3つの交響的素描「青い水平線」(またはブルー・ホライズン)作品23b(Blue Horizons - Three Symphonic Sketches)は、2003年フランコ・チェザリーニが作曲した吹奏楽曲である。多くの人気を集め、吹奏楽コンクールなどで演奏する団体も増えてきている。

ファンファーレバンドのために作曲した「アビス」(Abysses) 作品23aを吹奏楽に改編したもので、楽器編成の違いに伴うソロ楽器の変更やエンディングの改変が行われている[1]

編成 編集

編成表
木管 金管
Fl. 2, Picc. Crnt. 2, Tp. 3 Cb. 1
Ob. 2, C.A. Hr. 4 Timp. 1
Fg. 2 Tbn. 4 B.D., Cym., S.D., Tam-tam, Vib., Xylo., Bell Tree, Bells, Crotales, Wind Chime, Whip, Rainstick, Water Gong
Cl. 3, E♭, Alto, Bass, C-Bass Bar. 1
Sax. Alt. 2 Ten. 1 Bar. 1Tub.2
その他Harp

曲の構成 編集

「青い水平線」は海または海に関する3つの楽章からなり、休みなしに演奏される。演奏時間は約15分。

  1. LUMINESCENT CREATURES(ルミネセント・クリチャーズ、発光生物)
    1000mを超える深い海。光もない暗闇の中にすむ発光生物の様子が描かれる[2]
  2. LEVIATHAN AGAINST KRAKEN(リヴァイアサン・アゲンスト・クラーケン、クラーケン対リヴァイアサン)
    場面は一変して、海で最も強力な捕食動物マッコウクジラクラーケン(巨大なタコあるいはイカ)による激しい戦いの場面へと変わる。この部分の音楽は、ベンジャミン・ブリテンオペラピーター・グライムズ』の間奏曲『嵐』と非常によく似ている[1]
  3. THE BLUE WHALE(ザ・ブルー・ホエール、シロナガスクジラ)
    様々な姿を見せる海。その大洋を悠々と泳ぐシロナガスクジラの様子が描かれる。楽章の中盤と最後には、録音したクジラの鳴き声が挿入される。

注釈 編集

  1. ^ a b 後藤洋(2010). フィルハーモニック・ウインズ大阪『宇宙の音楽』(グリーンミュージック、YGMO-1016) 解説. pp. 4-5.
  2. ^ Blue Horizons - rundel.de. 2020年2月16日閲覧。