革 巻八』原書房、1971年。 
  • 海軍歴史保存会『日本海軍史』第7巻、第9巻、第10巻、第一法規出版、1995年。
  • 日本海軍航空史編纂委員会（編）『日本海軍航空史（4）戦史篇』時事通信社、1969年

関連項目 編集

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