香椎駅
香椎駅(かしいえき)は、福岡県福岡市東区香椎駅前一丁目にある、九州旅客鉄道(JR九州)の駅である。
香椎駅 | |
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出口・香椎駅ビル(えきマチ1丁目) | |
かしい Kashii | |
所在地 | 福岡市東区香椎駅前一丁目11-1 |
所属事業者 | 九州旅客鉄道(JR九州) |
電報略号 | カシ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 3面5線[1] |
乗車人員 -統計年度- |
13,470人/日(降車客含まず) -2023年- |
開業年月日 | 1890年(明治23年)9月28日[2][3] |
乗入路線 3 路線 | |
所属路線 | ■鹿児島本線 |
駅番号 | JA 04 |
キロ程 | 69.8 km(門司港起点) |
◄JA05 九産大前 (1.7 km) (1.2 km) 千早 JA03► | |
所属路線 | ■香椎線 |
駅番号 | JD 06 |
キロ程 | 12.9 km(西戸崎起点) |
◄JD05 和白 (3.7 km) (1.3 km) 香椎神宮 JD07► | |
所属路線 | 鹿児島本線貨物支線(博多臨港線)[* 1] |
キロ程 | 0.0 km(香椎起点) |
(1.5 km) 千早(操)► | |
備考 |
直営駅 みどりの窓口 有 福岡市内駅 |
概要
編集JR線における福岡市東区の中心となる駅で、普通・快速列車のほかに一部の特急列車が停車している。鹿児島本線と香椎線の2路線が乗り入れており、このうち鹿児島本線を当駅の所属線としている[4]。このほか、日本貨物鉄道(JR貨物)の第一種鉄道事業区間である鹿児島本線貨物支線(博多臨港線)の登記上の起点でもあるが、実際に分岐するのは千早操車場である。
鹿児島本線にはJA04、香椎線にはJD06の駅番号が設定されている。
停車駅の多いタイプの「ソニック」を中心に、小倉駅方面の8時台まで、博多駅行きの20時台以降の特急列車はすべて停車する。逆に小倉駅方面への18時台以降の列車と、博多駅行きの8時台までの列車はすべて通過となる。なお鹿児島本線内で完結する特急「きらめき」は、近隣の赤間駅に全列車が、福間駅にも大半(小倉方面は全列車)が停車することもあり、当駅には福間駅を通過する、夜間の博多駅行き1本しか停車しない。
歴史
編集- 1890年(明治23年)9月28日:九州鉄道(初代)博多駅 - 赤間駅間の開通に伴い、開業[2][3]。
- 1904年(明治37年)1月1日:博多湾鉄道(1920年、博多湾鉄道汽船に改称。現在の香椎線)が開業[2]。
- 1907年(明治40年)7月1日:九州鉄道が国有化[3][5]。官設鉄道に移管。
- 1910年(明治43年):当駅の部材を用いて古賀駅の駅舎が改築される[6][7]。
- 1942年(昭和17年)9月22日:博多湾鉄道汽船が5社合併して西日本鉄道を設立し[3][6]、同社糟屋線となる。
- 1944年(昭和19年)5月1日:西日本鉄道の西戸崎駅 - 宇美駅間が戦時買収により国有化され運輸通信省が継承[8]。(香椎線)
- 1961年(昭和36年)6月1日:門司港駅 - 久留米駅間が電化[9]。
- 1975年(昭和50年)3月10日:貨物取扱廃止[4]。
- 1985年(昭和60年)3月14日:荷物扱い廃止[4]。
- 1986年(昭和61年)3月29日:みどりの窓口を設置[10]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、九州旅客鉄道(JR九州)の駅となる[11]。
- 1995年(平成 7年)5月14日:駅舎改築のため、仮駅舎に移転[12]。
- 1996年(平成 8年)3月16日:4階建ての駅ビルが完成[13][14]。(3代目駅舎)
- 2000年(平成12年)1月22日:自動改札機を設置し、供用開始[15]。
- 2001年(平成13年)3月26日:九州高校口に自動改札機を設置[16]。
- 2009年(平成21年)3月1日:ICカード「SUGOCA」の利用が可能となる[17]。
- 2018年(平成30年)9月28日:駅ナンバリングを導入[18]。
- 2019年(平成31年)3月12日:駅前広場が完成し、供用開始される[19]。
駅名の由来
編集開業時の地名(糟屋郡香椎村)が由来。「香椎」は日本古代からの歴史ある地名である。
駅構造
編集初代の駅舎は古賀駅の駅舎として移築され、その後八代駅駅舎を移築した駅舎が用いられた。 1996年(平成8年)3月に4階建ての駅舎となり[13][14]、その際にフレスタ香椎(店舗面積約3,830m2[20]、延べ床面積約6,586m2[20])が入居した。 その後、2014年(平成26年)10月14日にJR九州の中小型駅ビルの名称変更に伴い[21]、えきマチ1丁目香椎となった。
