雨にぬれても
「雨にぬれても」(あめにぬれても、原題: Raindrops Keep Fallin' on My Head)は、1969年に発表された楽曲。作曲はバート・バカラック、作詞はハル・デヴィッド。B. J. トーマスの歌唱が使われた。元は映画の挿入歌だが、評判が良く、レコード化された。
「雨にぬれても」 | ||||||||
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B. J. トーマス の シングル | ||||||||
初出アルバム『Raindrops Keep Fallin' On My Head』 | ||||||||
B面 | Never Had It So Good | |||||||
リリース | ||||||||
規格 | 7インチ・シングル | |||||||
ジャンル | ポップス | |||||||
時間 | ||||||||
レーベル | セプター・レコード | |||||||
作詞・作曲 | ハル・デヴィッド、バート・バカラック | |||||||
プロデュース | ハル・デヴィッド、バート・バカラック[1] | |||||||
ゴールドディスク | ||||||||
ゴールドディスク | ||||||||
チャート最高順位 | ||||||||
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解説
編集1969年に公開されたジョージ・ロイ・ヒル監督の西部劇『明日に向って撃て!』の挿入歌である。同映画は、アメリカン・ニュー・シネマの有名作品となった。劇中ではブッチ・キャシディ役のポール・ニューマンとエッタ・プレース役のキャサリン・ロスが自転車に乗ってデートをするシーンで使われた。当初バカラックは、ボブ・ディランに歌唱を依頼する予定であった[2]、あるいはレイ・スティーヴンスの予定であったなどとも言われ、なかなか歌手が決まらず、いくつかの紆余曲折の後に、ようやくディオンヌ・ワーウィックと同じセプターレコーズ(en:Scepter Records)に所属していたB・J・トーマスが歌うこととなった。
同年10月にシングルとして発売された。B面はニコラス・アシュフォード、ヴァレリー・シンプソン、ジョー・アームステッドが書いた「Never Had It So Good」[1]。ビルボードでは1970年1月3日から4週連続で1位となり、ビルボード誌1970年年間ランキングでも第1位。同誌は「雨にぬれても」をオール・タイム・ムービー・ヒッツ・ベスト50の15位に選んだ[3]。
第42回アカデミー賞(1970年4月発表)でも主題歌賞を受賞した。ロック時代(1955年7月9日以降)に映画主題歌が、ビルボード誌年間第1位になったのは、ルル(Lulu)の「いつも心に太陽を」(To Sir With Love)(1697年公開の「いつも心に太陽を」の主題歌)以来2度目。また、アカデミー主題歌賞がビルボード誌の年間第1位になったのは、史上初であった。
カヴァーも多い楽曲である。
- 歌唱にまつわる秘話
- BS-TBSの音楽番組『SONG TO SOUL』で「雨に濡れても」を扱った回で、番組がB. J. トーマスに対して直接インタビューを行い、1960年代の最初の録音のことを回顧を聞き出したが、B. J. トーマスがカメラの前で語ったことによると、録音直前に風邪をひいてしまうというハプニングがあり、録音当日は声がかすれてしまっていたという。[注釈 1]
主なカヴァー
編集- ディオンヌ・ワーウィック - 1970年のアルバム『I'll Never Fall in Love Again』収録。また、2006年のアルバム『マイ・フレンズ・アンド・ミー〜バート・バカラックへの想い』には、ケリスとのデュエットによる再録音が収録された[4]。
- ボビー・ヴィントン - 1970年のアルバム『My Elusive Dreams』収録
- エドウィン・スター - 1970年のアルバム『War & Peace』収録
- ペリー・コモ - 1970年のアルバム『It's Impossible』収録
- アンディ・ウィリアムス - 1970年のアルバム『Raindrops Keep Fallin' on My Head 』収録
- レイ・スティーブンス - 1970年のアルバム『Everything is beautiful』収録
- フォー・トップス - 1970年のアルバム『Changing Times』収録
- パティ・ペイジ - 1970年のアルバム『Honey come back』収録
- エンゲルベルト・フンパーディンク - 1970年のアルバム『We Made It Happen』収録
