飛翔 (モニュメント)

名駅桜通口の前にある飛翔、奥に大名古屋ビルヂング(2015年12月)

飛翔(ひしょう)とは、愛知県名古屋市中村区名駅桜通口の前にあるモニュメントである。

概要編集

銀色で、おおよそ円錐型をしており[1]、名古屋駅前においてはシンボル的な存在である[2]

名古屋市制100周年の平成元年世界デザイン博覧会の開催に伴い、名古屋市営地下鉄桜通線の開通や、名古屋駅前のロータリー交差点の整備が行われた。この一環として、「過去から未来への発信」をテーマに、1987年昭和62年)度に公開設計競技をして、集まった応募作品109点からデザインを選定した[3]。設計者は伊井伸(いい しん)で、大成建設名古屋支店に勤務していた頃に手掛けた作品である[4]。稼働開始は1989年(平成元年)7月12日である[3]

構造編集

高さは23メートル、底面の直径は21メートル、構造を支えるパイプが16本、化粧パイプが96本ある[3][5]。噴水ホースと光ファイバーナトリウムランプが備え付けてあるが[3]、噴水機能があったのは2001年までで、水しぶきがロータリーの車にかかるため停止された。ライトアップも照明器具の不具合により2015年時点では行われていなかったが、[2]2018年11月より、名駅地区のクリスマスイルミネーションにあわせて再開された[6]。地下街ユニモールからつながる連絡通路もあり、災害時には一時避難場所として使うこともできる[7][2]

デザインは縄文土器の縄をイメージしており、市民が大輪になって新しいまちづくりをすることと、21世紀に世界へ情報発信する名古屋を象徴している[3]

撤去・移設編集

2015年(平成27年)11月26日名古屋市会本会議の一般質問で同市市長の河村たかしは、2年をめどに飛翔を移設する見通しであることを明らかにした[1][8]。2027年のリニア中央新幹線開業にむけて、名古屋駅前ロータリーは再整備が進んでおり、巨大な飛翔をどう扱うかが課題になっていた[1][2]

2018年(平成30年)12月、市は、飛翔撤去後の広場を整備する方針を固めた。広場の両側に一般車とタクシーの乗降場を別々に配置するほか、乗り換え時に雨にぬれないように大きな屋根を設置することを検討している。駅前の道路はY字形になる予定[9]

飛翔は2020年令和2年)度に解体を始める予定で、解体後は飛翔の一部を移設・保存する方針である[10]。ステンレス管を溶接した構造であるのでそのまま移設することが困難であり、解体後の2021年(令和3年)度から再び組み立てられるか検討を始める予定である[10]

2020年(令和2年)3月6日、河村市長は飛翔の移設先をささしまライブ名古屋高速道路高架下で調整していることを明らかにした[11]。この発表後、飛翔の設計者である伊井伸が同年3月1日に72歳で亡くなっていたことが判明した[4]

ギャラリー編集

出典編集

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c 名駅モニュメント移設へ リニア再開発 中日新聞 2015年12月4日閲覧
  2. ^ a b c d 名古屋駅前:モニュメント「飛翔」移設へ…「2年以内に」 毎日新聞 2015年12月4日閲覧
  3. ^ a b c d e 名古屋駅前のモニュメント「飛翔」”. 名古屋観光情報. 名古屋観光コンベンションビューロー. 2020年3月22日閲覧。 “Internet Archiveによる、2017年7月10日時点のアーカイブページ。”
  4. ^ a b "名駅の「飛翔」設計 伊井 伸さん"中日新聞2020年3月12日付朝刊、10版社会面28ページ
  5. ^ “平成終わりとともに…大型モニュメント撤去へ 名古屋駅前”. 日本放送協会. (2018年11月2日). オリジナルの2018年11月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20181107090226/https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181102/k10011695181000.html 2018年12月31日閲覧。 
  6. ^ 2月末をもって、イルミネーションとともに終了
  7. ^ 名古屋駅前ロータリーのモニュメント『飛翔』、2年以内をめどに移設へ 名古屋情報通 2015年12月4日閲覧
  8. ^ 名駅モニュメント移設へ、リニア再開発で 跡地は人集う広場に 日本経済新聞 2015年12月4日閲覧
  9. ^ 関謙次 (2018年12月18日). “名古屋駅桜通口の「あれ」とっちゃいます 跡地は広場に”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/articles/ASLDF52S7LDFOIPE01M.html 2019年9月17日閲覧。 
  10. ^ a b “名駅「飛翔」20年度に解体 移設・保存は引き続き検討”. 中日新聞. (2019年11月27日). https://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20191127/CK2019112702000055.html 2019年11月29日閲覧。 
  11. ^ 名古屋駅前の「飛翔」、ささしまライブへの移設で調整 河村市長が表明”. 中日新聞 (2020年3月6日). 2020年3月6日閲覧。

外部リンク編集

座標: 北緯35度10分16.6秒 東経136度53分3.2秒 / 北緯35.171278度 東経136.884222度 / 35.171278; 136.884222