鹿児島相互信用金庫
鹿児島相互信用金庫(かごしまそうごしんようきんこ)は、鹿児島県鹿児島市泉町に本店を置く信用金庫。略称は相信[1]。
鹿児島相互信用金庫 本店 | |
種類 | 信用金庫 |
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略称 |
相信(そうしん) 鹿相信 |
本社所在地 |
日本 〒890-0062 鹿児島市与次郎一丁目6番30号 |
本店所在地 |
〒892-0822 鹿児島市泉町2番3号 |
設立 |
1931年2月16日 (有限責任鹿児島種苗信用利用組合) |
業種 | 金融業 |
法人番号 | 7340005001465 |
金融機関コード | 1991 |
事業内容 | 協同組織金融機関 |
代表者 | 永倉悦雄(理事長) |
資本金 | 63億7,700万円(出資金) |
経常利益 | 5億5,800万円 |
純利益 | 4億5,800万円 |
純資産 | 269億2,800万円 |
総資産 | 6,005億9,900万円 |
従業員数 | 616名(常勤) |
支店舗数 | 57店舗(本支店) |
決算期 | 3月31日 |
会計監査人 | 監査法人北三会計社 |
主要子会社 | 南九州サービス株式会社 |
外部リンク | 鹿児島相互信用金庫 |
特記事項:2019年3月31日現在 |
鹿児島相互信用金庫のデータ | |
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法人番号 | 7340005001465 |
貸出金残高 | 3,734億4,500万円 |
預金残高 | 5,626億1,600万円 |
特記事項: 2020年3月31日現在 |
沿革
編集- 1931年(昭和 6年) 2月 - 有限責任鹿児島種苗信用利用組合として設立。
- 1935年(昭和10年) 4月 - 保証責任鹿児島相互信用利用組合に改組。
- 1947年(昭和22年) 6月 - 保証責任鹿児島相互信用購買利用組合に改称。
- 1950年(昭和25年) 2月 - 鹿児島相互信用組合に改組。
- 1950年(昭和25年) 3月 - 鹿児島商工信用組合と合併する。
- 1951年(昭和26年)10月 - 信用金庫法に基づき、鹿児島相互信用金庫となる。
- 1955年(昭和30年) 1月 - 鹿児島企業信用金庫と合併する。
- 2004年(平成16年) 2月 - 川内信用金庫を合併する[2]。
- 2011年(平成23年) 7月 - 本部を移転。
- 2018年(平成30年) 4月 - 17年間にわたって犯罪行為を含む不正行為をしたとして、職員144人を懲戒処分にする不祥事を起こした上、また九州財務局からの事実確認に対し隠蔽が図られたことから、金融庁より業務改善命令の発令を受ける。
- 2018年(平成30年) 6月 - 日本銀行は当金庫が考査契約違反をしたと発表。
そうしんビジネスイノベーション大賞
編集2013年から県内の経済振興を目的に、各支店からの推薦を基に優秀な成果を挙げた企業・団体を表彰している[3]。「食・アグリ部門」「エコ・環境部門」「その他部門」の3部門、のちに「ビジネス・イノベーション部門」「SDGs部門」の2部門あり、大賞、(準大賞)、優秀賞、(奨励賞)、特別賞が授与される[4]。
- 第2回(2013年度)[5]
- 大賞 - マトヤ技研工業
- 優秀賞 - グローバル・オーシャン・ワークス
- 優秀賞 - 江藤建設工業
- 特別賞 - 重久工芸
- 特別賞 - やまた水産食品
- 第4回(2016年度)[6]
- 大賞 - アネット有限会社
- 準大賞 - 羽子田人工授精所
- 優秀賞 - にいやま園
- 優秀賞 - ベガハウス
- 特別賞 - 大隅ミート産業
- 特別賞 - 木原製作所
- 第6回(2018年度)[7]
- 大賞 - ストーンワークス
- 準大賞 - 太洋花火
- 優秀賞 - くすもと食品
- 奨励賞 - 栄電社
- 特別賞 - 特定非営利活動法人がんばろう高山
- 第7回(2018年度)[8]
- 大賞 - 南風ベジファーム
- 準大賞 - 樋脇精工
- 優秀賞 - 村商
- 特別賞 - クルーシャル・クーリング・パフォーマンス
- 第8回(2019年度)[4]
- 大賞 - 大崎町衛生自治会
- 優秀賞 - FTH
- 優秀賞 - 社会福祉法人光陽会
- 特別賞 - 特定非営利活動法人ぷれでお
不祥事
編集職員による集団着服・不正行為
