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  1. 「雪ミク」ラッピング車両(2016-2017年シーズン)
  2. 「雪ミク」ラッピング車両(2017-2018年シーズン)
画像提供をお願いします。2019年1月

雪ミク(ゆきミク)は、バーチャルアイドル初音ミク」の冬季版キャラクター[1]。初音ミクが日本国内に限らず世界中で活躍するのに対し、雪ミクは北海道という地域を応援するためのキャラクターとして設定されている[2]

概要編集

雪ミクは青いツインテールの髪型を外見上の特徴とする[1]。しかし、毎年異なるテーマで衣装デザインの募集を行うため、登場するたびにイメージはがらりと変化する[1]

活動の中心は、さっぽろ雪まつりに合わせて札幌市の各所で開催されるイベント「SNOW MIKU」である[1]。毎年のイベント期間中、食品メーカーやスーパーマーケットなどが北海道内限定のコラボレーション商品を販売し、札幌市交通局札幌市電ラッピング車両を運行している[1]

新千歳空港国内線ターミナルビル4階には、ショップ兼ミュージアムの「雪ミク スカイタウン」が常設されている[3]

歴史編集

2010年編集

初音ミクを生み出したIT企業「クリプトン・フューチャー・メディア」は札幌市に在籍しており、この年のさっぽろ雪まつりに初音ミクの雪像を出展した[1]。これが雪ミク誕生のきっかけであり、クリプトン社スノーミクイベントプロデューサーの熊谷友介は「北海道を応援するキャラクターを作りたかった」と述べている[1]

2月5 - 7日、札幌市営地下鉄東豊線栄町駅にて雪ミクグッズ販売が行われた[4]。内訳はグッドスマイルカンパニーのフィギュア「ねんどろいど」が1日500体、当時使われていた交通用プリペイドカード「ウィズユーカード」が1日1000セットだったが、初日は販売開始30分前の午前7時30分時点で約1000人が列を成す熱狂ぶりで、スタッフは「これ以上並んでも買えません」と呼びかけねばならなかった[4]。特にねんどろいどの人気が高かったため、グッドスマイルカンパニーはインターネットでの受注生産を決めた[4]

2011年編集

この年、雪ミクのねんどろいどはバージョンアップした「たのしい雪あそび・エディション」として発売された[5]

デザインが一新されたウィズユーカードは前年に倍する4000枚が用意され、2月11 - 12日に複合商業施設「ノルベサ」と大通駅定期券発売所の2か所で販売された[6]。初日販売分は1時間で売り切れた[7]。また札幌市は、2月7 - 13日に円山動物園の年間パスポートとパスケースのセットも販売している[7]

また、後に恒例となる札幌市電のラッピング車両「雪ミク電車」が初登場した。車体に雪ミクと札幌市時計台が描かれたほか、車内放送も初音ミクが務めている[7]。2月11日の特別セレモニーでは上田文雄札幌市長(当時)が「ミクと電車を愛していただきたい」とスピーチ[7]。電車は2月14日から3月26日まで運行された[7]。なお交通関係では、北海道中央バスが運行した雪まつりの大通会場とつどーむ会場を結ぶシャトルバスの車内放送にも初音ミクが起用されている[7]

2012年編集

 
雪ミク電車2012

雪ミクの衣装が公募制となり、「雪や氷を彷彿とさせる宝石をあしらった雪ミク」をテーマに募集が行われた[5]。初の採用例となったのは、前年の「たのしい雪あそび・エディション」を見て感銘を受けたという「菜々香」によるデザインの「ふわふわコートの雪ミク」である[5]

この年の雪ミクは、雪の結晶をモチーフとした水色のコートをまとい、雪像作りを手伝ってくれるというコンセプトの下、スコップ型のマイクを手にしている[5]。テーマの「宝石」は、ヘッドホンとイヤーマフを兼ねた大きな紺色のリボンの中央に据えられた[5]

2013年編集

 
雪ミク電車2013

公募制2年目のテーマは「雪や氷をイメージさせる、北海道にぴったりのお菓子をモチーフとした雪ミク」である[8]。和風のミクを愛する「虹汰」による、いちご大福白無垢綿帽子に見立てた、通称「いちご白無垢ミク」が採用された[8]。ねんどろいど化に当たっては、熨斗をあしらったヘアピン、和盆、爪楊枝、盃、番傘、雪うさぎといった多数の和風の小物が併せて立体化されている[8]

和風らしく衣装のイメージが紅白を基調としたものとなったため、雪ミク電車も従来の青・白・銀という配色から離れて、赤系のマルーンに彩られた[8]

2014年編集

 
雪ミク電車2014

テーマは「北海道の冬をイメージさせる魔法少女 & 魔法のステッキ[9]。北海道在住の「dera_fury」による、魔法少女的な要素をストレートに表現したシンプルなデザインが採用された[9]。この年の雪ミクはとんがり帽子をかぶり、防寒のためにマントとタイツを身につけている[9]。手にしたステッキは氷のようであり、またスノーグローブのようでもある[9]

衣装デザインに加えて雪ミクのペットも公募され、エゾユキウサギの「ラビット・ユキネ」が誕生した[9]

さらに、この年から「SNOW MIKU」のテーマソングが作られるようになった[9]。初代テーマソングとして採用されたのは、「Mitchie M」による「好き!雪!本気(マジ)マジック」である[10]。この曲はその後、クリスマスソングとして動画サイトの「踊ってみた」カテゴリで拡散するという、想定外の発展を遂げた[10]

