阿麻氐留神社(あまてるじんじゃ)は、長崎県対馬市美津島町小船越にある神社。『延喜式神名帳』に記された式内社

阿麻氐留神社
所在地 長崎県対馬市美津島町小船越352
主祭神 天日神命
社格 式内社、旧村社
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祭神 編集

  • 天日神命(あめのみたまのみこと)
    • 津島県直の祖神として、『神名帳考證』にも「阿麻氐留神是天日神命也」とある。『日本書紀顕宗天皇紀では、壱岐の月神と共に高御魂命の末裔として現れる(対馬では豆酘の高御魂神社の5世孫とされる[1])。阿麻氐留というのは天照であり、本来この地方の神名で、「天照神」だったと考えられている[2]

概要 編集

古代航路の拠点に鎮座する古社。『日本書紀顕宗天皇紀によると、遣任那使・阿閉事代が神託を受け、対馬のアマテル・ タカミムスビを磐余(現在の奈良県)に、壱岐の月神を歌荒巢田(現在の京都府)に遷座させていることから、対馬・壱岐の祭祀集団(卜部)を中央に移動させる政治的意図があった可能性がある。中国には、太陽はもともと10個あり、旱魃が起きたため羿という英雄が9つを射落としたという神話があるが、阿麻氐留神社にも弓で的を射る神事が伝えられており、その関連が指摘されている[1]

脚注 編集

注釈 編集

原典 編集

出典 編集

  1. ^ a b [1]対馬神社ガイドブック」(対馬観光物産協会発刊)
  2. ^ 式内社研究会『式内社調査報告書』(皇学館大学出版部)