相対式ホーム1面1線と島式ホーム2面4線、計3面5線のホームを有する地上駅。ホーム間は跨線橋で結ばれ、全てのホームにエレベーター・エスカレーターが設置されている[22]。上り線小倉方面行きのみ通過線が整備され、当駅を通過する列車はここを通る。また停車する上り小倉方面行き列車は、停車直前と発車後にポイントを通過することから、速度制限(45km/h)がかかる。
改札口は全部で3カ所あり、1番のりばに直接つながるものと、跨線橋からえきマチ1丁目につながる「えきマチ1丁目2階改札口」、そして跨線橋の反対側にある「九州高校口」からなっている[22]。また、1番のりばにつながる改札口の脇にみどりの窓口が設置されている[22]。
JRの特定都区市内制度における「福岡市内」の駅である[23]。
自動改札機が設置されている。
のりば
編集のりば | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 鹿児島本線 | 上り | 小倉・門司・門司港・下関方面[24] | 大分方面の特急を含む |
2 | 下り | 博多・久留米・大牟田方面[24] | ||
3 | 香椎線 | 下り | 宇美方面[24] | 日中はこのホームから発車 |
上り | 西戸崎方面[24] | |||
4 | 上り | 日中はこのホームから発車 | ||
5 | 下り | 宇美方面[24] |
利用状況
編集2022年度の1日平均乗車人員は12,412人であり、JR九州の駅としては第10位である[* 1]。
年度 | 1日平均 乗車人数 |
出典 | 備考 |
---|---|---|---|
1995年(平成7年) | 18,961 | [* 2] | |
1996年(平成8年) | 19,848 | [* 3] | |
1997年(平成9年) | 19,201 | [* 4] | |
1998年(平成10年) | 19,380 | [* 4] | |
1999年(平成11年) | 18,920 | [* 4] | |
2000年(平成12年) | 18,556 | [* 5] | |
2001年(平成13年) | 17,784 | [* 5] | |
2002年(平成14年) | 16,944 | [* 5] | |
2003年(平成15年) | 15,236 | [* 5] | JR千早駅開業 |
2004年(平成16年) | 13,576 | [* 5] | |
2005年(平成17年) | 12,544 | [* 6] | |
2006年(平成18年) | 11,915 | [* 6] | |
2007年(平成19年) | 11,658 | [* 6] | |
2008年(平成20年) | 11,603 | [* 7] | |
2009年(平成21年) | 11,478 | [* 8] | |
2010年(平成22年) | 11,482 | [* 9] | |
2011年(平成23年) | 11,559 | [* 10] | |
2012年(平成24年) | 11,732 | [* 11] | |
2013年(平成25年) | 11,846 | [* 12] | |
2014年(平成26年) | 11,560 | [* 13] | |
2015年(平成27年) | 11,891 | [* 14] | |
2016年(平成28年) | 12,172 | [* 15] | |
2017年(平成29年) | 12,660 | [* 16] | |
2018年(平成30年) | 12,632 | [* 17] | |
2019年(令和元年) | 12,799 | [* 18] | |
2020年(令和 | 2年)10,494 | [* 19] | |
2021年(令和 | 3年)11,321 | [* 20] | |
2022年(令和 4年) | 12,412 | [* 1] |
駅周辺
編集福岡市東の副都心と位置付けられ、駅周辺は小さな繁華街になっている。
- 香椎地区
- 西鉄香椎駅 - 西鉄貝塚線
- 福岡アイランドシティ
- 香椎宮 - 最寄駅は香椎線香椎神宮駅
- 香椎花園(2021年12月30日閉園[25])
- イオンモール香椎浜(2003年(平成15年)11月29日にイオン香椎浜ショッピングセンターとして開業[26]。)
- エディオンアウトレット香椎浜店(デオデオ福岡東香椎浜店を改修して2009年(平成21年)8月28日にアウトレット業態へ転換された[27]。)
- にしてつストア香椎店(2012年(平成24年)5月2日に開業[28]。)
- 福岡市東部農業協同組合香椎支店
- 福岡女子大学
- 福岡県立香椎高等学校
- 福岡県立香椎工業高等学校