協賛企業による活動も拡大してきており、北海道内のカラオケチェーン最大手のタカハシは、スリラーカラオケ札幌中央店にて壁一面にイラストを描いた「雪ミクルーム」1室を設けた[11]。雪ミクルームはこの年2月の同店売り上げの1割を占め、台湾など日本国外からの観光客の予約も多かったという[11]。以後の年も冬季限定で雪ミクルームの開設は続いている[1]

ダイハツ北海道販売は、9月に北海道限定モデルの軽自動車「雪ミク ココア」を発売した[11]。これをきっかけに20 - 30代の来店客が増えたほか、北海道外からの購入希望も相次ぎ、広告会社の調べによると宣伝効果は1億1000万円相当に達した[11]

2015年編集

 
雪ミク電車2015

テーマは「北海道の冬をイメージした植物[12]。「たらん」による採用デザインには随所に植物モチーフが取り入れられており、髪飾りのスズランのほか、スカートはスノードロップ、ヘッドセットはシラカンバ、リボンはナナカマドとなっている[12]。また、アイヌの伝承に語られるコロポックルを彷彿とさせるところがあり、ファンからは「すずらんミク」や「ミクポックル」と呼ばれた[12]。ねんどろいどの名称は「Snow Bell ver.」である[12]

テーマソングは「40mP」による「Snow Fairy Story[13]。40mPが最初に作ったのはオーケストラアレンジだったが、テーマソングとして歌われることを考慮してポップスの範疇に収まるよう改めたものが、公式採用された[13]

この年、「SNOW MIKU」の協賛企業は約40社に及んだ[11]。札幌市内では2月3日、手芸品販売の「カナリヤ」が雪ミクのコスプレ衣装を製作し、本店に展示するとともに素材の生地類を販売した[11]

3月23日、札幌市の企画により、はとバス東京都内で雪ミクのラッピングを施した定期観光バスの運行を始めた[14]。自治体の提案でバスの車体にキャラクターが描かれたのは、熊本県の「くまモン」に続き2例目となる[14]

2016年編集

 
雪ミク電車2016

この年のテーマは従来のファンタジックなものから変化し、「北海道の冬を楽しむウインタースポーツ」というリアル路線となった[15]。採用されたのは「御伽こたつ」による、フクロウをかたどった帽子をかぶりスノーボードを抱えた、通称「ふくふくろう雪ミク2016[15]。ねんどろいどの名称は「Snow Owl ver.」である。

テーマソングは、「doriko」による疾走感のある曲「雪がとける前に[16]

2017年編集

テーマは「北海道の冬をイメージした星空 / 星座[17]。中国のイラストレーター「西名_にしな」によるデザインが採用された[17]。日本国外からのデザインが採用されたのは、公募開始以来初めてのことである[17]。夜をイメージしたこの年の雪ミクは全体的にダークな配色で、白はあまり使われていない[17]。星をちりばめたリボンには五線譜柄が描かれ、指揮棒燕尾服など指揮者の要素が取り入れられている[17]。ねんどろいどの名称は「Twinkle Snow ver.」。

テーマソングは、「n-buna」と「Orangestar」による、センチメンタルな曲「スターナイトスノウ[18]

この年、雪ミクは北海道庁が運営するインスタグラムを利用したプロジェクト「北海道ミライノート」のガイド役「北海道ミライ大使」に任命された[2]

2018年編集

テーマは「北海道の冬をイメージした『どうぶつ』[19]。前年に続き中国のイラストレーター「鯛ちゃどん」のデザイン、通称「タンチョウ巫女」が選ばれた[19]。モチーフのタンチョウは北海道の道東地区の冬を象徴する鳥であり、日本と中国で共通する瑞祥でもある[19]。「姫」のイメージを出すため、前髪は横一直線に切りそろえられている[19]

テーマソングは、「TOKOTOKO(西沢さんP)」による「四角い地球を丸くする[18]。あえて「雪ミクだから」「テーマソングだから」という意識を持たず、普遍的な曲を目指して作られたという[18]

2019年編集

 
雪ミク電車2019

雪ミク誕生10周年となるこの年のテーマは、「北海道の冬をイメージした『プリンセス』[20]。採用されたのは中国のイラストレーター「―LF―」によるデザインで、中国からの採用はこれで3年連続となった[20]。―LF―は2017年のラビット・ユキネの衣装も担当しているため、雪ミクとラビット・ユキネ双方のデザインを手がけた初のクリエイターでもある[20]。この年の雪ミクの特徴は左右非対称となったスカートで、そのほかに星柄や宝石、翼型の髪飾りなど、歴代の雪ミクの要素も散りばめられている[20]

テーマソングは「DECO*27」による、ストレートに愛を歌った「アイ[21]

脚注編集

参考文献編集

  • 北海道新聞
    • 青木美希; 佐々木馨斗 (2010年2月5日). “さっぽろ雪まつり 初参加の「初音ミク」ファン熱狂”. 北海道新聞: 夕刊 13面 
    • “さっぽろ雪まつり 今年も初音ミクが応援”. 北海道新聞: 27面. (2011年2月4日) 
    • 山崎真理子 (2011年2月12日). “「雪ミク」札幌発信”. 北海道新聞: 1面 
    • “雪ミク 経済効果抜群”. 北海道新聞: 15面. (2015年2月7日) 
    • “雪ミクはとバス出発”. 北海道新聞: 35面. (2015年3月24日) 
    • 土井若楠 (2019年3月12日). “雪ミク人気 世界へ”. 北海道新聞: 夕刊 1面 
  • スポーツ報知
    • 『スポーツ報知』SNOW MIKU 2018 特別号。
    • 『スポーツ報知』SNOW MIKU 10th 特別号。

外部リンク編集