編集2017年12月に職員による着服が発覚したことを受けて設置された第三者委員会の調査の結果、2001年3月から2018年1月にかけて職員23人が、約5億4,000万円の着服やノルマ達成のために、顧客の名義で定期積金などの商品を無断で契約、解約するため顧客から受け取ったクレジットカードを使用する等の不正を行っていたことが明らかになった(着服・流用などの犯罪行為が1,353件、便宜供与などの私的行為が243件)[9][10][11]。23名のうち9名を解雇、3名を停職処分とした。11名は依願退職した。管理監督の問題があったとして上司を減給や降格とし、計144名が懲戒処分となった(全職員(681人)の2割以上にあたる[11])[12]。稲葉直寿理事長は役員報酬を自主返納し、副理事長と専務理事、非常勤理事を報酬50%返納、専務理事の1人を停職3カ月の処分とした[10][13]。
幹部の指示による隠蔽と業務改善命令
編集九州財務局は2018年4月20日、職員による着服や不正に関して事実確認のため報告を求めたところ、幹部の指示で隠蔽を図ったことを確認したとして、鹿児島相互信用金庫に対し、信用金庫法第89条第1項において準用する銀行法第26条第1項の規定に基づき、業務改善命令を出し、5月21日までに改善計画を出すように命じた[14][15][16]。
顧客の個人情報が記載された書類の紛失
編集2018年4月20日、吉野支店で顧客の個人情報が記載された帳票などを紛失していたことを公表した[17]。紛失した件数は3,275件で、紛失した情報には顧客の氏名、受取金額、払出金額、顧客番号、口座番号、証券番号などが含まれていた[17]。2016年9月14日に誤って破棄した可能性が高いとしている[17]。
考査契約違反
編集不正公表前の2013年と2016年に日本銀行の考査の時に、不正の事実を記していない資料を提出して隠蔽したとして、2018年6月1日に考査契約違反(考査契約第13条第1項第5号の「情報提供を正当な理由なく行わない場合」に該当)をしたと日本銀行から公表された[18][19]。
この考査契約違反を受けて、日銀から、管理態勢の改善状況を3カ月に1回程度報告するよう要求された[18]。
その他不祥事
編集脚注
編集- ^ “相信不正に鹿銀・上村頭取「企業統治 機能していない」”. MBC NEWS (南日本放送). (2018年4月27日). 2018-04-27. オリジナルの2018年5月2日時点におけるアーカイブ。 2018年5月1日閲覧。
- ^ 鹿児島の2信金が合併 新「鹿児島相互信金」誕生 - 47NEWS 2012年2月16日閲覧。(archive版)
- ^ 産学官連携支援データベース>「鹿児島相互信用金庫」
- ^ a b そうしん>「「第8回そうしんビジネス・イノベーション大賞」決定のお知らせ 」
- ^ 江藤建設工業>「イノベーション資料」
- ^ そうしん>「第4回そうしんビジネスイノベーション大賞」
- ^ そうしん>「第6回そうしんビジネスイノベーション大賞」
- ^ そうしん>「第7回そうしんビジネスイノベーション大賞」
- ^ 『不祥事件に関する第三者委員会 調査報告書(要約版)』(PDF)(プレスリリース)鹿児島相互信用金庫、2018年3月14日 。2018年5月1日閲覧。
- ^ a b 『第三者委員会の調査結果に基づく不祥事件等の報告について』(PDF)(プレスリリース)鹿児島相互信用金庫、2018年4月20日 。2018年5月1日閲覧。
- ^ a b “鹿児島相互信用金庫「みんなでやれば怖く」?職員の2割が不正行為で処分”. 東京スポーツ 2018年04月23日17時30分. 2020年7月31日閲覧。
- ^ 鹿児島相互信金、5・4億円不正…144人懲戒読売新聞 2018年04月21日(同年4月23日時点のarchive版)
- ^ 鹿児島相互信金 職員18人、計9800万円着服 定期積み金解約など毎日新聞 2018年4月21日
- ^ 鹿児島相互信用金庫に対する行政処分について九州財務局 2018年4月24日閲覧
- ^ 金融庁、鹿児島相互信金に改善命令日本経済新聞 2018年4月20日
- ^ 『健全かつ適切な業務運営を確保するための業務改善命令について』(PDF)(プレスリリース)鹿児島相互信用金庫、2018年4月20日 。2018年5月1日閲覧。
- ^ a b c 『お客様情報が記載された書類の紛失について』(PDF)(プレスリリース)鹿児島相互信用金庫、2018年4月20日 。2018年5月1日閲覧。
- ^ a b “鹿児島相互信金、不正隠す”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 朝刊 9面. (2018年6月2日)
- ^ “鹿児島相互信用金庫の考査契約違反行為に関する事実の公表について”. 日本銀行金融機構局 2018年6月1日. 2020年7月31日閲覧。
- ^ “職員が計9480万円着服 鹿児島相互信金が懲戒解雇”. 日本経済新聞 2019/12/26 18:19. 2020年7月31日閲覧。