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飛島村(とびしまむら)は、愛知県西部、海部郡伊勢湾最北部に面する。愛知県内で2つしかない村の一つである(もう一つは北設楽郡豊根村)。

とびしまむら
飛島村
名港西大橋
飛島村旗
飛島村章
村旗・村章は共に1980年(昭和55年)3月25日制定
日本の旗 日本
地方 中部地方東海地方
都道府県 愛知県
海部郡
団体コード 23427-3
法人番号 7000020234273
面積 22.42km2
総人口 4,585[編集]
推計人口、2019年6月1日)
人口密度 205人/km2
隣接自治体 名古屋市弥富市、海部郡蟹江町
村の木 サクラ
村の花 キク
飛島村役場
村長 久野時男
所在地 490-1436
愛知県海部郡飛島村竹之郷三丁目1番地
北緯35度4分43.6秒東経136度47分28.1秒
Tobisima Village Hall ac (1).jpg
外部リンク 飛島村公式サイト

飛島村位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町 / ― 村

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目次

概要編集

1889年(明治22年)、愛知県海西郡飛島新田・服岡新田・政成新田が合併して飛島村が誕生した。

政令指定都市名古屋市に隣接している。のほか野菜花卉栽培が盛んであり[1]、2006年度(平成18年度)の農業生産額は10億6,000万円だった[2]名古屋港の一角である南部は臨海工業地帯となっており、鉄鋼関連の事業所、火力発電所、輸出関係の倉庫などが多数ある。2007年(平成19年)9月に公示された基準地価では、同村東浜2丁目「住友倉庫」が30.6%の上昇率となり、工業地としては全国1位を記録した。

飛島村の人口(夜間人口)は約4,500人だが[3]昼間人口は夜間人口の約3倍の約13,000人となる[3]。他自治体から飛島村の臨海工業地帯への通勤者が多いためである。飛島村は全体が干拓地海抜ゼロメートル地帯が多く、平均海抜はマイナス1.5メートルである。このため水害を受けやすく[4][5]、市街化区域は8.66平方キロメートルのみである。残りの13.87平方キロメートルは市街化調整区域に指定されており、住宅地を増やすのが困難である[6]

地理編集

 
筏川河口

村の北部は干拓によって出来た海抜ゼロメートル地帯であり、農村風景が広がる。南部は埋め立て地で、名古屋港の一角を占める臨海工業地帯となっている。

地形編集

地名編集

人口編集

 
飛島村と全国の年齢別人口分布(2005年) 飛島村の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 飛島村
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
飛島村(に相当する地域)の人口の推移
 
総務省統計局 国勢調査より

隣接している自治体・行政区編集

 愛知県

歴史編集

沿革編集

  • 1693年(元禄6年) - 大宝新田開墾。
  • 1801年(享和元年) - 熱田奉行兼舟奉行の津金文左衛門飛島新田開墾。
  • 1879年(明治12年) - 政成新田開墾。
  • 1889年(明治22年)10月1日 - 海西郡飛島新田、政成新田、服岡新田が合併して海西郡飛島村が発足。
  • 1906年(明治39年)7月1日 - 同郡宝地村の一部(大宝、八島、重宝)を編入。
  • 1913年(大正2年)4月4日 - 海西郡が海部郡となり、海部郡飛島村に改称。
  • 1944年(昭和19年) - 東南海地震にて甚大な被害を受ける。
  • 1945年(昭和20年) - 太平洋戦争終戦。6軒に1人の若者が戦死。
  • 1959年(昭和34年) - 伊勢湾台風で当時の村域の大半が水没[5]。死者132名、住宅の全半壊・流出など722戸[7]。人口流出が相次ぎ、村内の小中学生は一宮市稲沢市の学校に約3カ月間疎開[8]
  • 1962年(昭和37年) - 8250mの高潮堤防完成。名古屋港臨海工業地帯建設に伴い、村内海苔養殖従業者349世帯、1世帯平均654万円の漁業権返上補償金が支払われる。
  • 1971年(昭和46年) - 名古屋港西部臨海地帯の西2区・4区を編入。
  • 2005年(平成17年)12月 - 大型コンテナ船に対応したマイナス16m大水深の飛島ふ頭南側第1バース竣工。
  • 2008年(平成20年) - 日本初自働化荷役システムを導入した第2バースが供用開始。

貧しい村から日本一の金持ち村へ編集

 
名古屋港の臨海工業地帯。中央左が飛島ふ頭。手前は弥富市の鍋田ふ頭。

かつては貧しい村であり、戦前から数度市町村合併の俎上に上るも、相手自治体から拒否された[9]。1944年(昭和19年)の東南海地震でも太平洋戦争下で甚大な災害を被りながら、軍部からの指令により、名古屋市の工場が攻撃される事を防ぐため、田や畑に裸電球を灯して大都市を装い矢面に立つことを余儀なくされ、空襲による犠牲も多かった[10]