- 九州産業大学附属九州高等学校
- 福岡市立香椎小学校
- 国道3号
- 香椎出入口 - 福岡高速1号線
- 香椎中央商店街
- 香椎名店街
- キラキラ通りKASHII(博商通り)
- みゆき通り
- 香椎セピア通り
- 香椎参道
- にしてつストア 香椎店
バス路線
編集駅前広場完成に伴い、2019年3月16日より[要出典]下原始発着の路線バスが乗り入れを開始された。
隣の駅
編集- 日本貨物鉄道(JR貨物)
- 鹿児島本線貨物支線(博多臨港線)
- 香椎駅 - (千早駅) - 千早操車場
脚注
編集本文中の出典
編集- ^ 『週刊 JR全駅・全車両基地』 08号 博多駅・伊万里駅・西戸崎駅ほか81駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2012年9月30日、20頁。
- ^ a b c 西日本文化協会 福岡県地域史研究所 『福岡県史 産業経済 通史編近代』 福岡県、2001年3月。
- ^ a b c d 宗像市史編纂委員会 『宗像市史 通史編 第三巻 近現代』 宗像市、1999年3月1日。
- ^ a b c 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、678頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 廣岡治哉 『近代日本交通史 明治維新から第二次大戦まで』 法政大学出版局、1987年4月15日。ISBN 978-4588600173
- ^ a b 古賀町誌編さん委員会 『古賀町誌』 古賀町、1985年11月1日。
- ^ 近代・現代 古賀の歴史古賀市の魅力 -観光ガイド-古賀市オフィシャルページ
- ^ 財団法人運輸調査局編 『日本国有鉄道版 日本陸運史料 第3巻 日本陸運十年史 戦時交通編』 クレス出版、1990年11月。
- ^ 宗像市史編纂委員会 『むなかた二千年』 宗像市、1999年12月20日。
- ^ “5駅に新設 九州総局”. 交通新聞 (交通協力会): p. 1. (1986年3月29日)
- ^ 『交通年鑑 昭和63年版』 交通協力会、1988年3月。
- ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '96年版』ジェー・アール・アール、1996年7月1日、187頁。ISBN 4-88283-117-1。
- ^ a b “駅 すてーしょん 香椎(鹿児島線)”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 2. (1996年8月28日)
- ^ a b 原口隆行 『文学の中の駅 文学が描く“もうひとつの”鉄道史』 国書刊行会、2006年7月1日。ISBN 978-4-336-04785-4
- ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '00年版』ジェー・アール・アール、2000年7月1日、190頁。ISBN 4-88283-121-X。
- ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '01年版』ジェー・アール・アール、2001年7月1日、191頁。ISBN 4-88283-122-8。
- ^ 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2009年3月3日)
- ^ “訪日外国人のお客さまに、安心してご利用いただけるご案内を目指します!北部九州エリア157駅に「駅ナンバリング」を導入します” (PDF). 九州旅客鉄道. 2018年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年9月28日閲覧。
- ^ “香椎宮拝殿イメージ JR駅前広場が完成”. 西日本新聞 (西日本新聞社): p. 20. (2019年3月15日)
- ^ a b 『週刊東洋経済 臨時増刊 全国大型小売店総覧 2007年版』 東洋経済新報社、2007年。
- ^ 生野貴紀(2014年10月24日). “JR九州:佐賀、唐津駅ビルの名称統一 「えきマチ1丁目」”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ a b c 香椎駅構内図 (PDF) 九州旅客鉄道、2016年1月現在(2016年5月18日閲覧)。
- ^ きっぷのルール - 特定の都区市内駅を発着する場合の特例 九州旅客鉄道、2016年5月18日閲覧。
- ^ a b c d e “香椎駅 時刻表(JR九州)”. 九州旅客鉄道. 2022年9月13日閲覧。
- ^ “【動画】かしいかえん、閉園 65年の歴史に幕”. 西日本新聞. 2022年1月5日閲覧。
