高山清司

日本のヤクザ

髙山 清司(たかやま きよし[1]1947年9月5日[2] - )は、日本ヤクザ指定暴力団六代目山口組若頭で、愛知県名古屋市に本部を置く山口組暴力団弘道会の二代目会長[3]

六代目山口組第二の有力者と目される人物で、警察庁の報告書は、4,000名の人員を擁する弘道会という強力な組織を、僅か26年という短期間のうちに作り上げた張本人(中心人物)と名指した[4]。六代目山口組組長・司忍府中刑務所で服役していた時期(2005年 - 2011年)には、山口組の「事実上の最高指導者」とされていた[5]

刀傷によるものと伝えられる閉じた片目を外観上の際立った特徴としている[6]

来歴編集

愛知県の津島市に出生[7]。20歳で弘道会の前身である弘田組傘下の佐々木組の組員となる[8]。弘田組時代の1975年司忍と出会い、それからというもの常に司とともにあった[9]。やがて2005年における司を首領に据えた山口組六代目体制の発足と同時に、宅見勝暗殺以来空席となっていた山口組若頭の役に就任[10]2013年に至り「子分中の子分」と言われる竹内照明を弘道会の三代目会長に就任させると同時に、弘道会の総裁に就任[11]

私生活編集

六代目山口組の発足に伴い若頭の役に就いて以降は、神戸市内の私邸に居住し、平日は午前から夕方頃まで山口組の総本部へ詰め、週末だけ名古屋に帰省するという生活様式となっている。なお、現在は三重県桑名市にも自宅がある。新神戸駅近くの高台に位置するその私邸は、入り口に防弾仕様と見られるステンレス製の門と監視カメラを四方配置、さらに最高幹部の護衛役を担う組員らの詰め所と見られる4階建てのビルが隣接し、その内部では接近者の監視を行う10数台のモニターが稼動しているという状況で、2008年に立ち入った捜査員いわく“砦のようであった”という。[12]

背中が曲がる脊椎の持病を抱えており、歩行も困難であると報じられている[13]。2012年11月に京都地方裁判所に出廷した際には、首にコルセットを装着して杖をつく状態であった[14]。また、2019年10月18日に出所し、東海道新幹線に乗り込むために品川駅に現れた際にも首にコルセットを装着する姿が目撃されている[15]

逮捕(2010年)編集

2010年11月18日[16]建設業に従事する京都の男性に対して恐喝行為を行ったとする容疑をもって逮捕された。司忍が服役していた最中の逮捕、山口組の「事実上の指導者」の歴史的逮捕であった[17]

いずれにしても件の逮捕は警察当局による“山口組壊滅作戦”の一環にあたるものとされた出来事で、それからわずか2週間後には六代目山口組第三の有力者と目される宅見組組長の入江禎が逮捕されるに至っている[18]

逮捕後の経過編集

逮捕後は京都拘置所に勾留されていたものの、病気を理由に2012年の1月20日から同年2月20日まで勾留停止となる[19]。同年6月には京都地裁の決定に基づき保釈となった。保釈保証金は15億円。異例の高額であった[20]

2013年3月に京都地裁恐喝罪で有罪となり懲役6年の判決が言い渡された。

服役編集

2014年6月に実刑が確定し、同年12月府中刑務所に収監された。2019年10月18日に出所[21]

金融制裁指定編集

2012年に、山口組のナンバー2にあたる人物として、アメリカ合衆国大統領バラク・オバマの号令による金融制裁(国際緊急経済権限法大統領令13581号[22])の対象人物となった[23]。この金融制裁措置は同時に、山口組のトップにあたる篠田建市をはじめ、「ブラザーズ・サークル」(ロシアンマフィア)、「カモッラ」(イタリア)、ならびに「ロス・セタス」(メキシコ)、以上3種の国際的な犯罪組織の関係者らを対象としたものであった[24]

