風越山 (伊那)

概要編集

主に花崗岩からなる。飯田市のシンボル的な山として、地元では「かざこしやま」や「ふうえつざん」と呼び親しまれている。正式な読み方は「かざこしやま」である。飯田市の商品名や地名などには「風越(ふうえつ)」の名が多く見られる。また、山中に白山妙理大権現が祀ってあることから「権現山(ごんげんやま)」とも呼ばれる。山頂直下には国の重要文化財に指定されている白山社奥宮が鎮座するなど、古くから信仰の山として栄えてきた。登頂への登山ルートには(1)表参道・滝の沢ルート、(2)押洞ルート、(3)旧阿弥陀寺・二本杉ルート、(4)高鳥屋山ルート、(5)権現道ルート、(6)円悟沢・今庫の泉ルートの6種類がある。詳しくは、風越山イラストマップに記載がある。

語源編集

「風越山(かざこしやま)」の語源は、山頂近くに「大窪み」と呼ばれる鞍部があり、そこを風が吹き越えることからきている。 中世和歌にも「風越の峰(かざこしのみね)」と詠まれ、飯田市内の小学校中学校高校校歌にもみな「風越山(かざこしやま)」とうたわれている。 昭和24年、飯田西高等学校と飯田北高等学校が統合され、飯田風越高等学校(いいだふうえつこうとうがっこう)が誕生し、その後、「ふうえつざん」と呼ばれるようになった。現在、地理書、各種の資料、行事等でも「ふうえつざん」という名が使われているが、「風越山」の正式な読み方は「かざこしやま」である。

猿庫の泉編集

猿庫の泉(さるくらのいずみ)は風越山山麓の天竜川水系円悟沢に湧出している軟水の泉で1985年昭和60年)環境省により名水百選[6]に選ばれる。

江戸時代に茶道宗偏流・不蔵庵龍渓(ふぞうあんりゅうけい)が茶の湯に最適な水を求めて天竜川水系を探していたところ発見したといわれる。東屋、茶室が整備され、猿庫の泉保存会により5月から10月までの休日には野点(のだて)も行われている。

見どころ(史跡・名勝等)編集

  • 白山神社 奥宮本殿
鳥居や随紳門をもつ室町時代の建造物で、国の重要文化財に指定されている。
  • ベニマンサク
特徴的なハート型の葉を持つ広葉樹で、長野県の天然記念物に指定されている。紅葉する秋には家族連れのハイカーでにぎわう。植生状態がよく、標高の高い地点までよく育ち、風越山が分布上の東北限地となっている。風越山では標高800mの山腹から山上直下の1,480m近くまで群生し、その分布の範囲は南北5.5km、東西3.5kmに及ぶ。

その他編集

  • 風越登山マラソン - 1925年大正14年)から続く市民健康作りの行事で、標高差約1,000mを駆け抜ける。
  • 元旦には「風越山を愛する会」が企画する元旦登山で初日の出を見ることができる。
  • 2002年(平成14年)から「6月1日11時11分に風越山を撮ろう!」という活動ができ、毎年行っている。募集した作品は飯田創造館で展示している。
  • 歌枕であり、「吹き乱る風越山の桜花麓の雲に色やまがはん」夫木和歌抄。「風越の峰の上にて見るときは雲は麓のものにぞありける」詞華和歌集がある。
  • 城山三郎著の「官僚たちの夏」では、主人公の風越信吾一家が「風越姓の由来の風越山を見たい」として飯田市を旅する場面がある。
  • 田中澄江が『新・花の百名山』の著書で、ヤマハハコとこの山を紹介している[5]

周辺施設編集

脚注編集

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  1. ^ 基準点成果等閲覧サービス”. 国土地理院. 2016年11月18日閲覧。
  2. ^ 日本の主な山岳標高(長野県)、国土地理院、2010年12月10日閲覧。
  3. ^ 『コンサイス日本山名辞典』三省堂1992年ISBN 4-385-15403-1
  4. ^ a b 『花の百名山地図帳』山と渓谷社2007年ISBN 978-4-635-92246-3
  5. ^ a b c 『新・花の百名山』、田中澄江(著)、文春文庫1995年ISBN 4-16-731304-9
  6. ^ 名水百選(猿庫の泉)”. 環境省. 2016年11月18日閲覧。

関連図書編集

関連項目編集

外部リンク編集