さらに1959年(昭和34年)、伊勢湾台風では130名の犠牲者を齎し、村長が県・国に数度対策を哀願するも、財政力の弱さから、復旧は「南海作戦」と呼ばれる海上自衛隊が着手した最後の伊勢湾台風復旧事業により被災から2ヶ月後まで水が引くことはなかった[11][出典無効]。村民の流出も相次ぎ、1960年(昭和35年)時点、財政力指数は0.22の貧しい自治体であった。

同年、当時の愛知県知事・桑原幹根により、伊勢湾台風の直撃を受けた湾岸に臨海工業地帯の建設が計画され、これにより、1968年(昭和43年)には33万平方メートルの貯水場が完成し、行政権は飛島村に属することになった。さらに造船鉄鋼産業地も飛島村に属し、裕福な村へと変貌していった。

2011年(平成23年)度の歳入額は約52億8,000万円で[12]、うち固定資産税は約29億8,000万円[13]、同年度の財政力指数は全国最高位の2.32であり[14]、「日本一の金持ち村」として、度々マスメディアで特集を組まれ紹介されている[15][16]

政治編集

行政編集

村長編集

  • 村長:久野時男(2000年4月10日〜 3期目)

市町村合併編集

2002年(平成14年)6月に、弥富町、蟹江町十四山村とともに「海部南部ブロック市町村合併研究会」を設置し、2町2村による合併へ向けて話し合いに入った。しかし、2003年(平成14年)2月に行われた住民アンケートで合併反対が74%を占めた事から、同年5月、法定協議会への参加を見送ることを決定した。なお、その後、弥富町が十四山村を編入し弥富市になった。

飛島村は上記のように財政状況に恵まれており、合併によって住民サービスが低下することを懸念したため、また財政が困窮していた時代に何度も合併拒否され、その後掌を返すように態度を変えたことへの報復と見られている[9]愛知県としては周辺自治体との合併の検討を促す[17]としているものの、合併新法に基づく合併推進構想の策定などの具体的な動きはなされなかった。

なお、隣接していた十四山村が弥富町との合併問題を巡って紛糾した際には合併反対派から、2村だけの合併ならば飛島村も行政水準を落とさずにやっていける[18]として飛島村との合併を期待する主張がなされるなど、事態の推移に少なからず影響を与えた。

財政編集

福祉
  • 子供の医療費について、18歳到達後最初の年度末まで助成。
  • 住民が出産し、1年以上村内に在住した場合と、子供が小学校、中学校にそれぞれ入学した場合、村から10万円の祝金が支給される。
  • 90歳になると20万円、95歳になると50万円、100歳になると100万円が支給される。
  • 一人暮らしの老人に乳酸菌飲料を無料支給するなど、高齢者への無料サービスも多い。

施設編集

 
飛島郵便局

警察編集

本部は海部郡蟹江町にある愛知県警察蟹江警察署

交番
  • 松之郷に海部南部交番が所在する。

消防編集

本部は弥富市にある海部南部消防組合

消防署
  • 海部南部組合消防署
出張所
  • 南出張所

郵便局編集

郵便配達は弥富市にある弥富郵便局が行う。

図書館編集

 
飛島村図書館
1996年には飛島村すこやかセンターが竣工し、飛島村図書館が開館した。図書館部分の延床面積は1,353.84m2。蔵書収容能力は80,000冊であり、内訳は開架が65,000冊、閉架が15,000冊。2015年度末の蔵書冊数は88,706冊であり、2015年度の貸出冊数は71,594冊である。[19]

運動施設編集

  • 飛島総合体育館
    • 飛島村南部体育館
  • 飛島東グラウンド

その他施設編集

  • ふれあいの里
    • 源泉かけ流しの温浴施設「ふれあい温泉」、足湯
  • 飛島村すこやかセンター
    • 温水プール、飛島村図書館、トレーニングルーム、飛島村児童館、飛島村保健センター、地域包括支援センター
  • 飛島中央公民館
  • 飛島商工会

姉妹都市・提携都市編集

国外編集

姉妹都市
フレンドシップ相手国
2005年日本国際博覧会(愛知万博)では「一市町村一国フレンドシップ事業」が行われた。名古屋市を除く愛知県内の市町村が120の万博公式参加国をフレンドシップ相手国として迎え入れた[21]

国内編集

提携都市

経済編集

第一次産業編集

穀物、野菜
花卉
畜産者
林産物
水産物
観賞魚

第二次産業編集

 
西名古屋火力発電所
 
飛島ふ頭のコンテナターミナル
本社を置く主な企業
主な事業所

第三次産業編集

 
JAあいち海部飛島支店

名古屋市港区が隣接している為、名古屋市方面への移動が多い。日光川を渡った先の港区には、南陽地区イオン南陽店西茶屋地区イオンモール名古屋茶屋などの大型商業施設などが位置している。

