電子工業

電子産業から転送)

電子工業(でんしこうぎょう、英語: electronics industry)とは、電気機械工業のうち、電子機器電子の働きを利用した機械類)を製造・生産する工業製造業)のことである。電子工学(エレクトロニクス)を技術の基本にする。日本基幹産業の1つであり、国内最大の製造業である。

深圳にある電子工場

電子工業における電子機器とは、主に以下を指す[1]

  1. 産業用電子機器(通信機器コンピュータなど)
  2. 民生用電子機器(テレビVTRなど)
  3. 電子部品半導体など)

日本やアメリカ合衆国などは、電子工業が特に発達した国である[2]

日本の電子工業編集

日本において、電子工業は、第二次世界大戦後に急速な発展を遂げた。日本の電子工学における技術は世界でも高い水準にある。現在、日本で最大の製造業が電子工業であり、技術が急速に革新している[1]

電子工業は全製造業の 13%の製造品出荷額(45兆円)、12%(106万人)の従業員を占める日本の基幹産業の1つであり、技術力の観点でも、世界最先端である。しかし、 DVD プレイヤー、DRAM などの電子機器・電子デバイス分野では、日本の企業が利益の獲得に苦戦する現状がある[3]

経常利益率の推移(1980年〜2008年)を自動車産業や全製造業平均と比較すると、1990年代以降、電子工業は相対的に低水準で推移している[3]

また、日本のエレクトロニクス・IT企業は、世界の主要プレイヤーと比較して、営業利益率で大きな差がある。営業利益率を2005年度から2008年度の平均で見ると、世界の主要プレイヤーは、 IBM (27.4%)、マイクロソフト (36.2%)、インテル (23.1%)、シスコシステムズ (25.8%) と軒並み二桁台の営業利益率であるのに対し、日本の主要プレイヤーは、日立 (2.2%)、ソニー (1.9%)、東芝 (1.7%)、NTTデータ (7.8%)、富士通 (3.2%) といった水準である[3]

足元では、日本が競争力を有していたはずの電子部材分野でも、韓国中国勢に追い上げられている。1990年代からの推移を見ると、東アジアにおける日本からの中間財(電子部品・半導体・電子部材など)輸入の割合は、1990 年の約 30%から 2007 年には約 10%へと大幅に低下しており、代わりにASEAN、中国が東アジアへの中間財輸出国・地域としての存在感を高めている (最近でもこの傾向は強まっており、例えば、「iPod」の部材では日本製品の割合が高かっ たのに対し、「iPad」になると割合が低下している。)[3]

1997年の生産高は26兆251億円、輸出は13兆6774億円であった。

脚注編集

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  1. ^ a b 小項目事典,百科事典マイペディア,日本大百科全書(ニッポニカ), ブリタニカ国際大百科事典. “電子工業とは” (日本語). コトバンク. 2021年3月31日閲覧。
  2. ^ でんしこうぎょう【電子工業】 | て | 辞典” (日本語). 学研キッズネット. 2021年3月31日閲覧。
  3. ^ a b c d エレクトロニクス・IT産業 - 経済産業省(一部改変)

外部リンク編集