- ^ “イオン九州、 福岡市初のモール型SC「イオン香椎浜SC」オープン”. 日本食糧新聞 (日本食糧新聞社). (2003年12月3日)
- ^ “香椎浜店をアウトレット店に改装オープン デオデオ 通常価格の2~3割安に”. 週刊経済 2009年9月8日発行 No.1120 (地域経済センター) (2009年9月8日).
- ^ “にしてつストア香椎店 福岡市東区香椎駅前”. タイハン特報 (大量販売新聞社). (2012年5月17日)
利用状況の出典
編集- ^ a b “駅別乗車人員上位300駅(2022年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2023年9月6日閲覧。
- ^ “JR九州、95年度の1日乗車人員 民営化前の20万人増”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1996年7月9日)
- ^ “A・Report 総合 10-3 九州旅客鉄道駅別乗車人員 - 福岡県庁ホームページ”. www.pref.fukuoka.lg.jp. 2019年12月10日閲覧。
- ^ a b c 福岡県 (2001). “A・Report 総合 10-3 九州旅客鉄道駅別乗車人員”. 福岡県統計情報アーカイブ.
- ^ a b c d e 福岡県 (2006). “A・Report 総合 10-3 九州旅客鉄道駅別乗車人員”. 福岡県統計情報アーカイブ.
- ^ a b c 福岡県 (2013). “A・Report 総合 10-3 九州旅客鉄道駅別乗車人員”. 福岡県統計情報アーカイブ.
- ^ “JR九州 企業情報・採用情報 交通・営業データ 駅別乗車人員上位30位(平成20年度)”. 九州旅客鉄道株式会社. 2015年7月23日閲覧。
- ^ “JR九州 企業情報・採用情報 交通・営業データ 駅別乗車人員上位30位(平成21年度)”. 九州旅客鉄道株式会社. 2015年7月23日閲覧。
- ^ “JR九州 企業情報・採用情報 交通・営業データ 駅別乗車人員上位30位(平成22年度)”. 九州旅客鉄道株式会社. 2015年7月23日閲覧。
- ^ “JR九州 企業情報・採用情報 交通・営業データ 駅別乗車人員上位30位(平成23年度)”. 九州旅客鉄道株式会社. 2015年7月23日閲覧。
- ^ “JR九州 企業情報・採用情報 交通・営業データ 駅別乗車人員上位30位(平成24年度)”. 九州旅客鉄道株式会社. 2015年7月23日閲覧。
- ^ “JR九州 企業情報・採用情報 交通・営業データ 駅別乗車人員上位30位(平成25年度)”. 九州旅客鉄道株式会社. 2015年7月23日閲覧。
- ^ “交通・営業データ 駅別乗車人員上位30位(平成26年度)”. 2015年10月31日閲覧。
- ^ “交通・営業データ 駅別乗車人員上位30位(平成27年度)”. 2016年8月21日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(平成28年度)” (PDF). 九州旅客鉄道 (2017年7月31日). 2017年8月1日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(平成29年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2019年3月5日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(2018年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2019年7月23日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(2019年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2020年9月24日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(2020年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2021年9月2日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(2021年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2023年9月6日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 香椎駅(駅情報) - 九州旅客鉄道