先代:
司忍
弘道会会長
二代目: 2005年 - 2013年
次代:
竹内照明

出典編集

[脚注の使い方]
  1. ^ “キヨシ・タカヤマ”(Kiyoshi Takayama) ― 『'Top gangster' arrested in Japan』 2010年11月18日 BBC (英語)
  2. ^ Pre-Notification For Upcoming Designation Of Transnational Organized Criminal Elements>IDENTIFYING INFORMATION:YAKUZA>Entity 1:Yamaguchi-gumi>Person 2:Kiyoshi Takayama (PDF) (p.2) マルタ共和国金融庁 (英語)
  3. ^ 恐喝事件で懲役10年求刑 山口組ナンバー2に共同通信 2012年11月12日 47NEWS
  4. ^ 山口組弘道会壊滅のための“頂上作戦”組長からナンバー3までを逮捕』 2010年12月17日 週刊金曜日
  5. ^ Japan arrests number two crime bossAFPフランス通信社 2010年11月18日 シドニー・モーニング・ヘラルド (英語)
  6. ^ FEATURE: Japan gets tough on ‘yakuza’ gangs』 2011年1月23日 タイペイ・タイムズ (英語)
  7. ^ 『山口組概論―最強組織はなぜ成立したのか』 (p.230) 猪野健治 2008年 筑摩書房 ISBN 978-4-480-06463-9
  8. ^ 出所直後から抗争が激化「高山清司・若頭」はどんな人物かNEWSポストセブン2019.12.13 (2019.12.13access)
  9. ^ 大相撲「野球賭博」の裏側に警察の「山口組掃討」頂上作戦伊藤博敏 2010年07月1日 現代ビジネス
  10. ^ 山口組による裏社会の「完全支配」へ(2005年9月号)』 2008年9月10日 中央ジャーナル
  11. ^ 山口組ナンバー2はなぜ上告を取り下げたのか西岡研介 2014年6月20日 WEBRONZA
  12. ^ 『六代目山口組完全データBOOK 2008年版』 : “直参の神戸住まいの急増と組織体制強化の関係/毎日のように本家・総本部に詰めている執行部のメンバー” (p.176-179) 2009年 メディアックス ISBN 978-4-86201-358-3
  13. ^ 高山若頭の出所が期限 「6代目山口組」に新たな内紛の動き溝口敦、2018年8月7日、日刊ゲンダイ
  14. ^ 大阪府警・暴力担当刑事の捜査ファイル”. 現代ビジネス (2015年9月26日). 2019年10月18日閲覧。
  15. ^ 早朝の品川駅騒然! 山口組ナンバー2出所で「仁義なき戦い」激化必至 “三つどもえ”解消へ動く可能性”. zakzak. 2019年10月18日閲覧。
  16. ^ Yaksa: 893 oftewel Japanse maffia』 2010年11月18日 オランダ放送協会 (オランダ語)
  17. ^ Top Yakuza crime boss arrested in Japan』 2010年11月18日 デイリーテレグラフ (英語)
  18. ^ Osaka Police Nab Another Yakuza Boss as Crackdown Continues』 2010年12月1日 ウォールストリートジャーナル (英語)
  19. ^ 山口組ナンバー2、再び勾留執行停止に 京都地裁』 2012年1月20日 産経新聞
  20. ^ 山口組ナンバー2保釈決定 恐喝で公判中、保証金15億円共同通信 2012年6月12日 47NEWS
  21. ^ 山口組ナンバー2出所 抗争警戒』 2019年10月18日、NHKニュース
  22. ^ Treasury Imposes Sanctions On Key Members Of The Yakuza And Brothers’ Circle Criminal Organizations(2012年2月23日) アメリカ合衆国財務省
  23. ^ US steps up offensive against Japan's yakuza gangs』 2012年2月24日 ガーディアン (英語)
  24. ^ US moves to isolate Russian, Japanese crime groups』 2012年2月23日 フランス通信社 (英語)