- ジョニー・マティス - 1970年のアルバム『Raindrops Keep Fallin' on My Head』収録
- ボビー・ジェントリー - 1970年のシングル。
- 布施明 - 1971年のアルバム『布施明がバカラックに会った時』収録
- ベッツィ&クリス - 1971年のアルバム『フォーク・アルバム第2集』収録[5]
- 石毛恭子 - 1972年のシングル『レインドロップス』収録(ママとあそぼう!ピンポンパンで放送)
- 倍賞千恵子 - 1973年のアルバム『アカデミー賞主題歌を歌う』収録。訳詞は岩谷時子
- マニック・ストリート・プリーチャーズ - 1995年のチャリティー・アルバム『The Help Album』収録
- 東京スカパラダイスオーケストラ - 2004年のアルバム『ON TOUR』収録
- 山崎まさよし - 2007年のアルバム『COVER ALL YO!』収録
- Ken Yokoyama(横山けん) - 2007年のシングル「Not Fooling Anyone」収録
- スターダストレビュー - アルバム『DEVOTION』収録
- 石嶺聡子 - アルバム『洋灯~nostalgia for tomorrow~』収録
- 清原果耶 - 京王電鉄CMにて歌唱
- 桑田佳祐Act Against Aids2009チャランポランスキー主演
桑田佳祐のやさしい夜遊び
その他、ボストン・ポップス・オーケストラやロイヤル・フィルハーモニー・ポップス管弦楽団などによるオーケストラアレンジの演奏も存在する。
注釈
編集- ^ その結果、はからずも、B. J. トーマスにしてはかなりハスキーな歌声が世に広まった。彼の普段の声は少し異なっている。そして、よくよく聴くと音高が高い部分(たとえば最初のフレーズの歌詞で言えば" head "の部分)の音程を出すのが少し辛そうに聞こえるのも、風邪をひいて喉を痛めていたからということになる。
出典
編集- ^ a b c 45cat - B. J. Thomas - Raindrops Keep Fallin' On My Head / Never Had It So Good - Scepter - USA - SCE-12265
- ^ B.J.トーマス「雨にぬれても」を特集 BS-TBS『SONG TO SOUL〜永遠の一曲〜』3月15日放送 - amass
- ^ “Top 50 Movie Songs Of All Time”. Billboard Magazine. 3 August 2014閲覧。
- ^ “Warwick Surrounded By Stars On Duets Album”. Billboard (2006年10月12日). 2018年9月16日閲覧。
- ^ Betsy & Chris - Folk Album 2 (Vinyl, LP, Album) at Discogs
書籍
編集- フレッド・ロビンソン著・守屋須三男監修・加藤秀樹訳『ビルボード年間トップ100ヒッツ 1956-1990』音楽之友社、1994年2月10日、ISBN 4-276-23631-2
- 『明日に向って撃て! -特別編-』20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン
- 東ひさゆき/佐藤直人/岩淵悟/スティーヴ・マックルーア著・東ひさゆき監修『ビルボード年間チャート1955→2001』共同通信社、2002年4月10日、ISBN 4-7641-3053-X
関連項目
編集- 1970年のビルボード・ホット100による1位のシングル一覧
- 俺たちに明日はない
- イージー・ライダー
- ゴゴスマ -GO GO!Smile!- - CBCテレビ制作で、TBSテレビ系列にて平日昼に生放送(一部地域除く)されている情報番組。15時台天気予報で、明日が全国的に小雨の時はこのBGMを流す(通常は『天使のささやき』)。
- バナナマン日村が歩く! ウォーキングのひむ太郎 - BS朝日で放送されているウォーキングをテーマにした旅番組。エンディングテーマとして本曲が使用されている。
先代 ダイアナ・ロス&スプリームス 「またいつの日にか」 |
Billboard Hot 100 ナンバーワンシングル 1970年1月3日 - 1月24日(4週) |
次代 ジャクソン5 「帰ってほしいの」 |
先代 ピーター・ポール&マリー 「悲しみのジェット・プレーン」 |
Easy Listening ナンバーワンシングル 1969年12月13日 - 1970年1月24日(7週) |
次代 トム・ジョーンズ 「悲しき呼び声」 |