商業施設

金融機関編集

農業協同組合

教育編集

 
飛島学園

小中学校編集

公立
  • 飛島村立小中一貫教育校飛島学園
    • 飛島中学校飛島小学校を統合し、2010年(平成22年)に公立小中一貫教育校の飛島学園が開校した。愛知県初の小中一貫校である。初等部(1年〜4年)、中等部(5〜7年)、高等部(8・9年)の4・3・2年制で進級する。

保育園編集

公立
  • 第一保育所
私立
  • とびしま保育園

専門学校編集

交通編集

 
名古屋市港区と飛島村の境を跨ぐ名港西大橋

バス編集

道路編集

飛島村と名古屋市港区の間には、伊勢湾岸自動車道名港トリトンのひとつである名港西大橋が架かっている。

高速道路
(名古屋市港区) - (10)飛島IC/飛島JCT(計画) - (弥富市)
(名古屋市中川区) - 名四西IC(計画) - (10)飛島JCT/IC
国道
(名古屋市港区) - 梅之郷IC - (平面共用区間)
主要地方道
一般県道

港湾編集

名所・旧跡・観光スポット編集

 
ラムサール条約に登録されている藤前干潟

名所・旧跡編集

飛島村内には約19の寺院・神社がある[27]

主な寺院
主な神社

観光スポット編集

娯楽施設編集

関連人物編集

脚注編集

  1. ^ 飛島村”. コトバンク. 2014年4月13日閲覧。
  2. ^ 愛知県飛島村”. 農林水産省 (2014年2月17日). 2014年4月13日閲覧。
  3. ^ a b 統計・資料:人口・世帯”. 飛島村. 2014年4月13日閲覧。
  4. ^ 概要”. 飛島村. 2014年4月13日閲覧。
  5. ^ a b 飛島村減災ハンドブック (PDF)”. 飛島村 (2014年3月25日). 2014年4月13日閲覧。
  6. ^ ダイヤモンドオンライン 2013年3月5日「おカネが溢れていても人口がちっとも増えない!? 日本一の金満自治体、愛知県飛島村が抱える悩み」 2014年7月31日閲覧
  7. ^ 飛島村の概要”. 国土交通省中部地方整備局 (2013年9月30日). 2014年4月13日閲覧。
  8. ^ 飛島学園 学園の歩み 2014年7月31日閲覧
  9. ^ a b 保険毎日新聞 コラム防災あれこれ 2014年8月5日閲覧
  10. ^ 保険毎日新聞 コラム防災あれこれ 2014年8月5日閲覧
  11. ^ 自衛隊の災害派遣について知ることのできるページ 2014年8月5日閲覧
  12. ^ 平成23年度 財政状況資料集 (PDF)”. 飛島村 (2014年3月25日). 2014年4月13日閲覧。
  13. ^ (1)普通会計の状況 (PDF)”. 飛島村 (2014年3月25日). 2014年4月13日閲覧。
  14. ^ 平成23年度地方公共団体の主要財政指標一覧 - 全市町村の主要財政指標”. 総務省 (2012年12月11日). 2014年4月13日閲覧。
  15. ^ テレビ東京 たけしのニッポンのミカタ! 2013年11月8日:人生が変わる!?ニッポンの住みたい町(一例) 2014年7月31日閲覧
  16. ^ 日本テレビ月曜から夜ふかし』 2013年8月19日 日本一裕福な村を調査した件 〜飛島村〜(一例)
  17. ^ 「合併推進構想、枠組みは1案 県、審議会に提案」『朝日新聞』2006年11月3日付朝刊、名古屋・1地方版、第27面
  18. ^ 「選択の重み 十四山村会解散 住民投票(中)対論(2)」『中日新聞』2005年2月16日付朝刊、地方版(尾張版)、第20面
  19. ^ 『図書館概要 平成27年度のまとめ』飛島村図書館、2016年
  20. ^ 飛島村:国際交流 2015年12月3日閲覧
  21. ^ 「あいちフレンドシップ交流アルバム」(あいちフレンドシップ交流アルバム)
  22. ^ 友好自治体提携 2016年3月1日閲覧
  23. ^ 農林水産省わがマチ・わがムラ 2014年7月31日閲覧
  24. ^ 飛島花卉生産出荷組合 2014年7月31日閲覧
  25. ^ 海部農林水産事務所 2014年7月31日閲覧
  26. ^ 店舗・ATM検索 JAあいち海部 飛島支店” (日本語). JAバンクあいち. 2016年6月30日閲覧。
  27. ^ 「神社・寺院一覧」(飛島村の神社・寺院)

外部リンク編集