除籍 (学籍)

除籍(じょせき)とは、学校などにおいて、学生生徒等が在籍している状態から在籍していない状態になることである。

目次

概要編集

除籍は事務上の処理であり、卒業修了退学転学をはじめ、さまざまな理由によって行われる。除籍は、処分の重さを表す語ではない。 一般に学費未納や修学期限などの規則や事務的な理由による退学を除籍と称することが多い。世間的に誤解されていることがある、在学した記録を抹消されるという説は誤解(在学した記録を抹消されてしまえば後述する除籍証明書は発行できない)である。除籍の場合は、明治大学(1) や学習院大学(2) のように除籍証明書が発行される学校等や、学費納入等によって復籍できる学校等がある。

除籍事務編集

除籍は、「学籍に関する記録」についての概念であり、一般的に「学籍に関する記録」の追加がなされない状態になること全般をいう。除籍は、卒業・修了・退学・転学などがあれば、必然的に生じる。除籍となると、「学籍に関する記録」を初めとして、各種分野に対して必要な処理がされ、その後に「学籍に関する記録」の追加がされなくなる。

学生等が死亡した場合や、失踪宣告の効力が生じた場合などにも除籍となる。この場合は、「死亡」「失踪宣告の効力発生」などが「学籍に関する記録」に追加された後は、記録する情報がなくなり除籍状態となる。ただし、卒業・修了・退学・転学などの場合も、死亡・失踪宣告効力発生などの場合も、その後に諸証明を行うために、除籍の発生理由に応じて、法令等に基づいた一定の期間は記録が保存し続けられる。

その他については、義務教育にあたる場合を除いて、「在学できる期間を超えた場合」「休学できる期間を超えても復学しなかった場合」などでは、事前に退学届を提出して校長(学長を含む)より、法令および学則等に基づいて、退学の許可を受けておかなければ、自動的に「退学をともなわない除籍」となる。その後に、退学の申請をして退学の許可を受けることができるかどうかは、除籍となった理由や各学校等の規則によって異なる。ただし、証明書の発行などは「退学をともなう除籍」となった者と同様の取り扱いが行われるのが一般的である。

「授業料の納付を怠り督促しても納入しなかった場合」は、学校等によっては、一定期限内に納付することによって、新たに入学を経ないまま、除籍された状態より「学籍に関する記録」が再び追加されるという「在籍している状態に戻る」(復籍)することが可能な場合もある。さらに、授業料等を納入するまでは、証明書の発行を一時停止されることもある。

対象者に制約が加わる事例編集

一般的に発生し得る事例(授業料未納等)編集

学校の運営に支障をきたすことを原因として除籍された場合(例えば、催促されても授業料を納入しなかったことにより除籍された場合など)では、その状況が改善されるまで、除籍の対象となった者に制約が加わる場合がある。

証明書の発行の一時停止などは、しばしば行われる。この措置がとられた場合は、対象者は除籍となった理由を解消(授業料未納が原因となった場合は学校に必要な金銭を納入するなど)すれば、再び証明書の発行などが可能となることがある。

放校・放学の処分編集

学校などによっては、対象者にとって不利な「除籍」の形態として、放校(ほうこう)や放学(ほうがく)と呼ばれる懲戒退学がある。ただし、放校・放学を単に懲戒退学の代わりの語として用いている学校等もある。

放校・放学をきわめて重い懲戒退学としている学校等においては、対象となった者の「学籍に関する記録」の取り扱いに大きな影響を及ぼし、法令の範囲内で一部または全部の諸証明を取りやめることがある。日本国内で「放校」の処分を有する多くの学校では、「学校教育法施行規則」(昭和22年文部省令第11号)第26条第3項に掲げられる者のうち、特にひどい者が対象となっている。

入学願書の受理や入学許可という「学校等とその者との関係が始まった最も初期の時点」からすべての記録について一切の証明を取りやめ、今後も一切の関係を持たない(学校の名誉のため、本人が在籍した事実さえなかったことにする)というものがある(テルアビブ空港乱射事件の実行犯岡本公三が通っていた鹿児島大学や、京都大学アメフト部レイプ事件がある)。この処置が採られた場合には、当人の学歴はその直前に卒業した学校までしか証明出来なくなる。

例として、鹿児島大学を放校処分となった岡本の場合、「鹿児島大学中退」ではなく「熊本マリスト学園高等学校卒業」までが正式な学歴となる。

(あまりに学校側の利益を根拠にするにあたっては、逆に学校側に違法性が生じかねない)

殺人強盗など極めて凶悪な刑事事件、学校に対する侮辱行為、その学校の社会的イメージを著しく損ねる行為を犯した場合にこのような措置が執られる。また、規定年数で卒業・修了、進級・単位修得などができなかった場合、除籍ではなくこのような措置が執られるケースもある。

ただし、一般社会にあまり馴染みのある言葉ではないため、マスコミが報道する際には、特別に「放校」という語を用いずに、「退学」の語が使用される場合が多い。

問題点編集

  • 「除籍(放校)処分をうけた元学生の証明書の発行を一切行わない」という学校の場合、その学校がどこまで記録を残しているかで以下の問題が発生する危険がある。
    • その学校に最初から入学すらしていない人物が「○×大学に入学したが、不祥事を起こして除籍(放校)処分だから証明書は発行されない」ことをいいことに「○×大学除籍(放校)中退」と学歴詐称する。一流大学を詐称するケースにおいては除籍(放校)処分とはいえ、入学するだけでも難しいと考えられているなどの理由で一定の評価を得られる[誰によって?]ことがある。しかし、入学した証拠も入学していない証拠もないため、一定の評価を行う者がいないこともある。

関連項目編集