鴨川(かもがわ)は、富山県魚津市を流れる二級河川。鴨川水系の本流。別名「神明川」。かつて河口付近では『鬼江川』(おんねがわ)[3]とも呼ばれていた。

鴨川
鴨川 2007年10月21日撮影
餌指公園(魚津市本町)
水系 二級水系 鴨川
種別 二級河川
延長 3.9[1] km
流域面積 3.3[2] km²
水源 黒谷頭首工(魚津市黒谷)[2]
河口・合流先 富山湾
流域 日本の旗 日本
富山県魚津市
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地理 編集

魚津市黒谷、片貝川黒谷頭首工[4]からの取水[5]に発し、分岐されて農業用水として片貝地区の農地を潤しながら流れて、魚津市街地に近い所で鴨川となり[6]、魚津市本町と魚津市諏訪町の境界から富山湾に注ぐ。

歴史 編集

古くは、魚津城の城下町としての役割も果たしていた[2]。魚津市街地の人々の故郷の川として西部の角川とともに愛着を持たれたが、1988年当時は県内で最もひどく汚れた川の一つあった。同年に「鴨川にもサケを呼ぶ会」が発足し、2018年までは河川の清掃活動や、毎年2月にサケの稚魚の放流が「カムバック・サーモン、カムバック・クリーン」のテーマで行なわれていた[2]。メンバーの高齢化や一緒に川の清掃をしてきた魚津市立村木小学校の統廃合による閉校に伴い、2018年を以て「鴨川にもサケを呼ぶ会」は解散したが、2019年以降は、村木地区振興協議会が同事業を継承している[7]

大正時代頃までは、たてもん祭りに使用するたてもんは現在よりも小さかったため、川を超えるときに水に浸かりながらこの川の下流をたてもんを引いて渡っていた。

利水 編集

てんこ水
片貝川の伏流水が下流の魚津市鴨川町で川底から湧き出している。その噴き出す様子から「てんこ水」と呼ばれた[2]。江戸時代初期のころから竹樋で引き入れられて使われ生活用水、豆腐やかまぼこの製造、魚市場や銭湯で活用されていた。河川の汚染とともに使えなくなった。

河川施設 編集

  • 餌指公園(えさしこうえん、富山県魚津市本町) - 鴨川下流にある遊水公園。

脚注 編集

  1. ^ 幹線流路、県管理区間
  2. ^ a b c d e 『魚津の水循環 "水の恵み"を守り 育み 活かすために』(2012年3月、魚津市民生部環境安全課発行)9ページ。
  3. ^ 市街地の北部に「北鬼江」の地名がある。
  4. ^ 本流からと発電所の放流水を取水している。
  5. ^ 取水後、左岸は魚津市貝田新、右岸は同東山に円筒分水工が設置されている。
  6. ^ 片貝川合口用水の第1号幹線用水路、第2号幹線用水路、貝田新分水筒、第4号幹線用水路、吉田用水、鴨川用水、鴨川排水を経てきた水を主な水源としている。
  7. ^ 富山)魚津・鴨川にサケの稚魚放流(朝日新聞DIGITAL、2019年3月28日)

外部リンク 編集